Yとブルマと、中学時代⑩「卒業後の春休み!カオリvsユウコ Part.2」

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ご無沙汰しております。名無しのおじさんこと、珍苗字Yでございます。

新型コロナウィルスによる自粛自制の昨今ではありますが、皆様におかれましてくれぐれもご自愛頂きたく思っております。

さて、退院をして4月1日から職場復帰となった訳ですが、件のコロナ騒動で復帰早々自宅待機&テレワークとなりました。

本来であれば、新学年を迎えて希望を胸にして気合を入れねばならぬ娘達に混じって、父親である私もなんだか気が抜けた日々を送っておりました。

パタパタと忙しいのは看護婦をしている妻のカオリ。勤務先が大きい病院なので、当初はコロナウィルスを疑った患者が押しかけ対応に苦戦。

幸いにも妻もウィルスに掛る事無く元気に過ごしておりますが、看護婦と言うだけで無知な人物からのバッシングを受けてウンザリしております。

また、ご心配をおかけした我が妹の離婚騒動も無事に早期解決し、先のGW中に引越しを完了して我々家族と同居が始まりました。

我が娘たちに甘い叔母である妹ではありますが、教員資格保持者でも有るので、大量の課題を預けられた娘たちをビシビシ指導してくれました。

そんな近況を先ずはご報告させて頂きました。

さて、これまで私の話をお読み頂き、また、多数のコメントと、続編希望を頂きました事を心より感謝致します。

今後は、私の高校時代、大学生時代の話や、日常のエロのお話出来ればと思っております。

時代背景が前後したりする場合がございますので、ご容赦願いたいと思います。

今回からは高校編と行きたい所ですが、中学校を卒業して高校入学までの春休みのお話を【中学校編⑩】として追加で挟ませて頂きたいと思い綴らせて頂きました。

この春休みって言うのは私・・・いや、カオリとユウコにとっても色々と考えさせられる事がおきまして、其々の運命が決まって行ったのかなぁと・・・。

——-本編——–

中学を無事に卒業し、高校入学までの春休みとは言えども、移動する先生の離任式が有ったり、新高校生活をスタートさせるべく用意だなんだで何かと慌ただしい日々が続く。

そんな中でも卒業旅行に行った連中もいれば、スポーツ推薦枠の連中は早くも部活に加わって練習を開始していたり、進学校に入ったヤツは大量の復習課題が出されたりして、それぞれが新たな出発点に立っていた。

私とユウコは相変わらずほのぼのと過ごして居た訳で、ユウコと私はお互いの母親同伴で街中にある百貨店にて合流し、制服お仕立て特設コーナーに来ておりました。

県内各高校の制服がずらりと並んだ特設コーナー。お好きな人には堪らない光景だと思います。採寸待ちの間にユウコと二人で制服を見ながら校名当てクイズをして遊んで待ってました。

ユウコはミホの影響もあってかコスプレに興味が湧いた様で、セーラー服や可愛い系のブレザー制服に興味津々。県内でも一番人気だったTG高校のセーラー服は特に気に入っていた様だった。

我々が入校する高校の制服は、濃紺のブレザーにグレンチェックのズボン&スカート。すみれ色のネクタイ&リボン。シンプルでスッキリした物では有ったけど、県立高校故に正直地味(笑)

姉妹校だったSW高校の女子制服がどこかの銀行OL服みたいでしたけど、私は結構好きでした。一番地味だったのはSS高校だったかな…。グレーのタイトスカートで、ミニ率も高くて見ようによってはセクシーだったw

そんな我々と同じ様に採寸に来ていた女子の中に、懐かしい顔を見つけて私は思わず声を掛けました。

私:「や!久しぶり!」

女子:「え??あっ!珍苗字くん!!久しぶり~!!!」

ぱぁっと笑顔を見せて手を振ってきたその女子は、私が小学6年生から転校前の中学時代に片思い(実は両思いだった)をしていた、もう一人のカオリこと「T・カオリ」ちゃんです。

皆さん覚えてます?もう一人のカオリの事。参照→Yとブルマと、中学時代⑤「新たなる出発?」

カオリちゃんに会うのはセフレ扱いしたN・ミホちゃんを悪友のタッツに寝取られ、タッツの妙案でひと悶着が有った中2の暮れ以来。相変わらずのボーイッシュなショートカットで、約1年ちょいのブランクは有れどちょっと大人っぽくなってました。

私:「(手に持った札を見て)もしかしてカオリちゃん、SE高校なの?」

カオリちゃん:「うん!情けないかな3者面談の時ギリギリの判定だったんだけど、頑張ったんだよ!珍苗字くんは??」

私:「オレもSE高校だよ!オレも正直ギリギリ(笑)何とか受かった感じなのかもw」

カオリちゃん:「そっか~!2年振りでまた珍苗字くんと一緒の学校になるね!クラス一緒になったら嬉しいなぁ!」

私:「他には?カオリちゃんだけじゃ無いでしょ?」

カオリちゃん:「ウチの中学からは私を含めて女子3人かな?」

私:「え?女子だけなの??男子は???」

カオリちゃん:「男子は居ないよ~。あ!ユミちゃん覚えてる??あの子もだよ~。」

私:「え?ユミも?オレ、アイツ、正直苦手なんだよなぁ・・・。」

カオリちゃん:「なんで?仲良かったじゃん!」

「ミホと仲良かっただけだろ?オレは関係ないよ・・・。」

カオリちゃん:「あ!そう言えばミホはどこ入ったの?」

私:「確か・・・SG高校だったかな?アイツは正直制服狙いだよ(笑)」

・・・なんて話込んでいると、先に採寸を終えたユウコが戻って来て、ちょいちょいと腕を突かれる。

ユウコ:「Yくん、採寸終わったよ!」

カオリちゃん:「え?誰??」

私:「ああ、紹介するよ。転校した中学のクラスメイトでオオカワさん。オレらと高校一緒だよ!」

カオリちゃん:「そうなんだ!初めまして!えっと・・・オオカワさん?T・カオリです。珍苗字くんとは転校前の中学で一緒で・・・。」

ユウコ:「・・・知ってます・・・。」

カオリちゃん:「え??知って・・・??」

ユウコ:「あ、いえ・・・。初めまして・・・。オオカワです・・・。よ・・・よろしく・・・(暗)」

一瞬微妙な空気が流れたけど、二人は握手を交わし、お互いに相手を探る様に少し世間話をし始めたかの様に見えました。

私とすればユウコに高校での新しい友達が出来れば良いな・・・と思った訳ですが、高校在学中に二人に起こったある事件までは二人の関係はそうもいかず・・・。

ユウコ:「珍苗字くん・・・。私・・・私・・・。お・・・お母さん待ってるから・・・もう行くね!」

私:「あれ・・・?教科書買いに本屋に行くって言ってたじゃん??まだオレ、採寸終わって無いし・・・。」

ユウコ:「あ・・・。お母さんの買い物に付き合わなきゃないし、その後で行くから大丈夫!久々なんだし、カオリさんとお話して!カオリさん!またね!」

そう言うとユウコは人波に紛れてそそくさと帰って行ってしまった。

私:「なんだ?ユウコのヤツ・・・。」

カオリちゃん:「ねぇ・・・ちょっと変わってる子ね?なんかブリブリなお嬢様ファッションだし、妙な感じがしてちょっと苦手かも・・・。」

私:「え?そんな事言うなよ!カオリちゃんらしくない・・・。お嬢様ってのは正解なんだけど、優しくて良い子だよ!」

カオリちゃん:「そお??私の顔見た瞬間、急に笑顔が消えたし、全然目を合わせようとしないの。私、何かしたかな?」

私:「まあ人見知りは有るかな?今まで色々有って対人恐怖症って言うのかな?初めて会う人って苦手なんだよ。それは解ってあげて!」

カオリちゃん:「うーん…。でも妙に肩持つわね!まさか!付き合ってたりする??(ニヤニヤ)」

私:「え??うん・・・まぁ・・・。付き合ってる・・・。」

カオリちゃん:「へー!珍苗字くんってあー言うお嬢様タイプが好みだったんだw意外だったなぁ・・・。転校して好みのタイプ変わった?」

私:「そんな事!べ・・・別にいいだろ?カオリちゃんにアレコレ言われたくないよ・・・。」

カオリちゃん:「ふーん。なんかショック・・・。私の事、好きなままで居てくれたのかなぁって思ってたけど、戦わずにして負けた気がする・・・。」

私:「なんだそれ・・・。」

カオリちゃん:「ねぇ!近い内にまた会わない??入学式の前にさ!今日は私も予定有るし、夜にでも電話して良い??」

私:「うん・・・。」

そんな会話をしてカオリちゃんと別れた訳で、その夜、約束通りに電話が有ってお互いの予定を確認して会う日を決めたのでした。

それから数日後、我が母親の元へカオリ母から入電。何やら随分ともめてた離婚に決着が付いたと言う報告だった。カオリ母は旧姓に戻り、カオリと弟の親権を得たらしい。

詳しい事はプライベートなので端折りますが、色々あってカオリは父親を相当嫌ってた。あ、決して性的虐待を受けたとかではありませんので悪しからず。

カオリ母はウチの母親と相当愚痴りたかったとみえて、週末を利用して我が家へ訪問しに来るとの事だった。しかも、数泊するという。

どうせカオリ母だけの訪問だろうと思い、特段気にしない素振りをしてました。ウチの母からもカオリも来るとか、家に居ろとは特に言われませんでしたし・・・。

そんな週末の金曜日。母は態々有休を取って朝から客用の布団を出して天日干しをし、客間用の和室や風呂場、トイレと言った水回りを念入りに掃除し、パタパタと動き回っていました。

ガーガーと唸る掃除機の音が2階の私の部屋まで聞こえて耳を劈く。昨夜は入学前に高校から預けられた復習課題の総仕上げを遅くまでやっていたので、まだまだ寝ていたい気分だった。

階段を上がって来る音が聞こえ、母が2階の廊下に掃除機を掛け始める。一旦、音が止まったと思ったら、お約束でノックもせずに我が部屋の扉が開いた。

母:「アンタ!いつまで寝てる気なの??いい加減に起きて部屋を片付けなさい!」

私:「(眠)・・・うっせー!もう少し寝かせろよ・・・」

母:「何この部屋、タバコ臭っ!」

そう言うと母は私の部屋のカーテンを開き、窓を開け放つ。3月下旬近くとは言え我が地域はまだまだ寒い。冷たい風が部屋を吹き抜けていく。

私:「寒いんだよ!窓閉めろよ!(怒)」

母:「こんな掃除もしないで埃っぽくて、タバコ臭い部屋にカオリちゃんを入れる気なの?」

私:「今日来るのはカオリのお母さんだけだろ?オレの部屋に入って来るかよ・・・。」

母:「あれ?言わなかったっけ?カオリちゃんと弟のコウスケ君も一緒に来るのよ。カオリちゃん、アンタに会うの楽しみにしてるってよ!」

私:「そんな話聞いてねぇぞ!オレは今日、カオリちゃんと会う約束で午後は出かけるぞ!」

母:「なによ、しっかりとカオリちゃんと連絡取って会う事にしてるんじゃない(笑)」

私:「いや、カオリはカオリでも・・・カオリの方じゃなくて・・・」

母:「何言ってるのアンタ?寝ぼけてんの?カオリちゃんって言ったらカオリちゃんでしょ?」

私:「いや、あのカオリじゃなくて、前の中学ん時のカオリの方だよ!T・カオリ!前の家の時、何回か遊びに来た事有ったろ?お父さんが弁護士の人だよ。グレーのBMW。」

母:「T・カオリさん・・・?お父さんが弁護士でグレーのBMW・・・。あ!ショートカットで日焼けしてて、男の子みたいな子か!思い出した!あの子も良い子だったわよね♪お母さん元気かしら??」

