ぼくは大人しくて読書好きないじめられ体質の子だった。それに引き換え2歳下の妹はいつもショートパンツ姿で活発な子だった。
ぼくは妹を呼び捨てにし、妹はぼくのことを
「おにいちゃん」
と呼んだ。
小学校2年の2学期の終わりに、ぼくの家族はパパの転職のために隣の県に引っ越した。ぼくは小学校を転校し、妹も転園した。
ぼくは転校する前の学校から、同級生のケンジやみゆきちゃんも含めたクラス全員からの手書きのお別れのお手紙を送ってもらった。
ケンジの手紙には雑な字で
「また遊ぼうぜ」
と書いてあった。ケンジの名前は先生が書いた字だった。
みゆきちゃんから僕への手紙は優しくて賢い子が書いたことが伝わるものだった。
「ペン太くんへ、ペンタ君が転校して寂しいです。たまには私たちの学校に遊びに来てください。今度私たちのクラスでは(中略)・・・。新しい学校でもがんばってください。みゆきより」
綺麗な整った文字で近況や思いやりのある言葉が連ねられていた。おうちが病院のお嬢様で近寄りがたかったけど、話しかければ親しくなれたかもと悔やまれた。最初で最後の手紙になった。
せっちゃんは別のクラスだったので、せっちゃんからの手紙はなかった。せっちゃんはまだ僕のことを覚えているかなと思った。
・・・
引越先は2部屋しかない団地だった。
団地の敷地内に小さい公園があった。隣の県で方言が違うのでなかなか遊びの仲間には入れてもらえなかった。遊べる相手は妹しかおらず、ぼくは妹といっしょに過ごした。公園のブランコで靴を飛ばしたり、団地の近所を探索したりした。
前の家よりお風呂が狭くなり、新しい勤務先で通勤時間も長くなりパパの帰りも遅くなったので、毎晩妹と2人、以前より狭い浴槽で密着した。
パパがいなくて僕と妹だけだったので叱られる心配がなかった。お湯を掛け合ったり、つつき合ったりしてお風呂の時間は楽しかった。でもエスカレートしてけんかになるときもあった。そんな時はママが叱りに来た。
新しい小学校の担任は若くてすらっとした美人の先生だった。
座席の列でクラスをチーム分けした。転校生のぼくは同じ列の子から順番に仲良しになった。
国語の授業では、どこまで間違えずに読み進められるかをチームで対抗させた。
教科書に書かれたお話の最初の段落を、列の一番前の席の子が読む。読み間違えたところでその後ろの席の子に代わる。その子が読み間違えたらさらにその後ろの席の子に代わる。そのようにしてリレーする。
最終的に、列の一番最後の席の子が何文字目で読み間違えたかの数字がチーム全体としてどこまで読めたのかの結果であり、チーム成績になる。
みんな意外と読み間違えてなかなか文章が進まなかった。ぼくのチームの番がきた。
ぼくは1番後ろの席に座っていた。僕の前の席の子が読み間違えて着席した。僕の番になったので起立して続きを読み始めた。
ぼくが全然読み間違えないので、教室中が「この転校生、すげー」とざわざわし始めた。結局一度も間違えることなくすべての段落を読み通し終えたとき、教室は歓声に包まれた。先生もほめてくれた。
転校生のぼくは一気にクラスで認められる存在になった。
もしかしたら担任の先生は、転校生が読書好きと知って、早くクラスに溶け込ませるために仕組んだのかもしれない。だとしたらすごい先生だ。
ぼくのママが先生にお話しして仕掛けた可能性もある。僕のママは元保育士だから、卒園する子について入学する小学校に申し送りすることもあったという。
ともあれ、ぼくはますます読書が好きになり、図書館から借りては読書の幅を広げた。
・・・
団地は新居が完成するまでの仮住まいだったので、せっかく慣じんだ学校だったが3年生に進級するタイミングでまた転校した。
