これはもう大分前の話である。
桜が散り始め、世間がいよいよ本格的に新生活をスタートさせようとしていたとき、私はもう、いてもたってもいられず、気づけば大きなリュックに、ネットで調べた荷物を詰め込んで、夜行バスに飛び乗っていた。
始めたばかりのバイトを急にやめたことには少し罪悪感があったが、バスが動き始めた瞬間、そんな思いもすっかり吹き飛んだ。これからの人生をどうするのか。どうやって生きていくのか。そのときはもう、そういった考えから逃げたくて仕方がなかったのだ。
人間関係や恋愛に疲れ果てた私は、昨年度25歳にして会社を辞めることにした。当然収入は減ってしまうが、今の会社に残るという選択肢は考えられなかったのだ。会社の給湯室でちょろちょろと落ちる水道の水を見ていると、不意に涙が出てきたことを今でも覚えている。
このままこの生活に取り込まれ続けるのだと思うと耐えきれなかった。
きっかけはバスに乗っている時である。そこにいたお年寄りのグループの一人が不意にある言葉を発したのだ。
「こんど私の友達がお遍路に行くんですって」
バスは外の車の音で騒がしかったが、その声だけは私の耳にはっきりと聞こえた。そして、それ以来私はお遍路と言葉が頭から離れなくなっていた。漠然としか知らなかったが、それはこれからの私の人生にどうしても必要なものである気がしたのだ。そこに行かなければならない。
そして、それから数日後、私はバスに乗っていた。新しい人生への希望とともに。
しかし、そんな私の思いは早々に挫かれることになる。長時間一人で歩きとおすというのは、思っていたものとは比べ物にならないほど大変な仕事だったのだ。始めのうちはまだよかった。きれいな景色に見とれたり、おいしい食べ物に感激することもあったのだ。
しかし、慣れてしまったと言えばそれまでだが、次第に感動は薄れてくる。それと引き換えに、体の激痛やリュックの重みが容赦なく私の精神力をそいでいった。いつの間にか、私は景色を見ることもなく、ただただ、何も考えず、先を進むことだけになっていたのだ。まるで会社で働いていた時のように。
それでも、私は一歩一歩重い体を進めながら、林道の中を歩いていた。ここで引き返しても町までは歩かなくてはならない。進むしか選択肢はないのだ。
するとその時であった。一本道の脇で中◯生くらいの一人の少年が何やら斜面の一点を凝視していていたのだ。始めのうちは何をそんなに夢中に見つめているのだろうと思ったが、少年の隣に来てみて分かった。斜面に生い茂る雑草の合間から、水が湧いていたのだ。
「こんにちは」
軽く挨拶をすると、私もその湧き水に見とれてしまった。地面にあいた小さな穴からこんこんと、水があふれだしている。湧いている場所は、水が盛り上がって柱のようになっているが、その柱は決して一つの形に留まることはない。うねうねとうねり、そのまま下の斜面へと崩れ落ちるようにして水が流れていく。
その小さな湧き水は名所などでは決してないが、ガイドブックに載っているどんな観光スポットよりも私の心を震わせた。それはまるで、大地がひたすらその生命力を中から解き放っているかのようだ。これは大地の生きている証なのだ。
どれくらい見とれていたのだろう。気づいたときには、隣には誰もいなくなっていた。
その日の昼食時である。道中にある店に入ると、店内は地元の人と観光客が入り混じり、かなり込み合っていた。私はしばらく、店の玄関で待っていたのだが、しばらくすると、店員がやってきて相席なら案内できると言われたのだ。私は問題ないと言った。そうしないと、いつになったら席につけるか分からなかったからだ。
案内されるがまま、私が店の奥に行くと、そこには見覚えのある一人の少年が座っていた。彼のほうも私に気づいたらしいが、私が席に座っても何言わない。テーブルには何とも言えない気まずい空気が流れる。全く知らない人なら問題ない。しかし、多少知っているのに知らないふりをするのは何とも気が滅入る。職場でも同じようなことがあった。
「こんにちは」
とうとう、私の方から声をかけてみた。
「あ、ええ、はい」
意外にも、その少年の声は澄んでいた。もっとぼそぼそと話す暗い感じの子だと思っていたが、そんなことはない。容姿もまだあどけなさが残る可愛らしい少年である。
