⑦
「あー楽しかった!それにしても意外と結構濡れたね」
「席が端だったからな」
アトラクションの(ジョーズ)を乗り終えた僕達は余韻に浸りながら笑い合った。昔来た時には乗れなかったから僕は密かに楽しみにしていた。すると僕が言い出す前に彼女が「たっくん、あれ乗りたい!」と指差したのが(ジョーズ)だった。
アトラクションの流れは調べていて何となく分かっていたのだが、いざ実際に乗ってみると臨場感が凄かった。
ガイドスタッフのあの演技力は一気に僕達をあの世界観に導いてくれたし、それに座った席もたまたま端だった為、飛び出して来たホホジロザメの迫力に驚かされた。
どこかで子供向けだろうと、少し舐めていた自分にゲンコツを食らわせてやりたい。あれは大人でも少し怖い。乗り終わってからも僕があれやこれや感想を言ってると彼女に言われた。
「たっくんもそんなとこあるんだねっ」
「どういう事?」
「興奮?する事。普段あんまり感情を顔に出さないから結構物事に対して冷めてるのかな?って思ってた。だけど実はそうじゃないみたい」
いざ面と向かって言われると肯定すべきなのか否定すべきなのか分からなかった。だから率直な感想を言った。
「今日はすごく楽しい。僕は映画好きだから余計に」
「私のおかげだね」と彼女は冗談ぽく言う。
たしかにそうだ。彼女と出会ってなければ…訪れていたとしても今日ではなく、もっと先の話だっただろう。
「ありがとう」
僕が言うと彼女は照れくさそうに「冗談だって、行きたいって言ったのは私じゃん」と少し頬を赤らめた。
「何を照れてるのだか。で、次どうする?ほかに乗りたいのある?」
僕が訊くと彼女は「後はお土産を見に行きたい!」と言った。
「いいけど…乗り物は?」
「んー、もういいかなっ。今から並んで乗ったら出るの遅くなっちゃうでしょ?それにお腹も空いちゃったし…乗りたいやつは全部乗れたからとりあえず満足できたよ!」
「とりあえずって何だよ」と僕は笑いながら時間を確認した。時刻は19時を過ぎたとこだ。
「じゃあ…」と僕は彼女の手を握りショップへと向かった。彼女はタオルやお菓子など友人へのお土産を選び、最後に「これも」とキャラクターの絵が描いてあるTシャツを色違いで二着選んだ。
「どうせなら違うデザインにしたらいいのに」と僕が言うと彼女は「お揃いにしよ?」と言った。
(なんだ、そういう事か。可愛いとこあるじゃん)
僕は改めて彼女と付き合っているという事を実感させられてレジへと向かった。
パークを出て駐車場に向かおうと歩みを進めていると尿意を感じ、先に済ませておこうと彼女に断ってトイレに向かい用を足した。洗面台で手を洗っていると背後から声がした。
「ロリコン野郎」
僕は自分は関係ないとその声を無視して手を洗い続ける。というのも今日は彼女と二人できりで来ているので耳が自然と男性の声をシャットアウトしていたのかもしれない。
「おい、無視してんじゃねぇよ!」
ここで始めて顔を上げて眼前の鏡に目を向けた。すると僕の後ろの壁にもたれ掛かるようにして彼女の元カレというマッシュルームヘアーの彼がこちらを見ながら立っていた。驚きのあまり愕然としたが、鏡越しに目を合わせて「はい?」と返事をした。すると彼はそのまま続けた。
「あんた瑠花の何?パパ?」
