俺は今、タクシーの運転手をやっている。
そんなに稼げないだろうって?
いやぁ、景気は下がりっぱなしだが、都内はタクシーの需要が多いから、情報収集をしっかりやっていれば意外と稼げるよ。
それに俺には、タクシーの運転手ならではのちょっとした楽しみがある。
今からそれを皆に教えてあげようと思うんだ。
あ、ちょうどいい女が来たよ。この女でちょっと楽しませてもらおうかな。
「すみません、ニューオータニまでお願いします」
きっちり頭を下げて乗り込んできた、育ちの良さそうなこの女、歳の頃は20代後半くらいかな?
目はそんなに大きくないけど、ツンとした鼻と口角の上がった唇が可愛らしいね。
それに、なんだかいい匂いがする。DiorかCHANELか、今日の白いパンツにサマーニットっていう上品なコーディネートにピッタリだよ。
「はいはい、道混んでるからちょっとかかるかもしれませんが」
「大丈夫です、お願いします」
車が走り出すと、彼女は窓に目を向けてなんとなく物憂げな顔をしている。いいね、こういう無意識に気取った女、大好きだよ。
「お客さん、抹茶ラテとほうじ茶ラテどっちがいいですか?」
「え?」
女は驚いたようにこっちを見た。長めの黒髪がちょっと揺れて、なんともセクシーだ。
「サービスですサービス!どっちでも好きな方!」
「あ、じゃあ、ほうじ茶ラテをください」
俺がほうじ茶ラテを出してやると、女は微笑んで受け取った。
「ちょっと小腹が空いていたので、すぐいただきます」
はにかみながら言うのが可愛いね。俺までニコニコしちゃうよ。
さて、まぁ5分くらいかな。
「運転手さん、まだ着きませんか?」
きっちり5分後、女は少し焦った様子で聞いてきた。
「いやぁ、まだまだだね。40分はかかるかな」
「そうですか……」
まだ余裕がありそうだが、あの薬は時間が経つごとにぐんぐん効いてくるんだよね。
「運転手さん、あの、御手洗に行きたくて……」
10分後、女はやっぱり顔を赤くして聞いてきた。
「えっおしっこ?」
俺はわざと、そんなふうに聞いてやる。
女は一層顔を赤くして押し黙ってしまった。
「うーん、ここ高速だし混んでるからなぁ……次のサービスエリアまで15分はかかるよ」
「そんな……」
女は辛そうに顔を歪める。
しかし、もうこれ以上何も言えないとわかって、項垂れていた。
実際道路は混んでいたが、サービスエリアはすぐそこだった。
「あ、運転手さんあそこ……」
「え?どこ?」
「サービスエリアです、あそこ」
「え、見えないなぁ」
俺が見えないふりをして通り過ぎようとすると、女は必死の形相で叫んだ。
「右側です!そこ!入って!」
「ええー?どこかな」
やはりしらばっくれてやる。こんなとこで計画を頓挫しちゃもったいないからね。
「あ、ああ……」
いよいよ絶望の表情になった女は、ぎゅっと拳を握りしめて膝の上に置いていた。
(絶体絶命♪)
俺はニヤニヤしながら、苦しそうに腹に力を込める女を眺める。至福である。
また五分くらいたった頃、とうとう女は身体をくねらせ始めた。
腰を左右にずりずりと揺らし、股間を座席に押し付ける。その度に、白いパンツが股にくい込んでいくのが見える。
(あ、スジ発見)
激しいくい込みの末、とうとう1本のマン筋が、女の脚の間に現れた。しかし、そんなことはもう女の気にするところではない。
「あ、早く早く……お願いします」
利尿剤はどんどんどんどん効いていることだろう。とにかく強力なやつだ。女の動きはますます激しくなり、ついに……
その、綺麗にネイルが施された美しい手を、股間にあてがった。
ああ、なんて惨めな姿なんだ。おしっこが出るのをおさえるために、彼女は自分の手を恥ずかしいところに当てているのだ。美しい女が、男の前で股間に手をあてて、脂汗をかいているのだ。
「お客さん、ここではしないでくださいね」
俺は、意地悪にダメ押しをする。
女は何も言わず、ひたすら押し黙って、股間により強く手を当てたり、またずりずりと座席で尿道を抑えたりして、必死におしっこを我慢していた。
そろそろかな
俺は、ニヤニヤと湧き上がる笑いを抑えるのに必死だった。そして、硬く、熱くなった下半身を抑えるのも一苦労だ。
「おっとぉ」
キキィッ
これはわざとでは無いが、少々大袈裟にブレーキをかけてみた。その時
「うっ」
女の短いうめき声が聞こえて、
じゅわわわわわ
という音が、静かな車内に広がった。
ツーンとアンモニアの匂いがただよってきてもまだ、じゅわじゅわと流れる音はしばらく消えなかった。
「うっううっううう」
女は泣いていた。
泣きじゃくるも、最後まで股間を抑えていた手は既にびしょびしょに濡れていたし、俺もまた汚ねぇおしっこ女にハンカチなんて貸さなかった。
「うわぁ……我慢できなかったんですか」
俺は、さも深刻そうに女に聞いた。
女は答えない。
「いや、おしっこしちゃったんでしょ?この車の座席とか、どうすんのよ」
それでも、泣きじゃくる女は何かしらも答えようとせず、ただただアンモニア臭の中で俯いていた。
「あのね!これ、困るんだよ。会社から支給されてる車なんだから、写真撮らせてもらうよ」
個人タクシーだけど、それくらいの嘘は許されるだろう。
女はようやく顔を上げて、
「ごめんなさい!写真だけはやめてください!」
と叫ぶように言ってまた泣いた。
「いや、そんなわけにいかないからね」
折しも渋滞中、俺はスマホを持ち出して、泣いている女の顔をまず撮影した。
女はどうしようもなく呆然として、止める気力すら起きないようだったので、メインの股間を撮らせてもらおうとしたとき……
「やめてください!」
大声で言われ、俺はスマホを叩き落とされた。
「うわ、暴力まで振るうんだ、このまま警察に行ってもいいんだよ」
俺がそう言って馬鹿げた脅しをすると、女はハッとした顔になって
「あ、あ、ごめんなさい!ごめんなさいごめんなさい」
とひたすら謝りだした。とりあえずスマホを拾い上げ、再び撮影を開始する。女はもう抵抗しなかった。
白いパンツは見事に濡れて、パンティもくっきりと透けている。しかも、水分でぴったりと貼り付いているので、恥丘のところにうっすらと毛が生えているのまでみえた。
なんてお宝だ!
これは大量に撮っておきたい。
俺は、バシバシと女の股間周りを撮りながら、
「恥ずかしいね、ピッチリくっついてるよ」
「パンティも、今日は白なんだね」
とセクハラ発言を繰り返した。女は、絶望以外のなにものでもない顔をして、ただただ撮られるがままになっているが、やはり膝はぴったりとくっつけたままだ。
仕方ないので、俺はグイと無理やり膝を開いた。
「!!!」
女が驚いて、ビクリと身体を震わせる。
「ごめんね!」
俺は急いで股間の中心を連写して、スマホを抜き取った。
そうして渋滞から抜けた頃、女は我に返ったように
「ここでおろして」
と言った。目的は達成したわけだし、こんな高速の道端で放置するなんてとは思うが、びっしょり濡れてパンティ丸出しのその間抜けな姿で放り出すのもいいかもしれない。
「はい、どうぞ」
俺がドアを開けてやると、女は転がるようにして出ていった。
俺が逮捕されたのは、この3日後である。