次の日は雨が降って近所のひろしくんともせっちゃんとも遊べなくて家にいた。パパもママも仕事に行って、2歳下の妹も友だちのせつこのうちに遊びに出かけてしまったので一人ぼっちになった。
TVを見てもアニメとかやってないし、何度も読んだことのある絵本をまた読んだ。
次は家の中を探検した。
元々納戸だった収納の、扉をカーテンで置き換えた場所に入り込めるのを見つけた。隠れるのにちょうどいいので今度妹とうちでかくれんぼするときここに隠れようと思った。
あと押し入れとか棟続きのガレージとか、ダイニングに入ってすぐの壁の後ろ、居間のちゃぶ台の下、子ども部屋のぼくと妹の机の下、トイレとか、隠れられそうなところをチェックした。
パパとママの寝室にも行った。引き出しを開けたらマッサージ器が入っていたのでコンセントに差して肩にのせてみたけど痛いのですぐやめて元の場所に戻した。
それから本箱を見た。百科事典とか世界文学全集とかパパの仕事の本とかが多くてあんまり面白そうな本は無さそうだった。
表紙カバーを裏返しにして白い面だけ見えるようにした本が何冊かあった。なんでそんなことしてるのかなと不思議に思って広げてみた。
おっぱいとおしりとか見えてるつらそうな表情の女の人の絵があった。
漢字が難しくて読めないし面白くなさそうだったので元に戻した。
飽きたのでまたTVを見た。退屈でぼんやりしていたら、倉庫でせっちゃんにおちんちんをいじられるときのことを思い出して、なんか心臓がドキドキしてきた。
その気持ちのまま移動して、今度妹とかくれんぼするとき隠れようと思った収納のカーテンの後ろに隠れた。ぼくは自分でせっちゃんみたいな手つきでおちんちんを出して触ってみた。
「せっちゃん、、、」
せっちゃんのことを思った。目をつぶって原っぱで赤いスカートをひらひらさせてるせっちゃんや振り向いて笑った笑顔を思い出していると、今この瞬間もせっちゃんと2人で倉庫の2階にいるような気持ちがしてきた。
せっちゃんの手で触ってくれるほうが気持ちいいけど、隠れていけないことをしているドキドキもプラスされて興奮がエスカレートしていった。突然ママが帰ってきた。
「ただいま~」
ぼくは焦っておちんちんをしまいチャックを上げた。でもすぐ出るとここに隠れていたことがばれてしまうので息をひそめていた。
ママの足音はまっすぐ音のするTVの部屋に向かった。でもTVの前に誰もいないので、次に子ども部屋に向かった。その隙にカーテンの後ろから出て無事にTVの前まで戻れた。
「ぺん太~、どこにいるの~?」
ママが現れた。ぼくはすぐ振り向かずにTVを見ていた。
「あ~よかった。いたのね。もう、心配させないでよ」
「ママおかえりなさい」
「もう、どこにいたのよ」
「トイレ」
「あれっ?ぺん太、熱があるんじゃない」
ママはぼくのおでこに手を当てた。
「ないよ」
「でも赤い顔してる。ちょっと体温計もってくるわね。ちゃんと測ろうね」
測っても当然熱はなかったがママに心配されて困ったので話題を変えた。
「由美(妹の名前です)はせっちゃん(せっちゃんではなく、せつこの方です)ちに遊びに行ったよ」
「知ってるわよ、せっちゃんちから、うちに来てる、って電話があったから。1人で寂しくなかった?」
「全然」
「こんな番組、面白くないでしょ。悪いことしてなかった?」」
たしかに子どもが見て面白いTV番組ではなかった。
「してないよ」
ぼくは目を伏せながら答えた。
「ならいいけど?」
ママはいたずらっぽく笑った。