「パパ?」何を馬鹿な事を。見たら分かるだろう、どう考えても僕が高校生の娘を持つ歳には見えない。だが、彼の言ったパパとは父親という意味ではなくパパ活の相手としての意味だとすぐに分かった。
「違うけど?いきなり何?」
僕は彼の存在を彼女から訊いていたので、いたって穏やかに言った。動揺を隠すにはそうするしかなかった。すると、彼はいかにもといった感じで答えた。
「俺?俺は瑠花の彼氏なんだけどさ」
(なるほどな…たしかにこれは少し痛い感じの子かもな)
外で彼女を待たしている僕にとってここで彼と口論をする事は得策ではなかった。だから「へぇ。じゃあお幸せに」と吐き捨てその場を後にしようと彼を横切ろうとした。
「ちょっと待てや!てめぇー!」
彼は僕のジャケットの胸元をグイッと掴んだ。さすがに相手は高校生だ。僕は一切怯まなかった。
「離してくれないかな?襟がよれちゃうだろう」
「お前が瑠花の何かは知らねーけどさぁ!俺らの邪魔してんじゃねーよ!…金輪際あいつに近付くなロリコン野郎!」
「今は僕が彼氏なんだけどね…君は元カレなのかな?いつまでも別れた女の事でむきにならない方が良いよ。すごくカッコ悪いし惨めだ」
「てめー…いい気になってんじゃねぇぞ?」
自分よりもはるかに歳下で、それに背も低く華奢な彼に凄まれている状況に僕は笑いそうになった。
「実は君の事少し知ってるよ?日中たまたま見掛けて彼女に訊いた。君は彼女をストーカーしているんだろう?」
「はぁ?何言ってんだてめー」
「だから今日もわざわざ友達を巻き込んでこ彼女に会いたいが為に来た?それに学校も休みなのに何で制服で来てるの?ま、そういうの流行ってるみたいだけどさ。あ…制服の方が彼女に気付いてもらい易いからか」
「黙れ!」
「彼女が今日ここにいるって誰から訊いたのか知らないけどさ…学生の君達には交通費が痛かったろう。よくもまぁ他の子達もついて来たもんだ。もしてかして君の奢り?…それで?今日はもう夜行バスで帰るの?」
「黙れって言ってんだろうが!!」
そう言って彼は拳を振り上げた。その姿は素人の僕が見てもぎこちないフォームだった。
「殴っても解決しないだろ!」僕が言うと彼は拳を振り上げたまま止まる。
「そうやっていつまでも拗ねてんじゃねぇよ。それがみっともない事ぐらい分かるだろ?」
僕が諭すように言うと彼は笑い出した。
「ははは!ばっかじゃねぇの?あんな淫乱女の何が良いんだか…知ってっか?あいつは親にも捨てられて風俗で働いてるような女なんだぞ?金の為ならどんな相手にも体売るよーな奴なんだよ!どうせお前も客の一人なんだろうが!」
それは彼が苦し紛れに言い放った戯れ言だという事は明らかだった。
「それで?だから別れた方が良いってか?それに君はそんな淫乱女が好きなのか?」
「うるせぇよ!あんな女、目の前に万札ちらつかせると何だってやるぜ?何なら試してやろうか?」
「もういいって。とにかく君はもう彼女に近付くな」
僕はもう話は終わりだ、と彼の手を振り払った。だが彼は話を止めない。
「俺が言いふらしてやるよ。瑠花はおっさんと援交してるってな」
「援交って…意味分かって言ってるのか?僕達は付き合っているんだ。ただ歳が離れているってだけで援交扱いはよしてくれよ」
「お前は馬鹿か?そんなの事実かどうかなんて関係ねぇんだよ。デタラメでも噂にさえなりゃあの女も終わりさ。広まり方次第では受験とかにも何かしらの影響があるかもな」