私:「お母さんの事は知らねえけど・・・思い出したか?」

母:「何アンタ、ユウコちゃんの事は判ってたけど、Tさんとも何かあるの?許嫁のカオリちゃんが居るんだからもう他の子に手出しちゃダメよ!(笑)」

私:「何もねぇよ!制服採寸しに行った時に売り場で偶然会って、同じ高校だって言うし久々に遊ぼうってなっただけだよ!それにユウコの事、何知ってんだよ!」

母:「アンタ、付き合ってるんでしょ?」

私:「は???」

母:「私が知らないとでも思ってるの??カオリちゃんって言う許嫁が居ながらと思ってびっくりしてたけど・・・。」

私:「一体いつから知ってんだよ!」

母:「アンタが中2の終わり位かな?中3の運動会の辺りだったかしら?ユウコちゃん、手首切ってケガしたでしょ?」

私:「あぁ・・・。」

母:「あの時、ユウコちゃんのご両親がウチに訪ねて来て、アンタにユウコちゃんの支えになって欲しいって逆に言われてね。」

私:「え・・・。」

母:「アンタとカオリちゃんの将来の事も理解した上で、アンタとユウコちゃん、二人を仲良く過ごさせてほしいって・・・。」

私:「え??ユウコのお母さん、なんでカオリの事・・・知ってんの??」

母:「ユウコちゃん、宗教抜けたいってお母さんと話し合った時に、アンタの事とカオリちゃんとの関係を羨ましいって話したんだって。それでもアンタと付き合いたいって・・・。」

私:「ユウコのヤツ・・・。」

母:「遠距離恋愛中の彼女が居るのに横取りするのか!って猛反対したらしいんだけど、ユウコちゃんがアンタの支えになってあげたいって強く訴えて聞かなくて、友達としてだったら・・・って渋々見守ってあげる事にしたんだって。」

私:「横取りって・・・。リセット期間中とは言え、カオリが居ればそうだよな・・・。」

母:「まあ、アンタと付き合う様になって、ユウコちゃんも少しずつ明るくなって、自己主張、自己判断する様になって良かったって言ったけどね・・・。」

私:「そっか・・・。でも誤解すんなよ!オレとユウコは友達だからな!」

母:「友達??あんた、ユウコちゃんに手を出したでしょ?SEXだけは誤算だったってユウコちゃんのお母さん、怒ってたわよ!」

私:「な・・・!そんなの・・・いつ聞いたんだよ!」

母:「アンタがユウコちゃんの家からピアノ貰うってなった時よ!ユウコちゃんのご両親、ウチに来たでしょ?その時にお母さんから台所でコッソリ聞いたのよ!」

私:「・・・。」

母:「全く恥ずかしい・・・。私、ユウコちゃんのお母さんに散々謝ったんだからね!」

私:「・・・(冷汗)」

母:「まあ、結果的にアンタとユウコちゃんの関係が上手く行ってて、お互いの心のバランスも取れてる様だし、向こうの親も、私も取り敢えずは安心してるわよ・・・。」

私:「心のバランスって・・・。」

母:「カオリちゃんとの将来の事も有るけれど、今はリセット中なんでしょ?アンタは誰に似たんだか寂しがり屋だし、情けないし。カオリちゃんの事でまたおかしくなられても困るもの・・・。」

私:「おかしくなるって・・・。」

母:「キヨちゃんのブルマの話、私は知ってるからね(笑)」

私:「な・・・!?」

母:「カオリちゃん、スポーツ推薦で高校入ったんだってね。部活とか忙しくなるし、アンタに構ってられなくなるかも・・・って言ってたみたいよ。だから今日は楽しみだって。」

私:「その話はカオリが高校決まったって時に本人から聞いてたよ。別にカオリに会えないからって、前みたいにおかしくなったりしねぇよ!」

母:「ま、幸いにもユウコちゃんが献身的にアンタと接してくれてるみたいだし、アンタもユウコちゃんを守ってる様だし。カオリちゃんとの将来の事もあるけど、今はユウコちゃんをしっかり守ってあげな!」

私:「ユウコを守れって・・・。オレとカオリの事は・・・別に良いのかよ?」

母:「良いって事は無いけどさ・・・。今のアンタとカオリちゃんの二人に、許嫁云々の話はまだ早かったかな?って思う所も有って・・・。アンタとカオリちゃんが年頃になった時の、私とヨッ子(カオリ母のあだ名)の楽しみだから・・・。」

私:「・・・。」

母:「それにユウコちゃんのお母さんにも言われたけど、ユウコちゃんを妊娠させたり、酷い事したらタダじゃおかないよ!そうなったら将来、カオリちゃんとの結婚も無しよ!解った???」

私:「・・・。」

母:「さ!さっさと着替えて部屋を掃除しなさい!カオリちゃん用の布団も取りに来てよ!」

私:「・・・わかった。」

またしても、自分が知らない所で、親同士が語った話、親同士が決めた話が・・・。私たち子どもは知る由が無い事実をまた知った私は、正直愕然としてしまったのはウソではない。

親のネットワークってのは凄いもんで、まさかキヨちゃんのブルマをパクった話まで知ってるとは・・・。さすがにキヨちゃんで筆おろしした事は知らない?のかな???

今後も当面のリセット期間は有れど、親が決めた「許嫁」のカオリとの将来は約束はされている様だけど、今現在の恋人であるユウコとの関係を否定せず、逆に守ってやれと言われるとは思いも寄らず・・・。

今の段階ではカオリではなく、ユウコに傾倒しているのは事実。その後の結果は皆さんご存知の通りですが、二人とも良い子であり、どちらか一人を選ぶなんて絶対に出来ないと思っていました。

そのくせ、今回再会したもう一人のカオリは、2年前まで好きだった女子であり多少未練もあった。しかも両思いだった事も後で知り、あわよくばもう一人と・・・なんて一寸スケベ心が湧いてしまったのも確かだった。

勿論、カオリとユウコの二人に私が嫌われ、捨てられてしまえばこの関係は無きものになる。でも、カオリとの将来の事と、今のユウコの事を考えると、新たに女子と会おうと言う気にはこの話をされて正直なれなかった。

着替えを済ませた私は、先ず「もう一人のカオリ」に電話をして都合が悪くなった旨を伝えた。非常に残念がっていたけれど、間もなく入学式もあるし、学校でも話が出来るしと伝えた。

次はユウコに電話をし、夕方過ぎにカオリ一家が我が家に来る事を伝えた。我が家への本日訪問について、カオリからユウコの耳に入っていなかったと見えて少し驚いていたが、またカオリに再会出来る事をユウコ自身も喜んでいた。

実はユウコとカオリは、修学旅行以降連絡を取り合う仲になっていた。ちょっとしたいざこざは有ったけれど、カオリ=私=ユウコと言う所謂三角関係、不思議とドロドロな関係に発展する事なく、良い関係を保てていた。

オフクロの言い付け通り、自室の掃除をしようと準備を始めるとユウコが訪ねて来た。ユウコは私の母親に挨拶をし、玄関先にて他愛の無い話をしながら私が出迎えるのを待っていた。

ユウコを自室に連れて来たものの少し待ってて貰う様に告げ、部屋の隅で立ち竦むユウコを後目に自室に掃除機を掛け始めると、ユウコは辺りを見渡して乱れたままのベッドを直し、脱ぎ散らかしていた服を綺麗にたたみ、下へ降りて行ったかと思うと、

母から水と雑巾が入ったバケツを借りて来て、埃を吸い取った後の棚や机の上、ピアノ等を水拭きし、着ていたワンピースの裾が汚れるのを気にもせずにユウコは手際良く掃除を手伝ってくれた。おかげで早く掃除が終わった。

ユウコ:「ふう!Yの部屋、綺麗になったね!カオリちゃんが今すぐ来ても安心だね!」

私:「掃除手伝ってくれてありがとうな。助かったよ!

ユウコ:「でも、この雑巾見てよ!タバコのヤニでまっ黄色だよ!元々は私の部屋とは言え、なんか嫌な感じ!」

私:「凄いな・・・。もう部屋でタバコ吸うのは止めるよ。」

ユウコ:「その前にタバコ止めなよ!捕まっちゃうし、タバコって身体に良くないんでしょ?それに服とか髪の毛にタバコの臭いが付くから正直嫌だったんだ・・・。」

私:「そっか・・・。ゴメンな・・・。」

どうせ残りが少ないからと、私はタバコの箱をクシャッと丸めてゴミ箱へ放り込み、亡くなったじいちゃんが愛用していた古びたブリキの灰皿と、戦争中に米兵から貰ったという年代物のジッポを机の引き出し奥に仕舞った。

ユウコ:「なんか・・・今日は素直だね(笑)」

私:「・・・そうか?」

ユウコ:「・・・うん(笑)」

暫く無言が続く。ユウコは両手を身体の前で組み、立ちすくしたまま私を見つめている。私は勉強机の椅子に座ったまま、今朝母親から言われたユウコの事に思いを巡らせていた。

ユウコ:「ねぇ・・・何かあった?いつものYじゃないみたい・・・。」

私:「・・・うん。あ、いや、何でもないよ(笑)例の復習課題の追い込み、遅くまでやってたから・・・。まだちょっと眠いだけw」

ユウコ:「・・・ウソ。ちゃんと話して。私・・・Yの事、心配だから・・・。」

ユウコはいつもの様に少し首を傾げ、少し困った様な笑顔をしながら私をじっと見つめて私が発する言葉を待っているかのようだった。

私は今朝母親に言われたユウコに関する事が気になって、喉元まで上がって来ていたけど話すのを止めて、もう一人のカオリとの事を話し始めた。

私:「なぁユウコ?制服採寸に行った時、せっかくカオリを紹介したのになんで急に帰っちゃったんだよ。」

ユウコ:「あ・・・ゴメン。なんか・・・急に怖くなっちゃって・・・。私・・・まだ知らない人と直ぐに仲良くなんて出来ないから・・・。」

私:「ウソだ。修学旅行の時、初対面のカオリとだって、レイカ姉ちゃんとだって普通に話してたろ?音楽教室だって他の子と話してるだろ?」

ユウコ:「それは・・・Yからカオリさんの事は聞いてたし、レイカさんはYの親戚でしょ?音楽教室の人だって最初は話せなかったけど、慣れて来たから・・・。」

私:「紹介したカオリだってオレの友達だよ。2年の時の暮に街でユウコにいきなり声かけられた時、カオリの事を見たって言って、その後バスの中で話し聞いて知ってただろ?」

ユウコ:「うん・・・。」

私:「あん時だって一度知ってるって言ったくせに、急に初めまして!なんて言ってさ。まあ、のぞき見して知ってたとは言えないだろうけど・・・。」

ユウコ:「前の学校の時にYが好きだった子だって解ったから・・・。私・・・邪魔しちゃいけないな・・・って思って・・・。」

私:「そんな事で気を遣うなよ。ユウコは・・・オレの・・・彼女・・・なんだし。オレらは付き合ってるんだから堂々としてろよ!」

ユウコ:「え!?彼女って・・・思ってくれてるの?」

私:「当たり前だろ!許嫁のカオリの一件はあるにしても、今、オレの彼女はユウコなんだから・・・。」

困った様な笑顔をしていたユウコの顔が一瞬曇ったと思ったら、涙がスーッとこぼれ落ち、スンスンと肩を震わせて泣き出してしまった。

ユウコ:「・・・う・・・うう・・・(泣)」

ユウコを宥めながら泣き出した理由を尋ねると、漸く「彼女」と言われた事が嬉しかったんだそうだ。

考えてみれば転校初日のユウコとの出会いから丸2年。付き合いに発展して1年半。当初は単なる陰キャラ宗教女と不愛想な転校生との不思議な友達関係だった。

お互いに理由は違えど闇を抱えた者同士。波長が合ったのかは判らないけど、自然と会話を交わす様になり、お互いに悩みを打ち明けてその都度解決してきた。

ユウコから告白を受け、将来を約束したカオリとのリセット期間中の代用彼女な感じでは有ったけれど、自然と性行為に発展し、幾度と無く身体を重ね合わせて来た。

その間、ユウコの口から「好きだ」とは言われては居たけれど、私の口から言った事は略無かった。やっぱりカオリと言う存在が少なからず脳裏に有ったから・・・。

鼻をスンスン啜りながら泣き止みそうな様子のユウコを見て、私は散々悩んでいた事に決心が付き、ユウコをきつく抱きしめて、ある言葉を耳元で囁いた。

ユウコは驚いた様子を見せたが、私が発したある言葉の意味を理解し、決心する様な表情を見せたのちに力強く頷いて微笑み、私を再度抱きしめ返してキスをしてくれた。

そして、ユウコからも私が囁いた事と同じ事を告げられた。何となくまだ引っかかる気持ちは有ったけれど、お互いに同じ気持ちだったのが解って安心しました。

その後、私とユウコはいつもの様に他愛の無い話をし、今後の高校生活に付いての話をしたり、SEXをする事なくゆっくりとした時間を過ごした。

19:00過ぎ、カオリ母と春休み中のカオリ、そしてこの春に小学校を卒業した、カオリの弟のコウスケ君が我が家へ到着した。

祖父の葬式以来、約2年振りに会うカオリ母の顔を見たオヤジは、照れ臭そうだったけどなんだか嬉しそうにしている。

オフクロはカオリ母と電話で何度も話していた様だったけど、カオリ母と嬉しそうにキャッキャッとはしゃいでる。そんな様子を見ていたらカオリ母と目が合った。

カオリ母:「Yくん!中学卒業と高校合格おめでとう!身長大きくなって!随分と男っぽくなったじゃない!ヒーさん(オヤジのあだ名)に似て来た??(笑)」

私:「ご無沙汰してます。・・・ってか、オヤジに似てます??」

カオリ母:「似て来たww若い時にそっくりよ!こっちはね、カオリの弟のコウスケ!今年中学1年生なの。よろしくね!あ!愛しのカオリちゃんも居るわよ!カオリ?カオリー!!」

