俺は同期が50人以上いるマンモス企業に入社した。
俺が配属された先は同期は、男性は俺だけ。
大卒女子は2名、M美とR子。
高卒女子が3名。N子、Y子、T子。
職制上、大卒は高卒の上司という形だが、そんなことは関係なく、同期で楽しく仕事をしていた。
仕事の性質上、女子は全員が美少女で、美女。
その中にあって、特に大卒のM美の美貌は他を抜きん出ていて。
とても素人とは思えなかった。
そのせいでM美は配属先が決まるや否や、部長、課長連中から婉曲的な、
「俺の愛人になれ」
コールをひっきりなしに受けていて。
同期は仲がいいものの、俺はM美だけとは、いつも距離があった。
あまりに美人すぎる、という点もあるが。
実は彼女は、某一流商社の役員の娘で。
これまでの人生の半分を、中東の某国で過ごしてきたそうだ。
セレブでもあり、素人離れの美貌。
連日の、役員クラスからの愛人のお誘い。
そんな同期と、庶民の俺は距離を置きたくなるのも当然だった。
M美の卒業大学は、実は俺と同じ。同窓生なのだ。でも学生時代、キャンパスで彼女とすれ違った記憶など皆無だった。
彼女は帰国子女枠で入学し、学生時代もセレブ友人たちと過ごしていたのではないかな、と思っていた。
地元で最大の巨大企業だったので、そんなM美が入社してくるのもおかしくはなかった。
ただM美には結婚を決めているカレシがいて。
そう遠くない将来、結婚する予定とも聞いていた。
カレシといえば、M美以外の4人の女の子たちにも全員、カレシがいて。
カノジョがいない俺が、同期の女子たちに手が出せる空気ではなかった。
(まあ実際にはちょっと違うのだが、それはおいおい説明していこう)
とにかく俺は、M美とはやや距離がありながら、他の同期の女子たちとは仲良くワイワイと仕事に勤しんでいた。
配属されて半年が過ぎた頃の話だ。
かなり大規模な残業があり、同期も全員で仕事を片付けた。
やっと帰れる時間になったのは、夜の11時を回っていた。
終電にはまだ時間がある。でも高卒女子の中にはかなり遠くから通勤している子たちもいて。
N子は、電車を乗り換えて、駅にはつけても、バスがもうなくなっている、という問題を抱えていた。
まあ最悪の場合は、家族かカレシかに迎えにきてもらえばいいのだが。
3列シートのクルマを俺は買ったばかり、ということもあって。
「遠い子は、俺が送ってあげようか?」
とN子に提案した。
高卒グループのN子、T子、Y子、は全員、遠くから出勤している。
大卒のR子も、まあまあ遠い。
俺のこの提案に、全員が飛びついた。
実は全員、夜ご飯も食べずに残業していた。皆でコンビニに寄り食べ物を買い、車中で食べながら帰ったら、それだけでまるでピクニック気分だ。
辛かった残業が、一気に楽しいモードに変わった瞬間だった。
「M美ちゃんは?」
N子が言った。N子とM美は姉妹のように仲良くしている。N子はM美だけ仲間はずれにしたくないのだ。
俺がM美に声をかけなかったのは、やや精神的な距離があるM美だったからということもあるが。
実はM美の家は会社からそう遠くなく。
しかも位置的に、彼女の家は俺の家の近くにある。
つまり、他の女性陣全員を送るとなると、M美を送り届けるのはいちばん最後ということになる。
電車に乗れば30分で帰れるM美が、
俺のクルマに乗れば2時間以上、帰宅に時間がかかる。
それはM美にとってバカげた話だ。だから声をかけなかった。
そこにM美が現れた。N子が言った。
「M美ちゃん!!俺さんがみんなをクルマで送ってくれるって!!みんな乗るの、M美ちゃんも乗る?」
「ええっ、みんな乗るの?」
M美のこの問いに、全員が笑顔で答えた。
「楽しそう!!私も乗りたい!!」
「M美ちゃんも乗るって!!俺さんのクルマ、大丈夫よね?」
「人数的には大丈夫だけど、M美さん、自宅、〇〇町ですよね?」
「うん!!」
「俺も〇〇町だから。ルート的には全員を送って、最後にM美さんを送るルートになるよ?家に帰れるの、2時間以上かかるよ??」
「ぜんぜん平気!!みんなで帰るの、楽しそう!!」
M美は少女のように笑って、他の5人と一緒に手を取り合って喜んでいた。
そういうことなら…。と、俺は全員をクルマに乗せ、出発した。
M美が最後になる、とわかっていたので、助手席にはM美が乗ることになった。
社でいちばんの美女、しかも今、うちの役員の誰かの愛人かもしれない美女を乗せるのは緊張した。
コンビニに寄り、お菓子やビールを買い込み。
深夜11時半の車内は、のっけから大盛り上がりだった!!
