「あはは~、振られちゃいましたよ~」
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この表現で正解だと思う。
だって初めて会ってから、2ヶ月以上、連絡が無いんだもん。
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私は早見沙織。
とある生保本社の総合職で、忙しい毎日を送っている。
あの人(み⚪⚪さん、後の旦那様=みっちゃん)と初めてあったのは、今年、夏の社員総代(相互会社の株主総会みたいなものです)のとき。
今、考えると、この出会いは、目の前のA男先輩の策略だったんだろうと思う。
あの頃は、二回目の社内恋愛に失敗(ひっぱたいて別れた。別にこの年でかまととぶるつもりもないけど、何であんなにがっつくのだろう)して、
「も~仕事が恋人で良いや~」
とか思っていた時期だったから。
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A男先輩。
課長には悪いけど、実質的な課の中心。
私たち仲間のこと、本当に良く見ている。
柔道二段だったかな?一見細いんだけど。
飄々としたしゃべりかたにちょっと悪~いウィットを忍ばせる。
女性受けは半々かな?顔は悪くないんだけど。
正直、特定の彼女がいないのは本当に不思議。
私?私含めて周りの女性でA男先輩の彼女になろうってのは、いないだろう。
だって、、知れば知るほど、えぐい本質が見えるんだもん!
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だから、あの、社員総代の夜のお酒の席での、あの人にはびっくりした。
だって、あの先輩と対等以上に渡り合ってるんだもん。
あんな人がいるんだ!って。
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あの夜は、本当に楽しかった。
大体は、あの人が、よくそんなことに頭回るな~っていう、強烈なツッコミを入れて、先輩が笑いながら飄々と躱わしていく感じ。
後で先輩に聞いたら、二人とも私に気を使って、下ネタ封印していたらしいけど。
どうも、あの人は純粋に私に気を使って、先輩は私が平気で下ネタについてきて、初日から私の印象が崩れるのを気にしたらしい。
本当、失礼しちゃう。
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私の「振られた」話に、先輩の悪~い表情がどす黒くなって、怖いくらいになってきた。
A男「あのボケ!!」
先輩、先輩!落ち着いて、本当、見たことが無いような凶悪な雰囲気ですよ!!
A男「お前、まだ付き合っているやつ、いないな?」
「はあ、いませんが。」
A男「後、二週間、彼氏作るな。」
「はあ?」
A男「いいな!先輩命令だ!!」
出たよ、必殺先輩命令。
それは逆らえませんよ。
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仕事でも人間関係でも、先輩がそのフレーズを使った場合、ほぼ例外無く物事が好転してきたのを見てきたから。
でも、振られてると思うんだけどな~、
ちょっとだけ残念な気もするんだけど。
「何かすみません。」
A男「正直、お前のことは、これっぽっちも心配してしていない。お前は放っとけば、勝手に男でも何でも作るだろう。」
「酷、、私の扱い雑、、、じゃあ何なんですか?」
先輩は、苦虫を噛み潰したような顔で呻くように呟く「あいつのためだ!」
A男「この機会逃したら、あいつは一生彼女なんか諦めちまう、、、。」
何それ。
「私って、そんなに敷居低く見えるんですか~!?」
そうじゃない、って、先輩はことさら悪~い笑いを浮かべた。
A男「本当にここだけの話だけどな、お前はあいつのドストライクなんだよ。」
ほんまかいな。
先輩が何か怒っているような顔で離れていく。その後ろ姿を見ながら、やっぱりA男先輩ってホモなんじゃ?などと不埒なことを考えた。
あの人の貞操、ピンチ!?、
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その後、すぐ。
会社に回覧していた、私が所属するアマチュアオーケストラの発表会の入場券を二枚買いたいと先輩からオファーが来た。
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先輩ったら、誰と来るんだろうと興味津々だったから、照明配置的に分かりやすい指定席を用意してやった。
「もしかして、あの人と?」
直前のあのやり取りから、万が一あの人と並んで鑑賞していたら、、、この人達、ホモ達確定だわ、とか思ってた。
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発表会当日、私が用意した席にはあの人がいた。
フォーマルなドレスを着た、とっても綺麗な女性を連れて。
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なんだこいつ!
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何かあたしばかみたいじゃないか。
悔しくて、悔しくて、でも何か心に火が点いて、演奏自体は会心の出来だった。
放心しながら戻った楽屋には、花束とカードが届いていた。
「み⚪⚪さん!」
あわてて飛び込んだ観客席には、既にあの人は居なかった。
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本当に
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何なのあいつ!!
