当時35歳で既婚。小学生の息子が1人。
20才で就職して勤続15年。小さな運送会社で配車担当をしている、至って普通の私が体験したエピソードを投稿させて頂きます。
先に断っておきますが、この作中において可愛い子や美人な子は一切登場しません。
可愛いっぽい子、無理をすれば可愛い子、生物学的には雌だと思われる子が活躍します。
それが私の勤める運送会社の現実であり、紛れもない事実なのだから仕方ありません。
それをご理解ご了承した上で、極めて軽い気持ちでお読み下さればと思います。
近年、運送会社を就職先に選ぶ人は激減して業界的に人手不足。それはウチのような弱小企業には特に厳しい事態となっていました。
有給休暇って休日に使えるのか?洗車は残業になるのか?などと、社長が私に聞いてくるレベルの会社なので当然と言えば当然の結果。
そんなウチの会社の求人に掛かるのは、普通の社会人とは一味も二味も違った曲者たちばかり。運転免許ありませんて人もいるくらいです。
そうは言っても、こちらも三味ほど違うので、会社としては良い勝負ではあります。
しかし配車を担当している私からすれば、勘弁して欲しい人物が盛り沢山という状況。
高さ制限をクリアしていないトンネルを、往復でブツけてくる程度は朝飯前。
居眠りで川に落ちた人もいれば、マックのドライブスルーをスルー出来ずに破壊する人。
極めつけは、会社のカードを使って自家用車に燃料を入れた人。もう知能指数0ですね。どこのトラックにハイオクが入るんでしょう。
その他にも常識外なトラブルは多々ありますが、終わらなくなるので打ち切ります。私と酒を酌み交わす機会があったら聞いて下さい。
このエピソードの主人公、山岡さんとのファーストコンタクトは受話器の向こう側。載せていた求人サイトを見ての面接希望でした。
30才という若さ、真面目さを伺える丁寧な口調、伝わってくる落ち着いた雰囲気。
この電話だけで採用と言ってしまいそうになる程の、魅力的な印象を受けました。
運送業の経験は無しということでしたが、そんなモノよりも人間性のほうが遥かに重要です。
30歳という年齢での転職ですから、実際はヤンチャな人物かもしれません。それでも、まともに敬語を使えているだけで素晴らしい人材。
べつにヤンチャでワンパクでも構いません。たくましさがあって仕事に対して真面目なら、むしろプラス要素とも取れます。
面接10分前。
車庫に入ってきた山岡さんの車を確認。いよいよ希望の星、そして期待の新人になるであろう人物と対面する瞬間が訪れました。
コンコン・・・「失礼します。」
事務所にいたのは、社長、社長の奥様、そして私です。その3人とも言葉を失いました。
ここは焼肉屋でもステーキハウスでもなければ、アイスクリームもクレープも取り扱ってませんよ?たぶん店、間違えてますよ?
・・・そう言いそうになりました。
ワンパクじゃなくて満腹という雰囲気。たくましいと言うより肉増しい体型。額に汗して働くどころか既に汗だく汁だくです。
身長160cmぐらい、体重は90……いや、もしかすると0.1トンあるやもしれません。
色々な感情を抑えながら、とにかく面接を開始しました。世の中には動けるデブもいれば飛べる豚もいる、そんな微かな希望を胸にです。
「は、はい、じ、自分はですね……あの…運転が、す、好きでして…はい…だから……。」
おどおどして上手く喋れない、明らかに対人が苦手なタイプ。なるほど、つまりコレが俗に言うキモオタデブなのだと認識しました。
あの電話の好印象は何だったのでしょう。きっと、電話を担当している性格が真逆な兄弟がいるに違いありません。
そんな事を考えつつ面接は終了。結果は後日連絡すると伝え、この日は帰ってもらいました。
「ありゃあ無理だよ、ウチじゃ使えんな。」
稀に正しい発言をする社長に、奥様も同意してウンウンと頷いています。当然ながら私も同意見、まず体力が持たないでしょう。
しかしながら、電話の印象どおりの真面目さだけは伝わってきました。最低限、会社のカードで自家用車に燃料を入れるとは思えません。
そして何よりも、配車をしている私の都合上、すぐにでも従業員が欲しかったのです。
彼の若さと真面目さ、そして人手不足を猛烈にアピールし、渋々ながらも社長を納得させることに成功しました。
こうして山岡さんの入社が決定。
ここからが苦難の道のりの始まりでした。それは山岡さんではなく、この私がです。
ごく稀に的中する社長の予感どおり、彼の駄目さ加減は凄いものがありました。
ーとにかく焦るスキル発動例ー
赤信号、停止線を超えてしまったのでバックで下がったら後ろの車に激突。挿入が待ち切れなかったオカマさんでしょうか。
近くのお客さんだと言われたのを、北区のお客さんだと勘違いして向かってしまう。帰宅しないだけマシだったとは思います。
積み忘れが発覚、そこに山岡さんが帰社。そのまますぐに向かって欲しいと頼んだら、何も積まずに急行。とても素直な良い子です。
ー圧倒的スタミナ不足スキル発動例ー
納品中にゼーゼー言って仰向けにブッ倒れた山岡さん。荷物を倒してしまう商品事故はありますが、自ら倒れるとは斬新ですね。
