現在、私は46歳。レストランの支配人をしています。
2年前のことになります。
コロナ前までは、流行りのレストランで、料理人が5人、フロアー5人で仕事をしていました。
しかし、3年前からコロナでお客さんは激減、自粛休業、時短営業などで、料理人3人、フロアーのアルバイト3人が辞めたり、辞めてもらったり、残った従業員、私を含めて減給しながら、何とか営業を続けていました。
当時、娘が高校3年生で、本人の希望もあり大学へ進学予定でした。そのために蓄えていた資金にも手を付けなければと5歳年下の妻と話をしていたときです。
妻の父親が経営する会社が、コロナで逆に忙しくなり経営状況が右肩上がりの勢いになりました。
困った妻が父親に相談すると、父親の会社の顧問になり、月額かなりの報酬をもらえることになりました。妻の兄も役員になっていて、可愛い妹のためと賛成をしてくれました。
それから妻の私に対する態度が一変しました。口には出しませんですが《稼ぐことができずに、嫁に頼る駄目な夫》態度で示されました。
そんなことになって、2年前の春、レストランにお客さんが入らず、早じまいすることになって午後8時にお店を料理人の一人とでました。
「あれ~。支配人。奥さんじゃないですか?」男3人と女3人で歩いている女の一人を見て料理人が言いました。この料理人とは付き合いが長く、妻とも何度もあっていて顔見知りでした。
「えっ。似ているけど違うな」その女は間違いなく妻でしたが、男といるところを見られてしまい、とても妻だとは言えませんでした。
料理人と別れて、妻たちの後を追いながら、スマホを取り出して写真を撮りました。すぐにカラオケ屋に入って行くようで、後ろ姿だけではなく、横顔もカラオケ屋の看板と一緒に撮れました。また、一緒にいる女2人が、同じマンションの住人であることもわかり、一応、写真を撮っておきました。
6人がカラオケ屋に入ったのを見て、そのお店の前に露店で飲むことができる居酒屋があり入りました。手持無沙汰でスマホを操作して、YouTubeを眺めていました。
1時間半経ったとき、6人がカラオケ屋から出てきて何やら話をしていましたが、歩き出したので、居酒屋を出て後をつけることにしました。
6人は、腕を組んだり、女の腰の手をあてたりと楽しそうでした。私には、歩いて行く方向から6人の行き先が予想できていました。
私の勘が的中。ホテルに入ろうとしていますが、女たちが躊躇しているようでした。その様子も、スマホで、ズーム機能を駆使して顔がはっきり分かるように撮り、ホテルの看板と一緒に妻を撮ることもできました。そのうちに男たちに諭されて、6人がホテルの中に入って行きました。
それらを確認した私は、家に帰ることにしました。
午後10時に家に帰ると、大学受験に合格した娘がテレビを観ていました。
「ママは?」私は、妻がいないことがわかっていましたが娘に尋ねると。
「いつものおばさんたちと食事に行くって出かけているわ」いつものおばさん、さっき見た同じマンションの住人で、半年くらい前から急に仲が良くなって、食事に出かけるようになっていました。
午後11時、娘が自分の部屋に行ったので、妻が今、何をしているかわかっていましたが、LINEで連絡を入れることにしました。
《何時ころ、帰りますか?》10分経っても、既読になりません。電話もしてみましたが、マナーモードで出ません。
《最中でLINEの返事も電話にも出られないか》そんなことを考えながら、パソコンにスマホで撮った画像をダウンロードしました。画像が少し暗かったのですが、補正すると、妻、奥さんたち、男たちの顔がはっきりわかるようになり、カラオケ屋とホテルの看板と一緒に写っている妻も上手く補正できました。写真用の紙に何枚かをプリントしました。
封筒を出して《妻へ。夫より》の題名を書いて、中に《離婚。奥さんたちにもよろしく》メモを入れ、テーブルの上に置いて、居間の明かりを消して、寝室へ行き戸を少し開けてベッドで本を読み妻の帰りを待ちました。結局、LINEは既読にならないまま、電話もしてきませんでした。
午前0時半。ドアのカギが開けられる音がして、妻が帰って来ました。居間の明かりが点けられて少しすると《キャ~》結構、大きな声の妻の悲鳴がしました。
「ママ。どうしたの?」娘がその声に驚いて、妻に聞いている声がしました。