まだ法律的には飲酒NGなメンバーが多かったがそんなことは関係なく。
運転手の俺だけが酒を飲まずに、みんながビールで酔っ払っていた。
カレシの愚痴やノロケから始まって。
さすが女子だけあって、ほとんどが恋バナ中心だった。
俺はM美がどんな恋バナを話すか興味津々だったが、彼女は聞き役に徹していて、自分の話はほとんどしなかった。
途中でさらにビールを買い足し。
最初にT子を家の前で下ろした頃には…。
N子の酔いが、最高潮に達していた。
「あああー!!!もう!!あの話、しちゃおうかな!!!」泥酔しているN子が言った。
俺は背中に悪寒が走った。
「N子??あんまり変な話、しちゃダメだよ??」俺は釘を刺した。
N子は後部席から、助手席に座ってるM美の肩を揺さぶりながら、
「M美ちゃん!!聞いてくれる??聞いてくれる??N子のエロ話、聞いてくれる??」
「エロばな、聞きたい!!聞きたい!!」
俺は焦った。N子は泥酔してる。まさかあの話をするんじゃあ…。
Y子とR子がN子をたきつけている。M美も興味津々、という顔だ。
「言っちゃう!言っちゃう!もう言っちゃう、いいよね俺さん??もうイッちゃっていいよね俺さん??」
「N子??変な話ししちゃダメだよ??」
俺は運転しているのでN子を止めようがない。他の3人はN子に
「言っちゃえ!!言っちゃえ!!」と焚き付けている。
「言っちゃう!!…。私…。N子は…。俺さんと…。セックス!!しちゃってます!!!!」
俺は血の気が引く思いがした!!!
助手席からM美が、
「えええええーーー??!!」
と叫ぶ声がした。
しかし後部座席からは…。
「なーんだ、その話か」
今度は俺が驚いた!!え、なに?Y子もR子も知ってたの??!!
「月曜日も、しちゃいました!!皆さん、ごめんなさい!!」
M美が、笑っていいのか怒っていいのかわからない、と言った複雑な表情で俺を見てる。
「ほんとなの…??俺さん…??」
俺は答えに窮した。
詳しく知っていると思われるR子が、事情をM美に説明した。
「N子ちゃんのカレがね、浮気ばっかりしてて。N子ちゃん、俺さんに相談しててね。俺さんがN子ちゃんのカレのとこまで直談判に行ってくれて。それでも直らないから。N子ちゃん、もう別れたの」
泥酔のN子が後を引き継いだ。
「その帰りに…。私の方から!!俺さんを誘いました!!俺さん!!すみません!!」
「どんな風に誘ったんだっけ??」Y子がけしかける。
「運転してる俺さんの!!オチンポを、フェラチオして!!ラブホに誘いました!!俺さん、すみません!!」
R子とY子はもう知っていると見えて、この話でキャアキャア笑っている。
M美も興味津々、と言った顔で俺を見ている。
「だって高速道路を運転してるんだぜ?両手両足、拘束されてるようなものじゃん?で、N子にフェラチオされて。もうSMプレイみたいなもんだよ、逃げられないフェラチオだもん…」
俺が言い訳した。
「俺さん!!すみません!!それが私の狙いだったんです!!射精寸前まで追い込んでフェラチオやめたら、誰だってラブホで一発、ヌキたくなりますよね!!それが狙いだったんです!!」
Y子とR子はゲラゲラ笑っている。
「で、どんなだっけ??俺さんのセックスって??」
「もうやめてよ…」
俺は顔から火が出る思いでハンドルを握っている。
「みなさん、聞いてください!!…。俺さんは…。セックスが…」
N子は言葉を止めて、助手席でM美が聞き耳を立てている表情を確認して、言葉を続けた。
「俺さんはセックスが、めちゃめちゃ上手です!!!」
後部座席全員が拍手をした。
「まずキスからきます!!」
N子がなんと、説明を始めた。
「N子!!やめなさい!!」けっこう真剣に俺が止める。
「次、乳首きます!!」
後部座席がキャアキャア叫んでいる。
「乳首、かなり時間かけます!!乳首ナメナメ!!おっぱいモミモミ!!乳首、コリコリ!!軽く、イク時あります!!」
「イッちゃうイッちゃう!!好きな人ならイッちゃう!!」Y子が喜んで叫ぶ。
「ず〜っと下にきます!!手のひらで撫でながら、舌で舐めながらきます!!」
「感じちゃう!!感じちゃう!!」R子が叫んでいる。
「おへその下、きます!!ここ!!丁寧に撫でられたらイッちゃいます!!」
