この物語は、シリーズ第27話の教育実習編となります。
時代は平成2年、バブル景気で浮かれる日本という国の北東北にある小さな臨港都市が舞台となります。そんな街の工業系大学4年生であり、主人公である私が大学の附属高校で教育実習をしていたときのストーリーとなります。
なお今回、冒頭部分がクルマに関するマニアックな話からのスタートとなっており、自動車整備工場の娘として育った舞衣さんこと小林先生から、その舞衣さんのクルマについていろいろと聞くところから始まります。
またその後、下宿の娘であるふたばと行った銭湯の男湯で偶然知り合った小学生の女の子に性教育したり、その帰り道にやっぱりラブホに立ち寄って致してしまったりというストーリーとなります。それでは・・・
その日の夕方、学校からの指示でそれまでまる1日教育実習と称して過ごした優子ちゃんのアパート出る際に、優子ちゃんを先ほど訪れたそのお姉ちゃんである洋子ちゃんに後を任せ、小林先生のEP71(トヨタのスターレットというクルマ)を停めている駐車場まで降りて来ました。
「舞衣さん・・・。このクルマって・・・こんな改造車だったんですね。ヤッパリ黒バンパーって、見ようによっては安っぽく見えますが本気度が伝わってきます。車高が少し低いくらいで、ステッカーも何もなし・・・でも何ですが?この雰囲気。」
そんなクルマは車体とホイールの色が白で、前後のバンパーが無塗装の黒という一見廉価グレードに見えます。しかも、そのスーパーラップという名称の軽量ホイールがスチールホイールのようなデザインで高級感なんて皆無な状況です。
「うん・・・。このクルマってそもそも競技前提のグレードで、見てのとおり思いっきりのジムカーナ仕様。もちろんエアコン以外の快適装備は何にも付いてないよ。今は街乗りしやすいセッティングにしてあるけど、本気仕様だとハンドリングがナーバス過ぎて疲れちゃう・・・。」
「その・・・セッティングって?」
「簡単に言うとホイールアライメントっていうヤツがメインなんだけど、それってクルマに付いてるタイヤの角度ってことかな?その角度が重要で、操作性がガラリと変わったり、タイヤが偏摩耗したり・・・・それって、どんな良い機械で測定しても、最後の最後にボルト締める時に勝負か決まるの。」
「確かEP71ってリヤサスが車軸式で、調整できるのがフロントのサイドスリップだけって聞いたことあります。それにその勝負って何ですか?」
「そのサイドスリップっていうのが曲者で・・・フロント左右のタイヤの向きしか測定できないの。」
「それじゃ・・・その二輪さえ良ければってこと?」
「うん、そう・・・。フロントの左右が仲良く明後日の方向いててもOKってことになっちゃうから、サイドスリップが合っていてもハンドル切ってないと真っ直ぐ走んないとかってことが発生するのね・・・・」
「それじゃ、フロントしか調整できないEP71でも四輪トータルで測定するんですね。」
「それで、そのアライメントなんでだけど・・・どうしてもボルト締めるとき調整したはずのその角度がズレるの。だから、予めそのズレを見込んでボルト締めるってのが腕の見せ所。」
「そうなんですね。僕なんか機械で測って、こうなんですなんてデータ見せられたらソレ信じちゃいそうです。」
「まっ、大体のショップはそうやってデータシートを客に見せてから仕上げにボルト締めるんだけど、そこでせっかく調整したアライメントがズレるの。」
「アライメントって、調整工賃が結構高かったような・・・」
「うん。高いよ。でも、赤外線センサーなんか使ってる測定機械もバカ高いからね・・・。でも、それって結局は人の作業だから、理屈知ってて作業できないとそれもゴミ同然。」
「でも、このクルマって舞衣先生の実家の小林車体で調整してるんですよね。」