玄関の外で照れ臭そうにしていたカオリが顔を出す。相変わらず大きなスポーツバッグを斜め掛けにして恥ずかしそうに笑った。

カオリ:「ひ・・・久しぶり!(変な裏声)」

私:「お!久しぶり!修学旅行以来だから半年振り位か・・・(笑)」

カオリ:「う・・・うん(照)」

修学旅行で会って以来振りのカオリは、部活を引退して少し髪が伸びたのか、全盛期の広末涼子っぽい髪型になってて、見た目も少し大人っぽくなり、身長が更に伸びていました。

私:「あれ?カオリ、髪もだけど、身長伸びたか?なんかデカくなった様な・・・。」

カオリ:「うん・・・。今、170㎝有るんだよね・・・。さすがにもう伸びないかな?と思ってたんだけど、意外と伸びちゃった・・・。」

コウスケ:「姉ちゃんはヒョロヒョロ大女だよ(笑)」

私:「あはは!ヒョロヒョロ大女かw」

カオリの弟とは今回初めて会ったけど、なかなかキリっとしたイイ男で、俳優の要潤を幼くした感じ?父親似なのかな?カオリ父には今だに会った事が無いけど…。

そんなこんなでカオリ一家は我が家に入り、一息つく間もなくリビングにて宴会が開始された。オヤジ達大人組は酒を酌み交わしつつ話に興じ始める。

私もカオリと色々話したい事は有ったけど、カオリは妹のチヒロの相手。私はカオリの弟のコウスケ君の相手だ。男は男同士、女は女同士か・・・(笑)

ウチのオヤジもお互いの母親も酒好きなので食うよりは飲みがメイン(笑)我ら若い衆は勿論食いがメイン。母が気合を入れて作った料理と、奮発した寿司の出前をおいしく頂いた。

今回改めて気付いた事だったけどカオリは痩せの大食い。食が細く上品に食べるユウコと違ってガツガツ食べるので見ていて気持ちが良い。妹のチヒロはカオリの食べっぷりを驚きつつも呆れて見てました(笑)

コウスケ:「Y兄ちゃん!姉ちゃんスゲェ食べるんだよ(笑)」

私:「本当だな!知らなかったよ(笑)」

カオリ:「何よ!?私はね、運動してるし食べても太らないの!(実は胃下垂w)それだけが自慢!好き嫌い無し!(笑)」

カオリ母:「カオリはね~、父親に似て痩せの大食いなのよ(笑)あの人(カオリ父)の変な所に似たわよねww」

父:「今夜の料理、カオリちゃんが残さず全部食べちゃいそうだな!(笑)」

母:「料理足りるかしら・・・(困)宅配ピザでも頼む?」

チヒロ:「カオリお姉ちゃん、私のから揚げもあげる・・・(笑)」

カオリ:「む~!!!!!(パクッ!)」

コウスケ:「はい、姉ちゃん!パセリもあげる(笑)」

カオリ:「パセリは・・・いらない・・・。」

一同:「あはははっ!(爆笑)」

宴が進んで夜が更けて行き、妹のチヒロ、カオリ弟の順で入浴させて部屋に退散させる。私とカオリに対する親の心遣いだったんだろうけど、カオリ弟は妹のチヒロの部屋で一緒に寝る事に。

春から新小6生の妹と、新中1生のカオリ弟の組み合わせ。我々の様に間違いを犯す事は無いだろうけど、幸いにも兄妹の様に仲良くなってマンガやゲームの話に興じていた様だった。

私とカオリもそれぞれ順に入浴を済ませ、酔いながら語り合う親へ就寝の挨拶を告げ、カオリを私の部屋へ案内する。両・母親からのグッジョブサインが出たのが気になったが・・・。

カオリ:「お邪魔します♪へー!コレがYの部屋なんだ!結構広いね!前の家の時もだけど、部屋綺麗にしてるじゃん!」

私:「今朝オフクロからカオリも来るって聞かされて、慌てて掃除したんだよ(笑)」

カオリ:「ふーん(笑)」

私:「前に電話よこした時に何で言わねえんだよ!」

カオリ:「当日ビックリさせてやろうと思って言わなかったんだw」

あちらこちらと移動しながら部屋を観察するカオリ。2年前、前の古い家に来た時に、工場中二階に有った私の部屋に入ってアレコレと観察していた姿を思い出す。

カオリ:「ねえ!そう言えばこの家って元はユウコさん家なんでしょ?この部屋ってユウコさんの部屋だったのよね?」

私:「そうだよ(笑)ユウコから聞いた時はびっくりしたけどね。」

カオリ:「コレがユウコさんから貰ったピアノね!古いって言ってたけど立派じゃない!良いな~!ピアノ!」

私:「ああ、そうだよ。ユウコのお古。ユウコの新しいピアノは超高級なグランドピアノなんだよ!弾かせて貰ったけど緊張感で身が引き締まる感じの・・・。」

カオリ:「そうなんだ!でもYがピアノ弾けるって知らなかったなぁ・・・。文化祭で弾くって聞いた時、ビックリしたもの!!」

私:「あれ??言ってなかったっけ?幼稚園位からやってたんだよ。中学入って部活(剣道部)始めてから少し休みがちだったけど、教室は継続して通ってたんだよ。」

カオリ:「ふーん・・・。私もピアノ習っておけば良かったなぁ・・・。何故かそろばん教室に通っちゃった・・・。ねえ!何か弾いてよ!文化祭でやった曲は??」

私:「え??夜中だし止めとくよ(笑)それに文化祭でやった曲はアンサンブルって言って他の楽器と合せて弾くし、ユウコのフルートとかも必要だし・・・」

カオリ:「・・・そっか・・・残念!まあ夜だしね!止めとこう(笑)」

私:「文化祭の時に先生が撮影したビデオが有るんだけど、β(ベータ)なんだよね(笑)ウチはVHSだから観られないんだよ・・・。」

カオリ:「β(ベータ)って何?まあ、また何かの時に聞かせてよ!Yが弾くとこ観たいし!」

私:「うん。そういえば今日カオリが来る事をユウコに教えたら会いたがってたよ!せっかくだから明日ユウコん家に行ってみないか?合わせて弾いてやるよ!」

カオリ:「うん。ユウコさん家か!大きい家なんでしょ?ちょっと楽しみ!ユウコさんとも話をしたかったし・・・。」

私:「でっかい家だよ(笑)」

カオリ:「ユウコさん・・・か・・・。」

私:「ん?ユウコがどうかしたか??」

何か急に思いつめた様な顔をするカオリ。少しの沈黙の後にカオリが口を開いた。

カオリ:「ねぇ・・・Y?今、私と話してて何回ユウコさんの名前出した?私・・・ユウコさんの事を聞きたいわけじゃないよ!」

私:「あ・・・ゴメン。でも、ユウコが絡む話でも有るからさぁ・・・。」

カオリ:「私たち、リセット中だしさ・・・。別にYがユウコさんと・・・何か有っても・・・余計な事は言えないけど・・・。でもなんか・・・やっぱりちょっと嫌だな・・・(悲)」

私:「リセット中の事?それは・・・カオリが言い出した事だろ?それにユウコと何かって・・・別に何も無いよ(焦)」

カオリ:「・・・ウソ。ユウコさんと・・・エッチしたんでしょ?」

私:「え??何言ってんだよ・・・(驚)」

カオリ:「ユウコさんから聞いたよ。ごめんなさいって謝られた。頭に来てユウコさんを怒っちゃったけど、離れ離れだったから仕方ないのかな・・・って・・・。」

先にも書きましたが、実は二人は修学旅行以来、手紙や電話のやり取りをする様になっており、文化祭の事や受験勉強の事、合格発表の事、これから入る高校の事等などを情報交換してました。

卒業式を終えた日の夜、いつもの様に表敬電話をしたユウコ、何かの話の流れから口を滑らせて私との性行為の事をカオリに話してしまいました。

——–その時の話———–

カオリ:「へぇ~!その時(卒業生お送る会)も演奏したんだ!聞きたかったな~!」

ユウコ:「凄く盛り上がったの!私、嬉しくて!」

カオリ:「今日の卒業式は?Yからは少し聞いてたけど、二人並んで退場行進だったんだって?」

ユウコ:「そうなの!卒業式の練習の時に判ってビックリ!卒業アルバムも隣同士で・・・。なんかカオリさんには申し訳なくって!」

カオリ:「なにそれ?自慢??ヤキモチ焼くわよ~!まさか、勢い余ってYとHしたりしなかったでしょうね??(笑)」

ユウコ:「え・・・!?」

カオリ:「え??何その反応(笑)・・・まさか・・・しちゃった・・・の??」

ユウコ:「え・・・(汗)カオリさん…ごめんなさい…。私・・・実は珍苗字さんとHしちゃったんです!本当にごめんなさい!」

カオリ:「え…!?ちょっと!ユウコさん!あなたねー!!!(怒)しちゃったんだ…。それは・・・まさか・・・??」

ユウコ:「今日の・・・そ・・・卒業式のあとです…。私・・・気持ちが高ぶってしまってて…。カオリさん・・・ごめんなさい!本当にごめんなさい!(泣)」

カオリはびっくりした挙句、散々怒った後はユウコの話を黙って聞いて、【まぁ・・・仕方ないか・・・】と寂しそうな声を出して結果的には許したんだそうです。

逆にユウコは更にこっ酷く怒られると思って怖かったんだそうで、ひたすら謝りつつも電話口にも係わらずにちょっとチビッたらしいですが・・・。

私:「え・・・。ユウコのヤツ、そんな事をカオリに報告しちゃったのか??」

カオリ:「うん・・・。ユウコさん・・・。ウソ付けなかったって・・・。」

私:「やっぱり・・・言っちゃったか・・・。」

カオリ:「正直・・・Yの事もムカついたけど・・・。でも・・・実は・・・私も・・・疚しい気持ちが有ったから・・・。」

私:「疚しい気持ち?」

カオリ:「うん・・・。Y・・・先に謝っておくね・・・。ゴメン・・・。実は・・・。」

実はカオリもスポーツ推薦の私立高校受験の1週間ほど前に突然男子にコクられて、部活を引退した解放感と、受験のストレスと、私に会えぬムラムラも相まって思わず身体を許してしまったんだそうです。

コクって来た相手は男子バレー部の童貞同級生。女子とヤレる!と舞い上がって興奮した相手は、カオリのマ〇コばかり拡げて見るわ、無理やり口に突っ込まれてフェラさせられて苦しい思いはするわ、

私との経験が有る非処女のカオリにしてみれば、ロクな愛撫も無しにまだ濡れぬマ〇コへゴムも付けずに無理矢理入れようとするもんだから、痛いわ入らんわ苦痛なだけ。焦った相手は結局萎えて終了だったとか。

余りにも可哀想だったのでフェラをしてやったんだそうだけど、イク瞬間にカオリの顔にぶっかけられた挙句、明日もまだ着なければならぬ制服をも汚されて大激怒。怒ったカオリは相手を叱ったそうですが・・・。

叱られてプライドを傷付けられた相手の男子は何故かカオリの事を【ヤリマン】と吹聴したらしく、逆にカオリは無理矢理だった事にして女子友に告げると、相手を【レイプ魔】として噂を流されたそうです・・・。

