Reインカーネーション〜転生と寝取られと誘惑と逃避〜

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中身を見直して、構成等を練り直して全部書き直しました。

季節は4月下旬の春。

新入学、新社会人、新生活。

ありとあらゆる環境の変化によるざわつきや、緊張感も少し緩やかになってきた頃。

ある地方のオフィス街にあるビルから、1人の肥満体型の男が溜め息を吐きながら歩いて来た。

金曜日の夜の7時頃、周囲にはこれから夕食や呑み等を楽しもうという人間達が溢れかえる中……1人、不幸なオーラを振り撒いている。

男の名は「高梨千秋(たかなしちあき)」

37歳独身、IT企業に勤めるサラリーマン。

オタク気質故に、早くからパソコンに触れる生活をしており、高校時代から様々なアルバイトを経験した後に現在の会社に中途採用で入社したのが10数年前。

パソコンの扱いには自信があり、夢と希望を抱いて入社したのだが……未だにうだつは上がらない。

同僚や後輩達にどんどん追い越されていく内に、ストレスによる暴飲暴食、タバコ、寝不足、運動不足が祟ってしまい……醜い体型になってしまった。

顔立ちも整っているわけではないので、余計に第一印象が悪くなっていく。

今現在、特に彼のストレスになっているのが……同い年の上司である「穂村春凪(ほむらはるな)」の存在。

派手目なメイクを施し、黒髪をなびかせ、豊満な胸と尻をタイトなスーツ越しに揺らしてフロアを闊歩する一方で、仕事をテキパキこなして大型プロジェクトを多数成功させてきた敏腕キャリアウーマン。

仕事面でも、生き方でも女性社員からは”憧れのカリスマ”として君臨。

男性社員からは、尊敬と同時に”一度でいいからエッチしたい”と性的な目で見られている。

いつまでも要領が悪く、小さなミスを繰り返してしまう千秋は彼女にとっては”使えない部下”。

様々なハラスメントに指摘が入るご時世にも関わらず、毎日のように千秋に対する春凪の怒号が飛び交うフロア内。

だが、相手は”見た目も中身も人並み以下”の千秋なので……周りにとってはいい笑い物である。

千秋も要領の悪さは自覚しているが、入社して数年で自信は崩れ去り……何度も何度もやり直そうとしたが上手くいかない。

春凪だけではなく、他の社員からも陰口を叩かれている。

昼休憩に社員食堂に行けば「役に立たないのに、腹は減るんだな」「飯食べてる暇あるなら、仕事を進めればいいのに。ダイエットにもなるし(笑)」というのがお決まりになっている。

喫煙所に行けば「ストレス溜まる程やってないよな(笑)」と言われる。

周りの陰口にも慣れてしまい……毎日が憂鬱で仕方ないが、新しい就職先を探すのにも苦労している為に耐えるしかないのが現実だった。

千秋「はぁ……やっと休みか………とりあえず2日間は平和に過ごせるな……」

彼は母親を自身が30歳の時に病気で亡くしていて、その後父親も他界した孤独の身。

1人暮らしをするアパートに帰る為、寄り道せずに駅まで向かった。

駅のホームは週末の夜という事で混雑していて、到着した電車内も人は降りて入れ替わったが、やはり混雑する。

満員電車とまではいかないが、肩がぶつからない程度の隙間しかない車内で吊革を掴んで乗る千秋。

斜め右に視線を移すと、小柄な女子高生が制服のスカート越しに左の尻を撫でられている。

千秋「なっ!……痴漢かよ………」

更に右側に視線を移すと、若いイケメンのサラリーマンが視線は前を向いているが、左手で尻を触っている。

AVでしか見た事が無い痴漢現場は、あまりにもリアルで……被害者の女子高生は俯きながら、必死に我慢している。

千秋「そうか……実際は手を払ったりするのには、かなり勇気がいるんだな……」

妙な所でリアルを思い知った千秋は悩む。

「助けるか……見て見ぬふりをするか………」

“一緒になって参加する”というのはフィクションの世界の中であり……実際にはそんな考えは浮かばなかった。

千秋が悩んでいたその時だった。

被害者の女子高生が、突然千秋の右手を掴んだ。

女子「痴漢です!」

突然の大声に車内は騒然となる。

千秋「なっ!……違う!オレじゃない!」

震えながらも勇気を振り絞り、涙目で千秋を見る女子高生。

当然だが、若いイケメンは即座に手を離している。

千秋「本当にオレじゃないんだ!犯人はあいつなんだ!」

自分が目撃した事実を素直に話すのだが、被害者の女子高生も乗客も、2人を見比べてから千秋を睨む。

「人のせいにするなんて恥ずかしくないのか!」

「どう見てもお前が痴漢だろ!キモい見た目なんだから!」

「僻みで濡れ衣を着せようとか、見た目も性根も腐ってやがる!」

顔面偏差値の格差により、不利に立たされてしまった千秋。

千秋「アイツ……わざと左側触ってやがったな……右側だとバレるから……最初からなすりつけるつもりだったな……」

女子高生をはじめ、乗客に守られている中でニヤニヤしている痴漢の男。

このままでは”民度の悪さによる痴漢冤罪で逮捕されてしまう!”と思った千秋。

何とか認めさせようと、更に反論した。

千秋「オレは見たんだ!あいつが左側を触っているのを!最初から濡れ衣着せる作戦だったんだ!」

女子「”見た”んじゃなくて”触った”の間違いでしょ!私が抵抗出来ないからって調子乗ってたでしょ!」

「次の駅で降りろ!」

「誰か警察呼べ!」

とにかく頑なに認めようとしない被害者と、周りの乗客達。

被害者はまだしも、周りの騒ぐ客は完全に面白半分で正義感を振りかざしてるだけにも見える。

電車はスピードを落として駅に到着して、千秋は降ろされて周りも降りた。

千秋「本当にオレじゃないんだ!見た目で判断するんじゃなくて、ちゃんとしてくれ!誰か目撃してるはずなんだ!」

必死に訴えるが、千秋に向けられるのは怒号とスマホのカメラだけだった。

千秋「何で………何で誰も信じてくれないんだ!オレは何もやっていないんだ!!」

ついには涙を流してしまう千秋だが、聞こえるのは暴言と嘲笑のみ。

漫画やドラマなら、こんな時にヒーローの如く目撃者が現れて千秋の無罪を証明してくれる。

だが、実際はそういう展開には至らなかった。

膝から崩れ落ちる千秋に、被害者の後ろでニヤニヤ笑う痴漢。

そして、同じく笑いながらスマホで撮影する野次馬達。

千秋「くっ………うっ……うっ……どうして……どうしてオレの人生は…………」

周りからオタクと蔑まれても、パソコンをいじっている時は楽しかった。

顔も本名も知らない人間と、ネットの世界で繋がっていた時期は楽しかった。

就職してからは、自分の力はさほどでもない、”井の中の蛙”だと思い知った地獄だった。

走馬灯のように様々な思い出が頭を駆け巡り、千秋はフラフラと立ち上がった。

「○番線に、電車が参ります。ご注意下さい」

自分が居るホームに電車が到着するアナウンスを聞き、千秋は走って線路に飛び込んだ。

周りは驚くが、結局スマホは触ったままで……それを見た千秋は叫んだ。

千秋「人を見た目だけで判断しやがるクソッタレ共!!よーーーーく見とけ!!テメェらの悪意が、オレを殺したんだーーー!!」

電車のライトが千秋を照らすが、ブレーキが間に合わない。

「母さん………ごめんよ………オレ……ろくな死に方しなかった………」

そして、誰1人止めようとしない中……彼の身体に電車が衝突した。

高梨千秋の人生は終わりを迎えた。

同時刻。

別の街のオフィスビルの一室。

部署の人間は皆定時で帰っているが、デスクに両手を置き……尻を突き出している1人の美女OLと、その美女の腰を掴み、激しく突き動かしている男が居る。

「はぁ……はぁ……はぁ……気持ちいいな!」

パンッ、パンッとリズムを刻みながら肌と肌がぶつかり合う音が、静かなフロア内に響く。

「あんっ!あんっ!もっとしてぇぇ!!」

美女OLは茶髪のロングヘアーと、形の良い小さめの尻を揺らしながら、電源が切れているPC画面に恍惚の表情を映し出す。

男はスーツを着たまま美女を突き、画面に映る顔と目線の下で揺れる尻を見ながら笑顔を浮かべる。

「あぁぁっ!イキそうだ!」

「中に出してぇぇ!お願いぃぃぃ!!」

「あぁぁぁぁっ!」

男は白濁した体液を美女の膣内に注ぎ込むが、量が多かったのか……数滴床に垂れていく。

「はぁ……はぁ……はぁ……気持ち……良かったぁぁぁ……」

(カシャッ、カシャッ)

「何撮ってるんですかぁ?」

男はスマホの画面を見ながら笑い、美女の質問に答える。

「オマンコから、オレのザーメンが逆流したんでね。エロい光景だったから撮ってみた(笑)」

「恥ずかしいですよぉ(笑)」

美女は笑いながら、さっきまで自分の膣に入っていた男のモノを咥える。

「んっ……んっ………んっ……おいひぃぃ……」

「あぁぁ……やっぱりいいねぇ。舌使い」

ひとしきり舐め終わった美女は床に脱ぎ捨てた下着を履き、腰まで捲り上げていたタイトスカートを下ろした。

形の良い美尻が際立つスカートに、男は再び手を伸ばして撫で回す。

「もう、履いた意味ないじゃないですかぁ(笑)」

「大丈夫だよ。触るだけだからさ」

「もう1回します?(笑)」

「今日はもう無理かな。昼間もしたし、今のだって3発目だよ?」

「そうでしたねぇ(笑)私の中に3回出しちゃってますもんね?」

「今日はこれで解散にしようか。その前に、シャワールームでザーメン流した方がいいかもよ?」

美女は自分のスマホを見ながら「そうですね。証拠隠滅しないと(笑)」と呟く。

「じゃあ、また来週よろしくね」

「はい。楽しみにしてますね?」

美女は尻を揺らし、ヒールをカツカツ鳴らしながらフロアを後にした。

「ふぅ………オレも帰るか」

男は自分の荷物を持ち、フロアを出て行く。

スマホの画面には、先程の美女の尻をはじめ、様々な女性の裸体や秘部が映っている。

「ヘヘッ……だいぶコレクションが増えてきたな。でも、たまにはJKとかいきたいねぇ」

男は地下駐車場へ向かい、自分の車に乗り込んだ。

「たまには電車通勤するのもいいかもな。JKにJD、よりどりみどりだもんなぁ」

車内のミラーには、男が浮かべるいやらしい笑顔が映りこむ。

車を走らせる中、歩道を歩く女性を見ながら品定めするかのようにチラ見する。

「いいねぇ。週末の夜って」

制服を着た女子高生、私服で過ごす女子大生、仕事を終えたOL。

先程まで美女と絡んでいたにも関わらず、すぐに他の女性に目がいくのは、男の本能だろうか。

「あのJK、太腿エロいなぁ。あのOLもいい胸してるし」

そんな呟きを繰り返している間に、交差点の赤信号で停車している時だった。

(ドンッ!!)

激しい衝撃が、車の後部に襲いかかってきた。

「なっ!……誰かカマ掘りやがった!」

その衝撃で足をブレーキから離してしまい、何をどう間違えたのか……離した足はアクセルを踏んでしまい、車は発進した。

「なっ!…………」

パニックになってしまった男は、交差点のど真ん中で止まってしまった。

「このまま走り抜けるか!そして、信号越えたらカマ掘った奴を問いただして……」

男はコンマ数秒単位で結論を叩き出した……はずだったが、男の右横に眩しい光が飛び込む。

(プーーーーッ!プップーーーーーーッ!!)

スピードが乗っている大型トラックが突っ込み、男の車に激突した。

数メートル吹き飛ばされた車内では、男は血だらけだが意識はあり、状況は最悪だと理解した。

「な……何で………こんな…………嫌だ………こんな……最期なんて………」

男は車から脱出は不可能な状態で、脱出したとしても5体満足でまた会社に行ったり、また女性と身体を重ねる事は出来ないと判断して……諦めた。

「でも…………このまま…………オレは死ぬんだ………もう…………無理だ…………」

男の脳裏に浮かぶのは、様々な思い出……ではなく、たった1人の女性だった。

黒髪のロングヘアーをなびかせ、地味な雰囲気ながら美しい顔立ちをしており、胸元には豊満でたわわな膨らみを持つ若い女性が、優しく微笑んでいた。

「春凪………今更………なん……で……」

男は呟き、事切れた。

数時間後、高級マンションの一室で1人ワインを飲みながらテレビを見ている女性がいる。

「今日午後7時半過ぎ、電車内で痴漢行為をはたらいたとされる男が、線路上に飛び込み電車に撥ねられて死亡しました。死亡したのは、高梨千秋さん37歳で、目撃者によると………」

「高梨千秋………あの男………やっと居なくなったのね」

彼女は「穂村春凪(ほむらはるな)」

自室かつ高級マンションの最上階という事で、カーテンもブラインドも閉めていない中……衣類を何も身に付けず、豊満な胸と巨尻、肉付きの良い腰回りと二の腕を露わにしている。

派手目なメイクを落とした素顔の彼女は、柔らかい雰囲気を醸し出す顔立ちをしている。

キャリアウーマンとしてのし上がった彼女は、常に戦闘服を纏っている状態なのだろう。

春凪「ふぅ……ま、来週からは少しは平和になるかしら。どうせ誰も悲しまないし……仕事に支障も出ないどころか、むしろミスの尻拭いをしなくて済むから楽になるわね」

自分の部下の死を嘲笑うか、祝福するかのようにワイングラスを持ちながら窓際に移動して、グラスを掲げる春凪。

夜景を見ながらワインを口にする彼女は、ただただニュースを聞いていた。

「続いてのニュースです。○○通りの交差点で、後ろから衝突された車が交差点の真ん中に立ち往生している所に、大型トラックが突っ込むという事故がありました」

春凪「近くじゃない。今日は事件が多いわね」

「事故に遭ったのは、市内に勤める会社員の衛宮千聖(えみやちさと)さん37歳で、車内に残されていた荷物から身元が判明し……」

それを聞いた春凪は、持っていたグラスを床に落とした。

春凪「えみや……ちさと………ちーちゃん!」

顔写真等は出なかったが、彼女はテレビに表示された名前を見て確信した。

春凪「ウソ………ちーちゃんが………死ん……だ………」

テレビの前で膝から崩れ落ち、目に涙を浮かべる。

春凪「ちーちゃん………”あの時”以来会ってないけど……私………ずっと……ずっと後悔してた……ちゃんと……向き合っていればって……ごめんなさい……ごめんなさい………」