「ウチでも出来るよ。義父さん結構うまいの。でもわたしこっちにいるでしょ。だから湊町にある個人経営カーショップでやってもらってる。そこは昔ながらのワイヤー張って測定する方式なんだけど腕がいいの。ソレに注文どおりバッチリやってくれるから大好きなの。」
「そんな店・・・あったんですね。」
「うん。親子でやってるんだけど、そこの息子がわたしの初めての教え子なの。」
「それじゃ、このクルマのメンテナンスとか・・・」
「うん。そこにお願いしてる。おまけにVT(舞衣先生が所有しているホンダのバイク)の面倒も・・・。」
「今度、連れて行ってください。凄く興味あります。」
「それじゃ、明日お墓参り終わったら行ってみよっか?」
「よろしくお願いします・・・」
その後舞衣先生の運転するEP71で私の下宿へ向かいました。ここで驚いたのが舞衣先生の運転がとてもスムーズなのです。昔からダートトライアルとかジムカーナを趣味にしていたとは聞いていましたが、予想に反してクルマに無理をかけない優しい運転です。
しかもこのクルマは、私の壊してしまったブルドック以上にドッカンターボで、四千回転以下では殆どブーストが掛からず、そのブーストの掛からない回転域を上手に使って舞先生が運転しています。
「舞衣さん。舞衣さんの運転でちょっとだけ海沿い走ってみて欲しいんですが・・・」
この時私は、このクルマがどのようなクルマなのか、それを運転する舞衣さんがどんな運転をするのか知りたくなってそんな提案をしました。
「うん・・いいよ。まっ、20分くらいの遠回りだけど、時間的には大丈夫だから、それじゃ・・・。」
そう言いながら舞衣さんがウィンカーを左に出して海沿いの道へ向かいました。そしてその途中、以前、バスガイドの夏帆のレックスのホイールを買ったカーショップの前を通過しました。
これから向かう海沿いの県道は、複雑に入り込む海岸線に沿って整備された道路で、一応2車線分の道路幅が確保されていますが、大型トラックがすれ違い際にサイドミラーが接触してしまうような幅しかありません。
当然、カーブで大型車なんかが現れると交差に神経を使うところですが、舞衣さんの運転は全く動じずうまく対向車を交わしています。
そんな県道ですが、日中こそ結構交通量があります。でも、それに反してこんな夕方はほとんどクルマが走っていません。そんな状況を確認した舞衣さんが運転するEP71のギアを4速からダブルクラッチを使って2速に落とすとちょっとした直線をフル加速させました。
ブルドッグも速いと思いましたが、このEP71も目が付いていかないくらいの加速をします。そして、カーブ直前で減速してハンドルを切りますが車体が全くロールせず、カーブ途中のギャップに乗って車体が横っ飛びしても全く動じず、何事もなかったかのようにカーブ出口で再加速します。でもそんな操作中でもハンドルポスト上のブーストメーターの針が下がりませんでした。
しかも、シフトアップの時はクラッチを一才踏まず、アクセルを少し戻したその瞬間にシフトノブを動かしています。
「舞さん・・・クラッチ踏まないんですか?このクルマってセミオートマ?」
「何言ってんの?このクルマ、ミッションなんて全くのノーマル。どんなクルマだって回転さえ合っていればクラッチなんて踏まなくっても・・・」
全く参りました。そんな状況でカーブを2〜3箇所通過した時舞衣さんに聞いてみました。
「このクルマってロールしないんですか?それに減速の時ブーストが落ちないんですか?」
「このクルマって、足・・・硬くって缶ジュースも飲めないの。それにストロークもないから飛ぶのよね・・・。おまけに一度ブーストを落とすとフルブーストまでラグがあるんだよね。だからブレーキは左足・・・・。」
そう言いながら舞衣さんがアクセルを抜くとエンジンから「キュルル・・・」と言うターボの吹き返しの音が聞こえ、ハンドルポストのブースト計の針が一気に負圧であるマイナスを指しました。