男子の噂話よりも、女子の噂話の方が伝わって行くのが早い。カオリは悲劇のヒロイン化、相手の男子は誹謗中傷の嵐になったんだとか…。南無阿弥陀仏…。

カオリとしての建前上は【私(Y)の事を見守ってくれていたユウコに対するお礼】として、私とのSEXを許したみたいに思えましたが、カオリ自身も疚しい気持ちが有ったから。

私:「カオリ、おまえ・・・。オナニーだけじゃ飽き足りず、そいつとHしちゃったのか??」

カオリ:「だから・・・先に謝るって・・・。ゴメン・・・。」

私:「ユウコとHしちゃったオレが、カオリを責める事は出来ないけど、なんかちょっとショックだわ・・・。」

カオリ:「ショックって・・・。ユウコさんとHしちゃったYに言われたくないよ!それに、私は色々見られて悪戯されたけど、入れられてないし!!口でしただけだし!!!」

私:「そう言ったって・・・他の男を・・・」

はい、私の悪い癖。自己中野郎爆発です。自分の事は棚に上げて、人の行為は受け入れられないというね。リセット中とはいえ、私が勝手に二股掛けてた訳ですし、カオリに非は有りません。

お互いにリセット中に気になる人や恋人が出来てしまったら・・・と言う提案が二人の間で有ったので、カオリの行為を責める事は出来ませんけど、お互いにヤキモチ&嫉妬は有ったんでしょうね・・・。

その後、カオリとケンカ状態になりまして、騒ぐ声を心配した両・母親に叱られ、宥められた挙句、決着が付かぬままお互いに不貞腐れて床に就いた訳ですが・・・。

・・・とは言え、怒りによる興奮と、カオリが他の男と・・・?なんて考えだしてなかなか寝付けなかった私は、ベッド下の布団で眠るカオリに背を向けて悶々としとりました。

やはり2年も離れてしまうと、常に一緒に居てくれるユウコに慣れ親しんでしまって、カオリをどうやって扱えば良いのか、2年前、どんな気持ちで接していたのかが解らなくなっていたのは事実。

気持ち的にもユウコが恋人で、カオリは将来を誓った許嫁では有るけれど、一人の女友達の様な感覚になっていたのは正直な所でありまして・・・。

ベッド下で私に背を向けて眠る(フリをしてる)カオリも、実は悶々とした気分で居た様で、将来を誓った人では有るけれど、一人の男友達の様な感覚になっていたのは正直な気持ちだった様です。

さすがに意地を張って同じ体勢を続けていると身体が痛くなる。寝返りを打つフリをして向きを変えると、カオリも同じ考えだった様で暗がりの中でカオリと目が合ってしまいました。

カオリ:「なに??(少し怒り声)」

私:「別に・・・。寝返りしただけだよ。」

カオリ:「あっち向いててよ!」

私:「おまえがあっち向けよ!ここはオレの部屋だし!」

カオリ:「ふん!」

久々に会って、一つ屋根の下で寝てるというのに気まずい空気が漂っていたのですが、暫くしてその空気感を突然打ち消したのはカオリの方でした。

カオリ:「ねぇ・・・Y?」

私:「なんだよ。」

カオリ:「ユウコさんとのHって気持ち良かった?」

私:「なんだよそれ。」

カオリ:「私と・・・ユウコさん、どっちが気持ち良かったのかな?・・・と思って・・・。」

私:「そんなの二人同時で比べた訳でもないし判るかよ・・・。」

カオリ:「私と・・・比べてよ・・・。」

私:「何言ってんだよ・・・おまえ・・・。」

カオリはムクッと起き上がり、私のベッドへ入ってきました。

私:「おい!」

カオリ:「私とユウコさん、どっちが気持ちが良いか比べてって言ってるの!!!」

そう言うとカオリは私に抱き着いてキスをしてきました。久々に感じるカオリの唇の感触、唾液の味と匂い。そしてカオリが放つ匂いが鼻の奥へ入って行き、記憶中枢を刺激します。

男だから・・・と言う訳では無いけれど、ユウコとは違った懐かしくもある香しい匂いに愚息が反応しだします。気付けばカオリと舌を絡めて唾液交換をし始めてしまいました。

でも、今の現状で私の中ではユウコに気持ちがあるのは確かな事で、なんとなく、カオリを抱く気も起きず、思わずカオリを引き離し・・・。

私:「もう、止めろよ・・・。無理にヤッたって仕方ないし・・・。」

カオリ:「・・・Y。私じゃダメなの?したくないの?やっぱりユウコさんの事が好きなの?私・・・Yと将来、結婚できないの・・・?」

私:「そうじゃないけど・・・比べるとかじゃないだろ?それに・・・。ゴメン、カオリ・・・。オレ・・・オレは今はユ・・・」

カオリは私にキスをし、荒々しく舌を絡めて最後の単語を言わせまいと必死に攻めてきました。2年前に別れた時にした時と同じ様に、カオリが必死に攻めてきます。

私のスウェットとトランクスを脱がせると、自分もパジャマとショーツを脱ぎ捨てて一糸纏わぬ姿になり、私を押し倒して抱きしめてきました。

私:「カオリ・・・。」

カオリ:「今のYにはユウコさんが居るって事、正直解ってる。だけど、私はYの許嫁なの!私の事、忘れないでいて・・・。私の事を・・・愛していて・・・(涙)」

カオリの目からは大粒の涙がこぼれ落ち、私の顔に落ちてきます。カオリは私をきつく抱きしめ、キスを繰り返し、全身を確かめる様に舌を這わせてきました。

久々に感じるカオリの攻め。私との行為でSEXに慣れ親しんだユウコの攻めとは違ってぎこちなさは有りましたが、2年前を思い出しながら一生懸命さを感じました。

拒んでいても攻められて感じれば勃つのが男の性。カオリは久々に見るであろう私の愚息を握りしめ、一呼吸置いてパクっと咥えると奉仕をし始めました。

やはりユウコと違ってぎこちなさは有るけれど、唾液の量?舌の感触?かは解らないけれど、カオリの口内の方が気持ちが良い様な気がしました。

唾液をいっぱい讃え、カオリの頭が上下左右にリズミカルに動き、私がビクつく箇所を何度も攻め、2年振りに味わうカオリの口技に果ててしまいました。

私のザーメンをゴクリと飲み込んだカオリ。ティッシュで口からこぼれた涎を拭きながら、ケホケホと咽返っていました。

カオリ:「んんんん!やっぱり変な味だ・・・(苦)」

私:「また飲んじゃったのか・・・。無理しないで飲まずに出せって言ってたろ・・・。」

カオリ:「別に・・・Yのだから・・・。ユウコさんも・・・飲んじゃうの?」

私:「アイツは・・・吐き出すよ・・・。苦手だって・・・。」

カオリ:「私の・・・勝ちだ・・・(笑)」

私:「バカかオマエ・・・。」

カオリ:「ねぇ・・・Y・・・。私にも・・・挿れて・・・くれないかな・・・(恥)」

私:「そんなに・・・したいのか?」

カオリ:「うん・・・。最後・・・ううん!2年振りだもん・・・。私・・・ずっと・・・ガマン・・・してたから・・・。」

私:「ガマン・・・か・・・。」

この後、私は促される様にカオリの身体を抱きました。2年振りに触れるカオリの身体は部活で鍛えられて筋肉質になっており、少し骨太になったのかな?って感じました。

カオリの秘部は既にしっかりと潤いを讃えており、ユウコと違ってサラリとした愛液で相変わらずの無味無臭。ユウコが放つムワッとした女の匂いとは違い、カオリのは爽やかさを感じます。

一度未遂が有ったとはいえ、2年振りに受け入れるカオリの秘部は所謂セカンドバージン。処女の狭さとは言わないまでも、やはり痛がって少し涙を見せました。

ゆっくりとした動きでカオリの膣内を馴染ませて、カオリから喘ぎが漏れだしたのを見計らい、リズムを付けて徐々に動きを付けて行きました。

階下ではまだ親連中が酒盛り中。隣の部屋では妹のチヒロとカオリの弟がTVゲームに興じている。カオリは必死に息を殺し、声を出さぬ様に手の甲で口を抑えて耐えていました。

色白のカオリの肌はピンク色に染まり、時折「うんッ♡」と声を漏らすけど、目を固く瞑り、声を殺して吐息を漏らしていました。

ピストンを繰り返す内にカオリのマ〇コは愛液が掻き混ぜられてメレンゲ状になって真っ白に。出し入れをする度に真っ白い糸を何本も引き、カオリの中から愛液が溢れ出て来る。

ぐっちゅぐっちゅ、ぐっちょぐっちょ…。カオリの様子を見ながら少しずつ速度を上げていく。

カオリ:「きも・・・気持ち・・・!気持ち・・・気持ちいい・・・♡」

カオリはグナングナンと顔を上下左右に振り、大きく口を開け閉めしてもう喘ぎが声にならない様だった。

私の全身から汗が吹き出し、頭から流れた汗の雫がカオリの胸や顔に落ちていく。カオリの全身は真っ赤に染まり、大きく開けた口からは涎まで流れている。カオリの膣がギューッと締まりだす。

カオリ:「んッ!あッ!んッ!あッ!んんっ!あッ!はッ!はッ!!!!!ふッ!ふッ!ふわッ!!」

カオリはブリッジでもするかの如く大きく腰を浮かして仰け反ってイッた様だったが私はまだまだ堪えている。「怖いよ・・・。」と首を横に振るカオリを見ながらピストンを繰り返す。

何度目の絶頂を味わったのだろうか。カオリは両掌で口を塞いで声を殺して喘ぎ続ける。カオリの顔が唾液と汗でグチャグチャだ。髪を振り乱し、汗に濡れた前髪がおでこに張り付いている。

私:「あぁ・・・イク!カオリ・・・イクよ!」

カオリ:「はッ!はッ!!!!!ふッ!ふッ!イ・・・イって・・・ふわッ!!」

私はカオリの中で果てました。卒業式の後にユウコとの行為以来だったので私は久々のSEXであり、しかも2年振りに味わうユウコ以外の膣の感触に背筋がぞわぞわする感覚を感じました。

カオリの中でまだビクつく我がナニ。カオリも2年振りにその感触を味わい、下腹部をピクピク痙攣させてその余韻に浸って居るかの様でした。

私たちは暫く抱き合ったままの状態で、お互いの温もりを感じ合い、呼吸を整えていました。

少し落ち着いた頃に私はカオリの中からナニを抜き出しました。ヌルっと抜き出る感触にカオリは身を震わせます。

カオリ:「・・・中に・・・出しちゃったの?」

私:「いや、ゴム付けてたよ。さすがに・・・中はね・・・。」

カオリは少し安堵の表情を浮かべ、優しく微笑むと私を抱き締めてきました。カオリの体温、身体の感触、そしてカオリは放つ爽やかな体臭に懐かしさと共に安堵する様な感覚が蘇ってきました。

やはりカオリにはユウコとは違う何かが有る・・・。安心感?終えた後の疲労感の少なさ?何だ?この時はその【何か】と言うのは解らなかったのですが、今となって思えば、SEXの相性なんでしょうね・・・。

カオリ:「ねえ・・・Y・・・。2年前、最後にエッチした時、中に出してくれたでしょ?」

私:「うん・・・。」

カオリ:「実はね、内緒にしてたんだけど、あれから暫くして、部活の練習中に物凄くお腹が痛くなって、アソコから血がいっぱい出て来ちゃったの・・・。」

私:「アレ・・・生理か?」

カオリ:「ううん。でも、生理が遅れてたから・・・。もしかして、本当に妊娠しちゃったのかな?って思って焦ってたの。」

私:「・・・で?」

カオリ:「保健室に運ばれたんだけど、お腹が痛いの止まらなくて、保健の先生が生理でもないみたいだし・・・って事で、婦人科に連れてかれたの・・・。」

カオリ:「・・・で、色々検査したらね、アソコの中に何かが有るって言われて、手術とまで行かなかったけど、変な台に載せられて、足拡げられて何かされてさ・・・。」

私:「なんだったの?原因・・・。」

カオリ:「病院の先生から・・・妊娠してたかもしれないね・・・って言われた・・・。」

私:「そっか・・・。」

カオリ:「結局、検査(異物の病理解剖検査)の結果は解らなかったみたいなんだけど、私の身体の中で上手く妊娠出来なかったのかな?って言われた・・・。」

私:「・・・そうなんだ。」

カオリ:「先生にSEXしたの?って聞かれて、色々言われたし、怒られた・・・。でもSEXする事は悪い事では無いけど、今はまだ、ちゃんと身体を大切にしなさいって・・・。」