プラスのドライバーを使っての組み立て作業でなぜかハァハァ息が荒い。穴に挿入されるネジを見て興奮したのかもしれません。
荷物に腰掛ける不届きな従業員はいましたが、荷物を抱きかかえて膝から崩れ落ちるとは新しい。荷物を大切に扱う運送屋の鏡です。
この他にも、空気読めないスキル、常に判断を誤るスキル、酸っぱい体臭スキルなど、数々のマイナススキルを習得している山岡さん。
入社してから僅か半年で、私が彼を庇った回数は数知れず。それはもう、庇いマスターとして世界で活躍できる程です。
社長の意見に逆らって強引に採用した責任と意地、たしかにそれもありました。
しかしそれ以上に、彼の唯一のプラススキル、クソ真面目スキルが発動するんです。
・・・憎めないんですよ、山岡さん。
出庫の1時間前には必ず出社してトイレ掃除と倉庫の掃除。誰も頼んでいないのに自主的にやっているんです、この半年間ずっと。
誰かが積み込みを始めたなら、自分の仕事を後回しにして手伝いに入ってくれます。ハァハァしながら小走りに来るんです。
そして良いか悪いかは別として、ブツ倒れるまで懸命に働くんです。汗だくになって…。
ウチの会社は世間一般的には残念な会社の部類に入ると思います。限りなくブラックに近い熟女のアソコと言った感じです。
しかしですね、仲間は最高だったりします。
サボる人、平気で嘘をつく人、お金だけを気にしている人、そういった方々も入社してきましたが、すぐに去っていきました。
残ったのは少数精鋭、気持ちのある人間が集まったのがウチの会社です。そこに関してだけは絶対的な自信があります。
皆、山岡さんに対して茶化した文句や冗談を言いますが、ちゃんと彼の性格を知った上での言葉なんです。本心からではありません。
それは対人が苦手な彼に、少しでも打ち解けて欲しいという思いが込められた言葉。
そんな会社だからこそ私は勤続15年。社長と喧嘩をしながらも辞めずに勤めているんです。
そうじゃなければ、とっくの昔に労働基準監督署に通報して、有給休暇と残業代の説明を泣くまで受けさせているでしょう。
それから数ヶ月が経過。
相変わらずミスの多い山岡さんでしたが、少しだけ打ち解けてきた雰囲気もありました。
それにしても不思議なんです。ほとんど人がウチの会社に入ると痩せるのですが、彼だけは現状維持を続けているんです。
宗教上の理由で痩せることを許されていないのなら仕方ありませんが、どうもそういう感じには見受けられません。
そんな疑問を感じている中、年に1度の会社の健康診断が実施されました。
その結果、社長と山岡さんを含めた計7人がメタボリックの判定。山岡さんに至っては、もう死んでるレベルの最悪の診断結果でした。
従業員の3分の1がメタボという事実に、自分もメタボの社長がイベントを企画。
会議で突然、1キロ減につき1万円をボーナスに加算すると言い出したんです。このノリの良さとアホさが、ウチの誇れる社風なのです。
期間は2ヶ月で、メタボの方々が健康診断の体重から何キロ減らせるかの勝負。それ以外の従業員は、一律五万の健康ボーナス。
完全に、ただの社長の思いつき。競馬で大穴を当てたか倒産前のバラマキなのか、まぁそのどちらかに決まりでしょう。
とにかく何にしてもです、マイナス評価の山岡さんに大チャンスが訪れました。
この勝負、デブが有利なのは言うまでもありません。脂肪タップリの体脂肪率120パーセント(推定)は減らしやすいに決まってます。
しかもここで頑張れば、企画した社長も少しは彼を見直してくれるでしょう。
痩せられて見直され、しかもボーナスまで増えて一石三鳥という夢のような企画。これを逃さない手はありません。
翌日から山岡さんのダイエットが、半ば強制的に始まりました。もちろん監督は私です。
そうですね、BGMにはロッキーのテーマをお願いします。きっと皆さんの脳裏に、トレーニングの光景が浮かんでくることでしょう。
待機時間に縄跳び100回開始です。
「いーち……いーち………いーち……いー…。」
人には向き不向きがあります。跳ぶ以前に縄を回せない人だっているんです。
続いては敷地内をランニング。自分のペースを崩さずに、10分も走れば良いでしょう。
・・・・・・まぁそうですね、自分のペースが時速0キロだとしても、それは誰が何と言おうと自分のペースに違いありません。
最後は軽いウォーキングでクールダウンをしましょう。これ、けっこう大切なんですよ。
・・・と、はい、予想どおり普通にダウンですか。どうなんでしょう、ダウンという部分は同じなので特に問題は無いと思います。
なるほどなるほど、でも大丈夫。ダイエットの肝は食事制限、食べなきゃ痩せるんです。
今までの30年間で平均の2倍食べたなら、これからの30年間は絶食しても大丈夫という計算になります。ええ、そうに決まってます。
う~んどうかな?という運動と、彼を信じての食事制限をして2ヶ月経過。
家に体重計が無いという山岡さんの体型は、特に何も変わってないような気がします。
しかし、100キロが90キロになったとしても見た目では分からないでしょう。そう考えれば期待大、かなり減っている可能性もあります。
「斎藤、4キロ減です。」
事務所の体重計で順番に測定。1キロ1万円ですから、4キロなら4万円のボーナス。