「左足って・・・舞衣さん、コーナーリング中の車体の荷重移動も左足なんですか?」
「そうだよ。これって、ダートラでいっつもやってた小技・・・・。でも、ターボ車に応用できるのは意外だったよ。昔KP61(旧型のスターレット)でダートラやってた時、左足でブレーキ踏んで前荷重にしてアクセルガンガン踏むの。面白いように曲がったよ。まっ、慣性に任せたドリフトもありだけど・・・コレ、FR車の成せる技なんだけどね。」
舞衣さんはそう言いながらハンドルを少し左右に動かしました。
クルマはそのハンドル通りクイックに左右に向きを変えます。
「コレ・・・ジムカーナ用のセッティングだとこれでケツが出るの。サイドブレーキなんて単なるきっかけ・・・」
「コレでも十分クイックだと思いますが・・・それに僕も長いことFRのハチロク乗っていましたけど、左足とかサイドブレーキなんて考えたことありませんでした。」
「あっ、ハチロクはそんなことやんなくってもきちんと曲がるクルマだからいいの。でも、パワーのないKP61はいろんな技が必要だったのね。練習には持ってこいのクルマ。」
「でもそのクルマって・・・」
「そうなの・・・。ダートラの練習中にわたしがひっくり返しちゃって廃車・・・・。あの時、真っ逆さまになったクルマから出るのってこんな大変だって初めて分かったの。」
「ロールバーが付いてたから、屋根は潰れなかったとは思いますが・・・・」
「屋根は潰れなかった。でも、ガラスが割れてクルマの中が砂利だらけになって、口の中までジャリジャリ・・・。しかも4点式シートベルトのバックルのボタンが押し込めなくなっちゃって・・・・ベルト外れなくってしばらく宙吊り。」
「それでどうしたんですか?」
「もうどうしようもないから、みんなでそのままクルマ押してひっくり返してもらったの。いや〜戻るときのあの衝撃、すごかったよ。今でも覚えてる。」
「でも、戻しても自走はできないですよね?」
「それでさ・・・試しにエンジンかけたらエンジンが動いたの。すごいよね・・・今のいままで真っ逆さまになってたのに・・・」
「それって、エンジンがキャブレターだったから?」
「ううん。それは分からない・・・・普通、キャブレターって天地逆になっちゃうとダメなんだけどね。でも、それでも砂だらけになってそのままピットまで戻ってきたらエンジン止まっちゃって・・・それっきり。」
「残念でしたね・・・そのクルマ。」
「うん・・・時間経ったら実感湧いてきて少し泣いちゃった。今まで一緒に頑張ってきたのに・・・いっぱい私の練習付き合ってくれたのにって・・・・。」
「ソレでこのEP71に乗り換えたんですね。」
「実はこのクルマの前に1台乗ってて・・・KP61壊しちゃった直後、うちの小林車体に入ってきた車両で・・・経緯は分かんないんだけど、父さんがこれ乗れって・・・・。そのクルマって、カローラⅡっていうクルマで、青とシルバーのツートンカラーのヤツ。」
「あっ、ソレ分かります。確かテニスプレイヤーのマッケンローがCMやってたヤツですよね。今でもあちこちで見かけます。」
「うんそうだよ。しかもサンルーフまで付いてたの。でもね、可動ベンチュリー式キャブレターが付いたエンジンだったんだけど、恐ろしくパワーの無いエンジンで・・・しかもFFなのにエンジン縦置き。」
「しばらくおとなしくソレ乗ってたんですね。」
「ちょっとはね・・・・。でも、我慢できなくなっちゃった。KP61のエンジンって、4KUってうOHVのエンジンだったんだけど、そのクルマのエンジンって3AHっていうSOHCエンジンなのね。少しは回るかと思えば・・・」
「あっ、知ってます。そのエンジンってハチロクに載ってる4AGのベースですね。」
「うん。そうなんだけど・・・それでエンジンはどうしようもないからとりあえず峠道楽しく走れるように足回りだけ交換して乗ってたんだ・・・・」
