いずみ、今も忘れられない貴女へ。⑦(長編)

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画面の中の彼女。いずみは当時の笑顔そのままに微笑みかけてくれる。

カメラを買ったときには、「モデルなんか絶対しないからね!」などと言っていた彼女。それなのに、行為中に撮られると、うって変わって嬉しそうにその痴態を晒していたのが不思議だった。その心境の変化の理由は今でも分からない。

楽し気に咥え、舌先をフルに動かし、カメラに向かって笑う彼女。勃起の陰に隠れ、恥ずかしそうに顔を隠す女子を演じたりする彼女を見ると、カメラを買って良かったとその時思ったものだ。

挿入されると撮られていることを気にする余裕はなくなり、いずみは私が射精を終えるまで喘ぎ続けるだけのメスになる。女性が自分のセックスを撮られることに意外と抵抗がないということを知ったのは、いずみのおかげだと思う。

画面の中には、今と変わらない声で射精を告げる私もいる。いずみの中、胸、口内、顔、顔、顔、顔…、これでもかとザーメンを出しまくっている。そのうち半分くらいは彼女の胸を使ってのパイズリ顔射。

そういえば、寝ている彼女に勃起したモノをあてて襲おうとすると、そのほとんどが「ああもぅ…ほら、胸貸してあげるから」と言われてパイズリに誘導された記憶がある。

面倒くさそうに胸をはだけた彼女。その精液を搾り取るために柔らかく盛り上がった部分。そこに馬乗りになり、美しく柔らかい丸みに硬く勃起したチンポを挟む。画面の中で私が、勃起の形のままに変わる胸の様子に興奮し、また、少しでも早く終わろうとして必死に腰を振っているのが分かる。

ローションは使う必要がなかった。興奮した私はすぐに先端から透明な粘液を垂れ流していたので、それで十分だったように思う。画面からも、すぐにぬっちゃぬっちゃと音が聞こえるようになった。

悦んでザーメンを受けるいずみばかりではない。心底嫌そうに顔をしかめ、仕方なく開いた口に白濁した粘液を流し込まれるいずみも見ることができる。

ああ、本当に、いずみに射精してばかりの毎日だったなぁ、としみじみ思う。

きっと、あまりに本数が多く、私が射精するシーンばかりを編集したせいだろうとも思うが、もうちょっとマシな編集はできなかったのだろうか。

…そんなことを、「録画テープを部屋から盗んで裏ビデオとして売ったお前」に言いたい。

当時は、裏ビデオのシリーズ物に組み込まれ、そのシリーズは日本で最も売れたという話も聞くのに、私には1円も入らなかった。

それどころか、今見ているのはそうした裏モノDVD屋から買ったDVDなので、収支の結果としてはマイナスだ。

……

ここから先、いずみとの別れ話を書いています。

そういう話が苦手な方は読まずにいてください。

……

「ね、今ね夢見てた。すっごく嬉しい夢。わたしのね、おなかの上にね、このあたりにね、ちょこん、て、赤ちゃんがね、座ってたの!すんごく可愛かった~。ほんとにほんとに可愛かったんだよ~」

隣で起きたばかりのいずみが、幸せそうな笑顔で教えてくれたことを思い出す。当時は自由になるお金がなかったせいで、その時に少しだけ困惑した表情を見せてしまった覚えがある。たくさんある私の後悔の1つだ。

あの時、しっかりと踏み出していたら、きっと違った未来が待っていたはずだった。

…別れ話を続ける彼女を目の前にして、私はなぜかそんなことを思い出していた。

「分かってると思うけど…あれはあなたの子じゃないから」

あまりショックは受けなかった。まぁ、なんとなくは分かっていたし、最初から違和感があったせいもある。

どういうわけか、何年か前に1度クラミジアに感染したことがあった。私はそのころ自衛隊に寝泊まりしていた時期で、ごく僅かだが、入浴の際に感染するリスクもあった。彼女にも感染させてしまい、申し訳なく思ったものだ。

「いいよ、仕方ないじゃない」

責められることはなかったが、ずっと謝っていた記憶がある。それ以降、彼女の希望もあり、いずみと生でセックスをすることはなくなっていた。

コンドーム装着での避妊率は100%ではないと聞く。しかし、失敗した記憶はなかった。

「こども、できたみたい」

「え、…そうか。…分かった。俺、ちゃんと自衛隊続けるよ。何も問題ないから、大丈夫」

「いや、堕ろすから」

「え、なんで。堕ろさなくていいよ。なんでそんなこと言うの?俺、ちゃんと働いてちゃんと稼ぐよ。結婚しよう?大丈夫だから」

「もう決めたの」

いくら説得しても取り付く島もない彼女。最後には私も折れ、堕胎同意書にサインすることになった。

手術当日は休みだったが、14時に迎えに来てと言われていた。(どうしてこんなことに…)自分の不甲斐なさを責めながら時間を待つ。少し早めに着いた。看護師にいずみの婚約者だと名乗る。驚く2人の看護師。