以前、私とカオリとの話をした時に書きましたが、2年前に私と別れた2か月後、カオリは部活中に生理とも違う下腹部の激痛と共にアソコから下血し、保健室に運ばれたものの回復せず、婦人科を受療しました。

診察診断の結果、妊娠では無かったが、子宮口にゴムの様な白い異物があり、除去の上で異物は病理解剖の上で調査されたが原因不明。

恐らく私の精液で受精した卵子がカオリの子宮壁に上手く着床せず、子宮外妊娠したものの、発育せずに腐って流れた(流産)ものと推測されたそうです。

日々の体育授業で走ったり、部活で激しい運動をする中学生。もし、完全受精して着床し、発育が順調だったならば、完全妊娠の上でカオリは中学2年生で母親となっていただろう。

婦人科にてカオリは、性交した事を尋ねられたらしいが、SEXする事自体は悪い事ではないが、思春期の女子は安全に妊娠出来る身体を育む期間だと注意を受けたそうです。

再度先生から避妊の重要性、SEXをする意味、望まぬ妊娠の怖さ、新しい命の大切さ、命を育みむ意味の重要性を切々と聞かされ、カオリは女として自分に課せられた使命を十分に理解したそうだ。

この先生との出会いと、自身の妊娠・流産経験が切っ掛けとなって、カオリは自身の進路を見定め、病に苦しむ人の為になりたいと医療系の道を目指したのかもしれないと後年笑っていました。

そんな話を聞かされた私はカオリを愛おしく思って抱きしめて居たのですが、私の中では恋人であるユウコの事、許嫁であるカオリの事でやはり葛藤が沸き起こって来る。性格は違えど二人とも良い子だし・・・。

私:「なぁ・・・カオリ・・・。」

カオリ:「なあに?」

私:「ヤッといて言うのもなんだけど、カオリはオレにとって将来を約束した許嫁って事は十分解ってる・・・つもりでいるよ。」

カオリ:「うん。解ってればよろしい!(笑)」

私:「・・・でもな、正直に言うな。」

カオリ:「なあに?」

私:「オレ・・・今はユウコが好きだ・・・。春からまた新しい環境になるし、アイツはまだ世の子になって日が浅いし、不安定な所も有るから・・・。アイツの事を守っててやりたいんだ・・・。」

私は自分の思いを正直にカオリへ伝えた。

カオリ:「・・・知ってるよ・・・そんな事・・・。」

カオリの目は急に涙を讃えキラキラと光り出す。でも泣かない様に必死に堪えていました。

私:「ゴメン・・・。勿論、カオリの事を第一に思って守ってあげないといけないんだけど・・・。」

カオリ:「なんで謝るの?謝らなくても良いよ!その気持ちだけで私は嬉しいし、私たち、将来の約束は有るけど、今はリセット中じゃない・・・。Yがユウコさんの事を好きでも私は何も言えないよ…。」

私:「でも・・・カオリに申し訳なくて・・・。オレ、カオリの事も好きだし、ユウコの事だって好きで・・・。どっちが良いとか、どっちと一緒に居たいとか今は正直選べないよ・・・。」

カオリ:「だったら、今はユウコさんの事・・・大切にしてあげてよ・・・。私は大丈夫だし・・・。将来、Yと結婚してから大事にして貰えれば良いし・・・(寂)」

私:「カオリ・・・。」

カオリ:「・・・だって私は・・・Yの許嫁だぞ!大人になったら結婚するんだもん!親同士が勝手に決めた事とは言え、Yとの約束だもん!!」

カオリは大粒の涙を流して泣きだした。私とユウコの関係に嫉妬や寂しさ、悲しさを感じながらもカオリは自身に課している「将来の約束」を十分に理解していた。

カオリに提案された「リセット中」と言う言葉に甘んじて、カオリとユウコを天秤に掛けてふわふわしていたのは私の方で、二人に対して申し訳ない気持ちが募る・・・。

黙りこくる私を後目に、少し落ち着いたカオリからも自身の思いと決意を告げられた。

カオリはスポーツ推薦枠での進学だった。F県K市に住むカオリ。進学する高校は同じF県内でも県南に有る女子高校でバレーボールの強豪高校だった。

しかもその高校の卒業生は医療系に進む生徒も多く、カオリは医療系に進む事を志望していたので、文武両道で正にカオリにはピッタリの学校だったのだ。

カオリ:「推薦で入ったのは良いんだけど、家からは通えない距離だし、実は・・・ウチ、この前、引っ越ししたんだ・・・。」

私:「引越し?進学の為にか?高校、K市からだと通学大変そうだもんな・・・。」

カオリ:「うん、それにウチの親、離婚したでしょ?今までの家はあの人(お父さん)がそのまま住むらしくて、私の進学の事も有ったから・・・。」

私:「離婚したのは聞いてたけど・・・引越ししたのは知らなかったよ・・・。」

カオリ:「推薦で早く高校決まったし、親の離婚成立も決まりそうだったし、年明けて直ぐに学校から近いアパートをお母さんが決めてね。コウスケの中学校の転入手続きとか色々・・・。」

私:「カオリ、何も教えてくれないから・・・。驚く事ばかりだよ・・・。」

カオリ:「Yは受験控えてたでしょ?電話した時に話したい事はいっぱい有ったんだけど・・・。迷惑掛けちゃうと悪いって思って・・・。」

私:「どうせ、ウチのオフクロは知ってたんだろうけどな・・・。」

カオリ:「・・・でね、Yとの今後の事なんだけど・・・。」

私:「今後の事?」

カオリ:「うん・・・。私、いーっぱい考えたんだ・・・。2年前、さよならした時と同じなんだけどさ・・・。」

結論から言うと、カオリから正式に「リセット」を申し込まれました。勿論、将来の約束の事はそのまま継続で考えていると言われましたが・・・。

カオリは入学する高校へ出向き、入部するバレー部を見学。やはり強豪校故に練習は相当厳しいと感じ、推薦入学も有るので本腰を入れて部活に打ち込みたいと考えたんだそうだ。

中学時代も勿論部活に勉強にと打ち込んで来たカオリでは有りましたが、リセット中とはいえ遠距離恋愛中の私の存在が疎ましく思う事も有ったんだそうで・・・。

カオリとすれば、新高校生活は自分のやりたい事(バレー)、自分の夢(看護婦)に向かって進みたい。その為には私になんて構っていられない。一旦完全にリセットして、再スタートを切りたいと思ったんだそうです。

前にも書きましたが、男は過去を愛するが、女は明日を生きる。特別やりたい事も無くダラダラ過ごして来た私とは違い、会えない間にカオリは自分の夢を見つけて、私の遥か先を歩きだしていたんですね・・・。

カオリ:「そんな顔しないでよ!私、Yの事、嫌いになった訳じゃないし、もう二度と会わないって訳じゃないんだから!」

私:「解ってるけど・・・。」

カオリ:「さっきも言ったでしょ!私はYの許嫁なのよ!私たちが暫く会わなくたって、お互いの親が繋がってるんだし!大人になったら私、Yと絶対結婚するんだから!」

私:「そうは言っても・・・。今迄みたいな遠距離恋愛的なリセットとは訳が違うんだろ?将来、結婚するって言ったって・・・。」

カオリ:「高校と・・・看護の専門学校、もしくは大学だから・・・7年?それから仕事始めたとして・・・だから・・・。」

カオリ:「10年!今15歳だけど、10年後は私たち25歳でしょ!大人だし、Yも私も仕事だってしてるだろうし!うん!そうだ!次の私の夢!Yに叶えて貰わないとね!」

私:「10年?そんな先の事なんて考えられないよ・・・。それまで・・・完全リセットって事は・・・カオリには会わない、会えないって事だろ?」

カオリ:「大した事ないじゃない!考えてみてよ!1歳の時にYと初めて会って、その11年後にサマーキャンプでYと再会したんだよ!今度はまた10年後だよ!あっという間だよ!」

私:「あっという間ねぇ・・・。お互いの存在を知らないで再会?した11年とは訳が違うんだそ?」

カオリ:「それにさ、さっきも言ったけど、お互いの親が友達同士で繋がってるでしょ?何かの機会で会う事あると思うんだよね。私たちは繋がってる!(笑)」

私:「繋がってるって言ってもなぁ・・・。もしも・・・だぞ?将来カオリと結婚する事が決まってるとして、今までのリセット期間中・・・カオリの代わりとして今はユウコだけど、それ以外に好きな人が出来た時はどうすんだよ。」

カオリ:「ふふっ!ユウコさんには悪いけど、Yの側に居て貰って、Yが他の子に目移りしない様に監視して貰わないと!(笑)」

私:「なんだそれ??それに、そのユウコが他に好きな男が出来てオレと別れたり、フリーのオレに他の女が告って来て・・・ってなったらどうすんだよ?」

カオリ:「前にも言ったじゃん。リセット中なんだし、その間にお互いに他に好きな人が出来たら付き合っても良いし、勉強とか趣味とか?やりたい事に夢中になって、お互いの存在を忘れそうになったら、忘れちゃってても良いし・・・!って。」

2年前に一度別れた時にカオリが言ったセリフ。離れ離れになり、転校先中学にて寂しさを紛らわす為にカズミちゃんから始まって、N・ミホ、そしてユウコと関係を持ったけれど、私の脳内には常にカオリが頂点に居て、忘れろと言われてもカオリの事は忘れてはならない存在な訳で。

10年後にカオリとの再会を約束し、結婚をして再スタートを切ると言う目標を起てたとして、その時までの間はゴールであるカオリの存在を忘れぬ様にしながら色んな人に出会い、その時々で色んな事柄の経験を積むのも悪くないのか?それに、私の側にユウコを居させるって事は・・・。

私:「カオリ?オレの側にユウコを居させるって言ったけど、これからのリセット期間中も、ユウコと付き合ってても良いんだな?」

カオリ:「うん・・・。ユウコさんとなら付き合ってても良いよ。ユウコさん、良い人だし。私・・・ユウコさんの事、信用してるし・・・。」

カオリ:「私・・・この事をユウコさんに正直に話をして、ずーっとお願いしてたんだ・・・。ユウコさんからはYと別れちゃダメ!自分が原因ならYから身を引くからって、断られ続けてたけど・・・。」

私:「・・・ユウコは何て?」

カオリ:「ないしょ!私とユウコさんだけの秘密。」

カオリはフフッと笑い、スッと目を閉じるとスーッと眠りに入って行ってしまった。スース―寝息を立てて幸せそうな顔をして眠るカオリの寝顔を見ながら、結局一睡もしないまま朝を迎えたのでした。

翌朝、カオリを起こさぬ様に着替え、洗顔をして食卓へ向かうと、二日酔いでグロッキーになっているけど出社準備をしていたオヤジと、いつもの様に朝食の準備でパタパタと動き回るオフクロが居た。

母:「あら?おはよう!早いのね。昨夜はカオリちゃんと色々話が出来たかな??(笑)」

私:「うん・・・。」

父:「なんだ?歯切れ悪いな・・・。」

私:「いや・・・。実はまた・・・カオリから正式にリセット宣言されたよ。」

母:「あらま・・・。」

父:「リセットって・・・。別れる事になったのか?」

私:「別れるってのとはちょっと違うけど・・・。またしばらくの間、距離を置くって感じかなぁ・・・。」

母:「カオリちゃん、アンタの事をユウコちゃんに任せる気になったのかしら・・・。」

私:「ん??もしかしてオフクロ、カオリとか、カオリのお母さんになんか余計な言ったか?オレとユウコの事とか・・・。」

母:「べ・・・別に・・・(笑)な・・・なんでアンタとユウコさんとの事を言わなきゃなんないのよ!(焦)」

父:「何か余計な事言ったのか?カオリちゃんはYの許嫁って事で、ヨっ子ちゃん(カオリ母)からよろしく頼まれてるんだ。破談になったら困るだろ?」

私:「まあ・・・ユウコの事は有るけど、余程の事が無い限り、カオリと破談にはなんねぇと思うよ。」

父:「なんでお前がそんな事言うんだよ?」

私:「今から10年後、25歳だろ?オレら。そん時に絶対オレと結婚するんだ!ってカオリのヤツ、宣言してたよ。リセットしてても親同士で繋がってるから安心しろって・・・。」