「さっきも会ったよね。湧き水のところで」
「はい……」
会話はそれで終わってしまった。見た所10歳近く若い。年上の女性に話しかけられれば、無口になって当然である。そうなると、私のほうから話すべきだろう。
「いくつなの?」
「えっと、僕ですか?」
「うん」
いきなり年を聞くのは失礼だろうか。しかし、聞いてしまったのだからしかたがない。
「14です」
「14! ずいぶん若いんだね。中◯生?」
「……はい。一応中2です」
「一応?」
すると、急に彼の顔が曇ってしまった。
「ちょっと今はいろいろあって、学校休んでるんです」
悪いこと聞いたかなと思った。考えてみれば連休でもない時期にこんなところにいるのは何か事情があるに決まっている。私はそれ以上は深く聞かず、道中起きたことなど、あたりさわりのない話をした。今となっては中身は覚えていない。
しかし、彼はすっかり話に打ち解け始め、旅のことをいろいろ話してくれた。ただ、彼も私と同じように、何か救いのようなものを求めているらしいことだけは一貫していた。食事が終わると私たちは別れて別々に歩き始めた。
それから数日後のこと。私はさすがにしんどくなってきて、この辺で中断しようと思っていた。その日、宿に着くと荷物を下ろすと、シャワーを浴びて夕食に出かけたのだが、その帰り道のことだ。公園の芝生の真ん中に、休憩用の屋根付きのベンチが会ったのだが、そこではこの前出会った例の少年が寝袋を広げていたのだ。
私は挨拶がてら、彼のところに向かった。
「こんにちは」
「あ、こんにちは」
向こうは少し驚いた様子で私に挨拶をした。相変わらず、その表情には可愛らしさが残る。
「この間はどうも、ここで寝るの?」
「はい、お金ないので節約のために」
「でも、今日雨降るかもしれないって」
「ええ、でもまぁ、その時はその時で……」
彼はそう言いながら、もくもくと寝袋を広げる。私はその慣れた手つきをしばらく見ていたのだが、不意にある考えが浮かんだ。
「もし、、、もしよければ、私の部屋に泊まらない?」
「えっ」
なぜそんな提案をする気になったのかは今でもよく分からない。
「いや、でも……」
「雨に濡れたら風邪ひいちゃうよ」
「でも、お金もないですし」
「それなら大丈夫。私の部屋もともと、2人部屋だから。予約がいっぱいでそれしか空いてなかったの。お金は払わなくていいよ」
「ですが……」
彼は迷い始めた。私の方も気が強くなる。
「遠慮しないでさ。せっかく会えたんだからいいじゃない」
「……そうですか。それではお言葉に甘えて」
ついに彼は同意した。思えば私の方から強引に男の人を誘ったのはこの時が初めてかもしれない。いままでは、言われるがままだったから。そのおかげでずいぶん嫌な思いもしたが。
私は彼を自分の部屋に連れて行った。大した部屋ではないが、公園の休憩所に比べれば大違いだろう。しかし、彼の方は明らかに緊張している様子だ。「お邪魔します」と小声で言うと、その場に何も言わず佇んでいる。
「荷物ここに置いてね」
「すみません」
「そういえば、食事は?」
「もう済ませました」
「そう」
彼はリュックを下すと、再びその場に立っていた。
「別に緊張しなくていいよ」
「はい、すみません」
「そうだ、シャワーあっちにあるから浴びてきたら?」
「シャワーですか」
「うん」
「はい……」
彼はおもむろにリュックから着替えの入った袋を出すと、おどおどとシャワー室へと入っていく。
「じゃ、じゃあ、失礼します」
「うん。ごゆっくり」
しばらくすると、私の耳にはシャワー室からジャーという水の音が聞こえてきた。何という不思議な感覚だろう。私はいま、部屋のベッドに座って、見ず知らずの少年のシャワーを一人待っているのだ。しばらくして、彼は新しい服に着替えてシャワー室から出てきた。
「あの、終わりました」
「うん」
それだけ言うと、私も彼も黙り込んでしまう。彼の方から話をするとは思えなかったので、私のほうから何かを切り出そうとしたのだが、正直中◯生の男の子に話しかける言葉が見つからない。部屋には気まずい沈黙が流れる。
「あの、ちょっと私、飲み物買いにコンビニ行ってくるね。のど乾いたでしょ」