こぼしたワインの事も忘れて、ただ泣き崩れてしまった春凪。

彼女の願いは……彼女の想いは、届くのだろうか。

2人の男の人生が終わり、1人の女性が悲しみと後悔に暮れる中……とある病院の一室にて、運命の歯車が狂い出した。

「あっ!目が開いた!ちーちゃん!大丈夫!?」

「う……うん?………生きて…る………」

薄く開いた目にライトの光が差し込み、眩しさで視界は分からない。

「ちーちゃん……良かった………生きてて……」

1人の女性が「ちーちゃん」と呼ぶ声に反応する。

「ちーちゃん………懐かしい響きだ………」

「懐かしい?何言ってるのよ……私は毎日毎日呼んでるじゃない」

「死んだ母さんがオレを……呼んでるのか……そっか……ここはあの世なのか………」

「ここはあの世じゃなくて病院よ!それに、ちーちゃんのお母さんはここに居るじゃない!」

目を覚ました男は、意識が朦朧としていて……まだ視界もハッキリしていない。

「千聖!勝手に母さんを殺さないでよ!」

「千聖?………誰だそれ………オレは……千秋……」

「ちーちゃん!何言ってるのよ!自分の名前も忘れたの!?」

「名前?……オレは………高梨……千秋……」

「ちょっ……一体どうしたっていうのよ!?あんたは”衛宮千聖”でしょ!?」

「ちーちゃん、倒れた時に……記憶が……」

「記憶?……オレは……会社帰りに痴漢に仕立てられて……それで……線路に飛び込んで電車に……」

「会社?違うでしょ!?あんたは会社員じゃなくてコンビニバイトでしょ!」

「コンビニバイト?……それは25の時に辞めて……」

「ちーちゃんは今20歳でしょ!」

あまりにも話が噛み合わな過ぎて、男はガバッと起き上がった。

「ちーちゃん!大丈夫なの!?身体の方は痛くないの!?」

段々ハッキリしてきた視界には、見覚えの無い女性2人が映る。

「あれ……オレ………何で生きてんだ……しかも……この身体………」

患者衣を着ている自分の身体を触りまくる男は、違和感にすぐ気付いた。

『あれ……オレ……こんな痩せてないぞ……しかも意外とガッチリしてて……』

「千聖!大丈夫なの!?」

自分を千聖と呼ぶのは、女優の高岡早紀さんに似た色っぽい妙齢の女性だった。

「あの………どちら様でしょうか?」

「どちら様って………あんた、やっぱり記憶がおかしくなってるんじゃ……」

妙齢の女性はひどくショックを受けたようで、椅子に座り込んでしまった。

『本当に見覚えが無いぞ……おまけに千聖って……この身体………別人なのか』

「ちーちゃん、やっぱりちゃんと検査してもらった方が……」

もう1人は若い女性で、地味目だが綺麗で整った顔立ちをしており……何よりも大きな胸が目立っている。

「あの……君は?」

「やっぱり………お母さんを忘れてるから、私の事も………」

若い女性も同じく、椅子に座り込んだ。

『この子……さっきから”ちーちゃん”って騒いでる子だよな……オレにこんな若い女の子の知り合いなんか居ないぞ……それに、若い子がオレみたいなもんに近付くわけない。電車でキモいオヤジだから痴漢に決まってるなんて言われたオレによ……』

何がどうなっているのか、冷静になる時間が欲しかった。

「お母さん……明日先生に検査してもらいましょうよ。今日はもう夜遅いから……」

「そうね。じゃあ、今居る先生に話してくるわ。春凪ちゃんは千聖をお願いね」

「はい。分かりました」

母親らしき女性が病室を出て行くのを、深々と頭を下げて見送る若い女性は、男に背を向けた。

ジーンズを履いているが、尻が張り裂けそうな程にパツパツしていて……太腿も窮屈そうだ。

『この子……顔かわいいし、胸もお尻も凄い大きいな。あっ!昨日動画で見た子に似てるな。”巨乳巨尻の二刀流”の子だ』

グラビアアイドルの東雲うみさんに似た、絵に描いたようなパーフェクトな女の子だと思った。

「あのさ………オレ………」

「ごめんね……色々騒ぎ立てて……ちーちゃん本人が1番辛いよね……何か記憶がおかしいみたいだし」

男は確かめたかった。

何となく想像は出来るが……まずは自分でちゃんと見たかったようだ。

「あの………鏡とかあるかな?」

「えっ?……うん。あるよ」

女性は自分のバッグを漁り、派手目なコンパクトを取り出して男に渡した。

『ひみつのアッコちゃんみたいだな。って、今時の若い子は知らないよな……』

そんな事を思いながら開き、鏡を見た男は驚愕した。

『あぁ………やっぱりな………これで決まりだ』

鏡を見た自分の姿は、中年太りしたおじさんではなかった。

元乃木坂46の堀未央奈さんを男にしたような、若いイケメンだったのだ。

『そっか……これは転生か………憧れだったけど、まさかこんな事が………トラックじゃなくて電車だし……剣と魔法とドラゴンの世界じゃなくて、日本みたいだし……ファンタジーなんだか、リアルなんだか分からないな』

男は確信した。

どうやら中身は37歳の高梨千秋だが、見た目は20歳の衛宮千聖という別人になっているのだと。

もう1つ気になる事があり、確かめたかった。

「あの……君………さっき”はるな”って呼ばれてたけどさ……フルネーム教えてくれないかな?」

「じゃあ、改めて自己紹介するね(笑)私は穂村春凪。稲穂の穂に村、春に凪で春凪だよ。ちーちゃんと同じく20歳で、彼女やってます!」

自分が転生してしまった事実以上に驚愕した。

目の前に居るのは、日々自分を蔑んできた憎き女上司と同姓同名で……だが、20歳という事実。

『おいおいおい!マジかよ!?あの穂村春凪!?……確か結婚してなかったはずだし……珍しい名前だし……って事は……ここは単純計算で17年前……』

千秋には意味が分からなかった。

何故、自分が17年前の穂村春凪の彼氏に転生してしまったのか。

転生するという事は、何かしらの未練等があるはずだが……千秋が彼女に出会ったのは就職してしばらく後の事だ。

『こういう時は考えるのは止めよう。あのまま生きててもクソみたいな人生だったからな……何が何だか分からないが……若いイケメンに生まれ変わったんだ。青春を謳歌するってのもアリかもな』

郷に入れば郷に従う。

これしか無いと千秋は結論付けた。

千聖「そっか。君みたいなかわいい彼女が居るのに、記憶喪失なんて……本当に申し訳ない」

春凪に頭を下げる姿に、春凪はかなり驚いた顔をしている。

千聖「あの………何か変な事言ったかな?」

春凪「ううん……ちーちゃんが謝ったり、私にかわいいって言うなんて……随分久しぶりだなって」

『そんな事で驚くのか!?普段どんだけ冷たいんだよ。それでも付き合ってるってのが凄いな……さっさと他の男に目を向ければいいのに』

千秋は”イケメンって得なんだな”と思い知った。

千聖「そうなんだ……オレってそんな酷い奴だったんだ(笑)」

春凪「私が世話焼きばっかりしてるからかな。ウザがってたんだよね」

『ダメンズ好きなのか?”私が何とかしなきゃ”って感じだったんだろうか』

その時、千聖の母親が病室に帰って来た。

母親「ごめんね~、遅くなって。明日MRIとかCTとかの検査してもらう事になったからさ。私達は今日はこのまま帰っても大丈夫って」

春凪「そうですか。ちーちゃん、明日ちゃんと診てもらって、原因分かるといいね」

千聖「そうだね。後さ……分からない事だらけだから……またオレの事……教えてくれないかな?」

春凪「うん、いいよ。今の感じだと……色々ビックリするかもしれないけどね(笑)」

千秋は何だか恐ろしい予感がしてしまった。

『多分だけど、この年代にありがちな”イキったクソガキ”の可能性があるな………でも、オレが染まらなきゃいいんだ。こいつはどんな人生を歩んで来たか知らないが……オレはオレのやり方でやり直させてもらうさ』

千聖「ハハ……何か聞きたくなくなったかも(笑)」

春凪「何か思い出すかもしれないから、残念ながら聞かせます(笑)じゃ、おやすみなさい」

母親「春凪ちゃん、救急車で来たんでしょ?家まで送るわ」

春凪「すみません。ありがとうございます」

2人は病室を出て行った為、千秋は辺りを確認する。

「今は夜の11時過ぎか……ん?これは財布か……どれどれ………」

財布の中に免許証を発見した。

「やっぱり衛宮千聖か……この現実に慣れなきゃな……でも、住所は同じ県内だし……オレがいた街から少し離れてるだけだから……何とかなるかもな。土地勘の方は」

今居る地域を確認したら、今度は自分の頭が気になるようでワシャワシャと触り始める。

「しかし……この鬱陶しい長髪は何なんだ?髪切りたいな……あの漫画のキャラみたいにしたい」

更に見ると、どうやら衛宮千聖の私服のようだが……派手な柄のシャツとボロボロのダメージジーンズが傍に置いてある。

「はぁ……服もオレの好みじゃないな。後でウニクロ行こうか……ってこの時代にあったっけ?あったような気がするな」

財布の側に置いてあったのは、昔懐かしいガラケーと呼ばれる携帯電話だった。

「おぉ!懐かしいな!オレ使ってたモデルだ!当時人気だったからな~。ちゃんとカメラ付きだし……データ定額も入ってるから、パケ死は大丈夫だな!後は……電話帳少ないな……友達居ないのか?……そういう所はオレと似てるな。オレも現実の友達居なかったからな。ネット上には沢山居たけど」

携帯をいじっていると、あるはずの物が無い事に気付いた。

「春凪の写真が無いな……普通彼女の写真ならあるだろ。あるのは、ヤンキー漫画の画像とかバイクとか……はぁ……これじゃ春凪に明日何言われるか怖いな」

関係が冷えている予感は、当たっていたのかもしれない。

「明日検査らしいけど……異常無ければいいな。記憶喪失なのは別人の意識だからよ……異常があったら、やり直しは出来なくなるからな」

ひとしきり確認を終えた千聖は、とりあえず寝る事にした。

「明日起きたら……どうなってるんだろ……”夢オチでした”は……勘弁だな………」

不安と期待を抱えて眠りにつき……次の日の朝になった。

パチッと目が覚めたら、そこは昨夜見た病院の天井だった。

「知らない天井……いや、昨日見たから知ってるか……ふぁ~あ……やっぱりこれは現実だ」

病院食を出してもらい、午前中に検査をした。

結果、脳やその他にも異常は見当たらず……記憶喪失と診断された。

検査の合間に母親と春凪が来ていたようで、診断結果を伝える。

母親「そっか……まぁ、これからゆっくり思い出せばいいよ。正直、今のままの性格でいいとは思うけどね(笑)」

春凪「アハハッ!確かに言えてるかもしれませんね(笑)」

千聖「何か……ごめんなさい……迷惑かけてしまって……」

母親「じゃあさ、とりあえず家帰ろうか。春凪ちゃんも一緒にお昼食べてきなさい」

春凪「ありがとうございます」

『この2人、仲良いな。千聖と春凪って付き合い長いのかな……』

結果、退院する事になり……母親が運転する車で衛宮千聖の家に3人で行く事になった。

その間、千聖はずっと窓の外の景色を眺める。

春凪「ちーちゃん、どうかしたの?」

千聖「道を見ておこうと思ってさ。全部忘れてるからね」

春凪「私も協力するからさ!何でも言ってね!」

春凪の力強い言葉と表情に、愛おしさを覚える千聖。

千聖「ありがとう。色々苦労かけてきたみたいなのに…また苦労かけるけど………」

春凪「何かまだ慣れないな~(笑)そんなに丁寧なちーちゃん久しぶり過ぎて(笑)」

母親「私もよ(笑)思い出した時が怖くなっちゃう(笑)」

『それは大丈夫だよ。オレは思い出す事無いし……ていうか……不思議な気分だ。あの穂村春凪が……オレに笑顔を向けてるのが……』

年代と立場も違う、おまけに中身は別人という状況故の事だが……違和感は仕方ないのかもしれない。

千聖「あぁ……懐かしいな。あの店」

春凪「懐かしい?あの店最近出来たばかりだよ?」

千聖「えっ?……あ、そうなんだ……何言ってんだろうね(笑)」

春凪「変なの(笑)記憶喪失なんじゃなくて、未来から来たんじゃない?」

千聖「まさか(笑)」

『やべぇ!テンプレかましちゃったよ!オレの記憶じゃ、あの飯屋もう無いんだよな……これから何かしら口走っちゃうかもな』

初期の頃のコナンにありがちだった、”ガキの頃にやってた”と口走ってしまう状態の千聖。

春凪「ちーちゃん、道は良いとしても運転は大丈夫なの?」

『運転か……最後に運転したのは週末だから……1週間前か。……毎週末運転してるから多分大丈夫だろ』

千聖「うん、多分大丈夫だけど……もし良かったら、ちゃんと監視してもらいたいな」

春凪「OK!教官やっちゃうよ!(笑)」

『春凪って……頼られると嬉しくなるんだろうな。世話焼きしてたみたいだし……これからは色々世話になるんだろうな。37歳の春凪はダメだったけど……今なら大丈夫だろうな』

車内の空気は和やかなものだった。

車は衛宮千聖が住むらしい家に着き、母親と春凪と共に中に入る。

ごく普通の一軒家で、車内で聞いた話によると……千聖の父親は単身赴任で海外に行っているそう。

『エリートサラリーマンなんだな……オレとは違うわ』

母親「じゃあ、私はお昼ご飯作るわね」

春凪「私、手伝いますよ」

母親「春凪ちゃんは千聖の相手してあげてて(笑)全部忘れてるんだから、色々教えてあげて」

春凪「分かりました」

母親はキッチンに行き、千聖と春凪はリビングのソファーに座りながらお茶を飲む。

春凪「じゃあ、何が聞きたい?」

千聖「まぁ……色々あるんだけど………」

春凪から聞いた衛宮千聖はどういう人間なのか。

「高2から付き合っていて、千聖はフリーターで春凪は大学生でバイトも一緒に始めた」

「女の子みたいな顔がコンプレックスで、強がりが目立ち、バイト先でも”生意気だけど憎めない”キャラとして知られている」

「ヤンキー漫画をバイブルとして集めていて、身体も鍛えているが、喧嘩はした事が無い」

「春凪の事を名前で呼ばなくなった」

「服のセンスは春凪の好みではない」

千聖「そっかぁ……彼女を名前で呼ばないのは大変失礼な事を……本当に申し訳ない」

春凪「頭上げてよ、ちーちゃん」

千聖「あのさ……多分、春凪がそうやって甘やかすからそんな風になるんだと思うよ。”ダメなもんはダメ”ってちゃんと言わなきゃ。名前呼ばないし……昨日携帯調べたけど、春凪の写真も無いし……これはダメだ」

つい熱くなった千聖の事を、呆気に取られたような顔で見つめる春凪。

『やべぇ!これじゃ、居酒屋で部下に絡むオヤジじゃねぇか!37歳ってこういうの出るんだなぁ……嫌だなぁ……おまけにオレって……彼女いない歴=年齢だし……夜の店も通った事無い真正のチェリーだし………そんな奴が恋愛語るなんて……』