「え…?婚約者…さん?ですか?」顔を見合わせ、怪訝な表情をこちらに向ける。14時に来て欲しいと言われ迎えにきたことを伝えると、何やら納得したようだ。私よりも先に、すでに殺した子供の父親が面会に来ていたのだろう。

あの時のすべての違和感の正体が分かり、ちょっとすっきりした。

「そうなんだ。ずっと、俺の子供だと思ってた。ちゃんと供養もしなくちゃ…って、ずっと思ってたよ」

「供養はわたしがしたから」

目線も合わせずに彼女が続ける。

「近所に住んでるまだ学生の子。だから無理だったの」

「そうか」

「うん」

「そいつのところに行くのか?」

「ううん。もう別れた」

「そうか」

これ以上は聞く気にならなかった。

「わたしね、あなたと一緒にいたこれまでの間で22人と浮気したんだ」

「…そうか」

以前、彼女のバンドの女性先輩が、やった男の数なんか覚えてない、と言っていたことが凄くショックで、「わたしは絶対忘れないようにしようって決めたんだ」と語っていたことを、私は思い出していた。

「それでも一緒にいてくれて、ありがとう」

「うん」

「でも、なんでそんな話を?いまさらそんな話をしても、お前にメリットないだろ?」

一度目を逸らし、下を向いたいずみ。突然こちらに顔を上げ、キッと私を力強く見つめた。

「だって…、こんなことまで話さないと、あなたはわたしのことを嫌いになってくれないじゃない!」

怒っているのか泣いているのか分からない表情で彼女が一息で叫ぶ。

「そうか…ん…そうか…うん。そういうことか」

「うん」

「でも、嫌いになんてならないよ」

「…知ってる」

「ずっと、変わらないよ。ずっと、ずっと、一生、愛してる」

「知ってるよ…知ってるよぅ…」

「ごめんな」

「なんで、なんで、あなたが謝るのよぉ…」

「ごめん」

「わたしも、あなたが好き。…あなたは、私の心臓だから」

「そうか」

「じゃあ、行くね」

「ああ」

静かにドアが閉まる。

もう二度とその空間で2人の時間が流れることがないのは、少しモヤのかかった頭でも理解できた。

独りになり、彼女の言葉を反芻した。

(ああ、去年のクリスマスはそういうことだったのか)

帰って来ない彼女を必死で探したクリスマス。雪の中、どこかで事故や事件に巻き込まれていないかと、思い当たる場所や連絡すべきところはすべてあたった、それでも安否が分からない最悪のクリスマス。

心配で、心配で、ただただ、いずみの無事だけを祈っていた。

何日も。

ヒントはあった。実家のお義母さんに電話しても、ちっとも慌ててなかったじゃないか。どうしてあんな簡単なことに気付かなかったんだろう。

何日かして彼女が帰って来た。

俺と別れるつもりで。

彼氏にもそう言ってきたはずだ。

でも、俺は、怒るどころか、ただただ、喜んだ。

彼女が無事だったことに、心から、喜んだ。

後日聞くと、俺に殴り飛ばされる覚悟もしていたという、

それなのに、彼女の無事な姿を見て、俺は、涙を垂れ流すほどに安堵していた。

その姿を見て、俺とやり直すことを決めたのだという。

いずみが、彼女が、浮気してただなんて、気付くわけがない。

俺は彼女を愛していて、彼女は俺を愛してくれている。

そう、信じていて、それ以外は、ありえなかった。

(馬鹿だよなぁ。ほんと、馬鹿だよなぁ)

私はその場でへたり込み、ただ、ただ、ただ、泣き、泣いた。

……

この経験のおかげで、私は誰も信じなくなった。常に相手の裏の思考を意識し、そのすべてのケースに対応できるよう準備した上で事に臨むようになった。

この経験のおかげで、女性は私を裏切るものだと考えるようになった。どれだけ好きだと言われても、どれほど愛していると言われても、心のどこかでは信じていなかった。

だから無茶をした。若い彼女を性奴隷のように扱った。普段のセックスを撮影して公開した。露出プレイで辱めた。混浴では気絶した彼女を男たちと犯した。本物の痴漢で囲み、思い切りレイプした。大勢の男で輪姦し、マワし、自由に撮影させ、それが全国に流出した。

こんな最低な男でも、お前はそれでも、本当に好きなのか。

俺がいずみを愛しているように、それでもお前は、俺を愛してくれるのか。

そんな最低な考えで彼女に接していた。

なお、「素人夫婦セックス絶叫」でグーグル画像検索すると、ガン突き~だとか説明もあってトップに出るようだ。興味があるなら検索してほしい。(大人っぽいが彼女が19歳のときの動画や画像だ。けっこう美人さんだからビビるなよ?)

すでに私が書いたものは、そのほとんどが事実で、本当に、酷いことをしてきたと思う。

200人を超える男たちに犯されまくった計算になるのだから。

それでも、私を好きだと、愛していると、言ってくれた…。

でも、私の中には、いつもいずみがいる。

最後の言葉が、呪いのように心に絡みついて、離れてくれない。

たぶん、これからも、ずっと、一生。

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