「あ、じゃあ、僕も」
「いいのいいの。ここでゆっくりしてて」
「そうですか……」
私はいてもたってもいられず、部屋を抜け出した。まさか自分がこんなに主体性がないとは……。仕事でも恋愛でもそれなりにこなしてきた自覚はあったのだが。
私はコンビニでペットボトルのお茶を買うと、少し雑誌を立ち読みして時間をつぶした。しかし、さすがにこれ以上ここにいるわけにはいかない。とりあえずほかにやることもないので、私はホテルへ戻ることにした。日はすっかり落ちて、街灯の少ない田舎町の道は迷いそうなほど暗い。
しかし、そんなくらい道に、突然ほのかに薄暗い明かりが見えた。自動販売機にしては小さいし明かりも弱い。私はなんだろうと思って近づいてみると、それはまぎれもなく自動販売機の明かりであった。しかし、売っていたのは飲み物ではない。それはコンドームの自販機であった。
(なんだ……)
正体が分かった私は、急にがっかりしてその場を後にした。異世界への入り口であればよかったのに。そうしたら、すべてから逃れられる。大人なのにそんなことを考えながら、私はホテルの玄関をくぐった。そして、彼のいる部屋、つまり私の部屋のドアをそっと開けたのだが、中を見ると彼の姿がない。
(もしかして、帰っちゃったんじゃ……)
しかし、そのときである。奥のシャワールームで何やら人のいる気配がしたのだ。なぜか私は安心した。この年になって、彼がいたことが妙に嬉しかったのだ。
そして、明るく振舞おうと思い、空いているシャワールームに向かって、
「お待たせ」
と声をかけたのだが、私が中を見た時である。
「はっ」
「あ……」
私たちは同時に固まってしまった。なんと、Tシャツ姿の彼は、シャワールームの中でズボンを脱ぎ、右手で自分のアソコ、つまりおちんちんを握って動かしていたのである。
私は一瞬何が起きたのか分からなかったが、そのビンビンに膨れ上がったおちんちんと、それをこする手を見て全てを理解した。可愛い少年と言っても、男というのは同じらしい。
「こ、これはその……」
「ちょっとこっちに来てちょうだい。ズボンはちゃんとはいてね」
「はい……」
彼は言われた通りにズボンをはくと、蒼ざめた顔をしてシャワールームから出てきた。
「あの、本当にすみませんでした……」
もはや死にそうな声をしている。
「とりあえず、正直にちゃんと説明して」
ちょっと言い方がきつかったかなと思ったが、私にはそれくらいの権利はあるはずだ。
「その、さっきシャワー浴びるときに、シャワールームに下着が干してあるのに気づいて……」
そうだった。私は彼と会う前、洗った下着をシャワールームに干したのをすっかり忘れていた。
「しばらく部屋でじっとしてたんですけど、どうしてもそれが気になってしまって、その、ちょっと見てみようかと思ってシャワールームに入ってたら、、、どうしても我慢できなくなってしまって……」
「オナニーしてたと」
「……はい」
「そう。旅でもそんなことしてるんだ」
さすがに私は、道中でオナニーまではしていない。なんとなく罰が当たりそうな気がしたからだ。
「ち、違います」
「正直に言いなさい」
「ほんとなんです。実は僕、さっきのが初めてなんです。嘘じゃないです」
なんと、彼は自慰行為をしたのは今が初めてだと言ってきたのだ。
「生まれて初めてオナニーしようとしたってこと?」
「はい。今まで友達から話は聞いたことがあったんですが、自分でしたことはなくて…… でもあの下着を見てたら、なんだか体がもう耐えられなくて、試しにしてみようかと。本当です。信じてください」
「じゃあ、私が来ちゃったから、初めてもできなかったってことね」
「そういうつもりじゃ」
どうも彼の様子は嘘をついている感じではない。だとすると、ほんとにこの子は一度も下の経験がないらしい。
「あの、僕やっぱり外で寝ます。ほんとにすみませんでした」
そういうと、彼は慌てて荷物を持って部屋を出ようとした。
「待って……」
私は彼を引き留めた。
「もう一度聞くけど、いままでオナニーしたことないっていうのはほんとなの?正直に言ったら誰にも言わないでいてあげる」
「それだけはほんとです。お願いです信じてください。嘘じゃないんです」
