次の日からは私も健太くんもお互いを意識しながら、話しかけたいと思いながらの毎日でした。事務所などで顔を合わすことはあっても人がいたりで直接話をする機会が
ありませんでした。
ただそんな中でLINEのIDの交換はできたため、仕事から帰ってきたアパートで少しだけですがやりとりはできました。
私にとっては何気ないやりとりも、すごく幸せを感じてそれだけで満足でした。
しかし若い健太くんは2人で会いたいと言葉にはしないものの、強く感じさせるやりとりでした。
健太くんの気持ちに回答をださないままの中途半端な状態に罪悪感すら感じていた私は、お互いの都合の良い来週の水曜日に会うことになりました。
場所は喫茶店?公園?とかいろいろ考えましたが、人目を気にした結果私のアパートに来てもらうことになりました。
私のアパートは1DKで新築とはいえ、小さな部屋です。テーブルにベッド。冷蔵庫にタンス。TVもないよく言えばシンプル。見方によれば殺風景な部屋です。
辛うじてベッドやカーテンがピンクのため女の子の部屋と見てもらえるかしら(笑)
部屋には男性は当然ですが、私以外に誰も呼んだことがないため、成り行きとはいえ健太くんを招いたことは自分自身でも想定外な展開でした。
その週末は仕事が忙しく、健太くんとの会話やLINEもなく。部屋は片付けなくちゃと思いながら、ベッド周りばかり綺麗にしたり、下着をネットで購入したりと、健太くんが部屋に来るだけなのに何を期待しているのかしら?と恥ずかしくなる時がたびたびありました。
約束の水曜日は少し曇った朝でした。
10:00の約束でしたが、まるでアラームのように10:00にインターホンが鳴りました。
膝上丈の花柄のワンピースの私は玄関を開けると、Tシャツにカーキの膝丈のパンツの健太くんが紙袋を持って立っていました。
わざわざケーキを手土産に持ってきたようで部屋の中へ入ってもらいました。
私は堂々としようと懸命でしたが、健太くんの緊張が凄くて私も緊張が隠せない感じでした。
コーヒーと健太くんのケーキを口にしながら向かいあって座ったものの、お互い緊張して何も話せず、私も天気のことや仕事のことを口にするも話が続かず。そんな時に健太くんの重い口が開きました。
「この前はスイマセン」
「この前?」とぼける私。
「有平にジャマされた日のことです」
「全然大丈夫」と少しドキドキしていく私。
「千香子さん······でいいですか?」
ウン。頷いて返事する私。
「千香子さんの返事を聞かせてください」
展開が早いけど予想していた会話が始まりました。彼とお付き合いしたいということは決まっているのに言葉がでない。
緊張から喉がカラカラに乾いたことを言い訳に投げられたボールを受け取ることを避けるようにキッチンへ移動しました。
彼は目で私を追うものの何も言わず、私はコップに注いだ水を目を閉じて流しこみました。
目を閉じたままひと呼吸をし、逃げちゃダメ!と自分を奮い起こし目を開けようとした瞬間。
後ろから健太くんが私に密着するように強く抱きしめました。
「好きです。付き合ってください」
抱きしめながら耳元で囁かれたことで身体中に電流が走る感覚でした。
「他の人に知られたら····」
「遊びたいなら若い子にしたら」
気持ちとは正反対に健太くんに抵抗する私の話が終わらないうちに、力強く健太くんと向き合う形にされ目を合わせたと思えば
「迷惑かけないし、大事にする」
と言うや私と唇を重ねました。
嬉しさに涙を流しながら私から健太くんに舌を絡ませるようにキスを重ねました。
「愛してる。大事にしてね。約束だよ」
キスの合間に言えなかった言葉をいうと、健太くんも笑顔を見せ、また舌を絡ませるようにキスを始めました。
キスをする私の右手は抱き合いながら私の下腹部を圧迫する健太くんの男性の部分へと伸びていきました。