何とかしなければと思った千聖は、苦笑いしながら答える。

千聖「ご、ごめんね………何か偉そうに言っちゃって………」

春凪「ううん。本当だなって思った……私、世話焼きしてるつもりだったけど……違う方向に行ってたんだね。気付かせてくれてありがとう!」

満面の笑みを浮かべる春凪に、千聖は少し後悔した。

『ヤバいな……もしかして……”あんたみたいなダメ男に構ってる時間が無駄だと気付いたから、別れよう”とかなるのかな……あぁ、ミスった……』

それが顔に出ていたのか、春凪はニヤリと笑いながら言う。

春凪「ちーちゃん、もしかして後悔してる?(笑)自分から尻に敷かれにきてるもんね」

千聖はホッとした。

どうやら思い過ごしだったようだと。

千聖「してないよ。オレみたいな奴は、春凪みたいな素敵な彼女に尻に敷かれた方がまともになるしね(笑)」

春凪「ヘヘッ♪嬉しいなぁ?」

『本当……かわいいな………』

母親「2人共ー!ご飯出来たわよー!」

春凪「はーい!ちーちゃん、行こっ!」

少し駆け足でダイニングに向かう春凪は、今日はチノパンで大きな尻を揺らしている。

『あっちの意味でも尻に敷かれたいね。あんなんで乗られたらたまんないだろうなぁ……ていうか、春凪のエロい身体は昔からなんだな』

春凪のルーツを再認識した千聖も、ダイニングに向かった。

テーブルには、大量の肉や野菜等が並ぶ。

『若い身体なら食べられるかもな。いや……転生前も食べれてたから……いけるか』

春凪「豪華ですねぇ!」

母親「千聖の退院祝いと、色々お世話してくれた春凪ちゃんへのお礼よ」

春凪「いえいえ、私はただ救急車呼んだだけですから」

母親「何言ってるの。春凪ちゃんが救急車呼んでくれて、私にも連絡してくれて、救急車でも付きっきりで居てくれたんでしょ?千聖、ちゃんと感謝しなさいよ」

千聖「ありがとう、春凪。そういえば……オレ……どうして運ばれたんだろ。聞いてなかったな」

春凪「私とちーちゃん、昨日の夜のバイトのシフトが一緒だったのね。いつも通り仕事してたら……レジやってる時にちーちゃんがいきなりフラフラして倒れたんだって。お客さんが騒いで……私が奥から飛び出してきて……意識が戻らなくて」

千聖「そうだったのか……あのさ、それって何時頃かな?」

春凪「確か……7時半位だったかな。特に体調悪いとか何とか言ってなかったから……本当いきなりだったの」

千聖は何となくだが、その時間を覚えている。

『7時過ぎの電車乗って……途中で降ろされて……囲まれて……だから、多分7時半位か。オレが死んだ時に衛宮千聖の身体に………』

時間はリンクしていたようだ。

母親「じゃあ、食べましょっか!」

千聖「いただきます」

手を合わせて言った千聖を見て、2人は微笑んでいる。

千聖「あれ?もしかして……”いただきます”って言った事ないパターンかな?」

春凪「正解!(笑)」

母親「私も数年ぶりに聞いたかも(笑)」

千聖「これからはちゃんと言うよ」

かくいう千聖も”いただきます”を発するのは数年ぶりだった。

『母さんが死んでからは……言わなくなったな』

様々な料理に舌鼓を打つが、千聖が厚焼き玉子を口にした瞬間だった。

千聖「うっ………うっ……うぅぅぅっ………」

春凪「ちーちゃん!どうしたの?泣いてるの?」

母親「えっ!?味見したのに、何か入ってたかしら?」

春凪「私も食べましたけど、何も違和感無かったですよ?」

千聖が厚焼き玉子で涙を流したのには、理由がある。

高梨千秋の母親は、少し甘めの卵焼きをよく作っていて、彼の大好物だった。

「母さんの卵焼きは世界一!」

子供の頃に褒めたら、母親は「もっと手間暇かけたご飯もあるでしょ(笑)」と言いながらも、嬉しそうにしていた。

就職したのを機に実家を離れて1人暮らしを始めた後も、”食生活が乱れないように”と週に数回、料理を作って置いていた。

毎回卵焼きがあって、千秋は大満足だった。

母親が亡くなって以降、ろくに自炊もせずに……食生活は乱れていった。

衛宮家の厚焼き玉子は、その母の味と同じだった。

『まさか……こんな形で……この味を……甘い卵焼きを………』

数年ぶりに口にした”おふくろの味”に、千秋は泣いてしまったのだ。

千聖「美味い………美味いよぉぉぉ……母さん………」

まさか卵焼きで涙を流すとは!と驚く2人だが……同時に嬉しくもあったようで、微笑みながら春凪は千聖の頭を撫でている。

母親「千聖……あんた……この卵焼き最近食べなくてね……でも、嬉しい!明日からまた作るからね!」

春凪「ちーちゃん、良かったね?」

千聖「うん………ありがとう…………」

食べ終わった後は、千聖と春凪が洗い物をする事になった。

春凪「ちーちゃんと並んで洗い物とか初めて」

千聖「多分やらせてたよね。今までは」

春凪「ちーちゃん、仕事はちゃんとするんだよ(笑)お客さんウケ良くて常連さん多いんだよ」

千聖「そういえば、シフト穴開けたよね……大丈夫かな」

春凪「昨日は夜9時までだったから、1時間半位かな?緊急事態だったからそれ位は大丈夫。今日は休みだし」

千聖「そっか。じゃあさ、もし良かったら……バイト先に謝りに行くのに付き合ってくれないかな?」

春凪「最初から連れてくつもりだったよ(笑)」

千聖「さすがだね(笑)後さ……オレ……昨日自分の服見て……買い替えたいなって思ったから……売ったり買ったりしたいんだよね。後、ヤンキー漫画も」

春凪「もちろん協力するよ!」

千聖「ありがとう」

千聖は噛み締めていた。

“彼女が居る生活”とは、こんな何気ない日常も凄く楽しいんだという事を。

洗い物を終えた2人は、千聖の部屋に向かう。

中に入ると、服が脱ぎ散らかしっぱなしだったり、漫画や雑誌が散乱している。

身体を鍛えているとの事で、ダンベルをはじめとする筋トレ道具もあちこちに置いてある。

千聖「汚いな………ま、いいや。整理するし」

春凪「私は服出すからさ、ちーちゃんは漫画の方をお願いね」

千聖「うん。ありがとうね」

千聖は本棚から漫画を引っ張り出し、春凪はクローゼットやタンスから服を出す。

『本当にヤンキー漫画しかないな……オレは趣味じゃないから読まないし。全部売ろう』

意外と数が多いので、何個かに積み重ねていると……クローゼット下のタンスを漁る春凪が、尻を突き出し四つん這いになっている。

『無防備だなぁ……いや、オレは彼氏だからいいのか』

千聖の目線は春凪の巨尻に釘付けになる。

それも仕方なく、春凪のチノパンからはうっすらとラインが透けていて……時折左右に振っている為に、誘ってる風に見えなくもない。

『いいお尻だな………触っても………いいよな……』

一生懸命服を漁っている春凪に千聖はソーッと近付き、ついに左手で巨尻に触れた。

春凪「!!…ち、ちーちゃん?ど……どうしたの……?」

顔を赤くして照れている春凪を見て、千聖は尻を撫で回した。

『すっげぇぇぇ!生まれて初めて女の子に触った!めっちゃ気持ちいいぃぃぃ!!』

春凪「ちーちゃん……恥ずかしいよ……」

拒否する様子が無いのは、立場が彼氏だからだろうか。

千聖「ごめん……春凪のお尻見てたら……触りたくなっちゃって……」

春凪「大っきいから恥ずかしいよ……前のちーちゃんには”ダイエットしろよ”って言われてたし……」

千聖「じゃあ、それは取り消しだね。春凪は女の子らしいスタイルしてるから、ダイエットなんか必要ないよ」

『何がダイエットだよ!こんなにエロい身体してんのに、何させようとしてんだ、衛宮千聖は!』

大き過ぎるあまり、触る場所が沢山ある春凪の尻を撫でながら、千聖は右手で春凪の頬に触れる。

千聖「春凪……かわいい」

照れて真っ赤になっている頬は熱を帯び、千聖の手に温もりが伝わる。

千聖は四つん這いのままの春凪に、優しくキスをする。

『これがオレのファーストキス……他人の身体だけど……いいよな』

初めて触れた女性の唇は、とても柔らかくて気持ちいいものだった。

春凪「ちーちゃん………嬉しい?」

照れ笑いする春凪が愛おしくなった千聖は、そのまま立つように促した。

『鼻息荒くなるかと思ったけど……意外と冷静にやれてるな、オレって』

白と黒のボーダーのシャツは、胸元が激しく膨らんでいる。

千聖「春凪……胸も素敵だよ」

シャツ越しにそっと触れると、ビクッと震える春凪だが……表情は嬉しそうに笑っている。

『これが胸……こっちも柔らかい……やっぱり凄いな………』

ムニュッと音がしそうな位に揉むと、春凪は「あっ……」と小さく喘ぐ。

『かわいいなぁ!オレに触られてそんな声出すなんて!生まれ変わって良かった!!』

左手を再び尻に這わせると、元々パツパツ気味だった為に形が掌ですぐに分かる。

大きくて、丸みを帯びた膨らみは果実のよう。

後ろから見たら、腰回りの丸みが素晴らしいというのが容易に想像出来る。

『すげぇプリッとしてるなぁ!美巨尻ってやつかな!本当すげぇぇ!!』

太腿との境目は片手の掌1つ入りそうな程に、尻肉の張り出しが凄い。

春凪「んっ……ちーちゃん…………」

千聖「春凪……今までごめんね……これからオレは……春凪の全てを受け入れる。春凪はこんなに素敵な彼女なんだ……忘れてるとはいえ、それに気付いていなかったのは申し訳ない」

春凪「ちーちゃん……好き……」

千聖「春凪………」

『このまま……してもいいよな?……中身は童貞だから……テクは無いし、見様見真似だけど…』

お互いの空気が変わり、再び唇を重ねようとした瞬間だった。

母親「千聖ーーー!お母さん出かけてくるから、戸締りしてよーーー!?」

母親の声を聞いたら、2人は離れてしまった。

千聖は部屋の外に出て、「分かったー!」と返事をする。

春凪を見ると、再び服を漁っていた。

千聖「春凪……ごめん……」

春凪「謝らないでよ。私……本当に嬉しかったから……また、ちーちゃんとやり直せるって」

千聖「そう言ってくれて、ありがとう」

結果、そのまま作業は進み……漫画は全て売り、服も殆どを売る事にした。

春凪「本当に良かったの?」

千聖「うん。好み変わったみたい(笑)これ売ったらウニクロ行きたいんだよね」

春凪「私よく行くよ」

千聖「そうなんだ。じゃあ、春凪が選んでよ」

春凪「OK!バッチリとコーデしちゃう!」

千聖「後はこの髪なんだけど……鬱陶しいから切りたいんだよね」

春凪「それなら近所に床屋あるよ。ちーちゃん、伸ばしっぱなしだから美容院行ってないからさ。美容院は予約必要だから」

千聖「時間あるかな……これ売って、服買って、バイト先に挨拶行って……」

春凪「明日も私達休みなんだよ。今週は土日シフト入ってないからさ!コンビニは明日行けばいいよ。いつも一緒のメンバー明日居るし、店長も居るから」

千聖「そうなんだ」

春凪「昨日の夜にメールしといたからさ。”ちーちゃんは無事です。ただ、記憶喪失っぽいので後で一緒に行きます”って」

千聖「さすがだね。手回しが早い(笑)」

春凪「でしょ?(笑)だから、今日はこのままちーちゃんとデートだよ?明日はみんなに生まれ変わったちーちゃんを連れて、ビックリさせちゃう!」

ピョンピョン飛び跳ねる春凪は、胸元のたわわな膨らみをブルンブルン揺らしている。

千聖「春凪は本当かわいい。胸も揺らして(笑)」

春凪「エヘヘッ♪恥ずかしいけど嬉しい?」

2人は服や漫画を袋に詰めて、春凪の車に乗って店へ向かった。

服と漫画を売り払い、そのお金で服を買い替えてから床屋へ向かう。

春凪「ちーちゃん、髪型決めてるの?」

千聖「紙に書いてきたんだ」

1枚の紙を取り出し、そこにはサイドから後頭部を刈り上げて、上の髪を少し被せてあるイラストが書いてある。

春凪「オシャレじゃん!しかも、ちーちゃん絵上手くなったね(笑)」

『イラストは暇つぶしによく書いてたしな。イメージとしては東京卍リベンジャーズの松野千冬だ。ヤンキー漫画だけど、話題だから読んでたし……ちょうど顔も似てるし』

千聖「気に入ってくれた?」

春凪「うん!気に入った♪この伸ばしてる部分は茶髪にしたらいいんじゃない?」

千聖「染めて大丈夫なの?」

春凪「仲良い先輩も、店長すらも染めてるから大丈夫(笑)」

千聖「じゃあOKだね(笑)」

『人生初の茶髪が他人の身体とは……色々起きるもんだな』

近所の床屋に行き、イラストを渡して、春凪のリクエストも入れて……新しい髪型に生まれ変わった。

春凪「ちーちゃん似合ってる!」

千聖「本当?嬉しいね」

春凪「今日1日で何回も惚れ直しちゃった?」

千聖「ありがとう」

終わった頃には夜になっていたので、そのまま送ってもらった。

ところが、車は家の前では無い場所で停止したのだ。

千聖「春凪?ここは?」

春凪「ちーちゃん……私の事……好き?」

暗い道での暗い車内だが、春凪の表情は真剣なのは千聖にも分かる。

『”好きだよ。だから一緒に居るんだ”って……素直に言えたらいいのにな。……今までの衛宮千聖の気持ちは分からないが……きっと気持ちは冷めていたのかもしれない。………別人のオレは……どうしたらいいんだろうか……』