新居に引っ越してからは、1年生になった妹と同じ小学校に通学した。ママがパートタイムの仕事が終わって帰ってくるまで妹といっしょに過ごすのは変わらなかった。
団地のときは2部屋しかなかったが、新居には十分部屋があった。
新居は7階建ての集合住宅の6階にあった。東南角部屋で南側のベランダから緑の風景が広がっていた。
建物の敷地内には各戸別に鍵のかかる広い物置が用意されていた。普段使わない大きな荷物とか自転車とかの収納に使われていた。
新居になって、パパとママの寝室も復活した。新しい書棚に見覚えのある百科事典や世界文学全集が並んでいた。
ぼくと妹には2人のための子供部屋が与えられた。二人分の勉強机や2段ベッドが置かれた。妹が2段ベッドの2階になった。でもぼくもときどき2階にあがり、パジャマ姿の妹と遊んだ。
子ども部屋には押し入れもあった。十分広くてマットレスや布団以外に物が入っていなかった。ぼくと妹はいっしょに押し入れの中でかくれんぼしたり、そのまま寝てしまうこともあった。
新居に移転してからもパパの帰りは遅く、ぼくは毎晩妹と2人でお風呂に入った。洗い場も浴槽も広くなった。お湯を掛け合ったり身体をつつき合ったり、エスカレートしてママに叱られたりするのは変わらなかった。
1日のうちのほとんどが妹と2人きりの時間だった。
うちが広くなった分、ママの帰りが遅い日の夕暮れ時など却って寂しさが増した。そういうときは、広い部屋の中で妹は僕にくっついていた。
・・・
学年が上がるとぼくは男の友だちができて、神社に集まって遊んだり、駄菓子屋でゲームをしたりする時間が増えた。そろばん塾や書道教室にも通った。
妹は発育が良く健康優良児に選ばれた。スポーツが得意で、学校で水泳の選手になった。日焼けしてスタイルがよくてスク水も似合った。
最初に書いたようにぼくは妹を呼び捨てにしていたが、ときどきうちに遊びに来るおじさん(ママの弟で早稲田大学をを中退した)から妹は”びっちょ”と呼ばれていた。
どういう意味か分からなかったが、ショートパンツ姿でおじさんに甘える妹にコケティッシュなものを感じて思わずドイツ語の”Bitch”から付けた呼び方らしい。
妹はクラスの中では大きい方だったが、兄のぼくよりは常に背が低かった。
ぼくは友だちとソフトボールチームに入り、日焼けして運動もできるようになって、以前よりたくましくなった。
それまでは、妹がぼくのことを友だち扱いして、頭はいいけどそれだけ、みたいになめてかかり、それが原因で兄妹げんかになったこともあった。でも最近は妹はぼくをだんだん尊敬するようになって、ぼくに甘えることも多くなった。
ぼくも生意気だった妹がぼくをリスペクトして甘えるようになって、むかしひろし君と遊ぶときについてきたときのように、また可愛く思うようになっていった。
・・・
ぼくの読書好きは続いていた。
シャーロックホームズとか、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズとかも読んだ。江戸川乱歩のエロチックな描写にはゾクゾクした。
パパとママの不在の時には、パパとママの寝室の世界文学全集も勝手に読んだ。”チャタレー夫人の恋人”とか”金瓶梅”とかエッチなものもあった。そんなものも探して読むようになったある日、パパの書棚の奥にブックカバーを裏返しにして白い面を表にして書棚に入れてある本を見つけた。
ぼくは小学校5年生、妹は小学校3年生になっていた。
読者投稿の近親相姦の本だった。ぼくはそのころにはもう性の知識も相当身についていて、書かれている内容のほとんどすべてを理解できるようになっていた。
最初の話はこんな短編だった。
「娘が勉強部屋でペンを使ってオナニーしているところに父親がノックして入ってくる。娘は慌てて使っていたそのペンをペン立てに戻して教科書を読んでいたふりをする。」