両親:「じゅ・・・10年後???結婚???」

私:「ああ。それまでの間に、お互いに好きな人が出来たら付き合っても良いし、やりたい事が有って、それに夢中になって、お互いの存在を忘れそうになったら、忘れちゃってても良いし・・・ってさ。」

私:「カオリは遠方の高校に行くんだってな。離婚して今までの家には住めなくなって、カオリの進学を機に引越ししたんだって?引越しした事、オレは知らなかったぞ。」

母:「引越しした事はカオリちゃんから聞いてるかと思ってて・・・。隠してた訳じゃないのよ!でも、高校の事も初めて聞いたの?」

私:「ああ、しかも高校はスポーツ推薦で入ってるっつーし、バレーボールしっかりやりたいし、看護婦になるのに勉強もがっちりやりたいからオレに構ってられないって。今はユウコの事を守ってやれってよ。」

慌てる様に熱いコーヒーを飲んで咽るオヤジ。焼きあがったトーストをまたトースターに戻した母。何故かホッとした顔をした我が両親。なんとなく、オレが知らない、親同士の決め事がどうやらある様で・・・。

カオリ母:「おはよ~。チー!コーヒーちょうだい・・・。飲み過ぎたわ~」

私:「おはようございます(苦笑)」

カオリ母:「あら!Yくん、おはよ~(笑)カオリからリセット宣言された?ユウコちゃんって子と仲良くしなさいよ~!隅に置けないね~!(笑)大人んなったら、カオリとは絶対に結婚してもらうからね~♪」

両親:「あッ!!!(焦)」

ほーらみろ、オレとユウコの話が筒抜けなんじゃねーか。私は両親を睨みつける。焦る両親、寝起き+二日酔いでまだボケてるカオリ母だったけど、言い放ったセリフにハッとして正気に戻る・・・。

2年前、カオリとの性行為をこの3人に叱られた訳だけど、今回は私が3人を問いつめて叱る番。どう言う事なのかを問い詰めてみた。

原因はやっぱりウチのオフクロ。カオリ母との電話のやりとりで、私とユウコの関係性を思わず口が滑って言っちゃった。勿論カオリ母は怒るけど、ユウコの家庭事情と私との関係性は分かってくれた。

だけど、私とユウコの関係が今後も続いて行き、カオリとの関係が廃れ、我々が幼少期の時に親同士が決めた親同士の「夢」でも有った「許嫁」関係を壊す訳にはいかない。

我々が中3になった時、幼馴染のミホがカオリと電話のやり取りを始めた。ミホの口から私とユウコの関係がカオリの耳に入る。不安になったカオリはカオリ母に相談したものの、「友達が出来たんでしょ?Yくんもカオリに会えない分寂しくないね!」と優しく宥めた。

だけどカオリにしてみれば不安は募る。その後の修学旅行にて偶然にもカオリとユウコの対決となり、結果的には私の友達であり「会えない分の代用カオリ」としてユウコの存在を理解した上で、カオリとユウコの友達関係が構築される。

それを報告されたカオリ母は一安心したものの、カオリ両親の離婚調停が本格的に始まり、私とカオリ、そしてユウコの三角関係問題は一旦頓挫。その後、カオリ自身の高校入試があり、カオリが他男子との性行為(未遂)が有ったりとドタバタが続く。

卒業式の日にカオリに表敬電話をしたユウコが私との性行為をカオリに話したモンだから騒ぎが再度勃発。正直な所、カオリは私との関係を清算して別れたいと思ったそうだけど、親の夢である【許嫁関係】は叶えたいけどどうすれば良いのかカオリなりに悩んでいたそうです。

離婚成立を報告ついでに私とカオリとの事をカオリ母はウチのオフクロと電話にて話し合った結果、春から遠方に進学するカオリに対し、私の事を一旦気持ちから切り離し、せっかくのチャンスなんだから勉強とスポーツに勤しめと説得したらしい。

カオリとしても私との関係は断ち切りたくは無かったと見えて、自分なりに考えた結果「許嫁」関係を残したまま再度一旦正式にリセットする事を決め、今回の訪問時に私に伝えるとカオリ母に伝えていたらしいのだ。

そんな話を昨夜の晩に我々が各自の部屋に戻った後で親3人で再度話をしてたらしく、その後で私とカオリが喧嘩しだした事に気付いて様子を見に来て、我々を宥め、ハラハラしながら過ごして居たらしい・・・。

正直な所、私にも十分に原因が有った訳ですが、色んな所で複雑に出来事が絡み合い、こんな出来事になって行った訳で、様々な事に対する反省材料になったのは言うまでもない・・・。

父:「Y、ユウコちゃんの事もだけど、カオリちゃんとの事はどう考えてるんだ?」

私:「正直、今はユウコの事が好きだ・・・。転校してから一緒に居る時間が長かったし、オレの事を好きだとも言ってくれた。ユウコとは音楽の趣味も合うし、趣向(ブルマw)も合うし。一緒に居てちょっとハラハラする事は有るけど・・・(笑)」

父:「カオリちゃんは・・・ダメか?」

私:「いや、ダメじゃないよ。キャンプの時に再会?して、直ぐカオリの事を好きになったし・・・。許嫁って言われて最初は意味が解らなかったけど、一緒に居て頼りになるって言うのか・・・安心出来るよ・・・。」

父:「・・・今、どっちか選べと言ったら、どっちを選ぶ?」

私:「それは判んねえよ・・・。カオリも・・・ユウコも・・・両方良い子だし・・・。でも、将来、カオリがオレと結婚してくれる許嫁だったら・・・本当にオレの結婚相手だったら・・・嬉しい・・・かな・・・。」

父:「じゃあ、ユウコちゃんとは直ぐにでもバイバイできるんだな?」

私:「それは・・・。判んねえよ・・・。好きでは有るけど、転校先で唯一仲良くなれた友達でも有るし、それに高校で新しい環境になるだろ?アイツ・・・まだ色々と不安定な所が有るから・・・。一緒には居てやりてぇよ・・・。」

父:「カオリちゃんだって、新しい環境に行くんだぞ?オマエが守ってやらないでどうするんだ?」

カオリ:「お義父さん、私は大丈夫です!それに昨日、Yにユウコさんの事を守ってあげてって言いました。ユウコさん、私の友達でも有るし、離れてる間、Yの事・・・守ってくれるから・・・。」

いつの間にか起きて来たカオリ。私が親たちと話をしているのを食卓の入り口に隠れて聞いていた様です。

私:「か・・・カオリ!」

カオリ:「おはよ!お義父さん、おはようございます!」

父:「カオリちゃん、今・・・聞いてたと思うけど、本当に良いのか?Yとの関係をリセットして。カオリちゃんとも友達かもしれんが、Yが恋敵のユウコちゃんと一緒に居ても。」

カオリ:「はい!だって私、Yの許嫁ですよ!将来、結婚するって決めてます!それに、Yとユウコちゃんの関係がずーっと続くか判らないじゃないですか!ウチの母と父の関係みたいに!(笑)」

父:「こら!親の事は悪く言うもんじゃない!(怒)」

カオリ:「ご・・・ごめんなさい・・・。でも・・・事実だし・・・。それに・・・Yとユウコちゃんだって・・・。」

父:「はぁ・・・(溜息)10年後・・・。25歳になったら結婚するとYに言ったんだってな?」

カオリ:「・・・はい。」

父:「それまでは・・・部活に勉強に頑張るんだな?」

カオリ:「・・・はい!」

父:「解った・・・。カオリちゃん、Yとの将来・・・いや、許嫁の話、二言は無いな?」

カオリ:「はい!宜しくお願い致します。」

カオリは決意に満ちた顔で父に宣言し、深々と頭を下げた。

父:「Y、お前はどうなんだ?将来、カオリちゃんと結婚する気はあるのか?」

私はチラっとカオリの顔を見た。カオリは決意に満ちた笑顔から、急にあの怒った時の鋭い目をして私を睨む。【はい!って言え!】と言っている様な気がした。

私:「・・・はい(汗)」

父:「はぁ・・・(溜息)解った。でもなY、女遊びは程々にしろ。まあ、エロい意味では無いけど、経験積むのも男の仕事だけどな・・・。カオリちゃんが居る訳だし、変な女は掴むな・・・。それに・・・ユウコちゃんはキチンと守ってやれ。」

私:「解ってるよ・・・。」

父:「な?カオリちゃん(笑)」

カオリ:「はい!(笑)」

台所の隅で話を聞いていた互いの母親はまたしても涙を見せていた。喜んでいるのか、悲しんでいるのかは私には解らなかったけれど、オヤジの冷静なジャッジによって、私とカオリの関係に一旦幕が下りた。

朝食後、カオリと共に自室に戻り、リセット期間中の事を話し合う。基本的には2年前に決めた事と略同じ。電話は緊急要件のみ。近況報告の手紙やハガキは可。ユウコと別れた時は必ずカオリに報告する事が付け加えられた(笑)

2年前に別れた時と違って、10年後と言う目標の様な、ゴールラインが設けられている様な気がして、何となく、お互いに気分が晴れやかだった。カオリもこの時に肩から重荷が下りた様な気分だったそうだ。

暫し無言の時間が過ぎる。カオリは私の勉強机の椅子に座り、頬杖を付いて西の窓から外の景色をぼーっと眺めていたが、机の上にある辞典型の小物入れが目についた様で・・・。

カオリ:「ねえ、Y?机の上に有る私が前にあげた小物入れ、まだ私のブルマが入ってるの?」

私:「ん?入ってるよ。」

カオリ:「これ、どこか見えない所に仕舞ってよ。Yもリセットしてくれるんでしょ?」

私:「それはそこに置いておくよ。」

カオリ:「なんで?」

私:「前にカオリが言ってたろ?要らなくなった時、必要ないって思った時は捨てろって。」

カオリ:「うん。」

私:「ブルマだからって訳じゃないけど捨てたくないんだよ。やっぱりオレには必要な物だし、それが目の前に有れば、忘れる事は無いだろ?オマエの事・・・。」

カオリ:「バカ・・・。また振出しに戻っちゃうじゃない!」

私:「10年後・・・なんて言わなきゃ良かったのに・・・。10年後って言ったら2001年だろ?その前に1999年の世紀末、ノストラダムスの大予言が有るかもしれんのに・・・。」

