いずみは、私との別れ話の際、これまでの男とのセックスを語ろうとした。
前回は省略したが、その中で印象に残っているものを書こうと思う。
…
「そういえば、会社の人で、わたしのことずっとエロイ目でずっと見てくるって話したことあるよね。結局アレともしたよ」
「そうなのか」
「キスされたって言ったら怒って殴り込みに来たよね笑」
「いや、だってあのときお前泣いてたし」
「あの時はまだあなたのこと好きだったから」
「…そうか」
「あんたと別れるような話をしてたらしつこく誘われてさ。だから最初からヤル気で飲み誘われてやったのに、なかなか切り出さなくて面倒くさかったな…」
「もう最後にはわたしからホテル行きましょ?とか言ってしまったわ。女に言わせんなっつんーの、ね?」
「そう言わせるプレイかもよ?」
「いやーあのハゲにそんな甲斐性はないわー」
「今でも覚えてるのがさ、わたしその時最初から乳首立ってたの。あなたは知ってると思うけど、そんなことはよくあることじゃない?そしたらさ、そのオッサンがわたしの乳首舐める時に、ニヤアって笑うの!もうキモくてキモくて。こっちは寒いから立ってるだけなんだっつーの!」
「あんま女を知らんとそうなるかもよ?」
「それにしたってさあ…。こんなに固くして、もうそんなに感じてるの?とか言いながら舐めんのよ?今思い出しても鳥肌なんだけど」
「はは」
「入れてる時もずっとおっぱいおっぱいだったから、なんかあったのかねぇ」
「俺もお前の乳はよく使ってたな」
「よく挟んであげてたねぇ。でもそういうんじゃないのよ。ずっと舐めてるのよ、ずっーっと。舐められ過ぎて乳首取れるかと思ったくらいだから」
「俺に言うみたいにああしてこうして、って言えばよかったのに」
「最初からはそんなの言えないってー。まぁ、隙あれば触ってきてたから、あとで!ハウス!とか言ってたけど」
「そりゃひどい」
「…」
あまり思い出したくないのか、いずみは黙ってしまう。
「そういや、近所の学生さんはなんで別れたんだ?」
「堕ろした後になんか距離できたのかなぁ。お金もなかったしね…」
「そか。残念だったな…」
「しかしまあ、添乗員てのは浮気するには最高の仕事だな」
「ほんと、そう思うわ」
「それでも俺と一緒にいたのは、セックスが1番だったとか、そんな話か?」
1番だと言ってくれたなら、まだ、俺は救われる。男としての尊厳が、まだ、救われるかもしれない。だが、そうではなかった。
「ううん、違う。あなたよりずっとすごい人がいたよ。毎回気絶するレベル」
「…へえ~、そうなのか…。何がそんなに違ったんだ?」
「太さ、かなぁ。だって…私の手首よりも、ずっと太いんだよ…」
自分の手首に指を回し、その男のモノのサイズや形状をうっとりとした顔で思い出している彼女。
「アレは本当にすごかったゎ…」
手首より太いチンポをしゃぶり、その穴にブチ込まれ、私には見せることのなかったいずみの姿が、そこにはあったのだろう。それはとてもショックなことで、その後の私のセックス観に大きく陰を落とすものになってしまう。
…
よく女はチンポの大きさは関係ないなどと、白々しいことを言う。
あれは嘘だ。
大きいと、それにあぐらをかいて女の気持を考えなかったり、セックスに工夫がない男が多いから、彼女たちはそう言うだけだ。
それに、大きいモノが良いと言うのは、自分の穴がユルいと宣言しているようなもの。
だから、サイズは関係ないとか言う。
試しに、「デカくて、彼女の気持を考えてくれて、たくさん一緒に工夫してくれる、そんな男がいたらそれが1番だろ?」と聞いてみたらいい。
その女がよほど伸縮性のない穴ではない限り、答えに困るはずだ。
(それが理想なのは当たり前じゃん。アンタを傷付けないように言ってたのに、なんなんだよ、お前は…)とか思いながら黙ってしまうだろう。
…