「田中・・・8キロ減です!」
社長と従業員から歓声が上がりました。これは凄い、私たちの健康ボーナス5万円を田中さんは大幅に上回ってきました。
そしていよいよ山岡さんの出番です。色々な意味で皆の注目が集まっています。
「・・・や、山岡……3キロ………増です。」
この日1番の大歓声が巻き起こりました。
例えるならアウェーで放った決勝オウンゴール、将棋のタイトル戦で2歩、ボウリング場でボーリングして温泉を堀り当てた状況。
空前絶後の山岡旋風。
大歓声と大きな拍手の中、日の丸の旗を背負ってフィールドを走り回る彼の姿が、ハッキリと私の脳裏に浮かびました。
社長は笑っています。そして私も笑っています。この2人の笑いの意味を、彼はどれほど理解しているのでしょうか……。
それから1ヶ月後のことです。
どうにもならないデブ岡さんに、人生の転機となる大事件が起きました。
事務所で仕事をしていると、山岡さんの携帯から着信。終了の連絡には早すぎるので、何やら嫌な予感がしました。
「あっ、や、山岡です。あの、あのですね、その、事故に遭っちゃいまして……。」
見事に予感的中です。言い方から察するに自爆の単独事故ではなく、ぶつかった相手がいると思われます。
「ブレーキが間に合わなくて、そ、それで少し足に当たった感じで……だ、だからあの、骨とかは平気だと思うんですけど…。」
これは最悪、この低評価での人身事故。相手方の怪我の大小に関わらず、さすがにもう庇い切れません。問答無用で彼の解雇は確定です。
救急車と警察に連絡したのかを聞くと、すぐに相手方が呼んでくれたとのこと。普通は加害者側が呼ぶんですけど、さすが山岡さん。
「そ、それでですね、自分、救急車に乗るんで……あの、誰かトラックを取りに……。」
この豚は何を言っているんでしょうか。将来の夢は救急車に乗ることですとか言う、意味不明のアホな小学生なのでしょうか。
「いや、山岡さんが一緒に乗る必要は無いので、警察の方に状況を説明して下さい。」
そのまま焼き豚になってしまえと喉まで出かかりましたが、それを堪えて冷静に対応。電話口で、彼がブヒブヒと何か言っています。
「…い、いえ、相手の人は怪我してないんで……その、あの、大丈夫だと思います。」
たまに人の言葉を喋ったと思ったらコレですよ。もう全く意味が分かりません。
「じゃあ誰が怪我をしたんです?」
まるでガンジーの生まれ変わりだと言われる私とて、冷静でいられるのにも限界があります。……ぶっ殺しますよ、そろそろ。
「じ、自分です。あの、膝が痛いんで……と、とりあえず病院に行こうかと……。」
トラックに乗っていた山岡さんが怪我をして轢かれた相手は無傷。そんな世にも奇妙な出来事が、タモリさん以外であるんでしょうか。
「ちょっと待って下さいね。山岡さんがどなたかを跳ねたんですよね?」
どうも話が噛み合いません。辻褄が合わないと言うか、ブタ語が解らないと言うか…。
「ち、違います違いますよ、自分です、じ、自分がトラックに轢かれたんですよ!」
運転手の山岡さんが運転手に轢かれた。
つまり例えるなら、オレオレ詐欺をしている人が電話した相手もオレオレ詐欺の人で、2人でオレオレオレオレ言ってる状態。
なんでしょう、サッカーの応援歌でしょうか?山岡さんにサッカーは向いてませんよ。
「え~と・・・じゃあ山岡さんがトラックを轢いたってことですか?」
ピアノも弾くし、風邪もひくし、筋肉番付では車両を引いています。ならばトラックを轢くことだってあるでしょう。
「そ、そうじゃないです、トラックに私が轢かれたんです!私がです!」
フムフムなるほど。つまり山岡さんは被害者で、相手のトラックが加害者。
いやいや、どこの世界にトラックに轢かれるトラックドライバーがいるんですか?そんなアホなドライバーは・・・いますね、ウチに。
ブタ語を理解可能かは分かりませんが、とりあえず説明を聞いてみることにしました。
とりあえずは理解、そして前言撤回です。
荷台から荷物を降ろしている最中、伝票があることを思い出し、運転席に戻ろうとしたところをトラックに跳ねられたとのこと。
道路交通法は別として、トラックの陰から飛び出した山岡さんを、ブレーキが間に合わずに轢いてしまったトラック運転手。
私ルールなら、あちらさんが被害者です。
前言を撤回するのは、山岡さんがアホドライバーという部分以外だと訂正します。
翌日、事務所に現れた山岡さんは松葉づえ。さすがに痛々しくて涙が零れました。この重量を支えている松葉づえが本当に可哀想です。
事故報告書を書いてもらっていると、ノックの音がして女性の声が聞こえました。
保険屋さんか何かかと思いきや、入ってきた女性だと思われる人物の手には菓子折り。
「すいませんでした。本当に御迷惑をお掛けして申し訳ありません。」
そう言って深々と頭を下げたその人に、山岡さんも軽く会釈をしています。
あっ、なるほど、山岡さんが轢いたトラックの運転手さんですね。
被害者なのにワザワザ謝罪しに来るとは、若いのに礼儀正しい女性だと思われる方です。
有名人に似てるんですよ、誰でしたっけ?ほら、18才でヘアヌード写真集を出して話題になった美人な女優さん。宮沢……宮沢りえ?
