気づけば10数年前の話になるので語りたい。
オレは、違う都府県から家族の都合で引っ越し、高校入学から新しい街で晴れて高校生となった。
小学生の時から誰かを好きになると周りが見えなくなるタイプで、高校で仲良くなった女の子にもそれまでと同じく、好きになり、夢中になった。
それまでと違ったのは、高校生活の途中からその子に自分の友達でもある彼氏が出来たこと。そして、それでも友達のまま3人で遊ぶこともあるので尚更忘れられない自分がいたことだ。
その女の子は、少しSっ気のあるエロい絡みをしてくるタイプで下ネタもOK。なんならボディタッチや下半身を触るまであり、当時から少し色々幼稚だったオレは、それが嬉しく、友達として遊んでいることもあり忘れようにも忘れられないのだった。
高校を卒業すると、オレは大学に進学。女の子は就職し、高校から付き合っていたオレの友達ともしばらくして別れていた。
そんな頃、色々なタイミングが重なりその女友達と二人で遊ぶようになった。
高校時代からお互いの家に行き来する事はあったので、そこは自然なのだが、その頃には、オレたち二人に友達以上恋人未満の空気と言うか、夜中までメールを送り合う、しかもそれが毎日続くと言うような関係になっていた。
今述べているメールのやりとりや、当時の事柄とが実際とは前後しているかもしれないが、とにかく、そんな頃には既にオレたちにとってのファーストキスはしてしまっていた。もちろん、それはオレにとっては正真正銘のファーストキスでもあったのだが。
ファーストキスは突然でもあり、勢いもあった。その日、少し時間がありお互いに昼間の短い時間だけ会おうと決めていた。
女友達は、その後用事があったので、近くまで送る事にした。その道中、またどういう流れだったかキスの話になり、少しのやり取りの後、オレが本気でキスしたいと口にしたのだ。
初めは間に受けてなかったその子も、次の瞬間には真顔に。そして、別れる間際に少しだけ人目のない場所へ移動し、ぎこちない抱き寄せ方ではじめてのキスをしたのだ。
直前にその子は、本当に私でいいの?と聞いた。
○○がいい。オレはそう答えた。
初めてのキスはなんの味もしなかったけど、驚くほど柔らかい唇の感触と、抱き寄せた彼女の柔らかさと、それからいつまでも残り続けた驚くような感覚は今も思い出せる。
そして二、三言葉を交わした後、彼女は目的の方向に歩いて行った。気まずさは全く残らなかった。改めて思うと、姿が見えなくなるまで、彼女は一度もこちらを振り返らなかった。あの数メートルの間、何を思っていたのだろうか。
その後も連絡を取り合い、オレたちはその体を結び合う関係になった。
今回はここまでとしたい。一つ書き足しておきたいのは、その当時も彼女には付き合っている相手がいる事を知っていてそこまでの関係をオレは求めたんだ。
最後まで読んでくださりありがとうございました。