あまり間を開けても良くは無いと判断した千聖は、まずは口を開いた。

千聖「今までのオレは、君に対して冷たくしていたみたいだから………不安になるのはよく分かる。だから……今オレが何を言っても……信用はしてもらえないと思うんだ」

春凪「……………………」

千聖「オレは君に感謝してるし、愛おしいと思ってる。これから先のオレを見て……君に対する気持ちが本物かどうかを見定めてほしいんだ」

中身は高梨千秋であり、別人だから、春凪に対する気持ちは自分でもよくは分かっていない。

自分に言い聞かせる意味でもある提案だった。

春凪「うん……………分かった。何か……今のちーちゃん、大人みたいだね(笑)」

千聖「えっ?」

春凪「いやね、普通に”好きだよ”って言うのかな?って思ってたらさ……台詞が若くないっていうか(笑)ちーちゃんの口から出て来る言葉とは思えないっていうか(笑)」

『そりゃそうだよ。37のおじさんだし、童貞なのに……よくもまぁペラペラと喋れたなぁ。やっぱり漫画の読み過ぎと年の功かな』

千聖「ハハハ……記憶失くしたせいかな(笑)」

春凪「でもね……ちーちゃんの言葉嬉しかったよ。だから……一緒に居てね」

運転席から左手を伸ばして、助手席の千聖の右手にソッと重ねる春凪。

千聖「もちろんだよ」

千聖は春凪の手をギュッと握り返した。

春凪「覚悟してよ?これからは、この大きなお尻に敷いちゃうんだから(笑)」

左の尻を上げて、ポンポン叩いてアピールしながら笑う春凪に対して、千聖は尻とシートの隙間に手を突っ込んだ。

千聖「むしろ潰されたいかな(笑)」

春凪「もう!(笑)」

ケラケラ笑う顔に、更に愛おしい気持ちが増した千聖。

『ずっと見ていたいよ……君の笑顔。衛宮千聖が出来なかった事……いや、やらなかった事をオレがやる』

決意を固めた千聖を乗せて、春凪は車を走らせた。

車は千聖の家の前に着いた。

千聖「春凪、オレのわがままに付き合ってくれてありがとう」

春凪「ううん。すっごい楽しかった!」

千聖「明日はバイト先への挨拶だけど……オレにとっては初対面みたいなものだからさ……春凪が居てくれたら心強いよ」

春凪「私もシフトに穴開けたの謝る立場だからね(笑)」

その後も軽く話をして、春凪は帰宅する事になる。

千聖「春凪………おやすみなさい」

春凪「ねぇねぇ、キスはしてくれないの?」

千聖「してよかったんだ」

春凪「むしろ、してくれなきゃ怒っちゃうぞ(笑)」

千聖「春凪………チュッ」

春凪「んっ………ありがとう?」

千聖は車から降りて、春凪の車を見送った。

『こんな人生……幸せ過ぎだろ!』

叫びたい気持ちを堪えて、家の中に入っていった。

服が変わったり、髪型が変わった事に千聖の母親も驚いていたが概ね好評だった。

その日の夜は普通に寝て、朝を迎える。

「ちーちゃん、朝だよ」

千聖「う~ん………あと10分………」

「それ言って30分経ってますよ。早く起きて」

千聖「う~ん………」

「しょうがないなぁ」

声の主は千聖の手を取り、自分の胸元に持っていった。

千聖が動くと、柔らかいがしっかりした肉感と、ツルッとした布地らしき感触を掌に感じたのだった。

千聖「ん?柔らか………」

目を覚ますと春凪が座っているのだが……黒いTシャツを捲り上げて、水色のサテン生地のブラジャーに包まれているたわわな胸を触らせている。

千聖「は、春凪!?」

春凪「やっと起きた?(笑)もう9時過ぎだよ。お母さんも出かけたよ」

千聖「あぁ……ごめん………時間決めてなかったからね……」

春凪「私、今日大学の課題進めなきゃいけないから午後には帰らなきゃいけないの。だから起こしに来たんだよ。バイト先に行く為に」

千聖「そっか………こんな幸せな起こされ方なら毎日寝坊するわ(笑)」

春凪「エッチ?でも、嬉しいな♪」

千聖「今度はお尻で踏んでもらいたい(笑)」

春凪「もう!(笑)」

目覚まし時計よりも強烈な刺激で朝を迎えた千聖は、春凪に促されて朝食、歯磨き、着替えを済ませる。

春凪「ちーちゃん、確か明日からシフト入ってるはずだから……今日はちーちゃんの運転でね。道教えるから、また覚え直しだよ」

千聖「そっか。鍵は部屋にあったから……多分大丈夫だろう。運転は」

春凪「ゆっくり安全運転でね」

千聖「もちろんだよ」

ゆっくりする間もなく、車に乗る事になり……家の駐車場に停まっている軽自動車へ向かう。

千聖「おぉ!懐かしい車だな~。まだ走ってんだなぁ」

春凪「懐かしい?この車最近出たばっかだよ。ちーちゃん新しい物好きだから、2台目に買い替えて間も無いよ?」

『あぁ……まーたやっちまった……オレにとっては17年前の車だし……』

千聖「ハハ……何言ってんだろうね、オレって(笑)」

春凪「変なちーちゃん(笑)」

車に乗り込むと、またうっかり口走りそうになるのをグッと堪える千聖。

『キーをイグニッション刺すシステムも懐かしいな……オレの車はスイッチスタートだったし……』

春凪「じゃあ、早速右に曲がって……」

春凪の案内で向かったバイト先のコンビニは、車で10分位らしい。

千聖「意外と近いんだね」

春凪「だから選んだ所あるし(笑)距離短いから、バッテリーがあがらないように、帰りはたまに長距離走らせるといいみたい」

千聖「さすが春凪だね」

春凪「はやっちに教わったの」

千聖「はやっち?」

春凪「バイト先の先輩で、私達の1つ上の人。ちーちゃんとも仲良しなんだよ」

千聖「今のオレは仲良く出来るか分からないけど」

春凪「まぁ、後短い期間だから大丈夫じゃない?」

千聖「短い?」

春凪「あのね、はやっちは……あ!あのコンビニだよ」

話の途中で着いてしまった為、はやっちなる人物の事も短い期間の謎も分からないまま終わった。

千聖「どうしよ……緊張してきた……」

春凪「そうだよね。向こうはグイグイ来るだろうけど……ちーちゃんは今のままでいれば大丈夫だし、基本的には優しい人達ばかりだから、ちゃんと受け入れてくれるよ」

『グイグイ来るのか……苦手だなぁ……』

千聖は春凪の後ろに隠れるようについていき、従業員事務所のドアを開けた。

中には若い男と、女性が1人作業している。

春凪「はやっち、すみ姉、お疲れさまでーす」

「おぉ!ハルじゃん!ちーは大丈夫だったか?」

春凪「うん!だから連れて来たけど……ちーちゃん、記憶喪失になっちゃって……」

「記憶喪失!?大丈夫なの!?」

春凪「病院では脳とか身体とかに異常は無いって。あの倒れる前までの事は全部忘れてるから、仕事は覚え直しだけど(笑)」

『この女の人……多分オレと歳近いよな?でもタメ口か。アットホームというか何というか……』

「ん?お前、ちーなのか?」

若い男が春凪の後ろに居る千聖に気付き、声をかける。

春凪「うん。ちーちゃん記憶喪失になったら性格変わったっていうか、別人になって(笑)急に服変えたい、髪切りたいって言うし……何より、凄く優しい丁寧な人になったし」

「ちー!大丈夫だったか!?すげぇ心配したぞ!」

若い男が千聖の肩を掴んで迫って来る。

千聖「あ……あの………はじめまして……」

「やっぱりそうなるか~……ちーとは付き合いなげーんだけどなぁ。ま、しゃーねーか」

「そんなオドオドしてるなんて、ちーちゃんらしくないね(笑)」

女性がクスクス笑う。

その時、店側のドアが開いて、少し年老いた男が入ってきた。

「おぉ!千聖君、無事だったか!記憶喪失って聞いたけど……大丈夫だったか?」

「大丈夫らしいっすよ、店長。ただ……仕事は覚え直しらしいっすけどね(笑)」

「そんなもんはどうとでもなる。あの時、いきなり倒れたからビックリしてなぁ」

春凪「ちょっと落ち着きましょ(笑)ちーちゃんが怯えてるから」

衛宮千聖ではない別人の為、いきなり色んな人間がグイグイ来るアウェイの状況に困惑する千聖。

千聖「あの………この度はご迷惑をおかけしまして、本当にすみませんでした!」

深々と頭を下げる千聖を、春凪は優しく見守る中……他の面々は呆気に取られている。

「なぁ、お前……マジでちーなのか?本当に別人なんじゃねーか?」

春凪「その可能性なくは無いかも(笑)出来たばっかのご飯屋さん見て”懐かしい”って言ったり、買ったばかりの車なのに”まだあったんだ”なんて言うし、未来から来た別人かも(笑)」

「でもさ、これが本来の姿なんじゃない?ちーちゃんって無理してる感じあったし」

「そうだなぁ。”別人になった”じゃなくて、”元に戻った”のかもな」

『謝ったのに驚かれるとか……どれだけ生意気だったんだよ』

春凪の言葉にドキッとしたが、とりあえず場はおさまったようで安心する千聖。

「じゃあよ、改めて自己紹介だ。オレは竹内颯斗(たけうちはやと)21歳だ。”はやっち”って呼んでくれ」

颯斗は短髪を茶色く染めて、身体もガッチリしていて背が高く威圧感がある。

雰囲気的にはLDHに居そうなチャラい男。

千聖「よろしくお願いします」

『こいつが”はやっち”か。まさか男だったとは……そういや駐車場に派手なスポーツカーあったけど、多分こいつのだろうな。だからバッテリーの事とか知ってたのか』

「私は柊香澄(ひいらぎかすみ)。みんなから”すみ姉”って呼ばれる35歳の人妻よ」

千聖「よろしくお願いします」

歳の割にはかなりの童顔で、黒髪のショートカットがよく似合っている。

そして、千聖が注目した点がある。

『この人、木村文乃に似てるな……ていうか……めっちゃ胸デカいな!春凪よりデカいんじゃないか!?』

コンビニの制服の胸元の膨らみが凄く、名札の主張も激しい。

ボタンシャツを着たらはちきれそうな雰囲気を漂わせる。

「オレは店長の小椋毅(おぐらたけし)。50のオヤジだけど、気持ちは30代だ(笑)」

春凪の言う通り、髪は茶髪だが毛量は少なく……若作りしている感じが出てしまっている。

『この3人だけ見ると、店員の顔面偏差値高いな……この店長の趣味か戦略かどっちかだな』

千聖「よろしくお願いします」

春凪「後何人か居るからさ、シフト被ったら紹介してもらいなよ」

千聖「うん。明日からだよね?」

春凪「そうだね。明日の朝8時から……だっけ?」

香澄「えーっと……うん、明日8時から5時ね。私も8時からだから、教育係してあげちゃう(笑)」

春凪「私は明日大学だから、夕方からなんだ。ちーちゃんとは入れ違いだから、すみ姉にちゃんと教わってね」

千聖「香澄さん、よろしくお願いします」

香澄「アハハッ!ちーちゃんじゃないみたーい(笑)」

『普通の挨拶なのにな……やっぱり若いイケメンは色々得してるんだろうか……普通の社会じゃ通用してないよな』

その他、色々話をした後に昼頃になって2人は帰る事にした。

千聖が運転する車で、昼食を食べる為の店を探す。

千聖「はぁ……緊張した………」

春凪「みんないい人だから大丈夫だよ」

千聖「でも意外だよね。春凪って、凄く真面目でしっかりしてる人なのにさ、”はやっち”とか”すみ姉”とかタメ口とか。やっぱり若いからかなぁ」

春凪「ちーちゃんも若いはずなのに(笑)まぁ、高1からバイトしてるし、付き合い長いからだよ。普通だったら怒られるのは分かってます(笑)」

千聖「ハハハ……記憶喪失になったら年まで取っちゃったかな(笑)」

『歳の差もだけど……人間的なノリが違うというか……そういう部分もあるのかもな』

信号待ちの間、助手席の春凪の下半身に目をやる千聖。

春凪「ちーちゃん、どーこ見てんのかな?(笑)」

千聖「いい脚だなって」

春凪「太いんだけどね~」

パツパツに張ったジーンズが、エロスを醸し出している。

千聖は内腿に手を突っ込んで、軽く揉む。

千聖「春凪はそんな事言いながら、凄い下半身がエロく見えるの履くじゃん?」

春凪「自然となっちゃうの!(笑)体型隠そうとするとダボダボするし……それが嫌だから」

千聖「オレは春凪のファッション好きだよ。女の子らしいスタイルが際立って素敵だよ」

春凪「エヘヘ♪何かときめいてばっかりだなぁ。ちーちゃん記憶喪失になって良かったのかも(笑)」

千聖「喜んでもらえて嬉しい」

内腿を触る手が、段々股間へと近付き……春凪もわざと脚を開く。

春凪「んっ……ちーちゃん………ドキドキする……」

千聖「ジーンズ越しだと……無理だけど……」

春凪「いいよ……こうされてるだけで……」

『タイミング悪いなぁ……ただ……こんなセクハラまがいの事でも……彼女は受け止めてくれるんだもんな』

真っ昼間という事もあり、童貞という事で自信が無い千聖は……春凪のジーンズ越しに股間に触れているのが精一杯だった。

昼食を食べるのに選んだのはファミレスだった。

他のお店は混雑していたらしく、比較的空いていそうだった為だ。

千聖「そういえばさ……颯斗さん、何か期間短いとか言ってたけど」

春凪「あぁ、あれね。はやっちね、後1週間でバイト辞めるの」

千聖「こんな時期に?」

春凪「東京で親戚の人がやってる会社に就職するんだって。本当は4月からだったんだけど……何か向こうのトラブルか何かで遅れてさ。GWに引っ越しなんだって」

『東京か……確かに馴染めそうだな』

春凪「だから今度の土曜日ね、私達夕方までバイトした後にはやっちの送別会やるんだ。彼のアパートで」

千聖「アパートで………」

春凪「ちーちゃんは覚えてないかもしれないけど、結構遊び行って泊まってたんだよ?」

『随分サラッと言うなぁ……衛宮千聖は春凪に冷たかったらしいし……何かあるんじゃないだろうな……って、いやいや……フラグ立ててどうするよ』

春凪「すみ姉も来るから4人で食べたり呑んだりだよ。今のちーちゃんは思い入れ無いかもしれないけど、約束してるからね」

千聖「うん。ちゃんと行くよ……って、香澄さんも?旦那さんとか大丈夫なのかな」

春凪「すみ姉って旦那さんとあんまり上手くいってないみたい(笑)お子さん2人居るんだけど、実家で見てもらうんだって」

千聖「そうなんだ」

春凪「せっかくだから楽しもうよ。それで気持ちよく送り出してあげよう?」

千聖「うん………分かった」

自分は当然知らない、バイト先の人間関係の絆。

普通に笑顔で話す春凪に、あれこれ突っ込むのは間違いかと思った千聖は……何も言えなかった。

『深く考えるのはやめよう』

千聖の判断が吉と出るか凶と出るか……この時点では知る由も無い。

昼食を食べた後は、春凪を家まで送って行く。

千聖「春凪、一緒に居てくれてありがとう」

春凪「ちーちゃん………」

目を閉じて、唇を突き出す春凪に千聖はソッと口づけをした。

春凪「ヘヘッ♪答えてくれて嬉しい?」

千聖「何度でも答えるよ」

春凪「ありがとう?じゃあ、後でメールするね」

車を降りて、玄関に向かう春凪の後ろ姿を見送る千聖。

『大丈夫だよな………何も……心配しなくていいよな………春凪』

考えるのをやめたはずだが……やはり不安は付き纏う。

千聖は家に帰り、気分を払拭するかのように……筋トレ道具で運動した。

おかげさまで疲れた千聖は、春凪とメールのやり取りをして夜は普通に寝た。

次の日、朝起きて初めてのバイトへ。

『オレが転生前にバイトしてたのと同じチェーン店だったから……いくらかは身体が覚えてるかもしれない。と……期待するか』

7時45分頃に事務所に入ると、香澄が先に来ていて制服を羽織ろうとしていた。

香澄「ちーちゃん、おはよ。今日からまたよろしくね」

千聖「はい。色々ご迷惑かけるかもしれませんが、よろしくお願いします」

香澄「フフッ。そんな緊張しなくていいよ(笑)」

香澄の持つ癒し系の雰囲気に和むが、それとな不釣り合いな胸の膨らみの激しさを意識してしまう。

『香澄さん……とんでもない爆乳だな……子供2人居るって言ってたし……何か母乳が出る時は大きくなるらしいけど……そのまま残ったんだろうか……』

“いけない”と思いつつも目を奪われてしまう程に、香澄の胸には惹きつける力がある。

香澄「じゃあ、まずは朝の流れから教えるね」

千聖も制服を羽織り、香澄についていく。

仕事故に下はジーンズだが、今度は下半身にも目がいってしまう千聖。

『香澄さんの下半身……凄いどっしりしてる……お尻は少し垂れ気味で……太腿ムチムチして……お母さんなんだな。人妻のエロスを感じる……』

香澄は千聖の視線を感じたのか、少しクスッと笑っている。

夜勤のおじさん店員からの引き継ぎを終えたら、弁当やパンを棚に並べていく。

香澄に教わりながらやっていると、昔取った杵柄というか……バイトしていた頃の記憶が蘇った事、衛宮千聖の若い身体故にイメージ以上に動ける事が分かった千聖。

香澄「ちーちゃん、やっぱり身体が覚えてるのかな?思ったより手際良く動けてるね」

千聖「香澄さんの教え方が良いんですよ」

今の所は和やかな空気でやれている。

香澄「じゃあ、飲み物補充しよっか。バックヤード行くよ?」

千聖「はい」

2人はバックヤードに向かい、缶コーヒーやペットボトルを運んで補充していく。

『そういや、ドリンクコーナーの裏ってこんなだったよな……向こうにお客がいる……そんな場所に香澄さんと2人きりなんて……ドキドキするな……って、さっきから何考えてんだ!オレは』