・・・と破局した力士。あっ、貴乃花!そうそう、貴乃花こと花田光司にソックリです。
「どうせなら轢き殺してくれれば良かったのに残念です。リトライします?」
そう茶化すと、豚と力士は顔を見合わせて苦笑い。・・・ん?なんでしょうこの感じ。ちゃんこ鍋の具に豚を狙っている?
いえ、そうじゃありません。
2人の表情は、苦笑いというよりも照れ笑いです。これってもしや、2人はイボ痔?もとい、ほの字の関係なのでは?!
彼女の名前は倉持美咲。残念ながら四股名は教えてくれませんでした。それが分かれば番付をチェックするのに、本当に残念です。
27才の独身女性。このステータスだけで山岡さんはゾッコンラブ。しかも運命的な出会いというオプションまで付いています。
こんな私の直感は、数日後に現実のモノとなりました。
「ブヒブヒ…ブーブー。ブヒ?ブヒブヒ、ブヒーッ!ブヒブヒ!ブヒブヒ!」
ほうほう、そうですか、なるほどなるほど。つまり、美咲さんと食事をすることになったから一緒に来て欲しいと言うんですね?
「ブヒブヒ。ブブッ、ブーブー、ブヒッ、ブヒッ、ブタキムチ、ブヒーブヒーッ。」
自分だけでは自信が無いし、彼女の妹さんも来るらしいのでお願いします。
う~ん…そうですね。正直なところラジオ体操第2より気乗りしませんが、会社としての責任もありますからね。お付き合いしますよ。
こうして私は、山岡さんプロデュースの食事会に参加決定。酸化して酸っぱい匂いを放つ山岡さんと共に居酒屋を訪れました。
「私の姉が大変な御迷惑をお掛けしてしまい申し訳ありませんでした。」
そう丁重に謝罪してきた妹さんを見た私は、目を疑う驚きを隠すのに精一杯でした。
・・・すいません、ド忘れです。
あれですよアレ。際どい服装で激しくパンパンパンパンしたり抱き合ったりする人。それを生放送で中継して日本中が大興奮。
・・・あっ、若乃花?兄弟横綱としてファンを沸かせた花田勝にソックリなんです。
まぁこの場合、姉妹横綱ですけどね。
「いやぁ本当に迷惑ですよ。どうして轢き殺してくれなかったんですか?」
またもや豚と力士は照れ笑い。力士が2人に増えたので、重さ5倍、暑苦しさは10倍に膨れ上がっています。
それでも何だかんだで盛り上がり、そこから流れでカラオケ屋さんに移動。ここで山岡さんは失恋ソングとラブソングを熱唱です。
まずは槇原敬之の“もう鯉なんて食わない”を歌い上げ、その後で尾崎豊のアイデブユーを心を込めて歌い切りました。
きしむベッドが壊れたとか何とか、とにかく感動のラブソングだったと思います。
時間を延長して最後まで盛り上がり、この日はカラオケで解散となりました。
私の役目は果たせた、私は精一杯に頑張ったと、自分自身を誉める私。
しかしその1週間後、そんな私に向かってブヒブヒ言ってくる彼の姿がありました。
今度は、美咲さんの友達が来るから付き合って欲しいと言っています。
本人が貴乃花で妹が若乃花。だったらその友達は、三つ巴の横綱の1人として相撲ファンを熱狂させた、あの曙に決まっています。
断りたいという気持ちと、恋愛経験なしで童貞短小包茎の山岡さんを助けたいという気持ち。そして好奇心と怖いもの見たさ。
そんな色々な感情が混ざり合った葛藤の中で、私の出した答えは1つでした。
・・・わりとけっこう相撲が好き。
決まり手はコレ。曙ドンときなさい!がっぷり四つに構えますよ!という気持ち。
そして週末に訪れた夏場所の大一番。私と山岡さんの前に現れたのは、ギャル系のメイクを施した小柄なポチャ系の23才の女性。
・・・ま、ま、舞ちゃん!