「君は彼女が好きなんじゃないのか?彼女に幸せになって欲しいとかって思わないの?」
「俺の物じゃなければ思わないね。むしろどん底に落としたくなるよ」
「そうか。君はさぞかし可哀想な子なんだな…僕は君の担任でも何でもないからいちいち説教はしないけどさ。とにかく僕らの邪魔はしないでくれ。こうやって君と離している時間ももったいない」
「てめー何様だよ?殺すぞ?」
「はいはい、分かったから…どいてくれる?」
そう言って彼を押し退けると、突然横腹に激痛が走った。彼は僕の横腹を拳で殴打したのだ。
「うぜーんだよお前!!」
「痛ってぇ…!手出すのは駄目だろ…」
「黙れ!!」
彼は両手で僕のジャケットの襟元を掴んで個室の壁に打ちつけた。
「おいおい…そんなでけー音立てると人来るぞ。やめとけ」
どうやら彼には僕の声は届いていなかった。僕を壁に打ちつけると、再び拳を振るった。
顔面を目掛けて飛んできた彼の右ストレートを僕はかわす。不意打ちでなければ感情任せの素人の打撃などある程度の運動神経を備えていれば簡単にかわせる。かわせずとも人間の防衛本能で反射的にガードが上がるのでクリーンヒットはほぼない。
このままこの場を離れてしまおうと距離を取ったが、彼は無茶苦茶なフォームで殴る蹴るを繰り返した。
(一発ぐらいならいいか―)
全然良くないのだがそう思った。彼が蹴りを放ち、僕がかわした時に彼は勢い余ってよろけた。その瞬間僕は一気に距離を詰め彼の顎に思いっきり掌底を打った。
バチィィン!っと肉が弾かれる音がしたと同時に彼はその場に膝をついて四つん這いになる。
「あっ…はぁ…はぁ…てめっ…コラ…!」
彼は必死に反撃しようと試みたが軽い脳震盪を起こして平衡感覚がままならないらしい。
「悪いね。一応正当防衛のつもりで打った。だからあえて拳は使わなかったし追撃もしない」と彼を見下ろしながら続ける。
「こんな事言うのもあれなんだけどさ…僕って歳下とか関係なく普通に手出せるタイプの人なんだよ。別にサイコパスとかじゃないけどさ」
「はぁ…お、お前マジで…マジで覚えとけよ!」
「はいはい、覚えとく覚えとく。大人だからって手出さないと思ってたろ?あんま大人舐めんなよクソガキが」
「お前とあの女…瑠花も許さねぇから…!」
「彼女には近付くなと言ったろ?何かあった時はお前覚悟しろよ」
僕は四つん這いのままの彼にそう吐き捨ててその場を後にした。
(それにしてもあんなに綺麗に決まるとは思わなかったな。一応高校まで空手してた甲斐があったかな…?)
早足でトイレから出ると彼女の姿が見当たらなかった。
(あれ?どこ行った?)
来た方向を少し戻ると、お土産の袋を提げながらキッチンカーの隅でフランクフルトを頬張る彼女を見つけた。
近付く僕に気が付いた彼女はモグモグと急いでフランクフルトを口に入れる。
「いや、バレバレだから」
僕が笑うと彼女は「もう!遅いよっ!」と怒った。
「ごめんごめん、ウンコしてた」
「言わんでよろしい。ほら、行こう」
彼女が駐車場に向かってスタスタ歩くのを追う形で僕も歩いた。遠目から先ほどの便所辺りに目を向けたが誰も見当たらなかった。車に乗り込みエンジンを掛けると彼女が呟いた。
「夕食済ませたら…もう帰る?」
(いや、今さっき食ってなかった?)