「ポルチオ!!ポルチオ!!イッちゃうイッちゃう!!」R子、真っ赤になって叫んでいる。
「そして!!お待たせしました!!!クンニきます!!!!」
「キャアアア!!」Y子とR子が同時に叫ぶ!!「ぜったい、イッちゃうゥゥ!!!」
「クンニ、長いです!!1時間くらい、クンニきます!!そうです!!ぜったい、イッちゃいます!!!何回も何回も、イッちゃいます!!」
「素敵!!素敵!!俺さん素敵!!」
「元カレ、前戯なんかほぼゼロでした!!すぐイレて、すぐ出して終わり!!私がイクとかイカないとかおかまいなしでした!!でも俺さんは、イレる前にすでに私を3回も、イカせてくれてます!!」
「俺さん素敵です〜〜!!」これはR子。
「俺さん!!お願い、今度私とセックスして!!」これはY子。
「あ、俺さん!!私も!!」R子がまた口を出す。
「前戯もそうですがみなさん!!びっくりすること教えます!!実は…。俺さんの。オチンポは…」
「N子!!いい加減にしなさい!!」俺の声など誰も聞いていない。
M美の喉が、ゴクリと動くのが見えた。
「俺さんのオチンポ、なんと18センチあります!!」
「マジで??!!マジで??!!」Y子とR子が同時に叫ぶ。「こんなくらい?」
手で18センチを作る。
「信じらんない!!」
「だから!!イレられたら即、女子は子宮をつつかれます!!もう、即イキです!!中イキ、即イキ!!」
「中イキしたい!!けっこうマジで!!」R子の目が潤み始めている。「俺さん、マジで予約、とっていいですか??」
「バカ言うんじゃないよ…」俺はどんな顔をしていいのかわからなかった。
N子はこの後も、興奮しながら俺のセックステクニックをこと細かに解説した。全員が酔ってるとはいえ、かなり衝撃的な車中となった。
「えっ、えっ、今N子ちゃんと俺さんは、恋人関係なの??どうなの??」R子が詰めてくる。
N子は少し考えながら言った。
「まだ!!です。今はまだセフレの関係です!!愛してるとかの言葉はまだもらってません!!ね、俺さん??」
「じゃあいいよね??私も、俺さんとセックスしていいよね??マジで!!私も俺さんとセックスしたい!!俺さん、私、今度の月曜日大丈夫です!!仕事終わったら、いいですか??いいですよね??!!」
後部座席から身を乗り出しR子がスマホのスケジュールを記入している。「俺さんとセックス…と。スケジュール、入れましたから!!」
Y子とN子が手を叩いて喜ぶ。
「あっ!!…。でも今、ちょっと…。嫉妬、ってやつが芽生えたかも??!!私、カラダだけじゃなく、もう心も…。俺さんに持ってかれてるかも??!!」N子が言う。
「Y子ちゃんは??いいの??カレとのセックスでイッたことないって言ってたじゃん??」R子がY子に言う。
「どうしよう…」
「予約、とっちゃいなって!!こんなこと、酔っ払いながらじゃないと、恥ずかしくてできないから!!」
「じゃあ俺さん!!私も火曜日に予約お願いします!!」
こうしてY子、R子、N子、の順番に、俺は自宅まで送り届け。
M美と2人きりの帰路は、なんと言うか…。
かなり、気まずい車中となった。
M美が大声で笑って、沈黙を破った。
「え、なに笑ってるの??」
「だって…」艶のある目で俺を見て、M美が言った。「セックスの予約、って(笑)」
「酔ってるからみんな(笑)冗談だよ」
「そうかしら?スマホに入れてたわよ?」
「シラフになったら削除するって(笑)」
ここからしばらく、また沈黙。
「18センチって…。本当ですか?」
唐突にM美が聞いた。
「M美さんまで(笑)まだ酔ってるんですか?」
「酔ってます…。酔ってるせいにさせてください。みんなみたいに。ね、教えてください!!本当に18センチもあるんですか??」
「…。うん。19センチ近いんだ」
「…。ほんとですか??」
「うん、本当」
「信じられない…」
また沈黙。
「俺さん、笑わないで聞いてもらえます??」
「は、はい?なんですか?」
「さっき、みんなが使ってた言葉が…。私、意味が全然わからなくて。教えてもらえませんか?」
「意味?なんか難しい言葉、ありました?」
「例えば…。N子ちゃんが言ってた、フェラチオ。N子ちゃんが、俺さんにやったんでしょ?フェラチオって…。なんですか?」
マジか?そんなことあるのか?
