【麻亜里似】隣室の人妻としてしまった話

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軽いレポートを仕上げていた。

なんだったか。「金槐和歌集についての私見」だったか。

部屋の戸を叩く音が聞こえた。

玄関先には、隣室の村崎さんが立っていた。

この人は人妻で、去年の秋に産まれたらしい赤ん坊がいる。

「どうしました?」

「うるさくなかったですか?すみません」

何のことだろうと思った。

レポートに集中していて聞こえなかったのかもしれない。

「大丈夫です。気になりませんでしたよ」

「すみませんでした。あの、これ、お詫びの印と言っては何ですが…」

タッパーに入っていたのはクッキーだった。

ちょうど何かつまみたいと思っていたので、何のお詫びか分からぬまま受け取ることにした。

「ありがとうございます。いただきます」

適当に挨拶を済ませ、また部屋に引きこもった。

クッキーは紅茶の風味がするもので、バターがよく効いていて美味しかった。

翌日、洗って乾かしたタッパーを返しに隣室を訪ねた。

「はーい」

ドタドタ聞こえて扉が開いた。

「篠宮です。これ」

「あっ!わざわざどうもありがとうございます!」

「いえ。とても美味しかったです。じゃあ…」

「あの…お茶していきませんか?」

「…え?」

予期せぬ提案に、僕は固まった。

いや、双方ともが固まっていたか。

「なぜですか?」

そう聞こうとしたが、村崎さんに纏う、あの人妻特有の生活感というか、そんな艶めかしさに魅了され、何も聞かずにありがたくお茶を頂くことにした。

「コーヒーでよかったですか?」

「あ、はい」

部屋の隅にある小さなベッドには、赤ん坊が眠っていた。

他人の部屋に入るのは久々のことなので、妙に落ち着かなかった。

無言。

遠くで自転車の鈴が鳴っていたり、子どもたちが公園ではしゃぐような声が聞こえたりした。

しばらくして、コーヒーが出てきた。

コーヒーは、白い陶器のポットを火にかけお湯を沸かし、丁寧にペーパードリップして淹れてくれた。

「どうぞ」

「どうも」

同時に出てきたお皿の上には、手作りらしいクッキーが。

コーヒーの良い香りもする。

「あの、どうして…」

「どうしてでしょう。自分でもよく分からなくて…。何となく、話し相手が欲しかったのかもしれません…」

照れたように笑った。

綺麗な人だな、と思った。

化粧っ気がまるで無いのに、肌艶が良く、シミ一つ見当たらない。

「主人、単身赴任なんです。もう一ヶ月は帰ってなくて。私も地元は長崎なので、こっちに知り合いも全くいなくて」

さみしそうに笑いながら言った。

「そうだったんですか…」

「学生さん…ですか?」

「はい。もうこの春で四年になりますけどね」

「じゃあ今年で…22…ですか?」

「そうですね。来年には働き出してると思うと、悲しくなります」

「フフっ、そんなものなんですかね。私、働いたことが無いので…。あっ、学生時代にアルバイトとかはありますよ?でも、それだけで」

「…おいくつなんですか?」

「23です。今年で4。意外と近いですね」

楽しそうに言った。

確かに、意外と近いが、聞けばそれくらいには見える。

茶会は、存外盛り上がった。

コーヒーは三杯進んだし、日は沈みかかっていた。

「あ、晩ごはん、食べていきませんか?学生さんなら、ごはん、準備するの面倒じゃないですか?」

にこやかに提案され、それもそうだと思ったので、食べていくことにした。

赤ん坊に離乳食を食べさせているのを横目に、どうぞお先にと言われ、僕はパクパク食べた。

「おかわり、要ります?」

「…もらいます」

村崎さんはフフっと上品に笑い、「はーい」と。

それから村崎さんも自分の食事にありついたが、その間終始僕がパクパク食べるのを見つめてきたので、恥ずかしくなった。

「ご馳走様でした」