不覚にも涙が溢れてくる。
何で?
私は観客席の暗さを利用して、泣き続けた。
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A男「み⚪⚪からの伝言。この間のオケのお礼におごりたいってよ。」
「何で、先輩通してくるんですか。」
電話番号は初めて会ったときに渡してある。
本当、何なんだ。
A男「そりゃ、3ヶ月音沙汰無しじゃ電話もしずらいんだろ?あいつ、そこそこ給料良いから良いもんおごって貰いな。」(笑)
「はあ、でも、今さら過ぎて。」
「何だ何だ、沙織先輩はご機嫌斜めか?まあ、ほったらかした、あいつが悪いな!じゃあ、俺が責任持って断って」
「行かないなんて、言ってないじゃないですか~!!」
A男「、、、怖」(笑)
ホントにもう!
その見透かしたような態度、先輩もてませんよ!!
「先輩、あの人、実はプレイボーイなんじゃないですか?」
A男「、、まず、大前提として、あいつは確かに意外ともてる。ま、俺ほどじゃな、、睨むな!」
いや、先輩以下のもてなさなら、それはもてないって言うんじゃゴニョゴニョ。
A男「だけど、あいつはプレイボーイとは対極にいるやつだと思うぞ?」
先輩は、あの人の悲恋話、不倫で別れた彼女の話、壮絶な修羅場の話を教えてくれた。
A男「あいつは恋愛に臆病なんだよ。俺は、不倫話とかとは対極に位置する女性と見込んでお前を親友に紹介したつもりなんだけどなあ。」
「悪友の間違いでしょ?」
違いないと笑う先輩。
ちょっと心にズキンと来る。
そう、確かに私は
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もう二度と不倫なんかしない。
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やらない。
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なんか先輩は、すべて分かって言ってそうで、本当に不気味。
そんなんじや絶対、彼女なんか出来ないと思う。
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あの人チョイスのイタリアンレストラン、素敵だった。
この人の穏やかな雰囲気、本当に安心出来る。
あの人は、3ヶ月の不実を謝ってきた。
「ごめん、外せない仕事があって」(汗)
私は、ちょっと怒って拗ねたふりをしながら、軽くこの話題を躱した。
多分、仕事のことだけではないのだろう。
この人が、穏やかで優しいだけの人ではないのだろうというのは、私のような小娘でもなんとなく判る。
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じゃないと、あのA先輩とは付き合ってられないよね!私は俄然、この人の人となりに興味がわいた。
うん、付き合ってみれば分かるよね!
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ちなみに前回の綺麗な人は職場の同僚で、オケに一人で来るのが恥ずかしくて頼み込んで来て貰ったらしい(本当かな?)。
私がちょっと拗ねたふりをしたら、アワアワとしてかわいい。
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帰り際に、次のお休みに一緒に、富士急ハイランドに行く約束をした。
「何で、富士急ハイランド?」
「あそこって、絶叫マシンとかお化け屋敷が有名でしょ?吊り橋効果って、知ってる?」
「バカですか!?」
思わず素で突っ込んじゃった私にあの人は楽しそうに笑って見せた。
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あの人は、本来、土日は仕事なんだけど、この頃は結構、お休みを合わせてくれて、私たちはいろんなところに行った。
木金曜日を中心に飲みに行ったりもして。
楽しかったんだけど、だんだん気になることが(汗)
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全然、手を出して貰えない!?、
ここ数回の社内恋愛は、最初から求められて、ひっぱたいて終わってたから、穏やかな、み⚪⚪さん、やっぱり紳士的~とか思ってたんだけど、半年も手を出されないと(汗)。
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「私ってそんなに手を出しにくく見えるのでしょうか!?」
課の飲み会。
私は酔った勢いで、A男先輩に絡んだ。
A男「そりゃお前、うちの課や近くの課で、
お前に手を出そうってやつはいないと思うぞ。」
「何でですか~!」
A男「そりゃ、仕事中の鬼気迫るお前見ちゃったらなあ。」
周り中が、うんうんとうるさい。
「近くの有象無象はどうでも良いんです!!」
A男「酷」(笑)
まあ、支社の男性とのひっぱたき恋愛終了事件も結構広まっているみたいだから、社内で今さら、私に手を出す男性はいないかもしれない、ちょっと悲しいけど、後悔は無い。全く。
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そう言えば、先輩っては、私のこと、どれくらいあの人に伝えてるんだろう!?何だか物凄く不味い予感がしてくる。
A男「怖!?なんだよ!?」
早急に速やかに尋問の機会を作る!!