連休の僕としてはどちらでも良かった。一応彼女には土日のプチ旅行と伝えてあったから一応訊いた。
「ん?別にどっちでもいいよ。他に行きたい所ない?このままどこか泊まって翌朝から観光しても良いし」
「大阪じゃないと駄目?」
「ううん、そんな事ないよ。けど帰りの時間もあるからあんまり離れた所は行けないけど」
「京都は?」
「京都?うん、まぁ京都なら大丈夫だよ。大阪の隣だし」
「じゃあ明日は京都に寄ってから東京に帰りたいな。良い?」
「もちろん。じゃあ行こっか」
「ありがと。たっくん好きっ」
そう言って彼女は僕にキスをした。徐々に素が出てツンツンしてきたなーと思いきや、たまに見せる可愛い姿にときめかずにはいられなかった。
(せっかくご機嫌なんだ、あのキノコ野郎の事は黙っておこう)
駐車場を出てパークに面した通りを走っていると、彼らの集団が歩いてるのを見掛けた。たまたまだろうが六人全員がスマホを片手に俯きながら歩いている。
(せっかく皆でいるのに全員スマホかよ…時代だなぁ)
僕は知らん顔して通り過ぎようとしたが隣に座る彼女は「あっ」と声を上げた。
「どうした?」
「あいつらがいる。…ていうか結局出くわさなかったね」
「そうだな」
しばらく車を走らせて話題も尽き掛けていた頃に彼女に訊いてみた。
「あの子と長かったの?」
「あの子?」
「キノコ」
「えー、どうだろう?」彼女は指を折りながら数える。
「半年ちょっとかなぁ」
「ふーん。最近?」
「ううん、去年の今頃から今年の春まで」
「へぇ。…何で別れたの?」
「何でって…何でだろう?自然消滅?三年になってからクラスが離れてそのまま…って感じ。だから特にこれといった別れた原因はないよ」
「だからストーカーみたいになっちまったんじゃないか?」僕はにやけながら訊くと彼女も「多分ね」と苦い顔をした。
「けどまぁ瑠花ちゃんぐらいの年代は自然消滅ってありがちだよな。僕も経験あるよ」
「えー!どんな感じだったの?」彼女は声を弾ませた。答えようと思い返してみたものの、ここで彼女に言えるような内容じゃなかった。
大学一回生の頃に飲み会で泥酔した女とどさくさにトイレでセックスをし、その後も二度ほど寝たぐらいのものだった。とてもじゃないがデートなんてしてないし、何ならその女の名字すら知らない。
「んー、忘れた」
「…さてはお主、相当遊んでおったな?」
「んな事ねぇって!」
「どうだか」
それから僕達は他愛のない話をしながら、30分ほど車を走らせてからサービスエリアに立ち寄る事にした。時計を見ると時刻は20時になろうとしていた。
「夕食どうする?京都に入ってからだと21時とかになっちゃいそうだけど。居酒屋ぐらいしか空いてないと思うよ?」
「んー。別に何でも良いけどね。それより先に泊まる所探そうよ」
「ちょっと見てみるよ」
ネットでいくつかのホテルの空室状態を確認したが、どこも満室だった。空室を見つけてもそれなりのホテルだから予算的にも厳しい。
「どこも満席だなぁ。ラブホでも良い?」
「うん、全然良い。その方が安上がりだし寝れたら十分」
「ははっ、そう言ってくれて助かるよ。じゃあ食事も済ませてしまおうか」
サービスエリア内フードコートへ向かい簡単に夕食を済ませた。夕食を済ませて車に戻ると突然彼女が口を開いた。
「はぁ、お腹いっぱい。それにちょっとムラムラして来ちゃった」
「はぁ?突然何だよ、普通眠いとかそういう感想だろう」
「しょうがないじゃん。するもんはするんだし…たっくんは?ムラムラしない?」
「今?今はしないけど…強いて言うなら煙草吸いたいな」
僕は車の窓を開けて、煙草を咥えた。
「まーた煙草吸ってぇ!…私のおっぱいは吸わないの?」
彼女が言い終わると車内は変な空気に包まれた。
「おいおい…冗談でもそんな事言うのやめとけって。それに今はそれ言う空気ではなかったぞ」呆れながら彼女に言うと彼女も「ごめん。私も言ってからすぐ後悔した」とクスクスと笑った。