今、この場でカマトトぶって、何かいいことがあるのか?
俺は横目でM美を見た。真剣な表情で俺を見てる。
「マジで聞いてるの?」
「マジです」
「マジとは思えない…」
「どうしてですか?」
「キミ、大学は俺と同じだよね?」
「はい。〇〇大学です。国文学専攻」
「絶対に、在学中に…。そんな話題になると思うんだ」
「男性との、その…。そう言う行為のことですか?」
「そう」
「でも私は…。高校までは中東の〇〇にいました。そんなことが話題になるような国ではありません。大学に入って、自宅から通っていました。授業が終わればすぐ帰宅して。フルートの練習に行ってました。友達はいたけど、全員が帰国子女。カレシもいる積極的な人もいたけど、そう言う人は私たちのグループじゃなくて…」
「じゃあいつも、どんな話してたの?」
「どんな話?…。そうね…。今日はお天気がいいね、とか。〇〇先生のお帽子、よく似合ってたね、とか、かな…」
「大学でカレシは?」
M美は首を振った。
「マジで??!!キミみたいな美人が??!!」
「だって早く帰らないとママに叱られたし、フルートの練習もあったし…」
23歳大卒女子で、素人離れした美貌、社でいちばんの美女が…。
「フェラチオ」も知らないなんてこと、ありうるのか?
俺はフェラチオを彼女に説明した。改めて説明すると、こちらもとても恥ずかしかったが…。
聞いている彼女はもっと恥ずかしいようだった。
顔を真っ赤にしながら、口を一文字に結んで聞いていた。
「…本当ですか?本当にそんなことをする人がいるんですか?」
「てか、N子は俺にしたんだよ?みんなしてるよ?」
「でも…。それはおかしいわ。だって、私、知ってるんです。男性は、気持ちよくなったら、その、あそこから、おしっことは違う液体を出すんです。精液、と言います。それが卵子と結合して赤ちゃんができるの」
「そ、そうだよ」
「だから男性は、精液を出してしまうわ」
「そ、そうだよ。女性の口に精液を出すんだ」
「…。口に?…じゃあ、女性は…。出された精液を、どうするの?」
「そ、それは…。飲み込む人もいれば、吐き出す人もいて…」
「の、飲み込む??!!」
M美はなぜか怒っていた。
「…からかってらっしゃるのね?」
「えっ?」
「私が何も知らないからって、からかってらっしゃるのね?人間がそんなもの、飲めるわけないじゃないですか!!じゃああなたは、おしっこが飲めるんですか??そんな人間がいるわけないじゃないですか!!」
キミのおしっこなら飲めるよ…。この一言だけは、絶対に言ってはいけなかった。
俺はハザードランプをつけ、クルマを路肩に停めた。
「ちょっと待っててね…」
俺はスマホに保存してる、オカズ用ポルノ動画を検索した。その中から、なるべく刺激が少なそうな、しかしモザイクのかかっていない、フェラチオ動画を選んだ。
「もしかしたら衝撃的な映像かもしれないけど。キミにとって。でも俺が君をからかっていない証拠の動画がある。見たいか?」
「な…。なんの動画ですか?」
「フェラチオをしてる動画。出された精液を飲み込んでいる動画だよ」
「ま、まあ!!なんてハレンチな!!そんな違法動画を見てるの??!!俺さん、け、軽蔑します!!」
俺は両手で顔を覆った。
「どうすりゃいいんですか…?」
「…。お、俺さん?軽蔑、は言い過ぎました、すみません…。私からお伺いしておいて、軽蔑はないですよね…。すみません」
「動画、見たほうがいい。もう23なんだから。こんなの、今じゃ中学生だって見てる。逆にこんなことも知らないと、その無知を悪用される恐れもある」
「悪用…?」