「父親は娘の机に近づき話しながら、特に意味もなくたまたまそこにあったペンを手にする。娘は気づかれないかと内心気が気ではない。なぜか父親はそのペンのにおいを嗅ぎ、なにか感じたように執拗に嗅ぎ続ける。最後に父親はそのペンをペロッと舐める。」
ぼくはそれまで妹を性的な対象として見たことがなかったが、これがきっかけとなって、妹を異性として意識するようになった。でも妹に手を出すようなことはなかった。隠れてオナニーする快感を覚えた。
その短いストーリーを読んだとき、ぼくは勃起して初めて射精したくてたまらなくなった。ぼくがオナニー射精したのはこの本が最初だった。
・・・
家に一人でいるとき、僕はこの白いブックカバーだけ書棚に残してそこに本が残っているかのように細工し、中身の本だけを隠し持って家を出た。
移動中おちんちんに触りたくなる気持ちにずっと耐えた。膝の力が抜けそうなほど切なくて我慢の限界だった。
知っている人に会わないよう願いながら1階までエレベータで下りて、敷地内の僕の家専用の物置の中にたどり着いた。内側から扉を閉めて、乾いた唇を舐めながら、すぐにぼくの愛おしいおちんちんを取り出した。
物置は、風通しをよくするため下の方に隙間があった。そこから昼間の光が入るため、中から扉を閉めて薄暗くなっても十分本を読むことができた。
ぼくは物置の中で立ったまま、左手で本を読みながら、頭の中で本に書かれた内容をイメージした、右手で、勃起したおちんちんの皮がおちんちんの実である陰茎部分とできるだけこすれるように夢中でしごいた。
膨らんでくる血管を感じながら力を込めている手の動きが速くなり、次第にぼくの呼吸が激しくなる。おちんちんの先の小さなぷっくりとした穴が手のひらの往復に連れてぱくぱくと開いて閉じる。
「んっ、んっ、ふっ、くっ」
青い血管を浮き上がらせて最高度に勃起したおちんちんがひくひく痙攣し、こすられて前後に伸び縮みする皮から見え隠れするピンク色の亀頭は赤みを増して弾けんばかりになった。
おちんちんの先のぷっくりした穴が真っ赤に広がってついに射精する瞬間、ぼくは頬を紅潮させ背中を反らし顎を上げて虚ろな目で一瞬天井を仰ぎ、息を荒げ、眉根を寄せ目を固くつぶり、口を結んで呼吸を止めた、
「はぁ、はぁ、んっんっ、ん・・・くっ」
頭は朦朧としている。つぶっている目の前が一瞬真っ白になり、背筋から脳髄に痺れが走った。
どぴゅーっ
身体中がとてつもない快感に包まれながら、50センチぐらい先の物置の壁に向かって大量の白い精液が直撃し一部跳ね散った。
僕のおちんちんから出た粘り気の強い白い精液がゆっくりと形を変えながら壁を伝い垂れていく。
とぴゅっ、とぴゅっ、・・・
第一波の発射で射精しきれなかった精液の残りは、続く第2波、第3波、・・・と、おちんちんの先から壁や床に垂れ落ちて精液溜まりを作った。
つーっ
おちんちんの穴から粘り垂れる最後の糸がなかなか切れなかった。
精子の濃厚な臭いが物置に充満した。その匂いにも次第に慣れ、薄まった匂いはほとんど気にかからなくなっていった。
恍惚として、しばらくはぁはぁする息が落ち着いて普通の呼吸ができるようなるまで待ってから、垂れ切らないで最後に先っぽに残っている精液を右手の人差し指でぬぐった。
夢精したときみたいに、パンツに精液が着いているところを洗濯するママに知られるのがいやだった、
精液をぬぐった指を舐めたがあまり味がしなかった。
ぼくは舐め取ってきれいにした指に唾液をまぶした。
おちんちんの奥に残った精液が完全に出てこなくなるまで2度3度と念入りに、唾液で洗い流すようなつもりで舐め取りを繰り返した。
そのあとぼくは、靴の裏で精液溜まりをコンクリートの床に薄く広くなすり付けて跡が残らないようにして、オナニー射精の証拠を消した。