まさかのまさかです。曙と予想していた私の目の前に、技のデパートの異名を持つ平成の牛若丸、あの舞の海がいるんです。
前回に引き続き1次会は居酒屋。この後はカラオケになる展開ですが、それでは豚と貴乃花の進展はありません。
・・・義務感、使命感。そして9割の、これ以上は面倒だという気持ちがありました。
舞ちゃんと親しくなったところで、彼らを2人きりにさせてあげようと隠れて提案。
それを承諾した彼女は、店から出ると足元をフラつかせて酔ったフリ。さすが技のデパート舞の海、かなりの名演技です。
そんな彼女を送ると言った私は、舞ちゃんを連れてタクシーに乗り込みました。これで残されたあの2人は上手くいくでしょう。
しかしここからが問題でした。この連れ出した平成の牛若丸をどうしましょう。このまま本当に帰すわけにもいきません。
とりあえず数駅先の繁華街でタクシーを止めて、少し洒落たショットバーで乾杯。
「こういうお店、初めて入りましたぁ。」
嬉しそうにカクテルを口にする舞ちゃんは、私と一回りも年の離れた若い女性です。
今時の流行りや彼女の趣味など、どうでも良い話を聞くこと約1時間。そろそろ帰ろうかと思った私に、舞ちゃんから驚きの発言。
「・・・ねぇ、何かさぁ……シタい気分なんだけど、この後どう?いいでしょ?」
いきなりそんな事を言われても、この時間ですからね。葬儀屋さんも困りますよ。
「後から面倒なこと言わないからぁ。今夜だけ楽しんじゃおうよ、ね?」
いやいや舞ちゃん、お通夜だけでも今から段取りをするのは無理ってもんです。可愛く言っても駄目なものは駄目ですからね。
そんな死体気分の舞ちゃんに、引っ張られるように店から連れ出された私。少し歩いて辿り着いたのは横文字の小洒落た建物。
中に入るとパネルがあり、空室になっているパネルから部屋を選ぶシステムのようです。
フムフムなるほど。ここでやっと、舞ちゃんの言っている意味に気が付きました。どうも変だとは思っていたんです。
死体気分というのは、死体ごっこをしたいという意味。うろ覚えですが、先ほどの流行りの話の際に言っていたような気もします。
つまりここは、若者が死体気分を味わいたい時に利用する擬似的な病院で、このパネルの中から好きな遺体安置所を選ぶわけです。
安置所に入ると、大きなベッドが1つにトイレや洗面、お風呂まで備わっていて驚きました。最近の遺体は至れり尽くせりです。
「なぁにキョロキョロしてんの?もう焦らさないでよぉ、ねーね、すぐシよ?」
恥ずかしそうに上目づかいでそう言った舞ちゃんは、ゾンビを演じて私を襲ってきました。ホラー映画さながらの大迫力です。
まさかこんな事まで流行っているとは、最近の若者の趣向は理解できません。
ベッドに倒された私の口に、ゾンビ役を演じている舞ちゃんの唇が重なってきました。
侵入してきた軟らかい舌が、私の口内で暴れまわっています。こ、これは危険ですよ。
このままではゾンビに感染してしまうと感じた私は、自らの舌で舞ちゃんの舌を押し退けようと必死に食い下がりました。
そう、こうなったら私も、若者の流行りに乗ってやろうと考えたんです。この歳になると、若い人と触れ合う機会が少ないですからね。
ハァ…ハァ…ハァハァ……。
唾液からの感染を目論む彼女との攻防は数分続き、2人とも息が荒くなっていました。
このまま防いでいるだけでは駄目。そう考えた私は、隙をみて舞ちゃんからマウントを奪うことに成功。ここからは私のターンです。
息を荒げながら、トロンとした目で私を見ている舞ちゃん。まだ完全にゾンビになったわけでなく、意識が混濁している状態なのでしょう。
こんなに若くて可愛く無くも無いことも無ければ無きにしも非ずの女性が、醜いゾンビなどになって良いわけありません。
よく見れば耳たぶが沢尻エリカにソックリですし、前髪の生え際は深田恭子に激似しています。もう性別だけなら完璧にウリ二つ。
まずはゾンビウイルスに感染した原因を調べる必要があります。それを突き止めれば人間に戻す術が見つかるかもしれません。
申し訳ないが、服を脱がせることを許して欲しい。これは舞ちゃん、キミのため・・・。
上着を脱がせても傷は見当たりません。仕方ない、この豊満な胸を包んでいるブラジャーも外して確認しよう。
大きめの乳輪と丸っこい乳首。少し褐色がかったピンク色をしていますが、噛まれた形跡は無さそう・・・いや、乳首が肥大!?
これは推測ですが、ゾンビの体液が乳首に集まってきていると思われます。
ううっ!ぬぐぅぅ……彼女の唾液から私も感染してしまったのか……。この乳首と同じように私の下半身も肥大しているッ!!
しかしここは、私なんかの命よりも若い舞ちゃんの命を優先させる場面。いえ、男として当然の行動を取るだけです。
悪い体液を吸い出して少しでも感染速度を抑えるため、私は乳首に吸い付きました。
「……ぁ…んッ……ァァッ…。」
舞ちゃんから漏れる苦しみの嗚咽。
さぞかし辛いのでしょう。彼女の体は汗だくで、肌がジットリと湿っています。
早く、とにかく早くと吸い続けていると、彼女の手が私の股間を擦ってきました。
「・・・すっごい大きくなってるね。」
優しい子です。苦しみに耐えながら、私のゾンビ化を心配してくれているんです。
このまま乳首を吸っていても汚染される速度を弱めているだけ。これではジリ貧です。
やはり根本的な治療をするために、彼女の体を丹念に調べる必要がありました。
汗の匂いがプ~ンと漂う脇の下。プツプツと黒い点がありますが、これはゾンビ化の影響では無いと思われます。
それならと、少しづつ下に移動しながら確認です。味の違いで分かるかもしれませんので、ゆっくりと舐めながら進んでいきます。
・・・ちくしょう、上半身じゃないのか…。
下半身に移動した私は、スカートを脱がせて太ももを舐めながら足を確認。しかしこの場所にも噛まれたような痕はありません。
この一刻を争う状況に、私にも焦りが出始めていました。……と、その時です。明らかに不自然な部分が私の目に止まりました。
ブラジャーと揃いの薄ピンク色の下着。その下着の側面から、黒々とした毛が大量に飛び出しています。
こ、これだ!やっと見つけたぞ。
陰毛がここまで大量に増えるのはゾンビ化の証拠。彼女のゾンビ化はココから進んでいる。つまり最初に噛まれた部分に違いありません。
恐る恐る下着を脱がせると、やはり予想どおりの黒々と生い茂った大量の陰毛。
そして可哀想に、余りの苦しさから失禁してしまったのでしょう。下着の内側が黄色い染みで汚れています。
とにかく場所は判明しました。続いては、噛まれた箇所を完全に特定する作業です。
ゾンビ化のために増えてしまった陰毛を左右に掻き分けて、性器を露出させました。
「……ん~っ、恥ずかしいよぉ。」
舞ちゃんは、まだ23才の乙女。男性に見られるのは強い羞恥心を感じるでしょう。でも我慢して下さい、もう少しです。
・・・なっ!?な、なんてことだ…。
これはゾンビの体液なのでしょう。小さなピンク色のヒダを左右に広げると、中から大量の液体が溢れ出てきました。
・・・くッ、クソッ、間に合わないか?!