「で・・・壊しちゃったんですか?」
「違う。壊れたの。エンジンじゃなくって車体の方が・・・」
「なんか走っているうちに車体がヨレるような感じになってきて、なんかドアの締まりが悪くなってなって思った頃ボンネット開けたらストラットの付け根にヒビが入っていて、トドメはサンルーフの周りが歪んじゃって・・・・」
「どんな走り方すればそんなになるんですか?」
「峠を普通に走ってただけなんだけど・・・・。でも、タイヤとブレーキバッドは何回も交換したよ。タイヤなんて面白いくらいボーズになって・・・・。」
「結構走り込んだんですね。」
「でも・・・車体が緩んでくると自分の思ったとおりにクルマが動かないの。この時思い知ったよ・・・車体の剛性って大切なんだって。」
「そのクルマはどうしたんですか?」
「パワーが無い分いろんな走り方やってみたよ・・・。今思えばFF車の走り方勉強するように義父さんが準備したクルマじゃなかったのかなって思うところがあって・・・車体剛性の件も。」
私がそんな質問をし終わった時、舞衣さんが左にウィンカーを出して展望台の駐車場にクルマを停めました。ソレは、以前夏帆のレックスがパンクした時、夏帆のおしっこが漏れそうになって急いで連れてきたという曰く付きの場所でした。
「ここで、そのカローラⅡのドアが開かなくなったの。車体が死んじゃったのね・・・」
「ってことは・・・その時この海岸線走っていたんですか?」
「うん。朝早くとか・・・イライラした時とか・・・。でも、その時は焦ったよ。おしっこ漏れそうで・・・・。足回りガチガチだったからおしっこも近くって。」
「ソレでどうしたんですか?」
「助手席側のドアから出てトイレに一直線・・・。そのクルマ2万キロしか乗ってなかったから勿体無いことしたなって思ったんだ・・・。でも、リッター6Kmしか走らない燃費に悩まされてはいたけど。」
「そのクルマって1500ccですよね。ハチロクですらリッター10Kmは走りましたが・・・舞衣さんってアクセル踏みすぎなんですよ。」
「そりゃ・・いつも床抜けるくらいアクセル踏んでたよ。でもパワー出そうとした特殊なキャブレターだったんだけど・・・・初めは画期的だと思ったんだろうけど、結局は失敗だったのね。」
「トヨタも失敗することあるんですね・・・」
「でもね・・・吸気音だけは良かったよ。アクセル全開にするとソレックスみたいな音がして・・・。」
「すいません・・・・僕ってキャブレターなんてバイクのしか分かんなくって・・・。」
「そうよね・・・今はそういう時代なんだよね・・・。でもトヨタもそのキャブレターはそれっきり・・・・。ハチゴーにもそのエンジン載ってたけど、ソレは一般的なツーバレル式のキャブレターだったような気がする・・・。」
「あっ、ハチゴーってありますよね。4AGでないエンジン載ってるヤツ。外見同じだから騙されますよね。」
「今のAE92(当時最新のカローラレビン・トレノシリーズ)でもあるじゃん・・・AE91って。」
「あっ、そういえばあります1500のヤツですよね。でも、ソレって結構いけますよ。なんか軽快っていうか、ちょっとした峠くらいならソレで十分です。」
「そうよね・・・わたし、AE92シリーズって結構完成度が高くって好きなの。格好もいいし。そろそろちょっと落ち着いてAE92にでも買い替えようかな?・・・スーパーチャージャーのヤツ。」
「舞衣さん・・・ソレって全然落ち着いたうちに入りませんよ。でも、それも間もなくモデルチェンジして4AGも5バルブエンジンになるそうです。僕の義父さんが最近その試験用エンジン入手したって聞きました。」
「5バルブって・・・バイクじゃあるまいし・・・さすがヤマハよね。」
「そうですよね。僕のハチロクってAE92の後期型エンジン載ってますけどソレで十分だと思っていましたから・・・」