「まぁここはずっと触りたかったけど」そう言って助手席に座る彼女の太ももを左手で撫でるように触る。右手で煙草を持ち、辺りを見渡しながら何度も太ももを撫でた。
デニムのショートパンツから伸びる彼女の白い脚はモチモチとしており、温かかった。何往復も太ももを撫で、次に僕の左手はニットセーターの上から彼女の胸を揉んだ。
「やぁん…おっぱい触んないでぇ…」
「触って欲しかったくせに」
僕は片手で彼女の左右の胸を満遍なく揉み、煙草を吸い終えると彼女の身体を抱き寄せて今度は両手で彼女の胸を揉み上げるように揉んだ。
「あんっ…あっ…んふぅ…ん」
彼女は僕にもたれ掛かるよう身体を密着させ、人差し指を咥えて喘ぎ声を上げた。隣から彼女の耳を唇に挟んで吐息を吹き掛ける。そして両手を下からセーターの中に入れ、今度はブラの上から胸を揉んだ。
時折ブラの隙間から指を滑らせてその下にある乳首に触れた。彼女の乳首の小さな突起は固くなり僕が指でピンッと弾く度に「あぁんっ!」と声のボリュームが少し上がる。
「はぁ…あん…ん…はぁん…も、もう…!…おっぱいばっかり触ってぇ…」
「んー?じゃあ次はこっちかな?」
そう言い僕は右手をセーターから抜き出して、そのまま彼女のショートパンツへ移動させた。
「へぇ、女性物でも社会の窓ついてるんだ」
チャックのジッパーに沿うように指でなぞる。ジッパーのラインが丁度当たっているのだろう、なぞる度に彼女は「あっ…!んん!」と身体をビクビクとさせた。
それに無意識か僕がなぞるにつれて彼女の股は徐々に開かれていく。そして指をショートパンツの股の隙間にスルリと入れ、彼女のパンティに触れた。パンティの隙間から陰部をなぞるとパンティはびちゃびちゃに濡れており、車内にいやらしい音が響く。
「くくっ、水溜まりみたいだ」
「そんな事…言わないで…よぉ」
「ごめんごめん…さて中はどうかな?」
そしてパンティの隙間から人差し指を中に入れた。当然の事ながら彼女の膣はびしゃびしゃに濡れており、陰毛もベタベタに濡れていた。
からかうように濡れてる陰毛を指で何度も触ってから人差し指をグッと奥へ押し込んだ。
「んんっ…!!あ…!だめっ!!イッ…ちゃ…!!ああ!」
彼女の感度は相変わらずだった。僕が人差し指を数回出し入れすると簡単に絶頂を迎えた。
「瑠花ちゃん相変わらず感度良いなぁ。指だけで何回でもイカせれそうだよ」
そう言いながら膣内を指でかき回すと彼女は身体をビクビクと震わせながら「んっ…!そんな…事ないか…ら!」と反論した。だがその反論も虚しく、指の出し入れの深さとリズムをずらすだけで
何度もイッていた。
「おっ…!」
調子に乗って指を動かす僕の手を、彼女は自ら手を伸ばして止めた。そして彼女は靴を脱いで助手席から運転席へ移動し、座っている僕と抱き合うような形になった。
「ねぇ…ズボン穿いてるけどたっくんのおちんちん凄く膨らんでるのがよく分かるよ?」
「だから何だよ」僕が意地悪く笑うと彼女は首に手を回してキスを迫った。
「ちょ、こんなとこでっ…!」
僕はとっさに顔を背けたが、彼女は強引に僕の首を引き寄せた。
「ちゅ…んん…ちゅぼっ…ん」
かろうじて理性を保っている僕は周囲の目が気になる。しかし彼女はというと完全にスイッチが入っていた。舌にまとわりつく唾液を全て吸い尽くさんばかりに舌を絡め続ける。それに股がりながらも腰を上下に振り、ズボン越しに互いの性器を擦り付け合った。
「はぁ…んん…たっくんのおちんちん当たってるぅ…ちょー気持ちいい…」
「はぁ…はぁ…僕も。瑠花ちゃんの腰を振る振動だけてイキそうだ」
「まだだめ…イクなら中でいっぱい出して…」
彼女はそう言って僕のベルトに手を掛けた。
「待て待て、さすがにここでは…続きはホテルに着いてからな」
「は?そんなの待てないっ…」