顔を近付けてみると、ゾンビ化が進んでいることを嫌でも意識させる腐敗臭がします。例えるなら尿と汗とチーズを混ぜた匂い。
顔を背けたくなる匂いですが、ここは躊躇している場合ではありません。一刻も早く場所を特定しなくては!
よく見てみると、皮に囲まれた小さな突起物を発見。これは怪しいと思い、僅かな望みを賭けてその突起物に舌を這わせました。
「アッ!んッ…ァアッ……アッ…ンンッ…。」
彼女の激しい反応から、噛まれた部分はココだと確定。舐め続けて浄化です。
しかし既に遅かったのか、乳首と同じように、この突起物も肥大が始まりました。
彼女からは一際大きな苦しみの声。
「アッ…いいッ…ソコぉ…ンァアッ…ァアッ…ね、ねぇ、一緒にしようよ…ね…しよ。」
舞ちゃんは本当に…本当に優しい子です。
私を仰向けにすると、逆向きになって顔を跨ぎました。そして私の浄化を始めたんです。
ゾンビ化で肥大している私の下半身は、きっと彼女と同じような腐敗臭がしているでしょう。それを構わずに、口に含んで舐めています。
しかし感動してばかりはいられません。目の前にある、舞ちゃんの大きなお尻の状態に驚きを隠せませんでした。
この部分まで毛の増加が始まっていたんです。お尻の谷間、ビッシリとです。
その増加した尻毛の中に、ヒクヒクと動いている肛門があります。まさかと思い、広げて匂いを嗅いでみました。
な、なんだと……こ、ここもなのか……。
ほんのりと便臭を感じます。若い女性が便臭を漂わせているハズがありませんから、これは糞尿を撒き散らせて歩くゾンビ特有の匂い。
当然ながらココも浄化です。
「んっ…やッ…ソコされるの初めて…。なんか…ぁ……く…くすぐったいよぉ。」
くすぐったいと言うことは彼女の浄化が進んでいる証拠に他ありません。ゾンビの便臭が漂う肛門を、私は懸命に舐め続けました。
しかしです。何かもう1歩足りないんです。これを繰り返したとしても、完全に浄化することは不可解だと思えます。
どうすれば良いのだろう、このままだと舞ちゃんは、近いうちにゾンビ化してしまう。
周囲を見渡すと、冷蔵庫の他にもう1つ、見慣れない扉があることに気が付きました。
この部屋は遺体安置所。しかし、ゾンビ化を沈静する場所でもある。・・・もしや!
藁にもすがる思いでその扉を開けると、ありましたありました、対ゾンビ用の武器の数々です。
その中から私が選んだのは、1番の高額である太くて立派な刀剣でした。
ロールプレイングゲームでも、売っている武器の中で高額な物を選択すれば間違いありません。この場合も同じに決まってます。
黒光りしている太くて長い本体に加え、途中で枝分かれした短い刃を備えた代物。これはどう見ても伝説級の武器でしょう。
仰向けにして足を開かせた舞ちゃんの性器を、この伝説の刀剣で貫きました。
「アッ!んっ…んんんッ!!」
これで、穴から漏れ出しているゾンビの体液を塞ぐことに成功です。武器が私に共鳴し、ウイ~ンウイ~ンと動き始めました。
続いては噛まれて腫れた突起物。ここを浄化すれば彼女を救うことが出来るのです。
心を落ち着かせ、握っている私の指と伝説の武器をシンクロさせる必要がありました。
ゴクリと唾を飲み、ほんの少しだけ親指を動かすと、短い刃が小刻みな振動。
「アアッ!あッ、それダメ!アッ、ァアッ…アッ、凄いッ!ダメッ!アッァァッ…」
成功でした。ゾンビ化が進む舞ちゃんの口から、これを嫌がる言葉が出ています。
腐敗臭を漂わせ、女性の体を蝕むゾンビよ、存分に味わい悲鳴を上げるがいいッ!
「んァアアァァッ!アアッ…ダメッ…ホントにダメッ!変になっちゃうよぉーッ!」
浄化されるのが変だとは笑止千万。ゾンビ目線ではそうだろうが、もともとそれは舞ちゃんの体。早く出ていけゾンビめッ!