「何?あの赤黒レビン・・・そんなエンジンだったの?」
「そうです・・そもそも試験用のエンジンで1万回転まで回ります。しかも、そのエンジン組んだのって僕の同級生の女子なんです。」
「えっ?1万回転?・・・女の子?」
「はいそうです。今、その彼女ってなんか雑誌の企画で小林車体の片隅でAE92の車体造っているバズです。」
「あれ・・・そうだったの?義父さんから聞いてたけど・・・その娘、結構可愛い言って。スポット打ち(車体の補強)のやり方教えてやったって聞いたことある。」
「なんか今じゃアイドル扱いらしいです。」
「凄いね・・・それ。」
「じゃじゃ馬なんですけど・・・」
「そう言えば義父さんが言ってた。タダで工場貸してるって。出来上がったクルマのリヤウィンドーに小さく「小林ボデー」のステッカー貼ってくれればそれで良いって。それほど義父さんも弟も乗り気なの・・・・その企画。」
そんな会話の後、舞衣さんの運転で下宿の近くまで来たところで、私はその舞衣さんに聞いてみました。
「これから弟さんに会うわけですが、その弟さんが好きなのは舞衣さんなんですか?麻美子姉さんなんですか?」
「そりゃ、麻美ちゃんでしょ?プロポーズしてる訳だし・・・」
「でも、僕・・・ちょっと引っかかるんです。その・・・舞衣さんと麻美子姉さんが・・その・・」
「えっ?どうしたって?全く煮え切らないね・・・」
「あっ、すいません。舞衣さんと麻美子姉さんが似てるんです。お酒飲んで色っぽい感じになると声がそっくりなんです。」
「な〜んだ。そんなこと?」
「えっ?」
「ソレ・・・良一から聞いてるよ。結構早い段階で・・・。高校で剣道部だった時、同じ剣道部の風谷っていう女子の声が、姉さんの酔っ払った声にそっくりだって。」
「実は僕もそれに騙されで・・・・」
「そうだよね・・・ソレであの時・・・・ね!そういえば、まーくんも麻美ちゃんのこと・・・」
「すいませんでした。あの時は・・・・」
「全くだよ・・・わたしね・・・アノ時本気でまーくんと一緒になってもいいって思ったくらいだもん。コレで妊娠してもいいって・・・コレで弟に気兼ねしないで地元帰れるって・・・・。」
「えっ?妊娠って?僕・・・今思えばとんでも無いことして・・・」
「ゴメンね・・・年甲斐もなく。この際だからハッキリと言っておくけど・・・本当にここだけのハナシ。」
「ハッキリって・・・?ここだけって?」
「わたしね、まーくんのこと好きだったの・・・・あっ、ゴメンね。こんな30目前のおばさんで年離れてるけど・・・・ちょっといいなって思ったの。それで、何としてでも既成事実作って地元帰ろうって思ったのね。そうすりゃ弟も諦めがつくでしょ?」
「それでカクテル・・・・」
「・・・・姑息でしょ?」
「酔わせてヤっちゃうなんて、手段が古典的です。」
「でも・・・大誤算だった・・・・まーくんのお姉さんと弟が付き合っていたなんて・・・」
「世の中って狭いですよね。」
「全く・・・本当に・・・・。」
「舞衣さん・・・聞いてください。それって小林車体の後継問題に発展しそうなことなんですが・・・」
「後継って・・・・ちょっと早くない?」
「それがですね・・・・麻美子姉さんって・・・・その・・・・子供産めないカラダなんだそうです。あのレイプ事件で・・・」
「えっ?」
「・・・・・・・・・」
「だから・・・・麻美ちゃん渋ってたんだ・・・・結婚。ゴメン、わたしそのことちっとも知らずに・・・・。」
その後はお互い黙り込んで、舞衣さんの運転するクルマだけが進んでいきます。
そして、私の下宿近くのコンビニに差し掛かった時、その駐車場に白い車を積んだ車載車が見えました。
「あっ、アレ・・・・小林車体のトラック・・・」
舞衣さんがそう呟き、一旦通り過ぎた2車線の道路を直進し周囲にクルマがいないことを確認すると、一瞬左にハンドルを切ってから右にハンドルを回し直してブレーキをかけたと思ったら今度はサイドブレーキを引いてその場でクルっとターンさせました。