自分に喝を入れる千聖に、香澄が囁く。

香澄「ねぇ、ちーちゃん。何か思い出さない?ここの場所」

千聖「えっ?……特に何も……何かあったんですか?」

香澄「ちーちゃんね、いっつもおばさんにセクハラしてきたんだよ」

知らされた衝撃の事実に驚きを隠せない。

千聖「えっ……すみません………人の奥様にそんな事してたなんて………」

香澄「やっぱり覚えてないか~(笑)」

『颯斗はやりそうだけど、衛宮千聖がやってたとは……春凪をほったらかして何やってんだかよ……』

香澄「ほら、おばさんおっぱい大きいでしょ?いっつも揉まれるし、脱がされるし、吸われるし(笑)」

とんでもない話を笑いながらする事は疑問だったが、千聖は黙って耳を傾ける。

「お尻も触られるし、おちんちん舐めさせられるし、喉奥に入れられた事もあるし”オレのミルク飲んでよ”なんて精子も飲まされたなぁ~(笑)挙句の果てにはバックヤードの監視カメラの死角の場所で挿れられた事もあるよ」

もはやセクハラを通り越してレイプの域に入っている話に、千聖は落ち込んだ。

千聖「すみません………って、謝って済む話じゃないですよね」

香澄「でもね、おばさん嫌じゃなかったの(笑)子育てに追われてる内に旦那とのそういうのもなくなって、欲求不満だったし(笑)今じゃ旦那とは何にもないけど若い子にされるのが気持ちよくなってるんだから」

『女って不思議だな………』

中身が別人とは知る訳がない香澄にとっては、自分を犯していた男のはずだが……笑って受け入れている事が疑問なのだ。

『しかし………香澄さんの………』

棚の下段の飲み物を補充する千聖が右横を見ると、右手のみを使って上段の飲み物を補充する香澄の……暴力的な胸の膨らみに目を奪われる。

左手を使っていない為、視界を遮る物が無い為によく見える。

『すげぇなぁ……本当に爆乳だ……中身どうなってんだろ……って、ヤベェ!勃ってきてる……』

香澄は千聖をチラ見すると、見透かしたようにニヤッと笑う。

香澄「ちーちゃん、おばさんのおっぱい見てるでしょ(笑)」

千聖「あっ……すみません………」

香澄「もしかしてさ、さっきの話聞いて意識しちゃった?記憶喪失でもエッチな気持ちはあるんだね~(笑)」

千聖「いや……あの………」

香澄「ねぇ、おばさんが気持ち良くしてあげよっか?」

千聖「な…何言ってるんですか………」

香澄「記憶を取り戻す為だよ(笑)」

千聖「でも……オレには…………」

香澄「ハルが居るからって?今までだってハルが居ても関係無しにしてたじゃん(笑)」

千聖「いや……オレはもう………」

香澄「ふ~ん?じゃあ、今立ってみてよ」

千聖「えっと……今は………」

香澄「おちんちん勃ってるから立てないんでしょ(笑)」

千聖「あの………」

香澄「それじゃお客さんの前に出れないよね。おばさんが鎮めてあげる?」

香澄は千聖を立たせると、ジーンズ越しの股間の膨らみを撫でて微笑んだ。

香澄「ほらぁ……やっぱりじゃん」

手慣れた動きでジッパーを下ろし、中から無理矢理勃起したモノを引っ張り出した。

千聖「ちょっ!」

香澄「シーッ!お客さんにバレちゃうよ?」

衛宮千聖のイキリ立ったモノを見るのは初めての千秋は、香澄の行動にもだが……自分のモノにも驚いた。

『めっちゃデカいな………』

香澄「フフフッ。こんなにしちゃって?いつもはされる側だけど、今のちーちゃんはかわいいから、おばさんがしてあげちゃう?」

香澄はそのまま口に咥えて、千聖の腰を掴んだ。

千聖「あぁぁっ………」

初めてのフェラチオは、彼女ではなく人妻だという事実……香澄のぽってりした唇の柔らかさ……コンビニ店内だというのに、じゅるじゅると音を立てて美味しそうにしている。

香澄「んっ……じゅるっ………おいひい……ちーちゃんのおちんちん、凄い大っきくて硬い?」

『これが……フェラ………初めてが……バイト先の人妻なんて!AVみたいな展開になるとはっ!……生まれ変わったって……凄いな!』

人の口の中とは、こんなに温かくて気持ちいいものなんだて知った千聖。

香澄「この先っぽをね、いつも喉の奥に突っ込んできてね……私がえずくのを喜んで見てたんだよ?今日はおばさんがお仕置きしちゃう?」

香澄は亀頭からカリにかけての部分を咥えて、敏感な部分を舌先でいやらしく刺激した。

千聖「あっ……香澄さん………気持ちいい……」

香澄「気持ちいい?出したかったら出していいよ?」

いやらしい舌使いと、香澄の上目遣いをくらった千聖のモノは何かが尿道を迫り上がって来るのを感じた。

千聖「あぁ………イッ…………」

(ドビャアァァァァッ)

一気に体力を持っていかれる程に、大量のタンパクを含んだ白濁した液が香澄の口内で発射された。

香澄「んっ……んっ……んはぁっ………ちーちゃん、多すぎ(笑)口から溢れちゃいそうだったよ?」

千聖「す……すみませ…ん………」

香澄「気持ち良過ぎちゃった?(笑)いつも捌け口にしてたおばさんのフェラで興奮した?」

千聖「捌け口なんて………」

香澄「それはイジワルで言っちゃった(笑)でも、気持ちよくなったなら嬉しいな?」

恥ずかしくなった千聖は、急いでモノをしまう。

香澄は爆乳を押し付けるように千聖に密着して、耳元で精子を飲んだ口でキスをする。

香澄「またしたくなったら言ってね。おばさんが受け止めてあげる?」

千聖「か………香澄さ………」

香澄「さぁ、仕事戻ろっか」

バックヤードから飲み物を出し始めてから、時間的には10分程度だろうが……とても長く感じた千聖。

『気持ち良かった………これが……フェラ……これが人妻………凄い世界だ………』

何事も無かったかのように、安産型の尻を震わせながら歩く香澄を……千聖はまともに見る事は出来なかった。

その後は3時頃までは香澄の指導を受けた。

香澄「私はこの時間で上がるんだ。下の子の幼稚園の関係でね」

千聖「あの………ありがとうございました……」

香澄「それはどっちに対して言ってるのかな?(笑)」

千聖「あ……あの…………」

香澄「どっちもって事にしてあげる?じゃ、お疲れさま」

香澄は制服を脱いで帰って行く。

『春凪………ごめんなさい…………』

普通なら嬉しい状況かもしれないが、立場が立場だけに罪悪感の方が大きいのだった。

絶望している間もなくその後は店長の小椋の指導の下、レジ打ちのリハビリをこなす千聖。

5時前に春凪が出勤してきて、引き継ぎをする。

春凪「ちーちゃん、お疲れさま。久しぶりの仕事はどうだった?」

千聖「香澄さんの指導が分かりやすいからさ、思ったより動けたよ。まだまだこれからだけどね」

春凪「それは良かったね。私とは土曜日以外シフト被らないから……仕事はすみ姉とか、はやっちに教わってね。不安な点あったらメールとかしてくれたら、出来る範囲でアドバイスするよ」

千聖「ありがとう。春凪」

にこやかに笑う春凪を見て、千聖は心が痛む。

バイトを終えた後は、真っ直ぐ家に帰って自室に籠った。

「春凪………ごめんね………オレは君を……裏切ってしまった……」

“衛宮千聖がやらなかった事をやる”と誓ったのに、同じ事をしてしまった自分が許せなかった。

悩んでいる間に母親が帰宅して、夕食を食べたら風呂に入り、バイトを終えた春凪とメールのやり取りをして眠りについた。

「明日も8時からだったな……行かなきゃいけないけど……香澄さんとは顔合わせづらいかも……」

次の日の朝、不安な気持ちのままバイトに行くと……香澄もシフトが入っていたらしくて出勤していた。

香澄「ちーちゃん、おはよ」

何事も無かったかのように、優しい笑顔で挨拶する香澄に驚く千聖。

千聖「お…おはようございます」

香澄「あれ~?何か不安そうな顔してるな~。おばさんに会いたくなかったかな?(笑)」

千聖「い…いえ……そんな事ないですよ」

まともに目を合わせづらい千聖に近付き、顔をグッと掴む香澄。

香澄「ちゃーんと目を見て話しなさい(笑)ウフフッ?」

千聖「すみません………」

香澄「ま、仕方ないか(笑)いきなりあんな話されちゃね。でもさ、おばさんは嫌じゃないんだから、ちーちゃんは何も気に病まなくていいからね?」

『それもなんだけど……フェラしてもらったのもあるんだよなぁ……またあんな目に遭ったら……オレはどうしたらいいんだ……』

香澄「じゃ、今日も頑張ろ?レジ打ち多めにいくからね」

千聖「はい」

朝の品出しを始めて、サポートを受けながらレジ打ちをこなす。

途中、1人の女性客が千聖に声をかけてくる。

女性客「ちーちゃん、この前倒れたんだって?大丈夫なの?」

千聖「はい。大丈夫なんですけど……」

香澄「そのせいで記憶喪失になっちゃって、また仕事覚え直しなんですよ」

女性客「そうなの!?大変じゃない。私、買い物する度にちーちゃんと話してるからさ。何かあったら協力するからね」

千聖「はい……ありがとうございます」

女性客「何か、髪型に似合わずかわいくなったじゃん(笑)じゃあ、また来るからね♪」

千聖「ありがとうございました。またお越しくださいませ」

『凄い美人だったな……OLさんかな……スーツが似合ってたし』

香澄「ちーちゃん、バックヤード行くよ?」

千聖「は…はい…………」

レジを離れて香澄とバックヤードに向かう。

飲み物を補充する為なのだが、千聖はドキドキが止まらない。

香澄「ちーちゃん、さっきの人ね……ちーちゃんのファンなんだよ」

千聖「ファンとか居るんですか?」

香澄「みんな大体居るよ。”あの人から買い物したい”ってね(笑)」

千聖「凄い世界ですね………」

香澄「さっきは残念がってたな~。せっかくちーちゃんのレジに並んだのに、私が居たからね~。”このおばさん、ちーちゃんに巨乳で迫ってないでしょうね!?”みたいなオーラ感じたもん(笑)」

千聖「そうなんですね………」

香澄「私とハルはさ、男のお客さんには好かれるんだけど……女のお客さんからはあんまりなんだよね~。おっぱい大っきいから”男に媚び売ってる”って思われたりとか。実際はそんな事ないんだけどね~」

『春凪もやっぱり男のファン多いんだ……そりゃそっか。かわいいし、スタイル良いし……って事は……春凪の巨乳とか巨尻が……オカズになってる可能性も………』

そう考えた千聖は、自然と勃起が進んでしまった。

香澄「ん~?ちーちゃん、もしかして……”ハルがいやらしい目で見られてる”って考えたら興奮しちゃった?(笑)」

千聖「い……いや……そんな事思いません……」

香澄「そうだよね。大切な彼女が、ギラついた男達にいやらしい目で見られるなんて……嫌だよねぇ?」

千聖「そうですよ……嫌に決まってます」

『香澄さん……意味深というか、嫌な所突いてくるというか……』

香澄「おちんちん勃ってるなら、またおばさんが抜いてあげよっか?」

千聖「いえ……大丈夫です。オレは……春凪を裏切りたくないですし、香澄さんを道具みたいに扱うような人間になりたくないです」

香澄「おばさんは別に構わないんだけど(笑)まぁ、抜きたくなったらいつでも言ってね?」

返事に困る言われ方をしたまま、話は終了した。

香澄の誘惑を振り切ったはいいが、春凪に向けられる目線に関しては……嫌じゃないという思いに至った事に戸惑いを隠せない千聖。

『春凪………ごめんね……………』

そして、バイトと休みを含めて数日経ち……颯斗の送別会がある土曜日になった。

5時でバイトが終わった千聖、春凪、颯斗はコンビニを出て、それぞれの車で香澄が待つ焼き肉屋に向かって食事を済ませる。

その後はスーパーで酒、つまみ等を買ってから颯斗の住むアパートに向かう。

3人の車は近所の空き地に停めて、2Kの部屋に入っていく。

ある程度の荷造りはしているようで、リビング部分にはテーブルしか無いのでスペースは広く、雑魚寝するにも片付けが早いから便利である。

「竹内颯斗、就職おめでとう!カンパーイ!」

焼き肉屋では全員呑まなかったので、初めての酒である。

颯斗「いや~、正直ちーが倒れたって聞いた時はどうなるかと思ったけどよ、無事だった訳だし、仕事もあっさり思い出すし、安心して旅立てるってもんよ!(笑)」

千聖「その節は、ご迷惑をおかけしました」

颯斗「お前、マジで変わったよな~。別人が乗り移ってんじゃねーか?(笑)」

『実際そうだしな………』

春凪「昔に戻っただけだよ(笑)お母さんの証言付きだから間違いない!」

香澄「もうこのままでいいんじゃない?お客さんも多分そう思ってるよ」

颯斗「かもしんねーなー。昼飯買いに来るOLとか、学校帰りの女子高生とかよ、”お待ちのお客様~”って言ってもちーのレジから動かねーもん。オレんとこは野郎ばっかりよ(笑)」