「あなたのも大きいけど、先がデカイだけだから、そこさえ入れてしまえば口に入るじゃない?その人は逆に先は普通なんだけど、真ん中あたりから絶対無理な太さなの」
「それを強引に突っ込むもんだから、マジでアゴ外れるって笑」
「ずっと口の端切れてたことあったでしょ。あの時あなたのは断ってたけど、あの人のはもうね…存在だけで魂がもってかれる感じでさ…なんか顔にドーンて向けられたら、切れてても口開けちゃうんだよ」
「必死で咥えたら喜んじゃってさ、ゴッッスゴス喉犯されんの。もう、脳味噌までチンポで犯されてる感じでクソほど興奮するのよ…」
いずみが超極太を咥えさせられてるところを想像していると、勃起はしていないのに射精感が込み上げてくる。そんな気持ちの悪さのまま話を聞く。
「あれやられて落ちない女はいないと思うわ」
「そのまま飲まされることもあったけど、量はあなたと同じくらいかな。あなたも量はすごいけどね」
「そしてね、太すぎてぜんぜん片手で握れないそれをね、ゆーっくり挿入されたら、もうね…」
「…」
「…まだ聞いてくれるの?」
「ああ」
「話してたらヤリたくなってきたんだけど…いやー完全に濡れてるわ笑」
「わたしがその人にヤラレてるの、あなたに見て欲しかったな。どんな顔でわたしが犯されてるのを見てくれたんだろう。その人のチンポに狂ってるわたしを見て、それでもわたしを好きって言ってくれたかな」
「はは、どうだろうな」
「どう言えばいいんだろう。もうね、入れられながら、体が気持ち良すぎてバラバラに引き裂かれる感じ?マンコは広がり切ってるから本当に裂けそうなんだけど、メリメリメリーって感じで入ってくるのよ、もう…何回やってもそんな感じなの」
「奥に入れられただけでイクのよ?このわたしがよ?あなたが必死で1時間とかしてても、1秒よ?1秒であなたの1時間より何倍もすっごいの!」
「背骨と頭ン中がその人のチンポで埋め尽くされて、そのチンポしか考えられないって感じ。正直ね、初めて女に生まれて良かったと思った」
「俺は背骨までだったっけ?」
「あははは。えーそんなこと言ったっけ?そんなこともないんだけどなぁ…ハハ」
どうやら文字通りのリップサービスだったようだ。
「入れられたらイクし、ちょっと動かしてもらったらまたイクし。酷いんだぁ。わたしはワケわからなくなってるんだけど、20分で30回とかイクらしいよ。馬鹿みたいじゃね?」
「後半なんか気絶させられてすぐ喘がされて逝かされて。動画見たら本当に白目剥いて逝ってんの。あのまま続けてたらわたし殺されちゃってたかも」
「見たいなそれ」
「絶対見せない」
悲しいけれど、エロ1色になっていた空気を一瞬で変えてしまうほどに、ぴしゃりと言い切られてしまう。
「そか。あとは?」
「うーん、当たり前だけどお尻には入らなかったしな。あなたはしようともしなかったね。他の男はだいたい入れてきたのに。汚いとか思うの?」
「お前にそんなことは思わないけど、十分満足してたせいかもな」
「痔になってたのバレてなかった?」
「ああ…トイレで切れたとか言ってたやつか。そのまま信じてたな」
「ごめんねぇこんな女で」
「いいよ。でもお前さぁ…こんなことを続けていたら、いつか刺されるぞ?」
そんなことを言うのが精一杯。でも彼女には響かない。
「あー、わたしは別に殺されてもいいんだ。あっちで2人が待ってるから」
私と付き合う前に堕ろしたという子供と、近所の学生さんとの子供のことだろう。
彼女がそう考えているのは構わないが、彼女が殺されてもいいとした理由、そこに私が一切関係していない事実が、とても悲しかったことを覚えている。
…
その太すぎるチンポを咥えたり犯されたりしていた話を聞いている時に、本当は彼女に伝えなくてはいけないことがあった。でも、言えなかった。
本当は、彼女の穴は、とても残念な穴だということを。
他の男にどれだけ股を開いても、彼女がそれほど真剣に扱われてこなかったのは、そういう理由もあったんだと。