カオリ:「あ!そうだよね??世界の破滅だ!滅亡だ!あ~8年後って言えばよかったかな??」

私:「それは半端だろ・・・(笑)」

カオリ:「あ~ぁ・・・。リセット宣言なんかしなきゃ良かったな・・・。でも・・・今回は私がやりたかった事の為だもんな・・・。」

私:「・・・うん。とにかく頑張れよ。オレも何かやりたい事見つけて、頑張るからさ。」

カオリ:「一つは目標有るでしょ?」

私:「目標?」

カオリ:「もー!!私のと結婚!!」

私:「あー(汗)そだな・・・(笑)」

呆れた顔をしたカオリは、ペン立てから黒のマジックを手に取り、私の左手薬指にぐるっと1本の線を描いた。

私:「なにすんだよ??」

カオリも同じ様に自分の左手薬指にぐるっと1本の線を描き、私に見せつけてこう言った。

カオリ:「ぜーったいに忘れないでよ!薄くなったら自分で書いて!」

私:「こんなの恥ずかしいだろ!意味深だし止めろよ・・・。」

カオリ:「ダメ!本物を付けて貰うまで、私は書き続けるからね!」

私:「はぁ・・・(溜息)解ったよ!意外と乙女チックだな・・・。」

カオリ:「乙女だもん!(笑)」

そう言うとカオリは私を抱きしめ、そっとキスをし、「ありがとう・・・」と囁いた。

カオリ:「あ!そう言えば、ユウコさん家には行かないの?」

私:「あ、そうだ。電話しなきゃ・・・。」

ユウコに電話をして在宅の確認&訪問の許可を取る。我々の訪問を喜んでいた。

カオリ:「ユウコさん居るって?」

私:「うん。妹たちも連れて来て良いって。カオリに会えるのを楽しみにしてたよ。」

カオリ:「そっか♪良かった!」

私:「ちょっと部屋を片付けるから、10時半過ぎ位に来てくれって言ってたよ。楽器も用意しとくって。なんかミホも呼ぶらしいぞ(笑)」

カオリ:「え??ミホちゃん??(汗)えぇ・・・。私・・・レズ?はしたくないよ~。」

私:「レズる事は無いよ(笑)妹たちも居るんだし・・・。文化祭で演奏した曲、ミホのパートも有るからだろ?ミホが居ると何かと面倒臭いから終わったら帰らせよう(笑)」

カオリ:「そうしてもらえると助かるよ・・・。ユウコさんには・・・Yの事、お願いしなきゃならないし・・・。」

私:「言うのか?正式にリセットしたって事・・・。」

カオリ:「・・・うん。そうじゃないと・・・私自身、踏ん切りが付かないから・・・。」

私:「そっか・・・。」

少し休んでからカオリと妹のチヒロ、カオリの弟のコウスケくんを連れてユウコ宅へ歩いて向かった。

コウスケ:「Y兄ちゃん、どこ行くの?」

私:「オレの・・・友達・・・ガールフレンドの家だよ。」

コウスケ:「ガールフレンドって彼女の事でしょ?Y兄ちゃんの彼女って姉ちゃんじゃん?」

カオリ:「違うよ!私とYはねぇ・・・許嫁・・・ってか、コウスケはまだそんな事、考えなくても良いから!」

不思議がるコウスケくんの頭を軽く小突いたカオリ。私の顔を見てウィンクをし、舌をベーッと出して笑った。

ユウコの家に到着すると、カオリとコウスケくんは家のデカさに驚いていた。車庫には10系セルシオと13#系V8クラウンが並ぶ(笑)ユウコ両親それぞれの愛車だ。

門柱の呼び鈴を鳴らすとインターフォンからは上機嫌なユウコの声。愛犬「ベル」と共にお出迎え。本日のユウコ姫はロングスカートメイド風ファッションを身にまとっていた・・・。

私:「げっ!!!」

カオリ:「ユウコさー・・・・ん??えええ~!!!!(驚)」

ユウコ:「カオリさーん!久しぶりです~!会えて嬉しい~!!」

途中まで静々と歩きて来たものの、カオリに近づくとぴょんぴょん跳ねて喜ぶユウコ「メイド」。この格好って事は、既にアイツがユウコ宅に来ているって事で・・・。

ミホ:「カオリっちー!おーい!!」

ユウコ宅の玄関から走って来るもう一匹のロングスカートメイド。ユウコの愛犬ベルが威嚇して吠えながら、そのもう一匹のメイドを追いかける。

ミホ:「こら!ベル!いっつもいっつも私に吠えるな!!スカート噛むな!!!引っ張るな!!!!こら!!!!!」

その姿を見て妹のチヒロは大笑い。ミホがユウコの愛犬ベルに吠えられるのは日常茶飯事の様で・・・。一方のコウスケくんはドン引きして開いた口が開いたまま・・・。

再会を喜び合う3人を後目に、私はドン引きしているコウスケくんを宥める。【こっちの丸顔でポチャっとした姉ちゃんがコスプレって言ってな、可愛い衣装を着るのが好きでな・・・(苦笑)】

ユウコ宅へ入ると、ユウコ両親からお出迎えを受ける。私はカオリ、コウスケくんを紹介する。妹のチヒロは隣家であるミホの家に何度も遊びに来てる姿を目撃されており、顔馴染みにはなっていた様だ。

お約束で邸宅内を案内され、カオリとコウスケくんは邸宅のスケールの大きさに只々驚いていた・・・。最後にユウコ自慢の音楽ルームに通され、約束をしていた演奏を行う事になった。

観客はユウコ両親とカオリ姉弟、そして妹のチヒロとミホの妹のシホちゃん。ユウコ母は文化祭の時は宗教奉仕活動の為に観に来れなかった。ユウコ父も仕事&ゴルフだったので今回漸く聞けると喜んでいた。

グランドピアノに私、フルートのユウコ、ヴァイオリンのミホ。そしてなぜかフルサイズのハープが置いてある。でも演者の姿は無いが・・・。

ハッと気づいたユウコ姫。慌てて部屋を飛び出し、ゲストルームから連れて来たのは何と、我が中学の音楽教師であり、指導役&助っ人をしてくれたケイコ先生だった・・・。

私:「け・・・ケイコ先生!?」

ケイコ先生:「おーっす。久しぶりだね~。元気してた~?」

ユウコ:「お休みの所、ケイコ先生に無理を言って来て頂きました♪」

ケイコ先生:「ユウコさんとミホさんに寝てたとこを無理矢理拉致られたのよ~(呆)眉毛はさっきお母さんから化粧品借りて描いたけど、Yにすっぴん見られるとはなぁ・・・。」

膝が抜けたジーパンによれよれのトレーナー。多少は直したんだろうけど、後頭部にはまだ寝ぐせが・・・(笑)さすがにメイド服に着替えるのは断ったらしいけど・・・。

文化祭の一件以来、好きな先生に昇格したケイコ先生。今回「素」の状態を目にして余計この先生が好きになった。実は今現在でも我々はケイコ先生と交流が有りますw

私:「ユウコ?このハープは?まさかケイコ先生の??」

ユウコ:「いえ!内緒にしてましたけど私のです!ケイコ先生のハープ演奏を聴いてどうしても習いたくなって、卒業祝いで父に強請って買って貰いました♪」

私とミホはユウコ家のお大臣振りは解っていましたが、呆れた顔をしてドン引きしているカオリの顔が面白かったです。

そんなこんなで演奏会開始。文化祭で演奏した2曲と、卒業式前の【3年生を送る会】で演奏した4曲の計6曲を演奏した。カオリは感動してくれたみたいで大満足だと言ってくれた。

紅茶とケーキで座談会の末、無理矢理拉致られたケイコ先生を解放。出かけるというユウコ父がケイコ先生を送って行った。チヒロとシホちゃんはユウコの音楽ルームでピアノを弾いて遊び始める。

ユウコ母が妹たちの様子を見ててくれるというので、我々はユウコの部屋に行く事になったのですが、何やらコウスケくんの様子が変で・・・。

私:「コウスケくん、どした?一緒にユウコ姉ちゃんの部屋行くか?それともチヒロたちとここに居るか?」

コウスケ:「Y兄ちゃん、ユウコ姉ちゃんってガールフレンドって言ってたよね?」

私:「ああ、そうだよ?どした??」

コウスケ:「ユウコ姉ちゃんって綺麗だし、可愛いよね・・・。」

私:「ん?ああ(笑)可愛いよ!優しいし良い子だよ!コウスケくんも中学入ったら、ユウコみたいなガールフレンド出来ると良いな!」

コウスケ:「ユウコ・・・姉ちゃん・・・か・・・♡」

この時、気付けば良かったのでしょうけど、コウスケくんは年上のユウコに一目惚れしたんですよね。新中一男子が新高一女子に一目惚れ。淡い初恋で終わるのかな?と思うでしょ?

賢明な読者様ならお判りでしょうけど、我々夫婦とユウコは義理の兄弟姉妹の関係。この話はいつになるか解りませんが、大学&社会人時代編で明らかにしようと思います。

私:「ん?なんだ??どうする??オレらと一緒に来るか?」

ユウコ母:「コウスケくん、お兄ちゃん達はこれからお話とかするでしょうから、おばちゃんたちと一緒に居ましょ!ピアノ、教えてあげるから!」

私:「あ、すいません(汗)妹たち、よろしくお願いします。」

ユウコ母:「任せて!私、子供大好きだし!」

実はユウコ母、ユウコにとって継母と言う事は過去にお伝えしてますが、ユウコ父と再婚するまでは幼稚園教諭をやってたので子供の扱いは得意。因みに某宗教に入信したのは結婚後。

無類の子供好きだけど生憎子宝には恵まれず、もし出来てたら男の子が欲しかったんだそうです。時を経てユウコ夫婦が子宝に恵まれ、優しいおばあちゃんとして元気に過ごして居ます。

私はユウコの部屋に向かう。扉をノックすると「まだ入るな」の声が。部屋の中にはミホが居る。まさか3人でレズってるって事は無いよな?なんて思ったのは内緒です。

暫く待っていると入室OKとユウコの声がする。扉を開けて目に飛び込んで来たのは、濃紺+2本線、グリーン、エンジのブルマを穿いた体操着姿の女子3人がお出迎え・・・。

私:「な・・・何やってんだ??」

ミホ:「ブルマパーティー♪」

ユウコ:「カオリさん、凄く似合ってますよ~!カッコイイ!!珍苗字さんがカオリさんのブルマ姿に惚れたのが解ります♪」

私:「え・・・?カオリ??」

カオリ:「無理矢理着替えさせられたぁ・・・。」

半べそを掻くカオリ。ブルマを見れば、あの時に初めて目前で観た濃紺に2本線の入ったあのブルマと同じ物。正にカオリに会ったあの時を思い出すには十分な姿だった。

ユウコやミホと比べるに値しないが、カオリは身長も高く、足も長いしスラッとしている。部活で鍛えられた身体にブルマが良く似合っていた。

前の中学で幼馴染のキヨちゃん学年の指定体操服+グリーンブルマを着てご満悦なミホ。隣町中学校指定のエンジブルマを穿いたユウコ。さすがにカラーブルマは恥ずかしい様で顔が真っ赤だった。

ミホ:「前に言ったじゃん!3人で揃ったらブルマパーティーって!良かった!夢が叶った!Yっち!写真撮って!」

カオリ:「え??写真は止めて!」

ユウコ:「私も出来ればこの格好では・・・(恥)」

ミホ:「え~!なんでぇ~!3人集まるなんてこれから滅多に無いも~ん!カオリっちー!ユウコぴー!お願い~!!」

新高一に間もなくなろうとする女子3人がブルマ姿で・・・。ミホの願いを渋々聞き入れた2人。手渡された写ルンですで写真を撮ってあげました。

使い切って直ぐに現像に出したいらしく、3名8カットずつ撮影しました。勿論、この時の写真はカオリのブルマと、セーラー服姿を写したユウコの写真と共に、あの小物入れに封印しております(笑)

私:「もういい加減に着替えろよ。ブルマ女子が3人も居たら変な気分になりそうだ・・・。オレ、廊下出てるから・・・。」

ミホ:「別に良いじゃん!Yっちブルマ好きでしょ?パラダイスじゃん(笑)」

カオリ&ユウコ:「(苦笑)」

私:「うるせ!早く着替えろ!シホちゃん達を下に残してんだから、着替えたらミホ、お相手してやってくれよ。ユウコのお母さん一人じゃ大変だしよ・・・。」

ミホ:「Yっちは?カオリっちとユウコぴー独り占め?」

私:「独り占めにはしねぇよ!カオリがユウコと二人きりで話がしたいって言うからさ・・・。コウスケくんも下に残してるし、あとでオレも行くから・・・。頼むよ・・・。」

ミホ:「うん・・・。解った・・・(寂)」

ブツクサ良いながらも着替えたミホは下に降りて行き、部屋にはカオリとユウコ、そして私の3人となった。

二人の間に多少の緊張感は有った様だけど、他愛の無い話から始まって、カオリが本筋を話し出した。

カオリ:「ねぇ、ユウコさん・・・。実はね、私とY、正式にリセットする事に決めたの・・・。」

ユウコ:「え・・・!?どうして??卒業式のエッチの事?やっぱり私が原因??」

カオリ:「ううん、違うよ。確かに・・・ムカついた事はムカついたんだけど、それはもう良いの。私も疚しい事が有ったから・・・。だからお相子・・・。」

ユウコ:「本当にごめんなさい・・・。でも、リセットなんて・・・。やっぱり・・・電話で聞いてた事なの?」

カオリ:「うん。バレーの推薦で高校決まったでしょ?毎日練習になっちゃうし、勉強もしなくちゃいけないし、絶対にYに構って居られなくなるの解ってるから・・・。」

ユウコ:「でも・・・リセットする事ないじゃない・・・。今迄通りでも・・・。」

カオリ:「だって・・・どっちかがまた会いたい!ってなっても、学校も引越し先もM県からは遠いし、直ぐ来たり行ったり出来る距離じゃないし・・・。」

ユウコ:「でも・・・それでお別れしちゃうなんて・・・。私、Y君とカオリさんの関係って憧れがあったから・・・。」

カオリ:「お別れじゃないよ!見て!(左手の薬指に描いたマジックの指輪を見せ)少しの期間離れちゃうけど、ずっと繋がってるし!ユウコさんには悪いけど、私とYは許嫁。将来は結婚するんだよ。」