『確かにそうだったな。女の客多かったしな』

香澄「彼氏がモテると大変ね。ハル?」

春凪「あんまり気にしてないよ。ちーちゃんの面倒見れるのは私しかいないから!(笑)」

千聖「そうだね。春凪には感謝してるよ」

春凪「いざ言われると恥ずかしい(笑)」

『本当の事なんだよ………オレは君に感謝してるから』

酒が進むと、段々話がエロい方向へシフトする。

颯斗「あ~あ、東京行けんのはいいけどよ~、すみ姉のおっぱいを拝めなくなるのは心残りだなぁ~」

香澄「何言ってるの(笑)東京に行けば、私みたいなおばさんじゃなくて、若くてかわいい巨乳の子は沢山居ると思うよ?ハルみたいに」

この日の春凪はピンク色のシャツを羽織っているが、巨乳は主張している。

香澄は黒いロンTで、春凪以上に巨乳が目立っている。

颯斗「そうかもしんねーけどさ。すみ姉は童顔に爆乳だから反則だよ(笑)ハルじゃあ出せねー魅力だし!」

春凪「魅力無くて悪かったね!(笑)でも、すみ姉の胸はマジでビックリするよ!凄い大っきいし、形お椀型で超綺麗だから!」

『春凪ってこういう話するんだ。何回も集まってるっていうから、当たり前なのかもな』

颯斗「マジか!?見た事あんのか!?」

春凪「目が怖い!(笑)温泉行った時に見たけど……女の私も見惚れちゃったから」

香澄「ハル、褒めすぎ(笑)」

颯斗「かぁ~!旦那が羨ましい~(笑)」

香澄「旦那はもう随分見てないわよ(笑)息子達とお風呂入る時だけかな?男が見てるのは」

颯斗「じゃあ、息子が羨ましいにしとくわ(笑)すみ姉、最後の思い出に見せてもらっていい?」

香澄「見てもガッカリするのがオチだよ?(笑)」

颯斗「するわけないじゃん!」

春凪「寝込み襲ったりしちゃダメだよ?(笑)」

颯斗「そんな卑怯な真似はしねーよ。お互い合意の上がいいんだ!」

香澄「意外としっかりしてるのね(笑)」

颯斗「なぁ、ちー。さっきから黙ってっけどよ、すみ姉のおっぱい想像して勃ってたりしてねーか?(笑)」

『ここでオレにフルのか!?』

香澄「え~?ちーちゃん、そうなの~(笑)」

香澄は意地悪な笑顔で聞いてくる。

春凪「ちーちゃん、証拠見せてよ(笑)」

『春凪もだいぶ酔ってるな……キレるかと思ったけど……まだマシな方かも』

千聖は立ち上がって証拠を見せる。

千聖「勃ってないですよ」

颯斗「ジーンズに押し込まれてんじゃねーか?(笑)ハル、確かめてみろよ」

『食い下がる必要なくないか?』

春凪「私はちーちゃんを信じてるから、大丈夫だも~ん!(笑)」

香澄「はやっちの負けね(笑)」

何か終わったっぽい空気を感じ、千聖は座った。

颯斗「じゃあ、オレは勃ってるって証拠を……」

春凪「いりません(笑)見なくても大体分かるから!」

香澄「これ以上やったら危ないもんね」

颯斗「いや~、キビシイね!(笑)」

『ついていけない……こんな呑み会した事なかったしな……しかも春凪が居るから余計に……ハァ……何かもう疲れたな……』

しばらくしたら、風呂に入る流れになった。

先に颯斗が入り、次に春凪と香澄、最後は千聖が入る事になり……颯斗は風呂から上がったら”眠気が来た”と言って、隣の寝室に移動した。

千聖が風呂から上がって戻ると、春凪と香澄は床に敷いていた布団に寝ていた。

春凪の隣に千聖が寝る。

春凪の寝顔は、純粋でかわいらしい少女のようだ。

『春凪………君は本当にかわいいな……2人きりだったら……もっと触れていたい……この前の続きをしたいな………』

気心知れた仲間と呑んで、酔っ払って、沢山笑って寝てしまう春凪に対し……更に愛おしい気持ちが増した千聖。

『おやすみなさい』

寝ている春凪にソッとキスをして、彼女の寝顔を見ていると……いつの間にか千聖も眠りについた。

どれ位経ったか不明だが、何だか物音がしたような気がして目が覚めた。

『この身体、意外と神経質だな……』

周りを見渡すと、春凪の姿が見当たらない代わりに、春凪が居たスペースに香澄が寝ている事に気付いた千聖。

『トイレかな?さっきの音はそれかも』

もう一度目を閉じたら、隣の寝室から何やら話し声が聞こえてきて……千聖が目を向けると、襖が少し開いている事に気付いた。

『春凪………そこに居るのかな………でも……何で?』

嫌な予感しかしないが、確かめずにいられなくなった千聖は……襖に近付いて隙間から覗き見る。

『片目分位は隙間があって良かった』

寝室を見ると、ベッドが横向きに置いてあり……部屋着のTシャツとハーフパンツ姿の颯斗と、同じくTシャツとハーフパンツ姿の春凪が並んで座っている。

『あの2人……何してんだ?しかも……颯斗は肩に手回してるし………これって……もしかして』

颯斗「ハル、ここに来たって事は……”いい”って事だよな?」

春凪「今日で最後だもん。はやっちには色々お世話になったしね……」

『ただのお別れの挨拶とは違うだろうな……きっと……』

颯斗「ちーとはどうなんだ?記憶喪失なってからは」

春凪「さっきは”昔に戻った”なんて言ったけど……今のちーちゃんは本当に別人みたいに優しくて、私の事も凄く褒めてくれるし……ちゃんと触ってくれるし……本当に大好きだよ」

颯斗「だよな。多分そうだろうと思ったよ」

春凪「記憶喪失になって、変わってくれたから改めて好きになるなんて……おかしいよね」

颯斗「でもよ……オレは居なくなっちまうから……ちーがちゃんとハルを見るようになるのが1番だろ」

春凪「うん……そうだよね……だから、こういうのも最後だよ」

颯斗「いいのか?しても……」

春凪「うん………身体が疼いちゃって……」

颯斗「ちーとはしてないのか?」

春凪「不意打ちで触ってくれた時に、”恥ずかしい”って言ったの。”ダイエットなんてしなくていいよ。春凪はそのままが素敵だから”って言ってくれて……そのまましたかったんだけどね……ちーちゃんのお母さんが声かけてきたから空気変わって以来……シフトも被らないから会えてなくて」