「何も知らないキミをレイプするのは簡単だ。キミが、そんなことをする人間はいない、って思ってることを、みんながしてる。悪い奴ならキミをすぐ誘い出して、そんな悪いことをする人間はいないって思ってるキミの服をすぐ脱がして、すぐレイプするよ」
「…わかった。動画、見ます」
M美は両手で顔を覆い、指の間からスマホの画面を覗き込んだ。
「準備できました。動画、スタートしてください」
10分後。
M美は車外で激しい嘔吐を繰り返していた。
俺は彼女の背中をさすり、手を握って落ち着かせようとしていた。
もう吐けるものがないまで吐き尽くしても、それでも嘔吐の発作が彼女を襲っていた。
「ごめんよ…。そこまでショックを受けるなんて思いもしなかったよ…」
やっと落ち着いてきた彼女に、俺は言った。
「クルマに戻ったら…。また吐くかも…。俺さんの、大事なクルマ…」
「コンビニ袋もあるし。大丈夫。もし車内に吐いても大丈夫だよ、掃除すればいい」
俺たちはさらに10分、外の新鮮な空気をM美に吸わせて、再びクルマをスタートさせた。
「嘘つき呼ばわりして、すみません…」
「い、いいんだ」
「本当にあんなことをする人がいるなんて…」
「てか、N子は俺にしたんだって」
「N子ちゃん…ヘンタイだったのね…」
「あ、あれぐらいでヘンタイ呼ばわりはかわいそうだ。みんなしてることだから」
「…。ねえ、俺さん?」
「な、何?」
「変なこと…。言っていい?」
「こ…。今度は何?」
「このまま…。私たちの母校に行きませんか?」
「ええっ…」
「お嫌ですか?」
「だって、もうすぐ夜の1時だよ?ここから大学まで1時間はかかるよ?」
「私は…。ぜんぜんかまいません」
「帰ってくる時間も考えたら、家に着くの、3時とか4時だよ?明日も仕事なのに…」
「私はかまいません。今、とても楽しい…」M美はそう言って、次の一言を発する勇気を自分の中でふり絞ってから、言った。
「帰りたくない」
こんな美女に帰りたくないと言われて、帰るバカはいるかね?
「オッケ!じゃあ大学に向かうよ??!!」
M美は少女のようにはしゃいで喜んだ。「わーい!!…。そうだ、俺さん?」
「何?」
「N子ちゃんたちが使ってた言葉。まだまだわからない言葉がいっぱいあって」
「うん、例えば?」
「えっと。クンニ、とか。中イキ、もわからないな…。あ、あと…。ボルシチ?ポルチオ?って言葉も…」
母校へ向かう高速に乗りながら。
俺はそれらの言葉をM美に理解させられる自信はなかった。
正門は閉まっていたが、中に通じる門で空いている門はたくさんあった。深夜2時、俺は大学の横の林にクルマを止めて。
M美と手を繋いで、学内に入った。
照明はほとんどゼロだ。真っ暗闇の大学が、そこにあった。
人通りもほとんどないが、ごく稀に白衣を着た学生を見かけることはあった。だが早足で駆け抜ける向こうは、こっちに気づいてはいなかった。
M美は社内では見せたことのないような笑顔で、深夜の大学を散策している。
「あそこ!!〇〇館!!あそこの地下のカフェでいつもお茶してました!!」
「あそこかー。他のカフェよりちょっと高いから。俺らは行かなかったな」
「図書館!!変わらないなあ。学校で時間がある時はいつもここにいました。勉強したり。ウフフ、居眠りも、よくしたなあ」
ぐるりと学内のメインな部分を回って。
俺たちは校舎の片隅に腰を下ろした。
「楽しい」
満面の笑顔でM美が言った。
「男性の手を握りながら、大学を歩くの、ずっと夢だったの」
「そ、そうなんだ」
「俺さん。どうして…」
「え?」
「どうして、会社で私と距離をとっているのですか?」
「えっ…」
「私のこと…。ほんとはお嫌いですか?」
「そ…。そんなことはないよ」
「でも私と距離をとってらっしゃいます!!」
「そ、そうかなあ…」
「俺さん、人気者だから」M美の口から信じられない言葉が出た。