「何でもないわ。虫がいたような気がして」言い訳をする妻に娘が《おやすみ》と言って、自分の部屋に戻って行きました。静まり返った部屋にスマホの操作音とLINEの着信音がしていました。
30分が経ち、寝室の戸が開けられて妻が身体を振るわせながら入ってきました。
「ゴメンナサイ。どうか許してください」土下座をして謝る妻でしたが、私は、何も答えませんでした。どうして良いのかわからない妻は、ベッドの前に立ち尽くしていました。
「本当にゴメンナサイ。アナタの言うことは何でも聞きますから。許してください」何度も頭を下げる妻に冷ややかな視線を送りました。
「何でも言うことを聞くのか?」私が冷たく言うと《ハイ》妻が答えたので。
「そこで着ているものを全部、脱げ!」ためらう妻でした。
「じゃあ。いいよ」私は、また、本を読むふりをしました。
「わかりました。脱ぎます」大きく息をしたあと、ためらいながらではありましたが、着ているものを脱ぎ始め、脱いだ服をベッドに置いていきました。
最後に残ったパンティだけは脱ごうとしません。
「恥ずかしいので、これだけは許してください」両手を合わして頼み込む妻に。
「駄目だ。脱いでパンツを俺に見せろ」何か訳があって脱げないと感じた私が言いました。
それでも脱ごうとしません。私は、諦めてベッドから起きて居間に行こうとすると。
「脱ぎますから離婚だけは許してください。お願いします」遂に観念した妻がパンティに手をかけ、目をつぶると少しずつ下げていきました。
「えっ。何。どうした?」私は、自分の目を疑いました。1週間前に妻とのセックスのときにはあった下半身の毛がありません。
「今日、お会いした男性に剃られてしまいました。本当にゴメンナサイ」妻が泣き崩れました。妻の手からパンティを取り、股の部分を確認しました。もしかしてと思っていた事実が、もう一つありました。男の精子が付着していたからです。私は、言葉を失いました。
「今日は、もう、遅い。明日、娘がいないところで話をしよう」身体の力が抜けてしまい、話す気力が残っていませんでした。
翌日、レストランに休みをもらい、妻を近くの公園に呼び出しました。
公園は、子供とその親が数人遊んでいる程度で閑散としていました。
「もう、絶対にしませんから、許してください」ひたすら謝る妻に。
「どこで男たちと知り合った?このコロナ中で」不思議に思い妻に聞きました。
「合コンです。女性3人と男性3人の。全員、結婚しています」驚く答えが帰ってきました。結婚していて合コンに参加する気持ちがわかりませんでした。未婚の男女が、付き合う相手を探すためにするものと考えていたからです。
「合コンのあと、カラオケに誘われて、そのあと、ホテルに誘われ、一度は断りましたが、酔っていて断り切れずにホテルに行ってしまいました」妻の話の内容に嘘はないようでした。
毛を剃られたことと、妻の中に精子を出させたことを聞きました。
「今は、女性のアンダーヘアーがないのは普通なことで、旦那は私がまだあるのを変だと思っているって言われて、男性が剃ってしまいました」話したあと、大きなため息をついてから。
「男性に中に出させろとしつこく何度も言われて。大丈夫な日だったこともあって、断るのが面倒くさくなって・・・」涙を流して言いました。
そのとき、妻のスマホのLINEの着信音が。チラッと画面を見た妻は、それを無視しました。いつもスマホを気にしているのに変だと感じて。
「見せろよ」妻のスマホを取り上げました。
開いてみると、妻が男の上に乗り、男のモノが妻のアソコに挿入されて感じている妻の顔が写っている画像、妻が脚を開き毛のないアソコから男の精子が流れ出ている画像とともに《明後日、約束した場所で待っています》また、会う約束の文面がありました。
妻にスマホを返して。
「好きにしていいよ」私は、怒りを通り越して、もう、これ以上、妻とは話しをしたくなくなりました。
立ち上がり、娘がいるはずの家に帰ろうとしました。
「待って、この人とは、二度と会いません。着信拒否するし、LINEもブロックします。だから、だから許してください」そう言って、スマホを操作しました。
「娘と話をする」帰るために歩き出すと。
「娘には、言わないでください。顔を合わすことができなくなるから」私の腕をつかんで必死にお願いをしてきました。私は娘から着たLINEを見せました。その内容を見て妻は、うなだれて泣き出してしまいました。LINEには、《ママ。浮気したのね。パパは許すの?》妻を置いて家に帰りました。