『春凪……あの時……君も”したい”って思ってくれてたんだ……それが嬉しいよ』

颯斗「じゃあ、いいな?」

春凪「うん…………」

春凪の返事で、場の空気が明らかに変わった事を千聖も察知した。

『衛宮千聖が春凪に冷たかったから……きっと颯斗が相談に乗るか何かしてる内に……そういう関係になってたんだな』

颯斗はTシャツ越しに春凪の胸に後ろから触れて、優しくゆっくりと揉んでいく。

颯斗「ハル、さっきはちーとすみ姉の手前さ……内緒にしなきゃいけなかったからよ、”ハルは魅力無い”みたいな事言って悪かった」

春凪「仕方ないよ。こんな事してるなんて……今のちーちゃんには知られたくなかったし……」

颯斗「そうだよな……オレも今のアイツを見てると、罪悪感しかねーけどさ……今日で最後だからよ」

『そっか……そう思う気持ちは残っててくれたんだ』

颯斗「ハルのおっぱい……本当気持ちいいな」

春凪「あっ……んっ………はやっち……気持ちいいよ………」

薄く目を閉じて、目尻も垂れ下がる春凪は……安心したような表情を浮かべる。

『オレも見た事ある……本当にかわいいんだよな……あの顔………他の男にも見せるなんて……春凪のかわいい一面が広まっているなんて……』

颯斗の手が春凪のTシャツを捲ると、プルンッと揺れて巨乳が露わになった。

『なっ!……春凪の胸なんてオレはまだ見た事無いぞ!起こしてもらった時はブラ着けてたし……しかし……やっぱり形凄いなぁ……乳首もあんなに勃って……』

自分の彼女ではあるのだが、”中身は別人+時間が合わなかった”理由から春凪の肌を見るのはブラ越しの胸以来だった。

颯斗「どうりで柔らけーと思ったらノーブラか。風呂上がりだからか?」

春凪「そうだよ。すみ姉もだよ?(笑)」

颯斗「触れない爆乳より、触れる巨乳の方がいいわ(笑)」

春凪「ひどくない?(笑)」

颯斗「冗談だ(笑)オレ、春凪のおっぱいも大好きだしな」

『ふざけんな!春凪の身体を……春凪を安く見てんじゃねぇ!!』

苛立ちを抑えるのに必死になりながらも、千聖は乗り込むのを我慢する。

2人が身体を重ねているのは、衛宮千聖に原因があるのだから……今は堪えて受け入れるしかないのが現状だった。

ガッチリした颯斗の手の中で、春凪のたわわな巨乳が形を変えて揉まれている。

春凪「はぁ……はぁ……はぁぁん……いい……はやっち……もっと触って………」

颯斗「すっげぇ大胆だな。もし起きてきたらどうすんだ?」

春凪「あんまり考えてない……ただ、気持ちいいから……」

『春凪……本当は違うよな?本当は……オレに見せたいんじゃないのか?だから……こんな隙間開けてるんだろ……』

最後まで閉めると音を立ててしまうから、わざと隙間を開けたのかも知れない。

だが、それは同時に見られるリスクを背負うわけで……春凪はそれを見越していないわけがなかったと思う千聖。

颯斗「じゃあよ……もっと気持ちよくしようか」

颯斗の指が、小さくてかわいらしいのに、ピンと聳り立つ春凪の乳首を弾くように触れる。

春凪「んっ……んっ……あぁんっ………それ好き……気持ちいいっ……あぁん……」

颯斗「ハル、乳首弱いもんな」

『知らなかった………春凪は乳首が………』

彼女の性感帯を、寝取られている状況で知るという異常事態になる。

颯斗「ハル、乳首もっと気持ちよくしてやろうか?」

春凪「してぇぇ……乳首感じさせてぇぇぇ……」

『”してやろうか?”とか、すげぇ上から目線だな……でも、春凪は受け入れてるんだ。オレは出来ないし、したくないな』

颯斗は春凪の右胸の乳首に吸い付き、左胸は揉んでいる。

春凪「あぁぁん……気持ちいい……もっと吸ってぇぇ」

颯斗「すげぇ美味いな。やっぱおっぱい最高だわ」

『よく見えない………でも……春凪の顔見ると、本当気持ちよさそうだな』

巨乳を揉まれ、乳首を吸われる春凪の顔は……恍惚の表情を浮かべている。

颯斗「ハル、立ってから下脱げよ」

春凪は指示通りに立ち上がると、襖に背を向けようとして……チラッと襖に目を向けた。

『今、目が合ったような………』

春凪が颯斗の前に立った事により、千聖の目には春凪の後ろ姿しか映らない。

自分を見てほしいのかと思わせる。

そのままハーフパンツを脱ぐと、室内はオレンジの白熱球で良く見えないが……巨尻の肉がはみ出す面積が小さいパンツを履いている。

『春凪のお尻、本当大きいな……しかも丸くてプリッとしててかわいいんだよな……太腿もムッチムチでエロ過ぎる………』

左サイドから颯斗の手が伸びて尻を撫でまわし、少し開いた脚の間にも手が伸びたようで……。

春凪「んっ………んっ……あっ……あんっ……」

颯斗「ハル、乳首舐められて濡れたんだろ?パンツにシミ出来てんよ」

春凪「うん……気持ちいいから……濡れちゃった……」

颯斗「しかもパンツ小っちぇえな」

春凪「恥ずかしいけど……勝負パンツ……今日するって決めてたし」

『マジかよ!?はぁ……オレが見たかったのに……こんな形じゃなくてよ……』

颯斗のガッチリした手が、春凪の巨尻を揉みしだくと……肉付きの良さが良く分かる程に形を変える。

秘部の刺激も気持ちいいのか、脚の震えが増しているようにも見える。

春凪「あんっ……んっ……あぁっ……はぁっ……」

颯斗「もうビチョビチョじゃん。直接触らせろよ」

春凪は自分からパンツを脱ぎ、見事な美巨尻を露わにした。

まるで、覗いている千聖に見せつけるかのように……わざと突き出し気味で脱いだ。

『春凪……颯斗も十分偉そうだけど……抱かれてて嬉しいのかな………でも……春凪の姿を見てると……オレは……』

千聖は気付いた。

目の前で彼女が他の男に抱かれているにも関わらず、股間が膨らんでいる事……春凪の淫らな姿を、もっと見たい!と望んでいる事を……。

颯斗「ほら、指がスッポリ入るわ」

春凪「んっ……んっ……気持ちいい……」

室内から、クチュクチュという音が聞こえる。

千聖は息を殺しながら、ジッと音に耳を澄ませた。

春凪「あっ……あっ……んっ……イッちゃいそう………」

颯斗「イッていいぞ。もっと早くしてやるからな」

更に音が響き、ピチャピチャと鳴り出した時、「イクッ……」の一言と共に春凪は腰砕けて座り込んだ。

颯斗「あぁぁ……ハルの汁美味いわ」

指に付着した春凪の愛液を舐め取り、自分もハーフパンツを脱ぐ颯斗。

春凪「はやっち、そっちが頭になるように寝てよ。上に乗るから」

颯斗「おう、分かったわ」

春凪が指示すると、颯斗の顔は千聖の目線から外れる。

見えるのは春凪と、天を向いて聳り立つ颯斗のモノだ。

『春凪……やっぱりオレに気付いてるのか?だから自分を見てほしくて……わざと……』

春凪もベッドに乗り、颯斗を跨いでシックスナインの体勢になる。

『こっからじゃ見えないけど……春凪のお尻が颯斗の顔に乗ってるんだ……羨ましい……』

春凪は襖をチラ見してから、やはり気付いているのか……アピールするかのように颯斗のモノをチロッと舐める。

颯斗「ハルのマンコ、めっちゃテカテカしてるわ(笑)」

春凪「はやっちの……すっごい硬い……」

春凪は颯斗のモノを咥え込み、手で扱き始める。

首を軽く左右に振り、時折ジュルッと音を立てて……時折襖に目を向ける春凪。

『あぁぁ……すっげぇ気持ち良さそう……』

もはや”羨ましい”としか思わなくなった千聖は、ただ息を殺して見守るだけ。

颯斗「おぉぉ……ハル、今日すっげぇ気合い入ってんな」

春凪「お世話になったお礼だから、サービスしちゃう?」

言葉は颯斗に向けているが、目線は完全に襖を向いている。

「フフフッ」と挑発するように笑い、颯斗のイキリ立ったモノの先端をチロッと舐める姿を、まるで…というか完全に千聖に見せつけている。

『春凪………君は今どういう気持ちなんだ?オレにどうしてほしいんだ……それとも、君自身も……迷いがあるのか……』

千聖は信じたかった。

春凪が、”記憶喪失になった今、改めて好きになった”と語った事を。

『春凪………オレは………君を…………』

千聖が春凪に対しての気持ちを模索している中、遂にこの瞬間がやってきてしまった。

春凪「はやっち、私が上に乗っていい?おちんちん……挿れたい……」

颯斗「おう、オレもそろそろだと思ったからな」

『マジかよ!?いや……ここまで来たらそうなるだろうけど………春凪が乗るって事は……騎乗位か……』

春凪はクルッと向きを変えて、颯斗のモノを抑えながらゆっくりと巨尻でのしかかっている。

春凪「あっ………んっ……大っきいぃぃぃ……」

『あぁぁ……春凪の美巨尻が……ズンズンと飲み込んでいく……羨ましい………』

完全にモノを飲み込んだ春凪は、M字開脚でゆっくりと尻を上下させる。

颯斗「おぉぉ……いい眺めだなぁぁ……デケェおっぱいが揺れてよ」

春凪「んっ……あんっ……あんっ……んっ……はやっち……奥まで来るよっ……んっ…あんっ……」

千聖の目線からは春凪の右側だけが見える。

顔をのけぞらせ、ロングの黒髪を揺らし、たわわに実った2つの果実も、美しくも巨大な桃のような尻も、いらやしく揺らしている。

ベッドがギシギシ鳴っているが、2人は気にしていないようで……颯斗は手を伸ばして春凪の胸を揉み、春凪は颯斗の股間を潰すかのようにバウンドする。

颯斗「おぉぉぉ……ハルのマンコすげぇ気持ちいい……おっぱい揉みながらなんて興奮すんなぁ」

春凪「んっ……あっ……あんっ……たまんないよぉぉ……はやっちぃぃぃ……あっ……あんっ……イクッ……イクッ……イッちゃうぅぅぅ」

春凪の動きが止まった。

『イッたんだ………春凪……あんなにエロい身体で……あんなに乱れて………興奮しちまうよ!』

春凪「はやっち、後ろからして?」

颯斗「おう、じゃあ、1回抜いてくれよ」

2人はそれぞれ動いた。

春凪はまた、襖に目を向ける。

『春凪……見てるよ………君の姿を………』

千聖の気持ちが通じたのか、口角を少し上げた春凪は……両腕で支えて、後ろに居る颯斗に向かって美巨尻を突き出す。

颯斗「ヘヘッ、バックってやっぱ興奮するな」

『多いよな。バック好きって男……春凪の美巨尻は立ちバックで味わいたいもんだ……』

春凪は颯斗のモノが入ってきたのを感じたようで、「あっ……」と首を上に伸ばした。

颯斗はいきなり普通に動いたようで、パンッパンッと打ちつける音がする。

春凪「あんっ……あんっ…んっ…んっ……はぁんっ……気持ちいい……気持ちいいっ」

颯斗「ハルのケツが波打ってんよ。エロいよなぁぁ」

『クソッ!こっからじゃ見えねぇ!』

春凪「あんっ…あんっ……もっと突いて…いっぱい突いてぇぇ」

颯斗「あぁぁ……ハルのマンコ締まるなぁぁ」

『締まるってどういう感覚なんだ?オレにはまだ分からん』

春凪「あぁっ……イクッ…イクイクイクッ……」

颯斗「オレも1回イッていいか?ハルのケツとマンコの締まりがエロくてよ」

春凪「いいよ……今日は中でOKだから……」

颯斗「じゃあ、奥に出すぞ。一緒にイクぞ」

トドメを刺すかのように、パンパンパン!と激しく打ちつける颯斗。

春凪「あぁぁっ……イクッ」

颯斗「あぁぁぁっ……あっ……」

春凪の身体がビクビク震えて倒れる。

颯斗「ハル、もう1回いいか?」

倒れた春凪に寄り添う颯斗に、春凪はただ頷いた。

『春凪………こんな事言うのはおかしいけどさ……いいもの見させてくれて……ありがとう』

千聖が襖から離れようとした時、肩をポンポンと叩かれる。

振り向いたら、香澄が起きていたのだ。

香澄「ちーちゃん、あっちに行こ?」

千聖は香澄について行き、リビングを出てキッチンに向かう。

ドアを音がしないように開閉したら……2人きりになってしまった。

香澄「ちーちゃん……大丈夫?」

千聖「大丈夫ですよ………オレは………」

香澄「何であの2人がしてたか……分かる?」

千聖「オレなんですよね……記憶喪失になる前のオレが……春凪を大事にしていなかったから……」

香澄「そうね……半年位かな?最初は、はやっちに相談してたみたいだけど……はやっちがハルに手出したらさ……ハルも素直に受け入れたみたい」

『半年か……確か高2から付き合ってるんだっけ。よく我慢したな春凪は』

千聖「香澄さんは……2人の関係知ってたんですか?」

香澄「うん。たまたま、はやっちがハルに触ってるの見ちゃってさ……ハルは私に気付いて、理由を話してくれた。”ちーちゃんには、いつか自分から説明するから”って」

『そっか……衛宮千聖は言われたんだろうか…事実を突きつけられたんだろうか……でも、別れてないって事は、まだ言われてないんだろうな』

香澄「ねぇ、ちーちゃん。おばさんとしよっか?」

千聖「えっ?……いや……何言ってるんですか……」

香澄「見たでしょ?ちーちゃんがハルを大事にするようになったのに、結局他の男に抱かれてるんだよ?しかも、見られるリスクもあるのにさ」

『嫌な言い方だな………』

香澄「だったら、今私とちーちゃんがしても問題無いよね?」

千聖「そんなわけにはいきません。オレは……春凪の全てを受け入れる。春凪を大切にするから、オレを見てほしいって言ったんです。裏切るなんて……オレには出来ませんよ」

背を向けてリビングへ戻ろうとした千聖だが、香澄は鼻で笑う。

香澄「逃げるの?意気地なし」

ピタッと歩みを止めて、そのまま香澄に問う。

千聖「どういう意味ですか?」

香澄「記憶に無いかもしれないけど、散々私の事を道具にしてきたんだよ?”エロい身体を持て余してる欲求不満の寂しいおばさんを、オレが使ってやる”って。それが……今更何をいい子ぶっちゃってるのかなぁ。情けないわね」

事実だったかもしれないが、実際には分からない。

だが、香澄の神経を逆撫でするような物言いに、千聖は心が揺らいだ。

千聖「………………」

香澄「結局、2人は相手を大事に想ってるフリしてるだけのケダモノなんだよ。身体は快楽を求めてる……寂しいからとか、オレが助けてやるとか理由つけて……自分が楽しみたいだけじゃん?」

千聖「オレの事は何を言っても構いませんよ。オレは記憶が無いから……香澄さんに何をしたか覚えてなくて……そんなものは言い訳になりません」

「でも……春凪の事は悪く言わないで下さい。オレは……春凪がオレを好きだと言ってくれた言葉を信じてますから」

香澄「あらあら……ハルは幸せ者ね。寂しいからって他の男に抱かれてるのに、彼氏と別れないで。おまけにその彼に想ってもらえるなんて随分羨ましい立場じゃない。淫乱女のクセに」

その瞬間、千聖の目が変わった。

瞳孔が開き、まるで犯罪者のような目つきで静かに香澄に迫る。

千聖「香澄さん……春凪は大事な仲間じゃないんですか?なのに、何で……そんな言い方が出来るんですか?さっきまで笑ってたのは……ウソなんですか?」

千聖……いや、高梨千秋は気付いている。

自分は”衛宮千聖がやらなかった事をやる”というのは、彼の代わりに演じる事ではない。

高梨千秋自身が、穂村春凪を愛しているからだと。

だからこそ、香澄の物言いが許せないのだ。

香澄「彼氏と別れないでいるのに、その彼氏が冷たいからって、大人しい顔してエロい身体で色目使って、他の男を弄ぶ女を淫乱って言って何が悪いの?」

千聖「やめて下さいって言いましたよね?悪く言うのはオレだけにして下さいと」

香澄「これだけ言われても手出せないなんて……君の想いはそんなもの?いつもみたいにやってみなさいよ」

千聖「香澄さん…………」

声に怒りによる震えが混じる千聖。

香澄「お似合いよね。若いってだけでちやほやされる淫乱女と、生意気なフリした意気地なしのお坊ちゃん?」

千聖の中で、何かが切れた。

その瞬間、千聖は香澄の肩を掴んでクルッと回転させる。

部屋着として着ていたシャツを捲り上げ、日頃誘惑してきていた爆乳を露わにして……乱暴に揉みしだいた。

香澄「ケダモノ…………」

千聖「はぁ………はぁ……はぁ……はぁ……」

お椀型の丸くて綺麗な形をした胸は、千聖の手によって形を変える。

香澄「あっ………んっ……あっ…あっ……」

千聖「はぁ……はぁ……はぁ……柔らけぇ……たまんない……」

童顔に似合わない大人の女性らしく、ムチムチして脂が乗った肌触りを千聖は貪り尽くす。

千聖「すげぇぇ……こんなおっぱい……本当に反則だろ……はぁ……はぁ……」

香澄「あっ……んっ………声出ちゃ……」

自分で口を塞いで堪える香澄に、千聖は容赦なく襲いかかる。

千聖「乳首勃ってる………触ってもいいよね?」

両方の乳首を指で摘み、力強く弄ると……香澄は塞いだ口から吐息を漏らす。

香澄「んっ……んっ……ふぅぅん……んぁっ…」

千聖「こんな凄いおっぱいで……いつもいつも挑発して……」

母乳を搾り出すかの如く、キュッと摘んだり離したりを繰り返して……また胸を揉んで、と好き放題に触る千聖。

香澄「あっ……あんっ…あんっ……き…気持ちいい……」

千聖「じゃあさ、舐めてもいいよね?」

香澄を再び向かい合わせになるように回して、シャツを捲り上げたままの爆乳を見る。

絵に描いたような丸い形、透き通るような白い肌に子持ちの人妻らしい大きめの乳首が映える。

千聖「はぁ…はぁ……何だよこれ………」

香澄「どう?おばさんのおっぱい……久しぶりでしょ?」

千聖「たまんない………我慢できない………」

香澄「我慢?した事ないでしょ?ケダモノなんだから」

あくまでも挑発する香澄に、千聖はもう遠慮はいらないと言わんばかりに襲いかかった。

向こうの寝室には、颯斗と春凪が居るにも関わらず……音を立てて乳首にむしゃぶりついた。

(ジュルルルッ!……ジュルッ!ジュパッ!)

香澄「あぁぁっ……ちょっ……ダメ……声が……」

千聖「たまんねぇぇぇ……すげぇぇよ……」

乳房を寄せるように揉みながらむしゃぶりつき、乳首は千聖の唾液まみれになった。

千聖「レロッ……レロッ……チュッ……チュッ……」

香澄「んっ……んっ……んっ……あっ……あんっ……んっ……あっ……あんっ……」

ひとしきり爆乳を堪能した千聖は、香澄のスウェットを下着と共にずり下ろした。

足下まで下ろしたら、香澄は足を上げて千聖が脱がすサポートをする。

千聖「香澄さん………痩せてますね……」

香澄のウエストは、子供を産んだとは思えない程に美しいラインを描き、下半身は年相応に肉付きが良くてギャップが凄い。

股間の毛は濃くも薄くも無い普通の毛量が、またリアルだった。

千聖は香澄に密着して、垂れ気味の尻を揉む。

千聖「あぁぁ……すげぇ……」

香澄「んっ……あっ………んっ………」

香澄は千聖に手を回して、吐息を漏らしながらキスを求める。

それに応えるかのように、千聖は舌を乱暴にねじ込ませた。

(レロッ……レロッ……ピチャッ……チュパッ…)

どっしりと安定感のある尻の肉感に、千聖の理性は更に壊れた。

千聖「はぁ……はぁ……お尻もたまんねぇぇ……すっごいわ……ムッチムチして……」

香澄「あっ………んっ……恥ずかしいから……言わないで………」

さっきまでと様子が違う事に違和感はあるが、そこに千聖は触れなかった。

千聖「割れ目に指入っちゃうよ……ズブズブ飲み込んでいくよ……」

尻の割れ目のスタート地点から指先を侵入させて、グッと押し込んで滑らせていく。

香澄「あっ……んっ……はぁ……はぁ…あぁんっ……」

下に到着する頃には、ヌプッとした音がして……千聖は指先を膣穴にねじ込んだ。

香澄「あっ………ちー……ちゃん……んっ……」

千聖「すげぇ濡れてるよ……香澄さん……ケダモノに犯されて……気持ちいいの?」

女性の膣が濡れるのは、防衛本能の場合もあるという知識はある千聖。

だが、”今は気持ちいいから”という結論で片付けた。

ズブズブと指の根本までねじ込むと、香澄は声が出るのを防ぐ為に……千聖の口に舌を入れる。

香澄「んっ……んっ……んっ……んっ……」

千聖は奥を見様見真似で刺激する。

もちろん、”乱暴にするのはフィクションの世界”だというのは分かった上で、優しくする事を念頭に置いている。

(クチュッ…クチュッ……クチュッ……ヌプッ…グチュッ……グチュッ……グチュッ…グチュッ)

香澄の身体がビクビク震えて、千聖を抱きしめる力も強くなり……爪を身体に食い込ませる。

香澄「はぁぁっ……あんっ…イクッ……イクッ…」

痙攣を起こして座り込んだ香澄は……上目遣いで千聖を見つめる。

その姿は、挑発していた大人というより……物欲しそうな少女だった。

千聖「香澄さん……挿れたい………」

千聖は自分の下半身を露出させ、以前香澄にフェラチオをされた時よりも硬く、血管が浮き出る程に膨張した肉棒を見せつけた。

香澄「してぇぇ……おばさんのマンコに……挿れて……」

高梨千秋としては”脱・童貞”の瞬間だが、衛宮千聖を演じなければならない状態なので、悟られないようにした。

香澄を立たせて、キッチンのシンクに手を置かせて尻を広げた。

千聖「はぁ……はぁ…はぁ……はぁ……」

奇跡的に当てがった場所が膣穴であり、一気にねじ込む。

香澄「あっ………かたぁぁい……んっ……あっ…」

千聖「あぁぁ……すげぇぇぇ……あったけぇぇ」

グチュグチュと絡みつく感触に、「これがマンコか!!」と叫びたい気持ちを殺して、ゆっくりと出し入れした。

香澄「すっごい……ちーちゃんの……奥まで来てる……あっ……当たって……ダメ……感じちゃ……あんっ……んっ……」

相手は香澄ではあるが、先程の春凪のセックスを見ていた時に願った「巨尻を立ちバックで突きたい」という望みは叶った。

千聖「あぁぁ……すっげぇぇ……気持ちいいなぁぁ……」

香澄の美しいウエストから、反比例する程の巨尻が波を打って揺れている。

先程颯斗が見ていて、千聖が見れなかった光景である。

香澄「あっ……あっ……んっ……んっ……奥に当たるぅぅ……気持ちいいぃぃぃ……」

千聖は、ズドン!と音を立てる程に打ちつける。

香澄「ちーちゃん……ダメ……音響いちゃう……」

千聖「今更何言ってんだ……あんなにオレを……いや、春凪をコケにしたくせに……」

香澄の態度が軟化しなければ良かった。

少し下手に出てしまった為に、千聖は逆上してしまった。

香澄「違っ……あれはね……」

何かを言いたそうに身体を起こす香澄を、千聖は引き寄せてキスで口を塞いだ。

香澄「んっ………んっ………」

千聖「このまま中に出すよ?出していいよな?」

香澄「んっ………ダメ………ちーちゃん……ダメッ……」

香澄の瞳に涙が浮かぶ。

それを見た千聖はそのまま打ちつけて………「イクッ」と言った。

千聖の白濁した体液は……香澄の巨尻に大量に発射された。

千聖「はぁ……はぁ……はぁ………」

香澄「ちーちゃん……ありがと………」

最後の最後に理性を取り戻し、膣内射精を踏みとどまった。

千聖は、自分が犯して汚した香澄を見て絶望感に襲われる。

千聖「香澄さん………ごめんなさい……ごめんなさい………」

力が抜けて跪いた千聖に、香澄はソッと寄り添った。

香澄「ちーちゃん……大丈夫よ。大丈夫だからね」

その顔は、泣く子をなだめる母親だった。

千聖の髪を撫でて、優しくキスをして微笑む香澄に、千聖は抱きついた。

香澄「ちーちゃん……まずは精子拭こうか(笑)」

いつもの優しい香澄の声に、千聖は安心した。

ソーッとトイレのドアを開けてから、トイレットペーパーを取り、香澄の尻と自分の肉棒の精子を拭き取る千聖。

香澄「流すとバレちゃうから、トイレの中に捨てておこうね」

便器の中に精子まみれのペーパーを捨てたら、香澄は服を戻していた。

千聖「あの………オレ………とんでもない事を………」

香澄「ううん。悪いのは私……さっきのも……この前も……」

千聖「どういう事ですか?」

香澄「まずはね………ちーちゃんが、おばさんにセクハラしてた話はね……あれはウソなの」

千聖「!!!」

あまりにも衝撃的な話だった。

香澄「実際私にセクハラしてたのは、はやっちの方。だから、さっきの呑んでた時の話は笑いそうになっちゃった(笑)”あんた、私の身体知ってるくせに”って」

千聖「マジか…………」

香澄「だから、はやっちはハルも私も食べちゃってるわけ(笑)チャラいからね」

『芝居上手すぎだろ………』

香澄「ちーちゃんは私には何もしなかったよ。おばさんだから眼中に無かったんじゃない?(笑)私はちーちゃんに興味津々だったからさ……記憶喪失になったのを理由に……”逆にセクハラしちゃお?”みたいな?(笑)」