彼は泣きそうな声で嘆願している。もはや私の心は決まっていた。
「そう。分かった」
「ありがとうございます」
「でも、途中でやめて、苦しくない?」
「えっ」
「ズボン、まだ大きくなってるよ」
「こ、これはその……」
どんなに反省しても、股間の方は隠しきれていなかった。
「どうせならさ。下着なんかじゃなくて、女の人の体で直にしたくない?」
「えっ、どういう」
「下着で、ひとりでオナニーするんじゃなくてさ、私と一緒にその、セックスするっていうのはどう?」
「セ、セックス」
「そう、一人でもしたことないなら、女の人とも当然ないんでしょ」
「そ、それは、そうですけど」
するとどうだろう。もともと大きかった彼のズボンが、さらに大きくなっていくではないか。何という純粋な少年だろう。言葉だけで勃起してしまったのだ。
「どう?」
「どうって、その?」
「したいかしたくないか。私はいいよ」
「その……」
彼は固まってしまった。
「あなたの人生なんだから、自分で決めなさい」
すると、しばらく沈黙が続いた後である。
「したいです……」
全ては決した。
「分かった。じゃあちょっと来て」
私は彼を部屋から連れ出し、先ほどのコンドームの自販機まで行くと、虫がぶんぶん飛んでいるその薄明りの機会にお金を入れた。
「コンドーム知ってる?」
「話だけなら……」
「これがそう。覚えておくといいよ」
「はい」
「じゃあ、戻ろっ」
「はい」
部屋に戻ると、彼はどうすればいいのか分からず部屋の真ん中で突っ立っている。あろうことか、私のほうもなんだかドキドキしてしまった。こんな思いはいつ以来だろう。
「じゃあ、服脱がすよ」
「えっとその」
「いい?」
「はい……」
私は彼のシャツを脱がせた。
「ズボンとパンツも」
そして、続けざまに、ズボンを下までおろすと、彼のトランクスの生地は破れそうなくらい、大きく伸びていている。私はそれを勢いよく下ろした。
彼のアソコはパンツのゴムにつられて、下に下がった後、ビクンとバウンドして、上を向いた。先ほどは良く見えなかった、その棒を私はまじまじと見てみた。まだ毛が生え始めのおちんちんは、先が赤く見事な湾曲をして勃起している。
正直、こんなきれいな、アソコは初めて見た。それに私に対してここまで興奮してくれた男性などいただろうか。これからこれを入れるのだと思うと、私の心は大きく弾んでいく。
「じゃあ、私の服も脱がせて」
「は、はい」
「ゆっくりでいいからね」
彼は私のシャツをつかむと上にずらし、続いてズボンも私がしたようにおろす。しかし、ズボンのボタンを外す彼の手はブルブルと震えている。
「緊張しなくていいから」
「は、はい」
ズボンを下すと、私は下着姿になった。
「じゃあ、ブラジャーとパンツもずらして」
彼は震える手でまずはブラジャーを外すと、パンツのゴムに手をかけた。息があがり、私は彼が窒息するのではないかと心配だった。しかし、私の下着は無事に外された。ついに私たちは全裸で向き合うことになったのだ。
「どう?気分は」
「はぁ、はぁ、はぁ、あの……」
もう彼は呼吸が乱れてしゃべれないようだ。
「おっぱい触ってみる?」
「い、いいんですか」
「いいよ」
彼はおもむろに、私の胸に手を当てた。しかし、それ以上何もできないらしい。
「もっと、強くもんでいいよ」
私は彼の手に自分の手を重ね、乳房をわしづかみにしてもんでみた。
「あんっ。いい、そのまま」
最初恐る恐るだった彼の手がいつの間にか、止まらなくなっている。私は彼を抱き寄せると、彼の顔を胸に押し付けた。彼の暖かい感触が全身に伝わる。暖かいというより、熱いと言った方がいいだろうか。
「じゃあ、そろそろはじめよっか」
私は彼のおちんちんに買ってきたコンドームをかぶせる。パンパンに膨張した彼のおちんちんは、もうこの時点で射精しそうな憩いだったので私は心配だった。彼の人生初の射精は何としても私の中でさせたかったからである。
「こうやってつけるからね。こんどからは自分でやるんだよ」
「はい……」
緊張している姿が可愛らしいので、本当はもっといろいろ前戯をしてもいいのだが、彼はそれに耐えられそうもなかった。そんなことして、彼がベッドの上で初めてをやってしまったら、それこそ悔やんでも悔やみきれない。
