「Aくん待って!」
彼女が呼んでるのはわかってたけど 振り返らずにそのまま駅まで走って 電車に乗った
電車の中で落ち込んだ
『あー俺バカだなあ…何 期待してたんだよ…そんなうまい話ある訳無いよなぁ…』
電車で泣きそうになり 慌ててごまかして窓を見てた
『彼女に悪いことしたなぁ…あまりにも失礼だったよなぁ…』
『明日…もし会えたら 謝ろう…でもどんな顔して会ったらいいんだろう…』
そんなこと考えて 悩んでる内に朝が来た
結局寝れずに目が死んでる カガミ見て顔洗って 気合いを入れて
「ヨシ!取りあえず 謝ろう!その後は考えない!」
で いつもより 早目に家を出て 駅で彼女が来るのを待った
いつもと同じ時間に彼女が来た
俺は走って行って彼女の目の前に立った
彼女はいつもと同じ格好だったけど 表情はムッとしている
俺は勇気を出して昨日考えたセリフを言った
「H美さん!昨日はスイマセンでした!勝手に怒って 勝手に帰って スイマセンでした!」
と腰を90度に曲げて謝った
「チョット…恥ずかしいからやめて…コッチ来て!」
俺が頭を上げると 彼女に 階段のウラに引張って行かれた
「あの後 大変だったんだよ 周りの人はジロジロ見るし 君を追いかけようにも 会計しなきゃいけなかったし…」
俺は又 頭を下げて
「スイマセンでした!俺…パニックになっちゃって…」
「頭上げて…もう怒って無いから」
彼女はカバンからサイフを出すと一万円を出して
「ハイ コレ」
と俺に俺に返してきた
「コレは 受け取れません」
「何言ってるの 高◯生には大金でしょ それにそんなかかってないし…元々 Aくんに出して
貰おうと思って無いし」
「いえ…昨日の迷惑かけたお詫びです!」
と言うとムギュッとホッペをつねられた
「年下のクセに生意気言うな!お姉さんの言うことはダマって聞けー!」
と笑いながら言ってきた
「ハイ…スイマセン」
「もう…本当に怒って無いから謝らないで」
俺はバツ悪そうに金をポケットに入れた
「アア!大変 遅刻しちゃうよ」
そう言って俺の手を握って 階段を上がって行くと 改札くぐった瞬間にいつもの電車が行ってしまった
「ああ!行っちゃった」
「本当にスイマセン…俺のせいです」
「もう…また謝ってる」
次の電車が来るまで15分ぐらいある…俺も遅刻だ
「ねえAくん 昨日のお詫びしてくれる 気持ちある?お願いきいてもらっていいかな?」
彼女が怒ったような顔して言った
「ハイ!俺にできることなら」
「じゃあ 学校 サボって私につき会って」
「ハイ?」
当時 携帯はまだ無くて 公衆電話から彼女が俺の母親役 俺が彼女の父親役をして職場と学校に体調が悪いとウソの電話をしていつもの電車と逆方向の電車に乗った
いつもと逆方向の電車は驚くほど空いてて満員電車どころか 余裕で二人で座れた
「ワー ガラガラだね いつもの満員電車が嘘見たい」
彼女が子供見たいに喜んでる
「本当ですね いつも座れたら楽なのに」
「でも満員電車じゃなかったらAくんとは知り会ってなかったかも…」
俺はハッとして
「やっぱり 満員電車でいいです!」
「ハハハ 正直でよろしい!嬉しいかも」
『良かった …もう怒ってなさそうだ』
「ねえAくん…今日学校サボって大丈夫だったの?」
彼女が真面目な顔してきいてきた
「大丈夫ですよ テストとかも無いし H美さんは?」
「ウーン 私もなんとか?同僚がチョット忙しくなると思うけど…ま サボってしまったものは仕方ないヨネ(^^)」
彼女が笑って言うと スゴイカワイイ
『ああ…この笑顔 最高にかわいい ズット見てたいなあ…』
電車が最初の駅を過ぎると 人がかなり減った
車両に自分達入れても 10人チョットしかいない 後 5つぐらいで終点だ
彼女に何処まで行くのかきいてみた
「う〜ん 何も考えて無かったなあ どうしよっか?」
「えッ行き先決めないで電車乗ったの?」
「そうだよ 悪い? なんとなく反対に行きたかったの アッ 海行こうか?」
「いいですよ」
「やった〜今年初めての海だ!」
また 子供見たいに喜んでる 7つも年上でダマってると 知的な美人なのに
終点手前の海水浴場そばの駅で電車を降りた
天気は良いけど まだ6月だし 平日だし ほぼ無人だった
途中のコンビニで飲み物とお菓子を買って海まで手を繋いで歩いた
昨日 あんなにドキドキしたのに今日は平気だった 彼女の手はひんやりして小さく 柔らかかった それに今日は指輪が無かった
砂浜に着くと やはり誰もいない 遠くの方にイヌを散歩してる人がいるくらい
取りあえず靴を脱いで波打ち際に向かった
波のギリギリまで行って はしゃいでるとお約束のように彼女が
「エイッ!」
と俺を波に押してきた
「ウワッ!」
不意を突かれて 膝まで海に浸かってしまった
「ハハハッ!」
それを見て笑う彼女
『本当に子供見たい…』
「アーア…」
私服だから ジーンズがヒザまでビチョビチョ
『帰る時まで乾くかなぁ…』
「ゴメンゴメン 天気イイから 乾くよ」
一旦 海から出て コンクリのところでジーンズ脱いで乾かした
その隣に座って ジュースとお菓子を食べながら二人で海を見てた
彼女がポツリポツリと話し出した
「私 女子校出て 女子短大 行ったから学生の時あまり 男の子としゃべったこと無くて…とてもじゃないけど自分から男の子に声かけるなんてできなかったの」
「Aくん見た時に カッコイイ…こんな男の子と学生時代にオシャベリしたり デートしたりしたかったなあって思ってたら Aくんがコッチ見てくるから…もしかしたらって」
「ゴメンね 最初は面白半分でコッチから近づいたら声かけてくれるかなって…」
彼女がダマって海を見てる 彼女の黒髪が風になびいて綺麗だ
「Aくん…私のこと好き?」
彼女が海を見ながら言った
俺も海を見ながら言った
「好きです…大好きです」
彼女が俺の方を向いて俺の口にキスしてきた
※つづきます