「私みたいなつまらない女に、割いてるお時間なんてないものね」
「ち、違うよ!!真逆だ、真逆!!」
「真逆??」
「き、キミが美人すぎるから!!俺なんかと釣り合わないって思って。それで…」
M美が俺の顔を覗き込むように、その美しい顔を俺のすぐそばまで持ってきた。
「私が?美人すぎる?」
「う…。うん」ドギマギが止まらない。
「本当に、そう思ってくださってるのですか?」
「お、俺だけじゃない、みんなが…」
「みんななんて言わないで」M美が握った俺の手を、自分の口元に持ってきて。
俺の手の甲に唇をつけた。
「俺さんがどう思ってるか、教えて?私のこと、美人って思ってくださってるの?」
「も、もちろんだよ」
「…嬉しいです」
心臓が早鐘の様に打っている。これはどういうことなのだ?どういう状況だ?彼女はまだ酔っているのか?
「…もっと早く…。こうなればよかった…。私、リュウ君と婚約しちゃったから…」
「そ、そうだったね!!リュウ君か誰かは知らないけど!!婚約、おめでとう!!」
M美はずっと目を伏せている。
「…リュウ君は、いい人よ。パパの会社の、研究員の人で、ママのお友達の息子さん。とても真面目で、とても優秀な人。来年はドバイへ行って、責任者になるの。だからそれまでに結婚して。私もドバイに行くの」
「そ、そうなんだ…」
「ピアノを、お弾きになるのよ。だから私のフルートと一緒に、いろんな曲が演奏できるの。とても楽しみだわ」
「そ、そうかい。それは楽しみだね」
彼女の目は、まったく笑っていなかった。
「でも…。手も繋いでくれない…。私に、触れてもくれない。目も、めったに合わせてくれない」
「ふ…。触れてもくれないって…?」
『柔肌の熱き血潮に触れもみで 寂しからずや 道を説く君』
「与謝野晶子の歌よ。そんなに勉強ばっかりして、私を抱きしめないで、あなたはそれでいいの?って歌」
「そういう意味なんだ」
「俺さんはどうですか?」
「えっ?」
「私を…。抱きしめてくれますか?」
M美が上体を俺に預けるようにしなだれかかってきた。
髪の甘い香りが鼻腔をくすぐり。
彼女の心臓も、俺と同じく、早鐘のように打っている音が聞こえた。
俺は彼女を抱きしめた。
なんて小さく、なんてか細く、なんてはかないカラダなんだ…。
顔を伏せながら俺に抱かれている彼女。
少し興奮してる様子は、呼吸の乱れからよくわかる。
彼女の唇は今、俺の首筋にあり。
「チュッ。チュッ」
と俺の頸動脈にキスをしている。
俺は顎クイをして。
彼女の唇を手繰り寄せた。
予想を上回る速度で、M美の顔が俺の前に来た。
俺はそっと、彼女の唇に自分の唇を重ねた。
すぐさま、彼女の腕が俺の首に巻きつき。
強い力で、彼女は俺の口を吸い。
舌までねじ込んで来た。
彼女の鼻腔から、熱い鼻息が強く噴出して。
その興奮ぶりが伝わってくる。
俺も舌を絡ませるキスをした。
5分は、そうしていただろうか。彼女がキスをやめようとしなかった。
ようやく、口を離した時。
細い唾液の糸が、俺と彼女の口を渡っていた。
「初めてのキス。俺さんに奪われちゃった…」
「は…。初めて…?」
「初めてに決まってるじゃない…。リュウ君とは手も繋いでないのよ」
「初めてで…。舌まで入れてくるんだ?」
「えっ…。キスって…舌を絡ませるんでしょ?」
彼女はチラチラと、俺の股間に視線を落としていた。
俺は彼女の手を取り。
その部分に、彼女の手を置いた。
彼女は真っ赤になりながら。
勃起した俺のペニスから、手をどけようとはしなかった。
「大きく…。なってらっしゃるのね」
「うん。勃起っていうんだ」
「どうして勃起したの?」
「キミが魅力的すぎるから。キミのキスがエロすぎたから」
「あのキス、エロすぎるの?」