何か、こいつ、ゆするネタ探さなきゃ。
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A男「まあ、言いたいことは分かるけどな。前にも言っただろ?あいつは臆病なんだよ、
恋愛ってやつにはさ。」
「恋愛にはって?」
A男「まあ、いずれ分かるだろうけど、あいつは女には強いぞ。ベッドではな。」
意外、、、でもさ!
「だって相手にして貰えないんだもん」(涙)
A男「それだけあいつはお前のことを大事に思ってるんだと思うけどな」(笑)
A男先輩は、笑って謀略を授けてくれた。
A男「あいつは確かに土壇場に強い。開き直ると本当に頭が回るからな。逆に言えばまずは開き直らざるを得ない状況を作っちゃえば良い。」
A男「後な、女の涙には滅法弱い。基本、お人好しだからな。」
涙浮かべてベッドに押し倒しちゃえば良いのさ!ってA男先輩は笑った。
A男「ただしな。マジな話をしちゃうと。あいつのセックスについては、はまるはまらないが分かれるとは思うが。」
「どうして、分かれるんですか?」
というか、さっきから何でそんなことを知ってるの?やっぱり、ほ⚪?
A男「それは、自分で確かめるんだな。ただな、もしあいつのセックスがはまったなら、多分世界が変わるぞ。」
「、、、、」
A男「俺は、お前は、はまるタイプと見ているんだがな。」(笑)
世界が変わるセックスって何!?
と言うか、私がはまるタイプって何故!?
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後日、私は、酔っぱらっているふり作戦を駆使して、あの人(もうみっちゃんで良いか!)にアパートまで運んで貰うことに成功した。
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まさか、この期に及んでも帰ろうとするなんて思わなかった(涙)。
どんだけなの!?
思わず泣いてしまった私に、みっちゃんが苦しそうに言ってくる。
「壊したくない。」
相手を壊しちゃうセックスって何?
私は「壊してよ!」と懇願する。
そして全てが一気に動き出した!
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A男先輩、おっしゃる通りです。
本当に世界が変わりました。
びっくりです。
最初の、人が変わったような快感の暴力みたいな前戯。
そこから真逆の包み込むような抽挿。
幸せに浸っていた私の奥深くに突然、経験したことの無い衝撃が打ち込まれて。
まるで快感の麻薬をあそこに注ぎ込まれたような、それが一気に脳まで到達ちゃって、何も抵抗出来ない!みたいな。
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本当は、あの場では何も分からず失神しちゃっただけで、思い返して言ってるだけなんだけど。
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麻薬みたいってのは、次の日の朝、私は、みっちゃんの腕の中で目覚めたんだけど。
幸せ~って思ってた私は、みっちゃんの朝立ちしたベニスを見て欲情した。
思わずみっちゃんの上に乗って騎乗位で入れてしまいそうになって。
はっと我に帰ったんだけど、危なかった。
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本当に壊されたと思った。
少なくとも、今までの経験の記憶は、すべて上書きされて、綺麗さっぱり思い出に変わったと思う。
心の片隅に燻って、私を惑わせていた、あのイヤらしい不倫セックスの感触さえ、本当に欠片も残さずに。
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そして怖くなった。
このセックスを与えられ続けたら、私どうなってしまうのだろうと。
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衝撃の初体験の次の朝、みっちゃんは何故か微妙な顔をしていて?中に注いでくださったのですか?って聞いたら、出さなかったのだと。
出しても大丈夫な日でしたよって伝えても不思議な笑顔で笑うだけ。
私、何かしたのかしら?
そう言えば、その次の日のA男先輩も何か変だった。
A男「フェロモンの薫りがするな~」
とか、口では言ってるんだけど。
(どこまで知ってるんだ?と言うか情報伝達早すぎ!?)。
何故か、お前、元彼達とは今でも連絡取り合ったりしてるのか?とか、何を聞いてるのこの人って感じ。
壮絶に別れてるから、連絡なんて取りませんよ~って言ったら、何故か安堵の表情を見せたりして。
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その日の夜、みっちゃんから、GWの旅行のお誘いが来た。
四泊五日で北海道に行きましょう、ずっと一緒にいたいですって。
嬉しくて「はい!」って即答しちゃったんだけど、電話を切ったあと考えちゃった。
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旅行中、あのセックスを毎晩受けるの!?私。
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快感麻薬中毒決定としか思えなかった。
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私は初めてのあの日を思い出して、本当に久しぶりに自分にご褒美を与えた。
クセになりそうな、快感だった。