夫のSMプレイに耐えられなくなった香緒里ちゃんが助けを求めてきた件 (完) 神様の気まぐれ

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【三月さんの自宅達也サイト】

残った仕事を放り投げるように、所員たちに押し付けて、俺は三月さんの家に向かっている。

つ、疲れた、、、本当にあの理不尽王女(早見先輩)には絶対仕返しの嫌がらせを仕掛けてやる、、と愚痴りたくなるくらいは仕事終了間際の事務処理には手を焼いた。香緒里ちゃんのおかげで最近は事務処理が19時以降にずれ込むなんてなかったのに、、、。

香緒里ちゃんが来るまで、21時前に仕事が終わるなんて珍しかった。(それだけ仕事が途切れないくらいは業界内で信用がある、、と自画自賛。)

香緒里ちゃんがほんの勤務数日目から、魔法のようにてきぱきと18時には事務処理終わらせてくれるようになって、所員がみんな感動の眼差しを香緒里ちゃんに向けて、俺こそが感激して思わず言ったんだ。

「香緒里ちゃん、夕飯奢るよ!もうなんでも奢っちゃう!」

その日から、一緒に夕飯を食べるようになって、初めはぎこちなかった香緒里ちゃんも、昔のように俺を「たっちゃん!」って呼びはじめて。

、、懐かしくて嬉しくて、、俺は、、間違えた、、、俺は、、香緒里ちゃんに、、仕掛けた。

香緒里ちゃんは俺の手に墜ちた。

仕事を投げ出して、所員たちの色々と恨みがましい視線に見送られて、何とか20時に到着した俺を迎えてくれたのは、、。

「久しぶりですね!この三人で飲むの」

A男「俺は飲まないよ!絶対!」

俺が唯一尊敬する二人、A男先輩と三月さん。

三月「まあまあ、達也。お疲れ~。ほらA男、乾杯~。」

A男「バカやろう!本当に死ぬわ!」

達也「マジな話、大丈夫っすか?」

A男「大丈夫な訳無いだろ?大腸まるまる無くなったんだぜ?まあ、香緒里ちゃんが俺の意向を組んでおつまみ作ってくれたから、食べはするけど」

テーブルには既に数々の料理が、、。

三月「本当、こればっかりは沙織じゃこうはいかないよな~」

A男「早見じゃ殺されかねん、、」

あはは、、と笑うしかないですよ、、早見先輩!考えたこともなかったけど、早見先輩の料理か、、、怖いわ!

「香緒里ちゃんは?」

三月「悪い!うちのくそガキが気に入っちゃって離さない。でも、呼んでこようか?」

「いや、、いいっすよ。この三人の飲み会、良いじゃないっすか。」

本当にこの三人なら楽しい。相談もしやすい。この人たちの心からのアドバイスなら、俺は素直に頷ける。

、、、と、思ってたんだけど(汗)。

三月「いや~、俺は達也に一票!達也で良いじゃん。いっそ田仲から香緒里ちゃんを分捕れ~」

A男「黙れ三月!この酔っぱらい!本当に土壇場以外はボンクラだな。ちんちんで物事考えやがって。田仲と香緒里ちゃんの別居を勧めた早見が死ぬほど気にするだろうが!」

三月「手順を踏めば良いんだよ。しっかし相変わらず辛辣な突っ込みだな~ありがとう~、てめ~ふざけんなよ!!」

三月さんが酒弱いの忘れてた(汗)。

三月「だいたいさ~、田仲のバカは、最初から(三月に香緒里を満足させて貰って、普段は香緒里を返してくれ)だったんだせ~。それをさりげなく断ったら、香緒里縛るわアナル攻めとか、、、アナル攻めとか俺だって、俺だって、沙織にやったらぶち切れられて大変、、、」