家に帰ると、娘が自分の部屋に私を呼びました。
「ママの浮気。今回が初めてじゃないわよ。聞いてみて」娘は、何かを知っているようでした。
「どうしてわかるの?」私は、娘が知っていることが聞きたくて言いました。
「パパは知らないと思うけど、私が中2のとき、高校受験で悩んでいて、ママも一緒に悩んでくれたの。それから、ママがいつもスマホを気にし出して、誰かとメールのやり取りをしているみたいだったの」私は、娘の話から妻が娘の受験のことで誰かに相談しているもの思いました。
「ママがトイレに行ったとき、ママのスマホのショートメールが開けられたままで、中を見てしまったの。その日、メールの男の人と会って、エッチしたみたいで、また、会う約束をしていたのよ。そのときは、パパに言えなくて」娘は泣き出し、妻は、自分の知らないところで娘のことを困らせていたことがわかりました。
「パパ。どうするの?ママと離婚するの?」私は、どうして良いかすぐには答えられませんでした。
「少し、考えるよ。お前のこともあるから。でも、ママにもう少し話を聞いてみるよ」娘を抱きしめて言いました。娘が私の顔を見て。
「パパは、浮気したことがあるの?」風俗が浮気ではないと思っている私が首を横に振ると、娘の顔が安心したのか、少しだけ笑顔になりました。
1時間後、目を腫らした妻が帰ってきました。
「スマホを出して、娘に渡せ」妻は、観念していて、私の言った通り、横にいた娘に渡しました。
娘に中を見るように言うと、LINEとショートメールを確認し始めました。
「エッ。これ見てパパ。あのおばさんたちも、昨日、浮気しているわ」私は《知っている》と頷きました。娘はスマホの中をどんどん確認していき。
「ほかには、怪しいのはないよ」娘も私もホッとしました。
「お前。5年くらい前に浮気していたそうだな。ほかにもあるだろう。全部、話しをしてくれ」妻は、これを聞き驚いて飛び跳ねました。
「エッ。何のこと?」白を切るようなので。
「娘が知っていたよ。全部、話さないのなら離婚する」私は、妻に強く言いました。
少し開き直った妻が話を始めました。
浮気は、今回が3回目。
初めては、娘が見つけたとき。娘の受験のことでイライラし、ストレスがたまって、それまでに気になっていたネットの出会い系で、妻より5歳、年下の男と。2ヶ月で4度会ったとのことだった。その男の妻に浮気が発覚して終了。
2回目は、その3ヶ月後、同じく出会い系で知り合った、妻の10歳、年上の男と二度あったが、男の傲慢さが嫌で別れた。
3回目の今回は、同じマンションの奥さんの一人に誘われて。その奥さんは、いわゆる既婚者合コンに何度か参加をしていて、その話をもう一人の奥さんと妻が聞き興味を持ってしまい、合コンに参加して、妻と同じ歳の男に強引に誘われての浮気。合コンに誘った奥さんは、最近、浮気の常習犯のようで何度も繰り返しているような話をしていました。
妻が真実を言ったとするなら、これが全部です。話を聞き終えると娘が。
「パパも浮気をするとイイよ。お互い様って、いうヤツよ」平然と言われて、驚き、娘の顔を見てしまいました。
その夜、居間で一人、酒を飲んで考えていました。妻の浮気の原因はすべて私にある。
最初と、2回目は、娘の受験のことで悩んでいた妻、そのことを全く知らずに店のリニューアルオープンで仕事に没頭していた私。
今回は、コロナで私の収入が激減して、妻の父と兄の助けを借りなければならなくなり、そのことで妻が私より優位な立場となり、何をしてもかまわないという考えになりしたこと。
そんなことを考えているとき、娘が起きてきました。
「パパ。離婚してもイイよ。わたし、パパについていくから」娘に言われて。
「ママの浮気は、パパに責任があると思う。ママがもう二度としないと約束してくれるなら、離婚はしない」娘は複雑な気持ちからか、考え込んでから。
「パパがそう決めたのなら。安心して私がママのことを見張るから。次があったときは、許さないでね」そう言って、自分の部屋に戻りました。
ベッドに入り、横のベッドで寝ている妻に。
「もう二度と、過ちをしない約束をしてくれ。おやすみ」妻は、私が言ったことを理解したようで。
「わかりました。ありがとう。アナタ」そう言うと、安心したのか眠りについたのがわかりました。
翌日の朝、私たち3人はお互いの顔色を見ていましたが、多少、ぎこちなさはありましたが、元の生活に戻りました。