いずみと付き合う前に登場した例のAが「あれは駄目だ」と言ったのは、そういう意味を含んでいたことに、私はなんとなく気付いていたということ。
彼女を傷付けても言うべきだった。
これから先、私以外にあなたを大切にしてくれる人が現れたら、それはあなたの身体よりも中身が好きなのだから、決して離さないように、と。
でも、そんなことを言うのは、なんだか女々しくて、負け犬の遠吠えのようで、伝えることができなかった。
…
…
最後に彼女を見たのは、婦人科病院の入院先で手術を待つ姿だった。力なく笑ういずみの顔を見て、詳しくは聞けなかった。
ただ、子供は産めなくなるらしい。
おそらくは性病が悪化したのだろう。
何度も何度も繰り返し通院していたことは知っていた。
自業自得だと思った。ざまあみろとも。
でも、それ以上に、俺がしっかりしていなかったから…という後悔が強く残っている。
…
…
いずみへ
少し前のことになりますが、私が逮捕され、実名報道されたときには驚いたと思います。あなた以外に私が熱を上げる女がいるわけもなく、冤罪だとすぐに分かったのでしたら、それはとても嬉しいことだと思います。
拘置所に身柄を勾留され、誰とも会うこともできない中で、検察と1年にわたって闘っていました。無罪が確定した話をあなたのお母さんに電話で報告し、心配かけたことを謝罪しましたが、聞いているでしょうか。
もう、20年近くも昔になるのに、まだあなたの実家の電話番号が頭に残っていました。我ながら驚きです。
あなたが、昔、私のことを「人と違う」と言ってくれましたが、結局それは検察と闘い勝つことができるような能力でしかなく、普段の生活では役に立たない、そんなものだったようです。
それでも、あなたが褒めてくれた能力で、世界一と言われる日本の検察に勝つことができたことに、なんだか、誇らしい気持ちになることができました。
今では、私が少し馬鹿にしていた、でもちゃんと家を建てて、少しすごいと思っていた、あなたのお父さんと同じタクシーの仕事を経て、私は地方のバスの運転手をしています。
あなたが周りに自慢できるような男になりたくて、自衛隊の時に自動車レースを始めましたが、その時の経験が今、ほんのちょっとだけ役に立っています。
あの時はレースの練習ばかりしていて、お金も馬鹿みたいに使って、ごめんなさい。
あなたに誇れるものが私には何もなくて、焦っていてばかりで、本当に大切なものに気が付かなかった。
あなたが求めていたものはそんなことじゃなくて、ただの平凡で、普通の、幸せな時間だったこということに、気が付かなかった。
気が付いた時には手遅れで、あなたの心は私から離れてしまっていた。
それが、今も、少しだけ、残念です。
最後に、もし、まだ生きててくれているなら、どうか、いつまでも、いつまでも、お元気で。
どこかで、あなたが生きていてくれるなら、私は、それだけで、幸せなのです。
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……
私の、いずみとの思い出話を読んでくれた皆さんへ
取り留めのない話でしたが、目を通していただきありがとうございました。
いずみとの付き合いは10年ですから、エロ話はそりゃあたくさんあります。
でも、彼女との話はここで終わりにします。
いずみとの別れで変わってしまった私は、その後、ヤマタノオロチにあと一歩の、7股を基準に、常に女をとっかえひっかえしていきます。
いずみには追い付けないでしょうが、8年ほどで50人くらいの女性とお付き合いさせていただきました。
その最後がJD19歳の彼女となります。
なお、最終的にはこんな最低男に幸せは来ませんので、BADENDを楽しみにしていただけると幸いです。
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