「そ、そうだよ」
「でも私…。フェラチオはできません。絶対、吐いちゃう」
そう言いながらも彼女は俺のペニスを撫で回し、性感を与え続けている。
「でも、手コキならできます…」
「手コキって言葉は知ってるんだ(笑)」
「はい。多分、大学の友達が教えてくれた、いちばんいやらしい言葉。手コキ。大きくなった男性の…。男性自身を、女性が手で握って、上下にこすって…。射精に導く行為」
彼女は震える手で、俺のベルトを外し、ファスナーを下ろし。
ブリーフから、俺のペニスを引き出した。
「私…。俺さんを、射精に導きたいです。手コキ、していいですか?」
彼女は俺の答えも聞かず。
両手でペニスを握りながら、
まるで採掘調査でもしてるような仕草でピストン運動を行なっている。
「M美…。片手で握って。俺の横に座っておくれ」
「か…。片手でいいの?両手の方が、倍、気持ちよくないの?」
「そういう問題じゃないんだ」
怒張した俺のペニスは、無数の血管が茎の周囲を縦横無尽に走り回り。
先端で剥けた亀頭は二つに割れて、精液の噴出を待っている。
M美は茎を握りしめながら、見たこともないペニスを凝視している。
「M美…。さっきのキス、もう一回してくれないか?」
M美は俺の横に座って。
俺の口を吸いながら、舌を絡ませてきた。
俺は彼女の唾液を啜り。
彼女の胸に、手を当てた。
ビクン!と彼女が反射するが。
俺の手を受け入れてくれる。
「おっぱい…触るよ?」
潤んだ目でM美が頷く。
「Cカップだから…。そんなに大きくないんです。ごめんなさい…」
ブラウスのボタンを外し。
ブラジャーを外す。
彼女は強く俺の口を吸い。
あらわになった胸を、みせまいとしている。
乳房を揉み。
乳首をしごく。
「!!!アアッ…!!!」
M美はペニスを握る手により力を込め。
強く強く、シェイクしている。
本能的に、俺はM美の乳首にむしゃぶりついていた。
M美の手がそんな俺の後頭部を押さえ。
「男性に…。乳首、吸われたいって…。ずっと思ってた…。俺さん、もっと吸ってください…。N子ちゃんの時より、もっと吸ってください…」
なんて可愛いことを言うんだ…。
俺は顔を上げ、再び彼女の口を吸った。
口を吸われながら、彼女はイヤイヤをして、
「乳首を…。お願いします…」
といった。俺が乳首に戻ろうとすると、
「N子ちゃんの乳首と、私の乳首と、どっちがいいですか?どっちが可愛いですか?」
俺は乳首に吸い付きながらいった。
「M美のに決まってるじゃん…」
「どっちの乳首が…吸ってて気持ちいいですか?」
「M美のだよ…」
「本当?本当?」
「M美…。俺の、その、男性自身だけど。先っぽが、二つに分かれてるだろ?」
「は…。はい」
「そのあたりが一番、気持ちいいんだ。だからあいてる方の手で、その辺りを定期的にナデナデしてくれたら嬉しい」
「はい…。こうですか?こうですか?」
「そうだよM美…。上手だよ…」
俺は乳首を甘噛みした。その度にM美がピクピクと動く。
「甘噛み…。乳首を甘噛みなんかするんですね…。気持ちいい…気持ちいいです…」
スカートの中に手を入れ、彼女の太ももを撫で回す。
その手をさらに奥へ入れて…。
パンティーの上から、彼女の陰部を触ろうとした時…。
初めて彼女が、拒絶の手を出した。
「お願いです、そこはまだ…」
「ダメなの?」
「まだ…。勇気がありません…」
「俺は…。触りたい…」
強引に、俺は彼女のオマンコに指を入れようとした。
「ダメッ!!!!」
といって、彼女は立ち上がった。
ペニスをギンギンに立たせたまま、俺は驚いてその動作を見た。
そのまま彼女が怒って帰るのか、と思った。
すると彼女は突然、
俺の足元に跪いたかと思うと、
俺のペニスをしゃぶりはじめた!!!
