指切りした後、数分くらいしてから妻が帰ってきた。
私は笑顔で出迎えながら心の中ではリビングにメモリーカードなどを置き忘れてないかを考えていた。
私の行為が知られたら大変な事になるぞという恐怖も感じていた。
幸いな事に菜都も同じ気持ちでいたようだった。
3人で晩ごはんを食べてる時の事だ。
「今日寄合どうだった?何の話だったの?」
妻が何気なく話かけてきた。
「寄合来週だったよ。勘違い。」
笑って答えながら菜都の方を見た。
食卓では妻が私の前に座りその左側が菜都の席だった。
私の視線を感じたのだろうか、菜都は顔を右に向けて視線をあわそうとしない。
まぁ仕方ないだろなって感じでした。
「寄合なかったんなら何してたの?」
何も知らない妻は呑気に聞いてきた。
「家に帰ってきたよ。そしたらテレビがついててさ、」
といった時に不意に菜都が口を開いた。
「お母さん、昨日ね学校で岸本さんが筆箱忘れてきて大変やってん」
この時に指切り以来初めて菜都と目が合った。
冷ややかな視線を受けて、今度は私が目線を外した。
どうやら話して欲しくはないらしい。
それは入浴にも表れていた。
いつもはゆっくりお風呂に入るのにその日はすぐ出てきた。
テレビを見てる妻の横をいったり来たり、顔色を伺っていたのだ。
自分の入浴中に今日の事を話されてるか気になるようだった。
こちらとしても、そんな話出来るわけないので好都合だった。
私はビールを飲みながらそんな菜都の後ろ姿を眺めていた。
黄色いパジャマに、白色の猫肉球のイラストがあちこちに入っている女の子が好きそうな柄だった。
湯気が菜都の身体から立ち上がり、それがまた魅惑的だった。
妻がお風呂に入ると菜都は自分の部屋に逃げるように駆け入る。
そんな感じで数日が過ぎていった。
「ねぇ今度の日曜日用事ある?」
妻が深刻な顔をして聞いてきた。
どうやら神戸にいる父親が手術するので付き添いに行きたいみたいだった。
もちろん私も誘われ行く事にした。
「菜都はどうするの?」
少し考えて菜都が答えた。
「宿題あるし、家にいる」
「じゃお留守番お願いね。」
この時に私はる考えが閃いた。
前日の夜になって布団の中でこう言った。
「やっぱり明日やめとくわ。お義父さんに気苦労かけるだけだし、手術終わって落ち着いたらお見舞いに行くよ」
結局妻は一人で行く事になった。
当日、出掛けるのが母親だけだと知った菜都の表情は面白かった。
「え~!お父さんも行くんじゃなかったの?何で?」
「何でって、いろいろあるのよ。とにかくお留守番お願いね。今日帰れないかも知れないけど。」
妻が玄関から出て行くと、自分の部屋に行こうとする菜都に私が声をかけた。
「菜都、今日このリボンつけてお父さんと出かけようか?」
私の手には青いリボンがあった。
リボンを見た菜都は少し考えてから決意したように話した。
「お父さん、近親相姦って知ってる?友達のゆきなちゃんがお父さんとエッチな事をしたら近親相姦になるって言ってたよ」
この言葉を聞いてドキッとした。
「ゆきなちゃんにこの間の事、話したの?」
怖かったが聞いておかないと後々大変な事になる思いがあった。
「話はしてないけど、恥ずかしかったし…」
一安心ってところだった。
「菜都は知ってるかい?この間のいたずらの手紙?」
「どういう事?」
不安気に聞いてくる表情は実に可愛かった。
「これだよ。」
私は手紙の束を出してきてリビングに広げた。
「ずっと送られてきてて、全部菜都宛だ。全部見てないけど中はスゴくいやらしいものばかり。」
目を丸くして見つめるてる菜都を横目に尚も言葉を投げかける。
「最初の何通かは菜都が開けたんだよ。このメモリーカードも。中を見たんだろ?あの日リビングで覚えてる?」
首をかしげながら言い訳を考えているようだった。
「こんな事、お母さんが知ったらどう思うかな?」
両手で顔を覆い困ってる女子小◯生菜都。
「ゆきなちゃんは勘違いしてるよ。お父さんは菜都の身体を触ったりした?してないよね。近親相姦ってこの画像みたいな事をする事を言うんだよ。」
返事もないが耳は覆ってないから聞こえてるんだろう。
「前にも言ったけど菜都のキレイさを写真に残しておきたいだけなんだよ。このカードに入っているような事するわけないよ」
私は例のメモリーカードをテレビに差し込もうとした。
「わ、わかったから。」
メモリーカードを持つ私の手を抑えて見上げて見つめながら観念したようだった。
「キレイに撮ってあげるから。朝ごはん食べたら出かけようか。」
もうすでに撮影ができるように場所は確保してあった。
父親の代から始めたカメラ店は機材を仕舞っておく倉庫があった。
自宅から歩いて数分の距離だが、そこを整理して菜都を撮影するスタジオに改装してあるのだ。