達也「そりゃ、早見先輩相手じゃ自殺行為、、」

三月「その点、達也はそんな気は全くないんだろ~?俺に抱かせる気なんか微塵も」

達也「はい、、三月さん!」

三月「ん~?」

「お願いがあります」

三月「なんだい?」

「、、もう、香緒里ちゃんを抱かないでください」

三月「、、、、、、、」

A男「、、おまえ。香緒里ちゃんを抱いたのか?」

「、、、、、はい」

三月「そっか~手を出しちゃったんだ。聞いてないな~、そっか」

三月さんが、ん~と伸びをして言った。

三月「分かったよ。香緒里ちゃんはこれ以上抱かない。」

達也「三月さんありが、、」

三月「ただし、、」

穏やかな三月さんの表情が一瞬無表情になったのを俺は見逃さなかった。

三月「俺からはな?」

「それって、、、」

A男「あ~もう!酔っぱらいは一旦退避!少しベッドで寝てこい!」

三月「そうする~よろしく相棒~」

達也「三月さん!あの!」

三月「うちでこそ大丈夫~。香緒里ちゃん抱いたら沙織に殺される~お休み~」

A男「何回、香緒里ちゃんを抱いた?」

「ここ3日毎日、、」

A男「最初は大変だったろ」

「え?」

A男「用意周到にアプローチして、完璧に墜としたと思って、それでもいざベッドって時にびっくりするくらい拒否られただろう」

「な、、なんで知って」

最初はレイプに近くなってしまった。突然跳ね起きた香緒里ちゃんが泣きながら逃げ惑って。でも、無理やり挿入したら香緒里ちゃん狂ったように喘ぎだして。それからは毎日、何度も、、。

ちっ、っとA男先輩が舌打ちする。

A男「早見のバカが!あいつは自分こそ身体に刻み込まれているはずなのに。いくら緊急事態とは言え、香緒里ちゃんの精神安定の為に三月に抱かせるなんて下策も下策だ!!」

「な、にを言って」

A男「田仲は昔の屑彼氏の幻想に脅かされたが、、達也!お前の相手は屑彼氏どころじゃない!三月の影だ!!」

「パパ~なんで~?」

二階の寝室から、優くんと香緒里ちゃんの声がする。

三月「あ~、優。香緒里ちゃんお迎えが来ちゃってさ~。」

香緒里「み、、三月さん?どうして?これから10日間はここでお二人のお世話を。」

三月「あ~、達也から聞いたんだけどさ、もう事務所が香緒里ちゃんいないと回らないみたいなんだ~、だからこっちは良いから」

達也「三月さん!?何を!?」

香緒里「そ、それにしたって、明日からでも、、今日は三月さんと優くんと一緒に」

三月「あ~、やっぱりはっきり言わないと駄目か!!」

A男「三月!!」

三月「香緒里ちゃん、達也と付き合いはじめたんでしょ?」

香緒里「あ、、」

三月「達也に抱かれたんでしょ?」

香緒里「あ!、、あ!!」

三月「しかもそれを俺に言う気は無いんでしょ?」

三月さんの無表情な笑い顔。香緒里ちゃんが目を大きく見開いて驚愕の表情を。

三月「それってさ、巷では俺は香緒里ちゃんを達也に、、」

A男「やめろ!三月!!」

三月「寝取られたって言うんだよね」

ガタガタと震える香緒里ちゃんにニッコリ笑う三月さん。

三月「ま、俺は君の旦那でも何でもないんだけどね。俺、、駄目なんだわ、これだけは」

香緒里「ま!、、、」

三月「優寝るぞ~、A男悪いな、、」

香緒里「待って!三月さん聞いて!!」

もう、三月さんは香緒里ちゃんなんかいないかのように寝室に戻っていった。

A男「達也、、香緒里ちゃん連れて帰れ」

達也「なんで?、、、俺、三月さんを敵に回した?、、、」

A男「香緒里ちゃんも早く帰る準備を」

香緒里「あ、、あ、、せめてテーブルの片付けを、、」

そう言う香緒里ちゃんの手は震えて、食器をガタガタと揺らす。

A男「良いから!、、二人はここにいちゃいけない」

A男「あ~早見か悪いな。いや三月も優くんも元気なんだけどさ、、三月がな、、いや!怪我とかした訳じゃないんだよ、でも、何とかすぐに帰ってこれないかな?うん、はっきり言えば非常事態、、、」