「お粗末さまでした」

ほぼ同時に食べ終わった。

村崎さんは少食だった。

「もうついでに、お風呂も入っていってください」

それはどうなの、と今なら思うが、当時の僕にはその判断が出来ず、言われるがままだった。

「じゃあ、遠慮なく…」

お風呂はいつの間に入れたのか、もう沸いていた。

あたたかい、家庭的なものを口にしたのも、熱い湯船に浸かるのも、いつぶりのことだろう。

ご飯はいつもコンビニのものだし、身体を洗う時もシャワーで済ませてしまう。

一人暮らしを始める時は全部自分で出来ると思っていたし、そうするつもりでいた。

こうしてゆっくり熱い湯船に浸かるまで、今の自分の暮らしぶりに何の問題も感じていなかった。

不思議な日だ。

そう思いながら、頭を洗っていると、「ガチャ」と、浴室のドアの開く音がした。

「えっ?」

「ごめんなさい!!」

頭を掻く手が止まった。

「最初から…その…最初からこのつもりで…」

何を言っているのか分からなかった。

村崎さんは出しっぱなしにしていたシャワーを手に取り、僕の頭を流した。

「あの…怒ってます?」

濡れた顔を手のひらで拭うと、困り顔の村崎さんが僕を覗き込んでいた。

村崎さんは、タオルを一枚巻いただけだった。

「いや、その…怒るっていうか……なぜですか…?」

「なぜって……なぜでしょう」

僕もつられて笑ってしまった。

でもすぐ静かになって、僕たちは惹かれ合うようにキスした。

「んっ……んちゅ…んっ…」

壁に寄せられ、柔らかい胸の膨らみをタオル越しに押し付けられた。

甘い匂いと、唾液のまろやかな感じと、胸の柔らかさと。

そんなのを意識すると、僕のペニスはみるみる膨らんでいき、それは直ぐに村崎さんに察知された。

「…っっ!!」

「…触っちゃいますね」

膨張した僕のペニスに、村崎さんの冷たい手が伸び、そのまま扱きだした。

やっぱり人妻だな、と思った。

滑らかなその動きは、自分でやるのとはちょっと違う、なのに自分でやるよりもずっと気持ち良い。

手の動きはかなり機敏だった。

油断すると、すぐに果ててしまいそうなくらいには。

とにかく、耐えることに集中することにした。

そういう時は、意識を他のことに持っていく。

それは少し前屈みになっている村崎さんの谷間だとか、まだ濡れてない髪だとか、そういうので良い。

曇った鏡や、湯の張った浴槽なんかだと逆に自分のことに意識が向いてしまい、良くない。

そうしているうち、僕の下半身に集中していた村崎さんが、僕の顔の方を向いた。

ちょっと濡れた顔が色っぽく、優しいような、困ったような不思議な表情に、どきりとした。

すると、「ちょっとだけ…」と言ってしゃがみ込み、僕のペニスを咥えた。

手は、両方とも僕の尻の方に据えていた。

「んっ……んぐっっ…んぢゅっっ…」

口腔特有の、固いとも柔らかいともつかない、あの微妙な感じがした。

それは僕にとっては懐かしいものだった。

「村崎さん…」

その呟きに反応して、村崎さんはこちらを向いたが、何も言わず、口にペニスを咥えたまま、心から楽しそうに、にっこり笑った。

上手い。

そのストロークは、早いのに、毎回毎回のどの奥の方まで達している。

亀頭が何度も村崎さんの喉奥をとらえていて、大丈夫かという不安に駆られた。

「い、いきそうです……」

情けないが、唐突に口の中に出すよりは、と思い、宣言すると、少し驚いた顔をしてこちらを見やり、すっと口から抜いた。

えっ、と思った。

このままイかせてくれるものだと思っていたからだ。

「このまま…挿れちゃってください…」

少し楽しそうに言って、鏡のある壁に手をつき、(全部取っ払ってくれればいいのに、)身体に巻いたバスタオルの、尻の部分だけをめくって、突き出した。

暑さ(熱さ)のせいか、僕は人妻だという事やなんかを考慮に入れることもせずに、ただ衝動に駆られるがまま、唾液がついたままのペニスを挿入した。

