俺が大学生の時に、当時親が町内会の役員やってる関係で地域ボランティアに付き合わされ、花見の時の保育係をさせられた。
当時3歳の嫁がお漏らししてパンツを交換したので、未だに覚えてる。
それから時々、街中で親子連れというかまだ幼児の嫁と挨拶したりしながら俺は大学卒業し、就職して遠方に配属。
27歳で退職して帰郷。
大きくなった◯学生の嫁親子と、劇的でも何でもなく買い物中に再会。
立ち話していると、俺が大学時代にバイト講師をやってた塾に嫁が通ってる事が判明。
俺には貯金があったんで、職探しせずにブラブラしてるのを親同志で何らかの結託があったのか、無給で家庭教師させられる事になった。
家庭教師の後は毎回嫁父と晩酌。
当時◯学生の嫁を、若者が集まるスポットに健全にエスコートさせられる事が時々。
多分嫁にたかられてた。
こっちは無職だったのに。
俺に見合い話がいくつか持ち上がるが、無職なので釣り書き時点でアウト連発。
3年ほどして嫁が志望高校に無事入学し、家庭教師も俺の能力限界に来た頃、貯金が心もとなくなり、家庭教師辞めて就職するも、相変わらず嫁家に時々お呼ばれされ、嫁父と晩酌を繰り返す。
そして相変わらず嫁を時々若者が集まるところにエスコートするが、この辺りから警察に職務質問される事が時々あり、やっぱおかしいだろ、と思い嫁とは疎遠になった。
嫁父とは変わらず仲良く晩酌にお呼ばれ続けるが、ここまで嫁への恋愛感情無し。
さらに5年ほど過ぎ、町内会の花見に参加したら当時21歳の嫁家族も来てた。
宴会に加わった時になぜか嫁と結婚する事になり、紆余曲折無くそのまま結婚して今に至る。
16歳の年齢差以外は特に変わり映えの無い話だが、”馴れ初め”というと嫁のパンツ交換なんで、なんか感慨深いものがある。
町内会の花見ってのが町内の公園でやるんだけど、町内会でも豚汁や缶ビールとかを町内の各お店の協力で格安値で振舞う。
それの手伝いをしてたら、嫁家族が花見完璧セット持って公園にやってきた。
嫁家族のビニールゴザに混ぜてもらい、しばらく嫁父とお酒飲んでたら、対面に座ってた嫁が俺の隣に座り直して、嫁家族のお重を嫁が俺に取り分けてくれた。
「昔はキャピキャピ(言葉遣いがジジイですまんね)してたのに、落ち着いた娘さんに育ったもんだ」
と誉めたら、何か微妙な雰囲気になった。
この時のやりとりは覚えてる。
つうか絶対忘れない。
嫁母「いつまで経ってもダメね」
嫁父ニヤニヤ
俺(´・ω・`)?
嫁母「これ以上待ってるとおじいちゃんになっちゃうよ」
嫁父ニヤニヤ
俺(´・ω・`)??
嫁母「もうダブルスコアじゃないんだし」
嫁父ニヤニヤ
俺(´・ω・`)???
嫁母が大きな声で独り言を始めて、どうしちゃったんだろうって思ってたら、
嫁母「ほら、昔よく言ってたセリフここで言ってみなさいよ」
ここで初めて、嫁母が俺の隣に座ってる嫁に話しかけてる事に気付いた。
振り返って嫁を見ると、正座に座り直して無言で三つ指を付いて頭を下げてきた。
酔っ払ってたので、その場のノリで慌ててこっちも正座して手をついたら、それで婚約した事になっててビックリして死ぬかと思った。
後で嫁母から聞いた話によると、嫁は◯学生の時から俺と結婚すると言ってたらしい。
上に書いた、「昔よく言ってたセリフ」ってのはこの事だ。
さすがに高◯生になると言わなくなったらしいが、渋谷や原宿に連れて行ってたのを「デートだデートだ」と相変わらず家で騒いでたらしい。
確かに思い返すと、嫁父と晩酌してる時はいつも無意味に嫁が一緒にいた。
仲の良い家族だなぁ…と微笑ましく思ってたんだが、向こうは下心アリアリだったようだ。
俺が”連れ遊ぶのをやめよう”と言った時の落ち込みは酷かったらしいが、俺は全然気付いてやれなかった。
で、不純異性交遊を心配してた嫁親も、初めは俺の事を警戒してたが、俺の態度に安心してたら今度はいつまで経っても俺と嫁の関係が進まないので、花見の席での話になったとの事。
年齢差ダブルスコアって嫁母発言はお詫びされた。
“なぜこんなおっさんに惚れたのか”と訊いたら、多感な◯学生時代にきちんと1人の女性として扱ってくれたのが嬉しかったらしい。
俺から見たら当時の嫁は紛れも無いガキだったが。
「俺って草食系男子?」
って嫁に訊いたら、笑い転げやがった後に
「こっちが放つ恋愛信号を受信できないおっさん」
と怒られた。
どうやらフラグを折りまくっていたようだ。
嫁と険悪なやりとりが始まっても、俺が無言で三つ指を付いて頭下げると
「やめてーっ!」
って覆い被さってきてチャラにできるので、からかい甲斐のある嫁だ。
3日前から娘を連れて嫁親達と旅行に行ってるので、こうして朝からゆっくりPCに向かってる。
持って行って娘を映して来いと言ったのに、ビデオカメラを家に忘れやがったので、帰ってきたら娘のオムツ替えながら、
「お前に出会ったのはこれぐらいの時だよ」
って言ってやろうと思う。