そうなると、いきなり本番に行くしかない。私はベッドに仰向けに寝転ぶと、大きく股を広げた。彼は食い入るように見つめている。
「これが女の子のアソコだよ」
「……は、は、はい」
「よく見て、これからあなたのおちんちん入れる場所だから」
「…………」
そろそろだろう。
「じゃ、じゃあ、さっそく、おちんちん入れて」
「はい……」
彼はゆっくり私の股に股間を近づけた。
「こ、こうですか?」
「そう、この穴に入れるの」
「はい」
すると、私の股の奥に、何かがゆっくりと滑り込んでくる。ついに、私は彼と一つになってしまったのだ。
「あぁぁ、入ってきたぁぁ……」
私はもう、いままでの悩みが吹き飛んでしまう感じがした。
「ど、どう?」
「す、すごいです、なんだかギュッとしてて」
「じゃあ、そのまま、おちんちんを動かして、押したり引いたり」
「は、はい」
「あっ、あんっ」
あの、あのスベスベのおちんちんが私の膣をこすっている。私は思わず、処女の時のような興奮を覚え、彼は彼でおっかなびっくりおちんちんを私の中で動かしていた。
「あんっ、い、いまどんな気分?」
「はぁ、はぁ、わ、わかんないです。で、でも、体がとろけそうです」
「そ、そのまま、そのまま、もっと激しく動かして。あぁぁ、あんっ、そ、そうそう」
するとその直後だった。
「あ、あの、なんか出そうなんです」
彼に限界が来たようだ。
「い、いいよ。そのまま、私の中に出して。勢いよく私の中に」
「あ、ああ、出るっ、もう出ます。あぁぁぁ」
私は彼の生まれて初めての射精をこの体で受け止め、彼はそのままフニャっと下にしゃがみ込んだ。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「出た?」
「はい……」
コンドームの中にはドロドロの液体が、先っぽいっぱいに溜まっている。
「いっぱい出たね。気持ちよかった?」
「はい、すごく」
彼はオナニーもキスも、あらゆる手順をすべてすっ飛ばして、私の膣内に射精したのだ。
「お疲れ様。じゃあ、きれいにしようね」
私はコンドームを外すと、口でおちんちんをくわえ、舌で先をなめてみた。しかし、ツルツルの若さ溢れる皮膚の感触をしばらく味わっていると、なんということか、彼は再び私の口のなかで勃起してしまったのだ。
「また興奮した」
「え、いや、あの」
「じゃあ、今度は私が上ね」
私はまだイッテいなかったので、今度は彼を仰向けに寝かせると、そのうえで思い切り喘いで腰を振りいき果てた。もちろん、彼の人生二度目の射精をさせてあげるのを忘れずに。二回体の中の生命を吐き出した彼はようやく気分が落ち着いたらしく、おもむろに私の体を撫でまわすようになった。
「好きなとこ触っていいよ」
やはりまだ幼いせいだろうか。おっぱいが好きなようで、私は彼を膝に乗せ、乳首を吸わせてあげると、彼はまるで赤ん坊のように私の片方のおっぱいを吸い、左手でもう片方の乳房をもむ。
もちろん、このあと三回目のセックスをしたことはいうまでもない。
それ以来、私たちは行動を共にするようになった。昼間歩いては、宿に着くとベッドや布団、果ては部屋のお風呂場でひたすらセックスを繰り返す。歩いた結果セックスしているのか、セックスするために次の場所に移動しているのか、どちらなのか分からない旅である。
彼はみるみるうちに、コンドームのつけ方や腰の振り方を覚え、ことあるごとに私の体を求めるようになった。
ある時である。彼が歩いている途中、急にそわそわし始めた。
「どうしたの?」
「あの、僕ちょっとトイレにいきたくて。この辺にないですかね」
明らかに周りにはトイレはなさそうだ。
「あっちでしてくれば。私見張ってるから」
「じゃあちょっと……」
彼は林の方に向かうと、私に背を向けて一本の木の方を向いた。すると、その直後木の幹に大量の液体がかかるのが見えた。私は好奇心からそのまま彼の方へと近づいてみる。
「あ、あのちょっと」
彼のおちんちんは大量のおしっこを幹に放っている。
「いいじゃん、いつも見てるんだし」
「そうですけど……」