僕の声も虚しく散り、彼女にずらされたズボンからはブルッブルに勃起した性器が勢い良く飛び出した。彼女もショートパンツを片足だけ抜くように脱いだ。
「お、おい!ゴムゴム!鞄に入ってるかっ……!」
慌てた僕が言い終わると同時に彼女の膣が勢い良く僕の性器を覆った。目視していなければ分からないほど彼女の中は膣か口内か区別がつかないほど温かかった。
「んぁあっ…ああっ!…たっくんのおちんちんだぁ…」
彼女は膣から愛液を滴らせながら、ゆっくり味わうように腰を上下に振る。あまりの快感に僕も彼女に身を委ねそうになる。だが目の前をひっきりなしに通り過ぎる大型トレーラーが目に入る度にそわそわして落ち着かない。
今我慢してホテルでじっくり楽しみたい僕と、ムラムラを爆発させ周囲が目に入らない瑠花。
恐らく僕ももう少し若く、盛んな時期ならばここで彼女の要求通り周りの目を気にしないでムードを優先して二人だけの世界を楽しんだだろう。だけどやはり僕は周囲の目が気になった。
彼女に身を委ねてこのままゆっくりセックスを楽しみたい気持ちは山々だったが、今の状況に気が気でなかった僕は彼女の動きに反して腰の動きを早めた。
僕が突然ガンッガンッと腰を早く振り、性器を奥まで入れた事で彼女の喘ぎ声はいっそう大きくなった。
「えっ…!あっ…ああ!ん!ちょ…!たっくん!…いきな…りっ早いっ…てば…あぁん」
僕は彼女を強く抱き締め夢中で腰を振る。するとすぐに絶頂が近い事を感じた。
「あっ、あんっ!あっ…んん!ああ!…無理無理!ちょっ…イクッ…イッちゃう…!んっ!」
「僕も…出るっ……!ああ!」
「あひぃぃああっ!」
そして僕が射精するのとほぼ同時に彼女は悲鳴のような雄叫びを上げて腰をガクガクと痙攣させた。
ビュッビュッと精液が彼女の膣に流れ込む感覚を得ながら、また生でしてしまった。と溜め息が漏れる。ほぼ毎日セックスに明け暮れているからか、今は当初ほどゴムを着ける事に神経質ではなくなっていた。
何気なく外に目を向けると、車の窓ガラスは車内の熱気でうっすら曇り、それに二人共シャワーを浴びてないままセックスをしたせいで体液の臭いが充満していた。彼女が美少女だからそれも心地好く感じるが、もうそうじゃなかったらと思うとゾッとした。
「たっくん激しすぎ…車ちょー揺れてたよ」
「誰のせいだよ」
ウエットティッシュで性器を拭き取ると、僕はこの場から逃げるように車を出した。
(あー…眠い…)
クラシックが好きだから車内に流していたのだが、それが裏目に出て睡魔がすごい勢いで押し寄せてくる。隣を見ると彼女も俯きながら眠っていた。
(こいつ…寝やがった)
今日はさんざん歩き回ったから疲れたんだろう。僕は彼女の頭を軽く撫でて、ハンドルを握り直した。
カーナビが京都に入った事をアナウンスしてくれた時には21時半を回っていた。
(そろそろ近くのラブホを探さないと)
高速から下りるとハザードランプを灯して路肩に車を止めた。スマホで近くのラブホを検索していると彼女のスマホからメッセージの受信音が聞こえた。
(親父からの返事か…?)
僕は置いてあっま彼女のスマホを覗き込んだ。しかしディスプレイに表示されていたのは彩という名で、父親からではなさそうだった。
(彩?友達かな)
名前を確認し、何気なく途中まで表示されたメッセージ内容を目で追った。
(え、それやばくない?駅前の産婦人科ならー)
スマホを開くと続きの文が読めたが、僕は彼女のスマホを凝視したまま固まった。
「産婦人科…って」
思わず声を上げるとその声で彼女は目を覚ました。
「たっくん…ごめーん。寝てたぁ」
「…………」
「どうしたの?怒った?」
「いや…それよりメッセージ……スマホにメッセージ来てるよ」
「ん?…あ、ほんとだ」
スマホのロックを外してメッセージを確認した彼女は顔色一つ変えなかった。
「なぁ」
「ん?なぁに?」
「産婦人科って何…?通ってんの?」
僕の声は自分でも分かるほど情けなく震えていた。