おれの高校生活も最後の夏を迎えようとしていた。
既に暑苦し毎日が続いている。
ヒロミの美女化計画も3ヶ月を過ぎようとしていたが、あいつヤバい。
人間も変わってきたんじゃねーの?
先日もネクラでコミュ障のヒロミにしては珍しく、目を輝かせて言った。
「タカシ先輩!63kgになりました」
そのエロい表情にビビる。
「おお!スゲーな。身長引く100が目標だったもんな?」
「はい!これでやっと人間になれました。先輩のおかげです」
「そうか!3ヶ月前までのヒロミって、妖怪人間ブヒヒだったから早く人間になりたい!って言ってたもんな?」
78kgあった体重を、3ヶ月で15kgも落としたのだから大したもんだ。
あと4~5kg落とせば標準女子だ。それに、痩せるに従って、性格も明るくなって表情がイキイキしてきた。
エロくもなってきた。
なんで、あいつ、あんなにエロいんだろうか?腰にクビレも出てきたようだし、巨乳のままだし、元々顔立ちは整っていて、脚も長い方だ。
それに雰囲気がエロいというか、セクシーになってきた。
“タカシ先輩!”なんて言われ、見つめられるとビビる。否、ドキドキしてしまうオレがいる。
ヒロミがセクシー?
ついこの間まで、脂肪のついた顔で、ブヒブヒと呼吸音をたてていたのに、今では二重、三重顎だったのがシュッと細い顎になってきたもんな。
脂肪で隠れていた、ヒロミの内なる美が露出してきたんか?
あの豊満な乳とケツがたまんねー。
女は化け物だな?
・・・・・・・・・・・・・・・・・
その日。
ヒロミは正確に身長、体重を測った。
164.5cm62.5kg
まだスマートとまではいかないが、もう誰もデブと言う人はいない。
少しずつ自信もついてきた。
シャワーを浴びると鏡の前に立った。
数カ月前までは、全裸で鏡の前に立つのが怖かった。無様に肥った身体…。
ふと、タカシ先輩の言葉を思い出す。
「痩せてきたのはいい!だけどな、そのオッパイ小さくすんなよ。それと、プリプリしたケツな」
タカシ先輩は基本シャイな人なんだ。
照れくさいから、わざとあんな口を利くのだと思う。
鏡に映るヒロミのバストは豊満。
でも、今までは無駄に脂肪で大きい部分もあったけど、そんな無駄肉がとれると程よい巨乳、それに美乳。
後ろ姿になると、お尻もキュッと上がってプリプリしている。
ちょっとだけ、モンローウォークの真似事をしてみた。
男子の視線は理解出来ないけれど、自分のお尻はセクシーだと思った。
“ヒロミちゃんのお尻かわいいね…”
ユイお姉ちゃんの言葉が、そしてあの日々の記憶が甦る。
小学校一年のヒロミが、公園でオシッコがしたくなって泣いていると、そこへユイお姉ちゃんがやってきた。
草むらでオシッコしたヒロミのアソコを、そっとハンカチで拭いてくれた。
それからというもの、ユイお姉ちゃんは、何かとヒロミを気に掛けてくれるようになった。
「オシッコしたくない?」
「ううん、したくない…」
「そう。じゃ、ヒロミちゃんのお尻かわいいから見せて!」
ユイお姉ちゃんは、そう言うとヒロミのスカートの中に手を入れ、丁寧にパンツを下ろす。
それから、ヒロミのお尻や恥ずかしいアソコをやさしく撫でてくれた。
草むらの陰、廃工場、河川敷の橋。
人目のつかないところにヒロミを連れ出しては、そういうことがしばしばあった。それが何を意味しているのか?
17才の今なら分かる。
あの頃はまだ小学一年生。
ヒロミはユイお姉ちゃんが大好きだったし、そんなユイお姉ちゃんに身体を触れられるのは気持ちが良かった。
でも、何かいけないことをされている…ということは、幼いながらも感じた。これは二人の秘密なんだって。
ユイお姉ちゃんは、そんな行為が終わると、必ずヒロミに向って言った。
「このこと、誰にも絶対言っちゃダメよ!言ったらお姉ちゃん、ヒロミちゃんのこと嫌いになるからね。それに、大人にすごく怒られるよ…」
ユイお姉ちゃんは、そう言うと、口に人差し指をあてシィーッと言う感じで口止めした。
そんな二人の秘密の関係は、ヒロミが小学二年、ユイお姉ちゃんが中学一年になっても続いていた。
そして・・・。
「ヒロミー、ご飯できたよー!」
お母さんが呼んでいる。
晩ごはんの時間になったみたい。
記憶を遡るのを断ち切る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・
部活の帰り。
今日もオレは、ヒロミと一緒に電車での帰りなんだが、最近のヒロミはどんどん積極的になってるんだよな。
っていうか、おかしいぞあいつ。
「タカシ先輩!この歩き方知ってる?練習したんですよ」
そう言うと、ヒロミはケツをプリップリ揺らしながら歩きやがった。
「モンローウォークでぇ~す!」
ドキッとした。
「モンローウォークなんて、いつの時代のこと言ってんだ?ババアかっ!」
オレはビビったね。
スゲー、エロくてスケベなケツだ。
あいつ、現代に甦った和製マリリンモンローなんじゃね?
あの伝説の大女優と、ヒロミは体型、スタイルが似ているような気がする。
乳とかケツとかそっくりじゃね?
ヒロミはスマートになったら、完全にセクシーマシーンと化したな。
あの女アンパンマンだったやつがよ、あんなエロい方向にいくなんて、誰が想像しただろうか?
今ではヒロミをブス扱いしていた奴らも、ヒロミの乳とケツを見て、チンポおっ勃てるのは間違いないな。
肥えたブサイク豚だったくせに、おまけに他人の目を見て話せないネクラコミュ障が、何をトチ狂ったか?腰とケツをふりふりモンローウォークか?
自分でも男の視線を釘付けにしているのは気づいてるだろ?
ありゃ、男を誘惑するモンスターじゃねーの?やっぱり、女は化け物だ。
「ヒロミ。駅降りたら、久々にオッパイ見せろ!」
「でも、体重が60kg割ったらって約束だったでしょ?今、62kg弱だから、あと2kgだから、もう少しね…」
「おめーが、モンローウォークなんてやっから、ムラムラしてんだよ」
「タカシって先輩エッチね。でも、私にムラムラしてくれるなんて嬉しい」
「ところで、、おまえは処女か?」
「当たり前でしょ!先輩は女子から持てるから経験豊富なんでしょ?」
一瞬、中学時代のことがフラッシュバック。ミユキ、サユリとの日々。あの二人にオレはオナニーを教わり、何度もサユリにはフェラチオされた。
そして、受験勉強会でのSM女王様ごっこは、まるでソドムの市状態。
そういう意味では確かに経験豊富だ。
だけど、オレは童貞だった。
あの二人は、決してある一線は越させなかった。唇さえ許さなかった。
変態ドスケベコンビだったくせに…。
その時。
タカシの様子を冷静に見ていたヒロミは思った。
”この夏、タカシ先輩を誘惑してみようかしら・・・”
今までヒロミの内面に隠れていた、好色な一面があらわになる。
ヒロミは覚醒してしまうのか?