ユウコ:「あ!左手の薬指って・・・。もしかして、Y君も・・・?」

私:「うん・・・。(左手の薬指に描いたマジックの指輪を見せ)カオリに書かれたよ・・・。」

ユウコ:「そっか・・・。そうだよね・・・。二人は将来、結婚するんだもんね・・・。じゃあ・・・私はもう・・・用無し・・・だよね・・・(悲)」

カオリ:「ううん!そんな事ないよ!実は今日はね、ユウコさんに私の勝手なお願いをしに来たの!」

ユウコ:「勝手なお願い?」

カオリ:「うん!今まで通り、ユウコさんにはYの側に居てほしいの!」

ユウコ:「え・・・!?でもそれって・・・。Y君はカオリさんの者だし、私はY君と一緒に居る訳にいかないし・・・。」

カオリ:「私が許可するって!前にレイカさんが言ってたでしょ?ユウコさんにYの保育園の先生をしてて欲しいの!」

ユウコ:「え!?電話で言ってた事、本気なの??」

カオリ:「うん!本気!ユウコさんになら安心して頼めるし!もし、今後ユウコさんに他に好きな人が出来たら付き合っちゃっても構わないし!」

ユウコ:「私・・・他に好きな人なんて一生出来ないと思う・・・。でも・・・側に居たとして・・・もし、またY君とエッチしちゃったりしたら・・・カオリさん、怒るでしょ?」

カオリ:「うーん…。まあ気分は良くないけど、ユウコさんとなら・・・良いかな?って思っちゃったりして・・・。リセット期間中の事は大目に見るから!でも赤ちゃん作ったりしたら怒るよ!(笑)」

ユウコ:「(私の方をチラッと見て)・・・今までみたいに、Y君の事、私が好きでいても良いの?」

カオリ:「うん!勿論!Yが他の子に目移りして浮気しない様にさ!ユウコさんに側に付いてて欲しいんだ。今までと違って私は介入したくても出来なくなるだろうし・・・。」

ユウコ:「・・・。」

カオリ:「ユウコちゃん・・・、勝手なお願いで本当に申し訳ないんだけど・・・、Yの事、よろしくお願いします!(涙)」

ユウコ:「カオリさん・・・(涙)」

大粒の涙を流して泣き出したカオリをユウコはギュッと抱きしめ、カオリの決断とカオリの思いを受け入れました。そして二人で声を上げて泣いてました。

私は部屋を後にしてユウコの音楽ルームへ向かいました。ミホはピアノを弾きながら妹たちと歌っていて、ユウコ母が優しい笑顔で見守っていました。

ユウコ母:「Yくん?」

私はユウコ母へ会釈する。

私:「お母さん、またしばらくの間、ユウコさんと一緒に居させて下さい。ご迷惑をお掛けしない様に努力しますので・・・。」

ユウコ母:「カオリさん、ユウコに話をしたの?」

私:「はい。カオリの頼みを受けてくれました。」

ユウコ母:「そう・・・。あなたも寂しくなるわね・・・。でも、ユウコと居れば気が紛れるかな?」

私:「はい。多分・・・(笑)」

ユウコ母:「将来、再会したカオリさんにガッカリされない様に、あなたも負けない様に頑張りなさい!」

私:「はい。あの・・・これからも・・・よろしくお願いします。」

ユウコ母:「あの子にも、あなたが必要だし・・・。その時までは・・・ユウコと二人、仲良くやりなさい!」

実は今回のリセットの話は既にユウコとカオリの間で話が進んでました。修学旅行以降、カオリとユウコは手紙や電話でのやり取りを続けて居たのは先記した通り。

ユウコがカオリから私との今後の事を最初に相談を受けたのが12月になってすぐ。カオリはスポーツ推薦枠で早くも私立高校の入学が決まり、学校訪問をして入部する部活を見学して私への対応を考えた。

当初、カオリはリセットではなく、私と完全に別れる覚悟で居た様で、ユウコはそんな相談は受けられないと断ったものの、真剣に相談してくるカオリに根負けして相談に乗り始めた。

色々話が進む中で、おおよその内容をユウコから話を聞いた私は、カオリとの別れを受け入れ、ユウコと正式に付き合う事を考えました。

でもユウコからはカオリと別れて欲しくないと説得され、カオリとの関係を保ち、カオリと繋がったまま、今まで通りに自分との関係を継続して欲しいと懇願されました。

そんな話をしていた所をユウコ母に見つかり、事情を話した我々は散々怒られた訳なんですが、ユウコ母は私=カオリ=ユウコの関係性を承認。

実はユウコ母、ユウコ父とユウコの亡くなった実母とは学生時代の三角関係の仲。立場的には今のカオリ。カオリの立場となって逆に色々と相談に乗って貰ったのでした。

結果とすれば先記した通りで、リセット期間中の寂しさを私はユウコで紛らわせる事が出来、ユウコとすれば私と一緒に居る事が出来、お互いのバランスが上手く保てる。

一方のカオリは、寂しさは有れど自身が望む進路を十分に満喫できる。相手である私はユウコに守られ他の虫が寄り付かなくなる。私の情報はユウコから入って来る。

そして私とカオリは、ユウコを介して繋がって居られる。三者三葉の利点が一致した結果となったのでありました。

私は再度、ユウコの部屋へと向かい、ドアノブに手を掛けると、部屋の中からは二人の鳴き声・・・いや、喘ぎ声が聞こえて来る・・・。聞き違いでは無ければ・・・。

【まさか・・・】と思い、ドアをノックしようとしたけれど、ドアが完全に締まり切って無かった様で軽く触れただけで少し開いてしまった。

隙間からそーっと覗き込むと、ユウコのベッドで裸で抱き合う二人の姿・・・。なんでそうなったのかは解らない・・・。覗いていようかとも思ったけど、ユウコとカオリの最後の決戦なのかな?と思ってみたり・・・。

私はまた下へ降りて行くと、不思議顔のユウコ母の側に座った。

ユウコ母:「あれ?部屋に入れてもらえなかったの?」

私:「いや・・・。まだ・・・話してたみたいで・・・(汗)」

ユウコ母:「まさか・・・ケンカになってるんじゃないでしょうね??」

私:「いや・・・。ケンカ・・・では無いと思いますけど、ある意味、女同士の決戦?じゃないかと・・・。」

ユウコ母:「け・・・決戦??」

私:「はい・・・。多分・・・レズってました・・・(小声で耳打ち)」

ユウコ母:「はぁ・・・(溜息)それでは・・・あなたの出る幕では無いわ・・・。終わるまで待ってなさい。コーヒーでも飲む?(笑)」

私:「はい・・・。頂きます(苦笑)」

私はユウコ家のリビングにて差し出されたコーヒーを飲みつつ、誕生から最近までのユウコの姿を写した家族アルバムを見せてもらいながら、ユウコ母とゆーっくりと過ごしました。

コーヒーを2杯、紅茶を3杯、いい加減に飽きて来たコウスケくんも混ざり、トランプの神経衰弱を4回戦目を迎えた頃にカオリとユウコの二人が下りて来た。

私:「・・・決着付いたか?」

カオリ:「・・・うん・・・。」

ユウコ:「・・・引き分け・・・かな?(笑)」

私:「なんだそれ?(笑)」

カオリ:「Yは・・・知らなくて良いの!私とユウコさん、二人だけの秘密!ね!」

ユウコ:「ふふっ!うん!秘密!(笑)」

ユウコ母:「カオリさん、Yくん、そしてユウコ。3人、いつまでも仲良くね!」

我々3人:「はい!」

ユウコ母:「カオリさん、頑張って!ユウコに任せておけば・・・大丈夫だから!」

カオリ:「はい!ありがとうございます!」

そんなこんなでユウコ宅を後にし、我々は自宅へ戻りました。

その夜は普通に食卓を囲んで夕食となり、親たちはまた酒盛りを始めた。カオリと共に自室に戻ろうとした時、親連中に呼び止められ、再度リセットの事と、私とユウコの事について、カオリに意見を聞かれた。

カオリも私も、朝に宣言した通りで、カオリと申し合わせた様に左手の薬指にマジックで書いた線を見せつけた。親たちはキョトン顔だったけど、その意味が解った様で、安心したのかバカみたいに笑っていた。

そして、私とユウコの事についても、既にユウコ母からオフクロへ連絡が入っていたとみえて、親たちはお咎めなしと判断した様で、特に何か言われる事も無かった。

10年後にお見合いと称してカオリと再会し、その足で提出した婚姻届けの謎。実はこの時に親たちが署名を書いて保管していてものだそうです。

部屋に戻った我々は、兄妹姉弟の4人でトランプをしたりゲームをしたり、夜にも関わらずにカオリにピアノを弾かせてみたりして、最後のひと時を過ごして眠りに就いた。

翌朝、また皆で朝食を囲み、10時を過ぎた辺りでカオリ一家は帰宅を告げる。親たちは名残惜しそうにしていたけれど、カオリ母の車に荷物も積みこんだり、淡々と事が進んでいく。

見送りにはユウコ母とユウコも姿を見せ、ユウコ母は我々の親たちと話し込んでいる様だった。多分、我々3人の事をまた話し出したんでしょうね。

私とカオリ、そしてユウコの3人。やはりカオリとの別れは寂しさは有るけれど、永遠の別れでも無いし、晴れやかな気持ちで別れを告げました。

カオリ:「Y・・・。元気でね!ユウコさんも!」

ユウコ:「カオリさんも、元気で頑張ってね。いつもみたいに手紙も書くし、電話もするからね。」

カオリ:「うん!私もするね!Yの事、頼んだよ!」

ユウコ:「うん!任せて!(笑)」

カオリ:「Y??私には何もないの?(笑)」

私:「・・・頑張れよ。」

カオリ:「ちょ!それだけ~??ひっどい人~!ユウコさん!Yってこういうヤツだからね!早く高校で好きな人見つけて、Yなんかほったらかして良いよ!(笑)」

ユウコ:「ふふっ!その時はすぐ連絡する!(笑)」

カオリ:「Y!またね!バイバイ!」

私:「おう!またな!」

カオリは笑顔で車に乗りこみ、窓越しに私の顔をちらっと見ると、べー!っと舌を出してまた笑顔を見せて手を振り、車は走り出して行った。

ユウコ:「10年・・・かぁ・・・。寂しくなるね・・・。」

私:「・・・うん。でも、あっという間だろ。」

ユウコ:「10年後、私は何してるかな・・・。Yと・・・一緒に居るのかな?そんな訳無いか・・・(笑)」

私:「オレじゃない、誰かの隣にいるんじゃないか?」

ユウコ:「・・・そんな人、私に出来るのかなぁ・・・。」

私:「出来て貰わないと・・・困るけどな(笑)」

ユウコ:「はぁ・・・(溜息)カオリさんに負けない様に頑張ろ・・・。」

私:「お互いに、その時が来るまでは・・・。改めて、高校でもよろしくな。」

ユウコ:「はい・・・。あ!うん!!(笑)こちらこそ・・・よろしくね!」

カオリ一家が訪ねて来る日、掃除を手伝ってくれたユウコに私が言ったある言葉と言うのは・・・。

「ユウコとは結婚は出来ない。でも、その時が来るまで、オレはユウコを守る。」

「Yと結婚できなくてもいい。でも、その時が来るまで、私はYの側に居ます・・・。」

勿論、ユウコからも返答として同じ事を言われましたが・・・。私とユウコなりの、カオリに対する決意表明だったのかもしれません。

これにて私とカオリの物語は、お見合いと称して10年後に再会するまで略ありません。親同士の交流はこの後も続き、私とカオリの間に起こった出来事や情報は伝達されていき、我々も年賀状のやり取り程度で過ごしていくのですが・・・。

前回、一旦終焉を迎えた中学時代編ですが、なかなか纏まらぬ高校時代編に行く前に、物語の要となる【春休み編】を漸く纏め終えたので挟ませて頂きました。ご愛読、ありがとうございました!

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