おしっこの勢いは彼の生命力を表しているかのようだ。それを見ていると、私のほうもなんだか、急にもよおしてきてしまった。
「私もおしっこしよっと」
私はズボンを下ろしたのだが、急に彼のように立ちションというのをやってみたくなった。
「私も立ってしてみていい?」
「えっ」
「こんな感じかな」
私は膣を思い切り広げ、上半身を反って、木の方に照準を合わす。
「いくよ」
私の膣から彼と同じように、一筋のおしっこが飛び出し樹の幹に飛び散った。
「きもちーっ。男の子ってこんな感じなんだ」
おしっこが終わって、私は紙で拭いたのだが、ちらと横を見ると、彼のズボンは大きくなっていた。
「あれ、もしかして、興奮しちゃった?」
「いや、その」
「じゃあさ」
私はズボンを下したまま木の幹に手をつくと、彼の方に向かってお尻を突き出した。
「後ろから、おちんちん入れていいよ」
「後ろから……」
「そう。バックっていうの。してみない?」
「ここでですか」
「そう」
「でも誰か来たら」
「誰も来ないよこんなとこ」
「そうですか……」
すると、彼は一度閉まった股間を再度外に出し、コンドームを器用につけると、私のお尻の間から股の方におちんちんを挿入した。
「そ、そう、あんっ、動いて」
「はい」
私たちは初めて屋外で一つになった。
「あぁ、僕、もうイキます」
「わ、私も、あぁぁぁ」
「んんっ」
彼は第二の白いおしっこを、私の中に立ちションした。それからというもの、私たちには外での行為が加わった。林や海辺の隠れられそうな場所があると、私たちはそこに行き、体を一つにする。夜の営みは言うまでもない。
それにしても、彼の若さは大したもので、一日に何度もおちんちんを勃起させては、私の中に射精をするのだが、その出る量は複数回イッても、いっこうに枯れることなくコンドームの先が相変わらず白く満たされているのだ。尽きるともない彼の命である。
しかし、それから二週間ほどたったころである。ついに私の体は旅の疲労に耐えきれず、足がもう動かなくなってしまったのだ。そろそろ限界である。
正直よくここまで歩けたものだ。それもこれも彼のお陰である。ホテルに着くと、私は彼に明日旅を終えることを告げた。彼は驚いて、なんとか説得しようとしていたが、私はもう家に帰ることに決めていた。
「そうですか。分かりました……」
ついに彼は折れた。別れの時が来たようだ。
「じゃあ、これが最後の夜だね」
私たちは体が動かなくなるまで、これでもかというほどセックスに明け暮れ、そのまま眠りについた。
翌日の私たちは割りとあっさりと別れた。お互い泣いてしまうかと思ったのだが、バスが発車しても私の目には涙はない。こうして私の旅は終わった。大量のコンドームを消費して。
それから数か月後、私は家で何とはなしに、彼の名前を検索してみると、とあるブログを見つけた。そこに掲載されている写真の顔は、見覚えのある明らかにあの少年であった。
しかし、旅の時の様子と写真の彼は様子が違う。彼は病院のベッドの上にいたのだ。どうやら、彼は旅を終えてからすぐ、病気の治療のために入院したらしかった。初めて私は彼が学校に行っていない理由を知ったのだ。
私はお見舞いに行こうかと思った。しかし、私と彼はどういう関係なのだろう。友達でも恋人でもない。ただ旅を共にし、体を共にしただけである。結局私がためらっているうちに、ある日突然、彼は亡くなってしまった。ブログしか見てないせいだろうが、あまりにもあっけない幕切れであった。
彼は初めての射精を私で行い、私と一生分のセックスに明け暮れ、そしてあっという間にいなくなってしまった。私は彼の体の中から湧き上がる生命のすべてをくみ取ったらしい。
彼が亡くなったのは寂しかったが、それでも私の目には涙はなかった。それどころか、私は彼の最後のブログを見ていると、体が次第に火照ってきて、無我夢中でオナニーをしてしまったのだ。この子の初めてかつ最後の女性になったと思うと、私は興奮が押さえられなかった。そして、今まで経験したことがないほどの快感で昇天してしまったのだ。
現実に戻ると、私は突然、とてつもない腹痛に襲われた。そしてトイレに駆け込むと、お腹の中のものをこれでもかと排泄し、ようやく精神的に安心したのだった。