昼休みにオレはヒロミを連れ出した。
「おいデブ!おまえの身長、体重は?うそつくなよ!」
「身長は164。体重は、、72~3kgだと思うのですが…」
ぜってーうそだと思った。
オレはヒロミを保健室に連れいき、そこにあるベッドを指差し言った。
「今、誰もいねーから、ここでエッチしようぜ。またオッパイ見せろ!
ヒロミは吃驚したようだが、おもむろに胸を出そうとしている。
こいつ、本当に単純な奴だな。
冗談通じねーのかよ?本気にしてる。
「おまえな、これジョークだから。とにかく体重計に乗れ!」
ヒロミは“オッパイ見せろ”と言われた時よりも戸惑っている。
体重計の針は79kgを指す。
制服の重さを差し引いても78kg位はあるだろう。ブタだ!
「おいデブ!これが現実だ。おまえは肥えたブタだ。それを受け入れろ!
そこから、ヒロミ美人化計画は始まっからな。」
恥ずかしそうに俯くヒロミを見て、オレは可哀想に思ったが、ぜってーこいつを美女にすると決めたんだ。
同情は禁物だからな。
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それからヒロミのダイエットは始まった。タカシ先輩の指示は、毎日数キロのジョギング、軽い筋トレ、食事も腹八分目、菓子類、炭酸飲料禁止。
特に好きな菓子類禁止は、ヒロミにとってはとてもツラい。
でも、好きなタカシ先輩の期待を裏切りたくない。頑張る。
ヒロミが太りだしたのは、小学校三年生になった頃からだった。
それまでは、評判のかわいい女の子。勿論、スタイルも良かった。
(あの頃の自分に戻れるかしら?)
ある出来事からヒロミは過食するようになった。小さくて可愛かったヒロミがぶくぶく太っていく。
それまでヒロミにやさしかった男の子が、デブ!ブス!と言ってはからかい始めた。それを軽く受け流し、明るく振る舞えば良かったのに、容姿をバカにされると自信をなくし性格も暗くなっていった。やがて女子からも孤立。
その先に待っていたのはイジメ地獄だった。毎日泣いてばかりいた。
地獄の小中学生時代を過ぎると、ヒロミの過去を誰も知らない?今の高校に入学した。太っている容姿は仕方ない。だからこそ、ここでは明るく振る舞って自分を変えようと思った。
「自分を変えたいんです…」
演劇部の先輩たちに、志望動機をそう語った時のこと。
「アハハハ!おまえ、ずいぶん太ってんな。うち、デブキャラいねーから、ちょうどいいんじゃねーの?」
ひときわ大声で笑った先輩がいた。
デブ!という言葉に小中学時代の悪夢が蘇った。(悪夢再び…?)
高校でのイジメっ子第一号になる人だとヒロミは感じた。
それが、タカシ先輩だったのです。
口では、デブ、ブタ、ブス、横綱、ドラえもん等々、、小中学生時代のイジメっ子より酷いことを言うけれど、タカシ先輩には、それに悪意はこもっていない。タカシ先輩はヒロミのことをいろいろ気遣ってもくれる。
それをパワハラだ、セクハラだ!という人もいるけれど、無視され、孤立することを考えれば、タカシ先輩のように、ものをハッキリ言ってくれる方がずっと気が楽だ。
ここまで、演劇部で頑張って来られたのも、タカシ先輩のおかげだと思っている。気が付けば慕っていた。
タカシ先輩のダイエット計画。
今日は一週間ぶりに体重計に乗ろう。
78kgあった体重が、針は75を指している。3kgの減量に成功。
鏡に映る自分を見て、やや顔がほっそりしてきたのを感じる。
なんとなく自信が出てきたような気がする。でも、油断してはいけない。
(かわいいと評判だった、小学校二年生までの自分に戻れるかしら?)
あの頃…。
なぜ、急に太ったのだろう?
小学校一年のヒロミは、周囲の大人からは“かわいい女の子ねぇ”と評判だった。そんなヒロミに寄ってくる友達も大勢いた。
ヒロミの近所に憧れのお姉ちゃんがいた。小学校に登校する時の六年生の班長で、快活でボーイッシュなお姉ちゃん。名前は忘れてしまったけれど、ヒロミはいつも“ユイお姉ちゃん”と呼んでは懐いていた。
やさしくて世話好きで、皆から好かれていて、ユイお姉ちゃんの周囲は笑顔が絶えなかった記憶がある。
そんなユイお姉ちゃんを、ヒロミも大好きだった。
あれは雨の日だった。
ヒロミはお気に入りの赤いスカートに赤い傘を差して、公園で遊んでいると、急にオシッコがしたくなった。
漏らしそうだ、、でも、家まで持ちそうもない。ヒロミは泣きべそをかいた。がまん出来そうもない。
「ヒロミちゃん、どうしたの?」
ユイお姉ちゃんがそこにいた。
事情を話すと、ユイお姉ちゃんは周囲を見まわし、人目のつかない草むらにヒロミを連れて行った。
「ここなら大丈夫だから…」
限界だったヒロミは、スカートをまくり上げると、そこへジョーっとやった。ユイお姉ちゃんが、そんなヒロミをジィーっと見ている。
「ヒロミちゃんのお尻かわいいね…」
パンツとスカートを戻そうとするヒロミに、ユイお姉ちゃんは言った。
「待ってて…。」
そう言うと、ユイお姉ちゃんは、ヒロミのアソコをハンカチでそっと拭いてくれた。まだ、小学校一年生で幼かったヒロミは、親切なユイお姉ちゃんの行為を何とも思わない。
でも、いつものユイお姉ちゃんとは、微妙に雰囲気が違っているとは感じた。アソコを弄られ、幼いながらもヒロミは気持ち良かった。
それからあの日々が始まった。
そこで、ヒロミは追憶を断ち切る。
でも、ユイお姉ちゃんのことを思い出すと、同時にあの人のことも頭に浮かんでいた。
タカシ先輩と、部活の帰りにマックに寄った時のこと。
タカシ先輩が“サユリ!”と呼んでいた女子。すごく背の高い女性だった。
似ている?・・・。
ヒロミはあの日以来、タカシ先輩がサユリと呼んでいた、嶋村紗友里さんのことが頭から離れない。
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一ヶ月後。
「ヒロミ!おまえ、かなり痩せたな」
マジかよ!
ヒロミのやつ、もうブタじゃねーな。
まだ太ってるのは確かだが、ブタからタヌキ降格な。
オレはヒロミの努力にビビった。
「おまえ、今何キロなんだよ?」
「69kgです…」
たった四十日でここまでやるヒロミはヤバい!でも(巨乳だけは痩せるんじゃねーぞ)と、それだけは心配だ。
ヒロミはどんどエロくなる。
オレのチンポが勃つほどに。