その行為中、目が回るような感覚の中私の肩に4点式のシートベルトが食い込み続けていましたが、隣で運転する舞衣さんは何事もなかったかのようにそのEP71をコンビニの駐車場のトラックを目指します。
そして駐車しているそのトラックに横付けしました。そんなトラックのドアの真ん中には(有)小林ボデーと書かれています。
すると、コンビニから白いレジ袋を持った青いツナギを着た長身の男の人が小走りで近づいてきました。
「あっ、舞衣・・・久しぶり・・・。さすがだね・・・サイドターン。でも、こんな狭い一般道でアレやる?」
「良一・・・お疲れ様。切り返しって面倒でしょ?道路幅なんて2車線分あれば十分・・・・。それは良いけどこのトラック古くない?そろそろ買い替えたら?業績良いんでしょ?」
そう言いながら舞衣さんがクルマを降りました。しかし、その会話に久しぶりの再会の喜びとか懐かしいとかいうそんな雰囲気は皆無です。
「コレってまだ50万キロしか走ってないディーゼルだから慣らし終わった位だって。それより舞衣のEPこそ車体死んでない?」
「大丈夫だよ・・・もう、あんな無茶なことしてないから・・・」
この時思いました。今やったサイドターンでも私にとって結構無茶なことに思えましたが、この舞衣さんが過去にやった無茶なことって何だろうって・・・でも怖くて聞けません。
するとその良一と呼ばれたオトコの人がクルマを降りようとしている私のところに来ました。
「あっ、理央ちゃんの彼氏だったまどかくんだよね。初めまして・・・舞衣の弟で麻美ちゃんのカレシです。」
「カレシだったって・・・中学生だった頃のハナシなんですが・・・。あっ、姉がお世話に・・・・」
「イヤ〜、麻美ちゃんにそっくりだね。さすが兄妹・・・・雰囲気が瓜二つ。まさしく風谷ブラザーズだ。」
「いや、そんな・・・そちらの兄妹こそ・・・・・」
私がそこまで言いかけましたが、二人の顔を見ると全く系統の違う顔立ちをしていました。血縁関係上再従兄弟とはなっていますが・・・やはり血が遠いということでしょうか?この時私は言葉を失っていました。
「あっ、それ・・・・舞衣から聞いたんだ・・・。でも、近々親類になるから早かれ遅かれ・・・・。」
すると舞衣さんがその話に割って入りました。
「募る話はどこかのファミレスにしない?こんな駐車場でしなくっても・・・」
「そうだね、ちょっど腹も減ったし・・・。それじゃ・・コレ積み替えてたら夕飯に行くとするか・・・」
この時私は忘れていました。電話で私の義父さんが言っていた「ちょっと面白いクルマ」ってヤツを・・・。
私は改めてその車載車の荷台に積んであるその白いクルマを見上げました。でも、私の期待を裏切るその車はただの軽自動車でした。しかもその後部にはALTOーBEAMという女性仕様車を表すカラフルなデカールが貼ってあります。
「あの・・・僕、義父さんからおもしろそうなクルマって聞いてたんですけど・・・コレ・・ですか?」
私の側でニコニコして、不安そうな私を見ている良一さんが私に答えます。
「うん・・・もちろん。コレは正真正銘麻美ちゃんの義父さんから預かってきたアルト。まっ、期待させちゃったみたいだけど、どこにでもあるごく普通のアルトだから・・・」
その後私の下宿前の市道でクルマの積み替えをしました。車載車の前部分を油圧で高々と持ち上げてから白いアルトを降ろして、今度はエンジンの掛からないブルドックに舞衣さんを乗せハンドル操作をお願いして我々男陣は車体を押したり引いたり・・・
そして最後に車載車のウインチでそのブルドックが荷台に乗せられました。
すると最後にクルマから降りてきた舞衣さんの額に汗が光っています。
「いや〜、パワステ効かないこのクルマって・・・こんなにハンドル重いの?」