「うっ………はぁぁぁん!!」

一気に奥まで押し込んだら、結構大きい声をあげたのでびっくりした。

子どももいるし、緩いのかなと思いきや、意外と締まりがあった。

僕は、こうなった以上、深く考え込むのはやめようと思って、とにかくこの人の身体を貪ろうと思った。

「あっ!あっ!あっ!やっっ!気持ちいいっっ!!」

カラダとカラダとがぶつかる、パン、パンという音と、村崎さんの嬌声とが、浴室に響いていた。

こんなに関係の浅い人と、こんな風に繋がることは初めてのことだったので、僕にとってはとても奇妙なことに感じられた。

「篠宮くんっ!シてっ!もっと!さっきみたいにっ!!」

ボーッとしてる間に勢いが落ちていたらしい。

名前を呼ばれたのは初めてな気がする。

僕は腰の回転速度を上げて、行為に集中することにした。

「あっ!あっ!そうっ!あっ!気持ちいい!気持ちいいよぅっ!!」

「いいよぅ」という語尾に、しっかりした奥さん、という堅いイメージとのギャップを感じ、ペニスが更に硬く、更にちょっと膨らむのを感じた。

「あっ!あっ!あっ!んっ!えっ、!?きゃあぁぁっ!!」

バスンバスンと腰を打ち付けるうち、村崎さんの身体に巻かれていたバスタオルが外れ、濡れた床に落ちた。

白くて柔らかそうな肌が見えた。

村崎さんは、右手で乳を隠すように覆った。

「やっ!あっ!あっ!あっ!」

僕は腰を押さえていた手を、胸を弄(まさぐ)るようにシフトした。

乳児がいることもあってか大きく、張っているような固さがあったが、タプタプして楽しく、ピンと勃った乳首を指先でなぶると、

「んんぅぅっ!?!!はぁぁん!!あぁん!」

と激しい感度なので、いよいよ興奮した。

胸を揉むと、前傾姿勢になっていた村崎さんの身体が少し起きるので、それに合わせて僕も村崎さんの身体に、自分の身体を沿わせた。

あったかい背中は、無駄な肉こそないものの適度な肉感があり、また少し湿気を帯びていてねちゃっと張り付き、心地よかった。

「ああっ!イく…イっちゃう…!!」

村崎さんが身体を震わせ、ビクビクっとしながら身体を逸らした。

膣内もギュッと搾られた。

僕は、それから大した間もあけず、腰の動きを再開させた。

「やっ、えっ!?ちょ、待っ、ああっっ!!やっ!あっ!ああっ!!」

僕ももうすぐで果てそうだったのだ。

自分で自分に追い込みをかけるように、回転速度を上げた。

「あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!あっ!」

「村崎さんっ!イきそう!!イっちゃいます!!」

「あっ!あっ!待って!!ダメダメ抜いて!!!」

僕は反射的に抜いて、自分の手で扱いた。

村崎さんは、割と素早い動きでこちらを向いて、横取りするような手つきで僕からペニスを奪い、すかさず口に咥えて喉の奥深くまでストロークした。

「わっ、えっ…ちょっ…イく…イきます…!!」

僕はそのまま村崎さんの口腔に射精した。

「んっ…」

射精後も、尿道の中の精液を搾り取るように、しばらくゆっくりと何往復かストロークした。

射精後の敏感なペニスはそれだけでビクビク反応した。

村崎さんは満足そうに笑いながら、そっと口からペニスを離した。

そして喉越しの良さげな、「ぷはぁ」というような息をして、空っぽになった口の中をさり気なく僕に見せた。

乳頭は赤っ茶けた色だったが、乳房の大きさの割に小さく、綺麗な胸だなと思った。

「しちゃいましたね…」

村崎さんは、バツが悪そうに笑いながら言った。

その後すぐ、その日はお互いあまり言葉を交わさないままに別れた。

村崎さんは、いつだかの漫画雑誌の巻頭に載っていた、名前が分からなかったが、調べていてなんとか判明した、「麻亜里」というモデルに似ている。

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