千聖「すみません………オレ……香澄さんに対して……酷い事言って………」

香澄「後はね、ハルの事……私は2人が高校1年の時から見てるのね。ハルは本当に大好きな、妹みたいな娘みたいな子よ」

千聖「じゃあ……何であんな………」

香澄「どこか嫉妬してたのかな。はやっちは私を道具にしてて…私もそれを受け入れた。でも、ハルはそうじゃない扱いだったしね……だから悔しい気持ちはあったんだと思う」

「ちーちゃんを焚き付けて、私を襲わせようとするのに嫉妬心を利用しただけ……バカなおばさんだよね(笑)」

千聖「良かった…………」

香澄「えっ?」

千聖「香澄さん……春凪を嫌ってなくて……本当に良かった…………」

香澄「もう………本当にかわいいんだから……ハルが羨ましい」

千聖はホッとした。

これから居なくなる颯斗はともかく、春凪と香澄に遺恨が残るような事態にならずに済んだ事に。

香澄「ちーちゃん、おばさんは2人の仲に口出しするつもりはないから……自分が信じた道を行きなさい」

千聖「香澄さん…………ありがとうございます。ただ……1ついいですか?」

香澄「ん?どうしたの?」

千聖「自分の事、”おばさん”って言うの止めてください」

不意打ちにキョトンとする香澄。

千聖「香澄さんは、凄くかわいらしい人ですから……”おばさん”じゃなくて、”お姉さん”ですよ」

『実際オレより年下だし……35歳なんて、おばさんじゃないしな』

香澄「プッ……フフフッ……静かにしなきゃいけないのに笑わせないでよ」

千聖「ほら、香澄さんはかわいらしいお姉さんですよ」

香澄「分かった。これからは”お姉さん”って言うね」

千聖「よかったです」

香澄「さて、戻ろっか」

香澄に促され、再びリビングに静かに戻ると……寝室からはまだ2人の声と、ベッドがきしむ音が漏れている。

香澄はクスッと笑い、元の場所に戻った。

千聖も元の場所に戻り、千聖と香澄の間にスペースが空く。

そこは、春凪が寝ていた場所だった。

『春凪………君は………オレに対してどういう気持ちかな?……来てくれる事を願ってるよ』

千聖は目線を襖に向けたまま、春凪を待ち続けた。

どれ位しただろうか……ついに襖が開いた。

『来た!』

目を閉じている為、春凪かどうかは分からないが……千聖は信じた。

足音が迫り、千聖の前に気配がする。

千聖の顔に、少し生温かい感触がして……声がする。

「ちーちゃん………ごめんね………ごめんなさい………」

正体は春凪だった。

千聖は少し目を開けると、涙目の春凪が横たわっている。

『春凪…………来てくれてありがとう……オレも……君に謝らなきゃいけない事があるんだ。ちゃんと話そう………春凪』

千聖は春凪を抱きしめようと片手を回し、ソッと唇にキスをした。

「ちーちゃん………ありがとう……大好き……」

春凪の言葉に、千聖は春凪をギュッと抱き寄せてから眠りについた。

次の日の朝、千聖が目を覚ますと……香澄と春凪が起きていて、笑いながら話をしていた。

春凪「ちーちゃん、おはよう」

香澄「ちーちゃん、寝ぐせひどい(笑)」

千聖「おはようございます。あぁ……洗面所借りなきゃいけませんね(笑)」

2人の姿にほっこりしていると、リビングのドアが開いて颯斗が入ってきた。

颯斗「おう、ちーも起きたか。よく寝れたか?記憶喪失になってから初めてだもんなぁ(笑)」

千聖「何とか寝れましたよ(笑)」

『すげぇなぁ……何事も無いように振る舞って……特にコイツはな』

チャラ男の要領の良さは、ある意味で尊敬出来るが見習いたくは無いと誓った千聖。

朝食を食べてから寝ぐせを直し、使い捨て歯ブラシセットで歯磨きしたら解散になった。

颯斗「じゃあな、みんな。今まで色々ありがとう!」

香澄「東京でしっかりやるのよ」

春凪「ちゃんと彼女見つけなさい(笑)」

千聖「お世話になりました。お元気で」

人間関係を引っ掻き回した元凶と別れた後は、香澄は子供達を迎えに行く為に実家へ向かった。

千聖と春凪は2人きりになり、微妙な空気が流れたが……それを壊すべく千聖は動いた。

千聖「春凪………あのさ………話があるんだ」

春凪「うん…………分かってるよ………」

何だか落ち込み気味なのが気になるが、それも致し方ないのかもしれない。

本当はどこかへ行って話をしたかったのだが、車が別々の為にそれは無理だった。

千聖「申し訳ないけど、オレの車の中でいい?」

千聖は春凪に不安を与えないように普通に振る舞うが、春凪は頷くだけだった。

千聖は運転席へ、春凪は助手席に乗るが……春凪は俯いている。

千聖「春凪………昨夜は……オレの所に来てくれてありがとう」

春凪「えっ?」

面食らったような表情の春凪。

まさかの展開だったのだろう。

千聖「そんな驚く?(笑)」

春凪「ちーちゃん……私……ちーちゃんを裏切ってたんだよ?……昨日見てたでしょ?」

春凪の告白により確信した千聖。

『あぁ……やっぱり気のせいじゃなかったんだ。春凪はオレが見てたの気付いてたんだ』

千聖「春凪……香澄さんから聞いたよ。……でもさ、その原因は記憶を失くす前のオレなんだよね?だったら春凪が謝る事も気に病む事もないよ。悪いのはオレなんだからさ」

春凪「でも………」

千聖は春凪の髪を撫でながら言う。

千聖「春凪………むしろ、オレは不思議だったんだ。オレは春凪に冷たくしてたのに……よく別れなかったなって(笑)オレが春凪なら、さっさとこんな男捨てて、別の相手探してるよ」

春凪「私は……ちーちゃんとちゃんと向き合ってやり直したかった……でも、はやっちに相談してる内に……段々とはやっちの優しさに甘えちゃってさ……身体を触られても嫌じゃなくなって……いつの間にか……そんな感じに………」

千聖「そっか。向き合いたかったって聞けて嬉しいよ」

春凪「ちーちゃん……何で……何でこんな私に優しくするの?私は……私は……他の男に身体を許したんだよ?」

千聖「何でかって?決まってるじゃん。春凪を好きだからだよ」

千聖の言葉に、春凪はポロポロと涙を流す。

春凪「ちーちゃん……何で……何で……」

千聖「怒ってほしいの?」

春凪「うん…………」

千聖「それは無理だね。オレが春凪に怒るのは筋違いだから。オレが冷たくしてたのが原因なのに、”他の男に抱かれるなんてふざけんな!”なんて言ったらさ……”お前が言うな!”って言いたくなるよね」

春凪「ちーちゃん…………」

千聖「それにさ……怒られるのは……オレの方だ」

春凪「えっ?……何で……ちーちゃんが?」

千聖は話す決意をした。

春凪が正直に話してくれたから、自分も話すと決めていた。

千聖「オレさ………春凪が抱かれてるの見てさ……変かもしれないけど………凄い興奮しちゃってさ」

春凪は目を見開いて驚く。

春凪「えっ!?………そんな事……あるの?」

『この時代……”寝取られ”ってあったかな?あったかもしれないけど……メジャーじゃなかったかな?』

千聖「自分でもビックリなんだけどさ……そういうのあるみたいだよ(笑)香澄さんにもさ、”私とハルは男のお客さんのファンが多い”って聞いた時に……”春凪はかわいいし、スタイルも凄いもんな。て事は……春凪の胸とかお尻とか……見てる男が居るんだ……”って考えたら……興奮してさ」

春凪「ちーちゃん………」

怒るかと思いきや、”どう反応したらいいか分からない”という表情の春凪。

千聖「だから、昨日もさ……颯斗さんに抱かれる春凪を見て……股間がヤバくなって(笑)……”全然見えないからもっと良く見せてくれ!”とか考えてさ……だから……ごめんね………」

春凪「ちーちゃん……それで良いの?私……汚れた女だよ?」

千聖「言ったろ?オレは春凪の全てを受け入れるって」

春凪「うん………言ってくれたね。だから……昨日抱きしめてくれたの?」

千聖「そうだよ。終わってから、オレに来てくれたから……”春凪と話をしよう。春凪にオレの気持ちを伝えたいし、春凪も伝えて欲しい”って思った」

春凪「ちーちゃん………ありがとう………」

とりあえず寝取られ属性の話はしたが、問題はここからだった。

千聖「あのさ………問題はこっちなんだけど……」

春凪「うん……。覚悟決めてるよ」

千聖「昨日、香澄さんと2人になって……颯斗さんと春凪の話聞いて……でも、オレ……めちゃくちゃ興奮してたから……その……香澄さんを……襲ってしまったんだ………」

春凪「えっ!?……すみ姉と……エッチしたの?」

千聖「これは本当に申し訳ない!興奮しすぎて……嫌がる香澄さんを………」

千聖は深々と頭を下げた。

事実は香澄の名誉の為に隠す事にしたのは、”寝取られに興奮した自分が悪者になればいい”という考えの結果だった。

春凪「…………………」

千聖「…………………」

当たり前だが沈黙が続き、重苦しい空気が流れた。

春凪「うん………そっか………でも、ちーちゃんは私を許してくれたから……私もちーちゃんを許すよ」

千聖「春凪…………」

春凪「無理矢理って言うけどさ……多分違うよね。すみ姉見てれば分かるよ。きっと……すみ姉はちーちゃんを受け入れたんだって」

千聖「どういう事?」

春凪「すみ姉はさ、ちーちゃんのやり場のない気持ちを受け止める気でいたんじゃないかな?優しい人だし……私とはやっちの事を知った時にも言ってた。”ちーちゃんが私に悩みを話してきたら、私が受け止めるから”って」

『香澄さん……そんな話してたのか……』

春凪「だから……私もちーちゃんの全てを受け入れるよ。この先も……ずっと………」

千聖「春凪………ありがとう……ありがとう……」

春凪「私はさ……浮気する気とか無いけど……ちーちゃんが望むなら……他の人に……抱かれる覚悟はあるよ………それが、ちーちゃんを受け入れるって事だもんね」

千聖「春凪………」

春凪「ちーちゃんが他の人を抱いてもさ……私は信じてる。ちーちゃんが愛してくれているのは私だけだって……お互い他の人としても、必ずお互いに帰るって……そういう事でいいの……かな?」

春凪の言葉の重みが、千聖には意外だった。

自分は”春凪が他の男に抱かれても、愛する”とは言ったが……”自分も他の人を抱く”という話はしていないからだ。

千聖「あのさ……オレ……他の人を抱く設定になってるの?」

春凪「不思議なんだけどさ……ちーちゃんの話聞いたら……何か……ちーちゃんとすみ姉がしてるの想像したら……身体が疼くっていうか……」

ジーンズを窮屈に張らしている春凪の下半身が、モゾモゾしているのを見た千聖は……その太腿に手を伸ばした。

千聖「春凪………話してくれてありがとう……受け入れてくれてありがとう……」

春凪「ちーちゃん………私、車を家に置いてきたい……」

千聖「急にどうした?」

春凪「車置いて……着替えて……ちーちゃんと……その………落ち着ける場所に………」

顔を真っ赤にして誘ってくる春凪に、千聖はソッとキスをする。

千聖「春凪………行こっか」

春凪「うん!」

どこへ行くかは、お互い分かってる。

春凪は自分の車に乗り込み、家に向かうのを千聖が追いかける。

「春凪………本当にありがとう。………でもさ、オレはまだ……隠してるんだ。……オレは”中身は別人の、未来から来た男”で、”穂村春凪が嫌っている男”なんだ」

「いつか……この話をするのかな?……こんな話に比べたら……寝取られ願望なんてかわいいもんだろう?(笑)」

いつか真実を話す時が来るかも知れないが……今はこの瞬間を大事にしようと決めている千聖。

春凪の家の前で待っていると、ジーンズからピンクのミニスカートに着替えて出てきた。

春凪「お待たせ!」

千聖「おぉ!凄いかわいい!似合ってる!」

春凪「ありがとう?ねぇ、どっちから先に行く?」

千聖「どっちって?」

春凪「ミニスカにしたから……街中行って、人に見られるのが先か……ホテルが先か………」

ついさっき話したばかりなのに、早くもノリノリになっている春凪。

千聖「春凪、エッチだなぁ(笑)」

春凪「もう!恥ずかしいんだからね!(笑)」

千聖「じゃあ、街中行こっか。春凪の抜群のスタイルを見せつけちゃお!(笑)」

春凪を乗せて車を走らせる千聖は、自分が歴史を変えた事を知る由もない。

正史では、颯斗と春凪がセックスしているのを見た衛宮千聖は、部屋に乱入して颯斗を殴った。

それを止める春凪に平手打ちをくらわせ、それを見た颯斗が千聖を殴り返し……大喧嘩の末に衛宮と春凪は別れた。

現代までも、衛宮に対する後悔の念があった春凪だが……”転生した高梨千秋”によって、この歴史は変えられた。

寝取られに目覚めた彼は、世界を変える事は出来ないが……1人の女性の運命を変えた。

変わった運命を歩き出す春凪は、幸せになれるのか……それとも不幸になってしまうのか。

その結末までの道は、始まったばかりである。

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