「!!!M美…!!!」
予想外のフェラチオは、電撃のような性感をもたらした!!!
俺は強大な便意を催したかのように、
腰をウネウネさせて、
M美の口と舌がもたらすフェラの性感に身を委ねた。
「M美…。信じられない…。こんな気持ちいいフェラ…」
手コキで覚えたサオへのシェイクも続けながら、
フルート奏者ならではの、クチビル使いと舌使い、
亀頭先端部への責めも忘れず、
俺はあっという間に、射精へと追い込まれた。
俺は必死にこらえながら状態を倒し、彼女に問いかけた。
「M美…。もうすぐ出ちゃうよ…。このままじゃ、M美のおクチに、精液が出ちゃうよ…」
M美は一瞬たりともしゃぶることをやめず、
目だけを俺に向けている。
「キミのおクチに、精液、出しちゃう…」
M美は目で頷いた。
「…いいの?おクチに出しちゃって、いいの?」
M美はもう一度、目で頷く。
「M美ちゃん…。気持ち、良すぎる…。もうダメかも知んない…ダメかも知んない…」
ベチャベチャ!!!ジュッポジュッポ!!!
射精への強い欲望が、ペニスの根元に渦巻いている。
「M美ちゃん、最初、すごい勢いで出るから!!!喉の奥に飛び散るから…!!注意してね…!!」
ジュポジュポ!!!ジュポジュポ!!!
「!!!あっダメ…!!!…出ちゃうよM美…。あっ!!!…。あっ!!!あっ!!!…。!!!イクッ!!!…!!!」
!!!ビュルッ!!!ビュルッ!!!ビュルッ!!!ビュルッ!!!
ゴクッ!!!ゴクッ!!!ゴクッ!!!ゴクッ!!!
射精と同時に、M美の細い喉が精液を嚥下している!!!
「ああっ!!M美!!M美っ!!!」
射精の快感に、俺は酔いしれた…。
一滴も落とさず飲精したM美は…。
恍惚の表情で俺を見ている。
「精液…。飲んじゃった…」
「ご、ごめん…。いっぱい、射精しちゃった…」
「いいの…。すっごく、興奮した…。すっごく、美味しかった。俺さんの、精液…」
「俺は…。すごく気持ちよかったよ…」
「また、すぐ飲みたい…。明日も飲みたい…」
「あ…。明日?」
「明日も、M美と会ってくれますか?」
「あ、明日…。いいよ?」
「嬉しい!!!」
彼女は小さなポーチからハンカチを取り出し、俺のペニスを拭ってくれた。
「スッキリ…。されましたか?」
ペニスをブリーフに戻し、ズボンを履かせてくれた。
俺たちはクルマに戻り、一路、家路についていた。
「俺さん…。さっきの話ですけど…」
「さっきって?」
「あの…。R子ちゃんとか、Y子ちゃんとかの、セックス予約の件です」
「ああ、あれね?」
「あれ…。私、嫌です。キャンセルしてください」
「キャンセルも何も。酔って言ってただけだからただのたわ言だよ?」
「もし私以外の女性と俺さんが、そういうこと…。されてるなら、私…。ものすごく、ヤキモチを焼いてしまいます」
「いや、だから…」
「自分でも変なこと言ってるってわかってます。私はリュウくんと婚約してるし、俺さんはカノジョさんがいない状態。誰と何しても構わない状態。でも…。私…。もう、バージンを俺さんに、あげちゃったから…」
「ちょ、ちょっと待って??!!」
俺は慌てて言った。
「バージンはまだもらってないよ??!!」
「えっ…。乳首のバージン、手コキのバージン、フェラのバージンとか。いっぱい捧げました…」
「バージン」の意味を彼女に正確に教えなければならない…。
困ったことになったな、とも思いながら…。
M美の美しい横顔を見ていると…。
その困ったことすら、ゾクゾクするような未来に思えてきた。