もう先輩は俺たちなんかいないかのように早見先輩と電話で話しはじめた。

達也「A男先輩、、、」

A男「おう!久しぶりだな!元気か?」

達也「俺は何とか、、、」

【福島の田舎町達也サイト】

数ヶ月ぶりだ。A男先輩はいよいよ身体の関係で会社を辞めて、実家のある福島に戻った。そこで親の代からのアパート管理や株で生計を立てているという。

達也「三月さんたちが見つからないんです」

A男「うん」

達也「三月さんだけじゃない。早見先輩も優くんも。」

A男「、、、」

達也「二人とも会社も辞めてしまって、優くんの保育園も、、」

A男「達也」

達也「A男先輩は知ってるんでしょ?三月さんたちの行方を。教えてください!」

A男「なぜだ」

達也「香緒里ちゃんが精神病院に入院したって田仲から、、」

三月さんの家から、俺の家まで逃げるように帰った俺たち。

翌日から香緒里ちゃんは、事務所の仕事に戻ってくれたけど、もう二度と俺に抱かれることは無くなって、いつしか仕事以外の会話も無くなって。

その日々にあまりにも辛くなった俺は、彼女との肉体関係を隠して、彼女を田仲の元に返したんだ。

そこで、早見先輩にお礼の電話をしようとした田仲が異変に気がついた。

もう、三月さんにも早見先輩にも、俺たちの知ってる連絡先では通じなくて。

香緒里ちゃんは田仲にも何もしゃべらなくなっていって、もちろん身体の関係なんか持たせてくれるはずもなく。

つい先頃、香緒里ちゃんは重度のうつ病で入院した。

達也「俺のやったことは、そんなに、そんなに三月さんを傷付けたんですか?」

A男「どちらかと言うとお前じゃない。むしろ三月はお前を応援しようとしていただろ?」

達也「じゃあなんで!?」

A男「香緒里ちゃんだ。」

達也「、、、、」

A男「三月は、超人じゃない。お前らは頼りすぎた。お前らの知らない昔、本当に色々あったんだ。あいつがお前らの知ってるあいつなのは早見がそばにいるからだ。じゃなきゃ今頃あいつはただの女の敵だ。」

俺は、早見先輩が一方的に三月さんに救われたんだと思っていた。でも本当のあの二人はお互いを。

A男「結果的にお前らは三月のトラウマを一番弱いところを刺激した」

達也「、、、」

A男「今は早見が三月にピッタリ寄り添って、自分は絶対に裏切らないからと三月に一生懸命吹込んでいる。早見は薬物レイプに有っても三月の元に真っ直ぐ帰りついた女だ。三月も少しずつ元に戻っていってる」

達也「、、、」

A男「早見は後悔していた。自分の選択を、香緒里ちゃんたちを安易に別居に至らせたことを。でも、あいつは三月で手一杯なんだ。あいつは三月を第一にして割り切った」

達也「早見、、先輩」

A男「だから!お前らに三月たちの行方は教えない。俺にはお前らよりもあいつらの方が大事だ」

達也「でも、、でも、このままじや香緒里ちゃんは回復しないんです!」

A男「それは、お前が!!田仲が!!責任持って何とかする話だ。早見は一生掛けて三月を支えると言った。お前はどうするんだ!?」

達也「、、、、」

A男「香緒里ちゃんの中の三月の影を追い出すんじゃないのか」

そうして、三月さんたちは、俺たちの前から忽然と消えて、うつ病の香緒里ちゃんと、何も出来ない、田仲と俺が取り残されたんだ。

【花畑の綺麗な気持ちの良い場所】

「国見のおじさん!」

「ゆ、、優くんか!?」

それは偶然、、神様の気まぐれ。

小学二年生になったという優くんは、「そりゃ(鶴姫)とまで言われた早見先輩の血を半分継げば、最低これくらいにはなるよね」と言う器量の良さを身に纏いつつ、お供に同い年くらいにしてはノッポの男の子を連れて、ニコニコと駆け寄ってきた。

「だ、駄目だよ優くん!知らないおじさんに話しかけちゃ」

「大丈夫だよみっちゃん!知ってる人~」

みっちゃん、、みっちゃんか、、懐かしいけど心にズキンと来る愛称だ。もう会えないと話すことも出来ないと思っていた人の愛称と一緒、少なくとも昨日までは。

「僕たち、学童保育の遠足で来てるんだ~、おじさんはどこに行くの?」

達也「ん~おじさんは病院」

病院と聞いて、優くんの顔が曇る。

優しい子だ。

「どなたか病気なの?」

達也「香緒里がね。でももうすぐ退院なんだ」

「香緒里ちゃんがいるの!?」

達也「ああ!」

色んなことが変わった。香緒里の病状は一進一退だったが、比較的病状の良い時に香緒里と話して、俺は田仲に事の顛末を話した。もちろん俺が香緒里と身体の関係を持ってしまったことも。

結果、田仲と香緒里は離婚することになった。

「三月さんとの身体の関係は良くても、俺だけは駄目って、、、まあ、田仲の気持ちもわからないではないか、、、」

離婚条件でふっかけられたらと身構えていたが、香緒里が病院から離れられない状況だったのを受けて、条件はほとんど付かなかった。こちらの有責がはっきりすれば良いとのことで、合わせて50万円の慰謝料の支払いで終わった。