ゾンビに体を乗っ取られそうになっている舞ちゃんは、絶叫しながら苦しんでいます。後もう少し、もうすぐ浄化が完了します。
「んァァァァッ!やッダメッ!オシッコでそう!出ちゃうッ!んんんッ…ぁああッ!」
一際大きく絶叫をしたその瞬間、舞ちゃんの性器から勢い良く液体が噴出しました。
「ダメぇぇッ!あっやッ、オシッコ出ちゃってるぅぅ……ハァ…ハァ…ハァ…ハァ…。」
これにて浄化完了。彼女がオシッコだと思った液体は、液状化したゾンビの姿です。
私の手は、その液体でビショビショ。これで私のゾンビ化は免れないでしょう。しかしそれで構いません、やり遂げたんですから…。
「………ハァ…ハァ…今日は大丈夫な日だから……ハァ…ハァ…そのまま入れて…」
なんということでしょう。今まさにゾンビを打ち倒したばかりの舞ちゃんが、私のゾンビ化を防ごうとしています。
しかしそれでは、また舞ちゃんがゾンビになってしまうのでは・・・。
………いや違う!舞ちゃんには抗体がある!
そう、ゾンビ化を克服した彼女には抗体が出来ているハズです。それならば、私を蝕むゾンビの体液を放出しても問題ありません。
しかしそれは、あくまでも推測。もしかすると彼女のお腹に、私から受け継がれたゾンビの種が宿ってしまう可能性があります。
「アッ!凄いッ!気持ちぃぃッ……。」
まさに勝負、まさに賭けでした。ゾンビ化が進行して膨れ上がった私の性器を、そのまま彼女の性器に突っ込んだのです。
クチュッ…クチュッと、出し入れを繰り返すたびにゾンビの体液が卑猥な音を鳴らします。それはまるで、浄化されていくゾンビの悲鳴。
「アアッ…いいッ!気持ちぃぃッ!アッアッアッ…中に出して!たくさん出してッ!」
彼女も覚悟を決めていました。またゾンビになっても構わないという覚悟。それを無下にすることなど、私には出来ません。
「うっ…出すよ、ううッ!ウッ……。」
大量の液状化したゾンビを彼女の奥に放出。ついにこれで、私のゾンビ化も防ぐことが出来たのです。
・・・死闘。それ以外に言葉はありません。
見つめ合った私と舞ちゃんは、何も言わずに抱き合ってキスをしました。
B級ホラーに有りがちなバッドエンディングではない、感動のフィナーレです。
ー週明けの月曜日ー
あの日の死闘から回復した私は、山岡さんにその後の話を聞きました。
「い、いえ、すぐに帰りましたよ。」
・・・こ、この豚は何をしているんでしょう。私がゾンビと戦っている最中、帰宅して寝てしまったと言うんです。
もう放っておこう、好きになさいと投げ出したその数日後、貴乃花…もとい、美咲さんからの電話が鳴りました。
聞いてみると、山岡デブさんとのことで相談があると言っています。
「山岡さん、私をどう思ってるんでしょうか?……好きなんでしょうか?」
豚さんといい美咲関といい、もう私を巻き込まないで欲しいものです。中学生の恋愛じゃないのですから、勝手に判断しろとね。
「好きですよ、間違いないです。ただ、恋愛に疎いので美咲さんからお願いします。」
土俵際の攻防は好きですが、結果が見えている勝負は早く終わらせるに越したことありません。次の取り組みが控えているんです。
「・・・先に山岡さんの気持ちを聞きたいです。それを聞いたら私も言います。」
いったい何なんでしょう。折り畳み傘を折り畳むより、勝ち星の買い取りをするよりも面倒極まりない女性です。
そこで私は考えました。この面倒な2人にドッキリを仕掛けてやろうとね。
私に任せて下さいと美咲さんに言い、さっそく舞ちゃんに電話です。
たしか彼女はアパートに1人暮らし。その部屋を提供して頂きましょう。
舞ちゃんから話しがあるという嘘で各々を呼び出して、実際は部屋に2人きりとなる状況を作り出すという作戦です。
決行したのは週末でした。
まずは舞ちゃんのいる部屋に、何も知らない美咲さんが登場。外で隠れて見ていると、作戦どおりに舞ちゃんは外出。私と合流です。
しばらくして山岡さんが出現。太った体をユサユサと揺らして部屋に入っていきました。
それを見届けた私たち2人は、1時間ほど喫茶店で時間潰しです。きっと今まさに、山岡さんが告白しているところでしょう。
もう頃合いかと判断し、家のドアを静かに開けてみました。すると部屋から・・・。
「…ぁああッ…ァァッ…アッ…アッ…んッ…」
チャッチャラァ~ン。まさかまさかのドッキリ大性交。2人は愛を語り合うどころか、ぶつかり稽古の真っ最中でした。
こんな展開になるとは予想外です。
廊下にいる私たちに聞こえる、美咲さんの悲鳴とも取れる大きな声。かなり激しい稽古をしているのだと思われます。
ほんの少し部屋の扉を開いて中の様子を見てみると、山岡さんが美咲さんの性器を懸命に舐めているようです。
稽古の最中に股間を痛めてしまったのでしょう。美咲さんから悲痛の声が漏れています。
私と舞ちゃんは、その光景を固唾を飲んで見守りました。頑張れ豚さん、頑張れ美咲関。
「・・・ねぇ、わたしたちも…しよ?」
なんとここで、舞ちゃんまで稽古をしたいと申し出てきました。この部屋は舞ちゃんの部屋、つまり舞の山部屋です。
部屋の親方に逆らうわけにいきません。
まずは頭のぶつかり合い。激しく顔をぶつけると、口と口とが強く触れ合いました。
……ハァ…ハァ…ハァ…ハァ……
私と舞ちゃんも、部屋の2人に負けず劣らず激しい稽古です。互いに汗だくになりながら服を脱がせていきます。
ふと気が付けば扉が開いており、私たちを見る山岡さんと美咲さんの姿。
・・・フフッ、負けませんよ?