「なあ、、国見、、俺たち、どうすれば良かったんだろうな。俺、どこで間違えたんだろう。俺、香緒里と穏やかに暮らしていければ良かったはずなのに」

これが田仲の最後の言葉。

あれから田仲とは会っていない。

香緒里は今の病院に転院した。春の空気が清々しい花畑が綺麗な場所。

皮肉にも田仲との離婚で、香緒里の容態は好転に向かった。

香緒里「三月さんに、、達也と付き合ったら良いよって、、言われていたんだ、、」

でも、三月さんの許可が無いからって、俺には決して身体を許すことは無くて。

俺は、一年以上の間、一時間半ほど掛けて、探偵事務所と病院を往復している。

「香緒里ちゃんに会いたいな!」

「ちょっと!優くん!!」

ノッポちゃんが慌てて引率の先生を呼んできた。

俺は先生に優くんとの関係を説明した、、だけど、まあ分かっては貰えないよな、、と思った瞬間、「ああっ!?」本当に止める間も無かった。

「もしもし~パパ?」

ずっと望んでいた、、恐怖の瞬間がやってきた。

三月「達也?」

達也「三月さん」

三月「元気か?」

達也「三月さん!!(涙)」

三月「なんだよ~泣くなよ~」

達也「三月さん、ごめんなさい、ごめんなさい、、、」

三月「あ~もう!優に戻せ!」

達也「三月さん、、」

三月「これも運命の神様の思し召しかもな」

香緒里「優くん!?優くんなの!?」

「香緒里ちゃん~」

香緒里「優くん!!」

優くんはノッポくんをお供に早速、香緒里の

病室を訪ねてくれた(三月さんが電話で引率の先生を説得してくれた)。

「香緒里ちゃん!顔色悪い~!寝てばっかいないで、ちゃんと外で遊ばないと駄目だよ~」

香緒里「優くん、、うん!早く退院して外で遊ぶ!」

「絶対だよ~」

香緒里ちゃんの泣き笑い。あんな嬉しそうな香緒里ちゃんは本当に本当に久しぶり、、。

香緒里「うしろのお供さんは彼女?」

、、、え?ノッポくんって女の子なの!?

「ううん?僕の親分!」

ノッポちゃん「ち、ちょっと優くん!」

「なんだよ~初めて会ったときに自分が言ったんじゃん!(今日からお前は子分だ)ってさ~」

ノッポちゃん「親分辞める!!友達!友達だから!!」

「香緒里ちゃん、こいつ友達!!」

香緒里「あはは!!」

ノッポちゃんが顔真っ赤。ちびっこの恋だけど、こりゃ優くんに惚れてるな。本当に強烈な血統だよ。

香緒里「優くん、お願いがあるんだ。良いかな?」

「な~に?」

香緒里「優くんのパパに、優くんのパパとママに伝言して欲しいんだ。(ごめんなさい)って」

「許すって」

香緒里「え?」

達也「え?」

「香緒里ちゃんが謝ってきたら伝えなさいって。」

香緒里「あ、、あ!」

「まだあるんだよ?え~とね、(たつやにみもこころもしあわせにしてもらいなさい)、って、、合ってるかな、難しいや~」

香緒里「~~~!~~~!」

「香緒里ちゃん泣いちゃ駄目~パパのバカ~」

香緒里「違うよ!違うよ優くん、、、ありがとう三月さん、、、(涙)」

香緒里ちゃんは、本当に、、本当に急速に回復した。

そして、我が国見達也探偵事務所には、また敏腕の事務員さんが帰ってきた。

俺たちはやっと、やっと、ささやかな幸せの第一歩を迎えることが出来たんだ。

《エピローグ》

【国見達也探偵事務所香緒里サイト】

優くんは、ノッポちゃんを連れて、たまに国見達也探偵事務所に遊びに来る。

優くんの訪問は、私たちの幸せの象徴。

私もたっちゃんも大歓迎!

時は流れて中学も二年になると、優くんの身長はノッポちゃんを完全に越してきて。

達也「もうノッポちゃんとは呼べないな~」

「そもそも女の子に(ノッポちゃん)とかいつまでも言わないでください!達也さん」

香緒里「でも、優くん、(みっちゃん)って愛称は言うけど、名前は教えてくれないよね?」

「優く~ん!(怒)」そうだっけ~と優くん。

「んじゃ改めて!こいつは美幸(みゆき)、俺の彼女だよ!!」

(完)

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