裸になりながら私たちは部屋に乱入。道場破り…いや、ここはもともと舞ちゃんの部屋なので、道場破り破りです。
激しく稽古をしている私たちを見て焦ったのでしょう。呆然と見ていた山岡さんと美咲さんも稽古を始めたようです。
ゾンビの後遺症で舞ちゃんの陰毛は多量のまま、しかもまた体液が溢れています。
そんな舞ちゃんの足を大きく開き、2人に見せつけるように指で浄化です。
「アッ…やだッ…恥ずかしいぃぃッ!アアッ…ダメぇ、美咲ちゃん見ないでッ!」
ここでついに、山岡さんと意志が通じ合えました。日頃から豚の習性を学んだ成果です。
美咲さんを舞ちゃんと向かい合う体勢にして、彼女の足を大きく広げました。
「やッ!ダ、ダメッ、や、山岡さん恥ずかしいからぁッ!見せちゃダメぇえーッ!」
やはりゾンビウイルスに感染していない美咲さんの陰毛は薄いままです。
ただ可哀想に、よほど強くぶつけたのでしょう。ヒダが紫色に腫れて、牛タンのようにデロンと垂れ下がっています。
私が2本の指を入れて小刻みに動かすと、山岡さんもそれを真似て動かしています。
2人の女性からは絶叫の声。しかし稽古はまだまだ序ノ口、これからが本番です。
続いては、女性2人の稽古を拝見し、弱点を見つけて指摘します。こういった客観的な目線も、1つの有益な稽古になります。
仰向けに寝かせた美咲さんに、舞ちゃんを逆向きに跨がせました。相撲で勝つためには、寝技もマスターする必要があるからです。
すると美咲さんから優しく愉悦した声。
「舞ちゃんの……すっごく濡れてる…。」
先に攻撃したのは美咲さんでした。ゾンビの後遺症で生い茂る舞ちゃんの性器に、口を付けて舌を這わせています。
「アッ…ァァッ…み、美咲ちゃん…んッ…アッ…気持ちぃい、美咲ちゃん気持ちぃぃ…」
身長差があるので、舞ちゃんは防戦一方。これでは勝負にならないので、今度は逆の体勢になって取り組み開始です。
美咲さんの大きく腫れて垂れ下がったヒダと突起物を、舞ちゃんが舐め回します。
「んあッ…舞ちゃん…ソコ…ソコ駄目ぇえッ…イッちゃう!イッ…イッちゃうからぁ!」この取り組みは3分という長丁場。最後はビクッビクッと体を震わせた美咲さんは、グッタリとして放心状態になっています。
ここで舞ちゃんに軍配が上がりました。決まり手は、吸い付きクリ転がし。
女性2人の稽古が終わり、いよいよ私たち男性陣…いや、男性と雄豚の出番です。
苦戦しながらも、なんとか挿入した山岡さんを見届けて私も挿入。ここからが本気のぶつかり稽古のスタートです。
最初は正面からぶつかり合い、隙をついて後ろからの攻めに転じました。
美咲さんと舞ちゃんを四つん這いにし、横に並んだ2つの大きなお尻に向かってパンパンパンパン!と腰を打ち付けます。
そして僅か1分。軍配は私に上がりました。やはり若さよりも経験が重要なのです。
その数分後に私も放出。しかしここで、山岡さんは驚きの行動に出たんです。
うつ伏せになっている美咲さんを四つん這いにして、ぶつかり稽古を再開。
これぞ若さ。ベテランが唯一劣る部分、復活の速度。普段は体力不足で大変なのに、ここで山岡さんは初めて根性を見せたのです。
ーそれから3ヶ月後ー
危惧していた事が現実のモノとなってしまいました。舞ちゃんと違い、美咲さんは抗体を持っていなかったのです。
そう、美咲さんのお腹には、液状化したゾンビの種が宿ってしまったのです。
そして更に数ヶ月後、ついに誕生の瞬間が訪れてしまいました。
ぜひ見て欲しいと言われ、恐る恐る子供の顔を見た私。・・・か、可愛い!
どう見ても普通の赤ちゃん、とても可愛い赤ちゃんの姿がそこにありました。
念のため頭部を確認しましたが、666の数字もありません。良かった、本当に良かった。
ーさらに2年の歳月ー
相変わらず豚は豚のまま。ハァハァしながら仕事をしています。誰よりも汗だくになり、誰よりも他人を優先して…。
落ち着いたら結婚式を挙げるという2人に頼まれたのは調教師……もとい、仲人。
どうしましょう。やはりここは、憎めない彼の頑張りと優しさを強調したスピーチをするべきでしょうかね。
まぁとりあえず、あれから続いてる4人のぶつかり稽古を話すわけにはいきませんね。
舞ちゃんのお腹に、液状化したゾンビの種が宿ったらどうしましょ。(笑)
おしまい