そう言いながらその舞さんが息を切らせています。
「さすが205サイズのタイヤだけあるからそりゃ重いって・・・・アレ?舞衣が前に乗ってたカローラⅡもパワステなかったじゃん?」
そこでトラックの脇でウインチをリモコン操作していた良一さんがそう答えました。
「でもアレってタイヤサイズが175だったからね・・・・。それでコレになっちゃったんだもん・・・」
そう言いながらその舞衣さんが自分の胸を持ち上げる仕草をしました。どうやらハンドルの重いクルマを運転すると胸が大きくなるようです。そしてソレを不思議そうな顔で眺めている私をその良一さんと目が合いました。
「あっ、そうか・・・。そういえば君のハチロクってグレードがAPEXだからパワステついてるんだよね。でもハチロクにはGTVっていうグレードもあって、それにはパワステ付いてなくってこれもまた重いんだよね・・・FRだからまだマシだけど。」
急に話を振られた私はちょっと驚きましたが、クルマのハンドルってパワステが付いているのが当たり前と思っていたのでその話は新鮮でした。
この時私は、一緒にファミレスで夕飯を食ようと言う招待をひとり辞退しその下宿の駐車場から二人を見送りました。そして私の視線の先にある舞衣さんのアパートに舞衣さんがEP71を停め、ブツドッグを乗せた車載車の助手席に乗り込むのが見えました。
せっかく久しぶりに会う兄妹です。募る話もあることでしょう・・・。それで、二人とは明日朝10時にお墓に隣接した運動公園の駐車場に待ち合わせることにしています。
この時私は、下宿の駐車場に停められ街路灯の光でぼんやり照らされたアルトを少し見てみようと思いその白いクルマの周りを1周しました。
すると、まずナンバーが4ナンバーでなの貨物バンのようです。しかも車高が少し高いようにも思えます。また、ホイールが舞衣さんのクルマと同じブランドの一見スチールホイールに見える競技用の白いホイールの他は全くもってごく普通のアルト以外には見えませんでした。
でも、あの義父がこのクルマをちょっと面白いクルマなんて言うはずもありません。そんなことから物凄い違和感の中そのドアを開け中を覗くと、そんな車にあろうことかロールバーが付いていました。
でも、期待も虚しくその他はシートのサイドサポート部なんかに所々ビンク色があしらわれたごく普通の女性仕様車のようです。
なんか物凄く裏切られた感じで改めてそのシートに座ってハンドルを掴むと、その4本スポークのハンドル中央のホーンボタンに「RS・WARKS」と書かれています。
しかもハンドルポストにブースト計があって、その奥のスピードメータが240Kmまで刻んであります。
もしかして・・・・と思いボンネットを開けたところ、そのエンジンルームにあったのはTWINCAM12と表示されたエンジンでした。これは恐らく、このアルトがワークスというターボモデル発売のちょっと前に発売したノンターボモデルのエンジンかと思われます。
しかし、良く見てみるとエアクリーナーから吸われた空気が一旦エンジンの前に行ってから再びエンジンの吸気側に戻されるような変なパイピングです。しかも、それがステンレスパイプとそれを接続する青いシリコンパイプで構成されています。
この時暗いせいかその正体がわかりませんでした。しかも、ブースト計が付いているのでターボであるのには間違いないようなのですが・・・
その時バンパーの奥にインタークーラーが付いているのを発見しました。それはパンパーの中身を抉るようにしてなんとか収めたといった表現が近いようなそんな場所です。
その時やっと理解しました。このエンジンはその後永遠に続く軽自動車の64馬力規制の原因となったあのアルトワークスのエンジンです。
しかも、アルトワークスという車は通常インタークーラーに引き込む空気をボンネット上のエアインテークから引き入れてエンジンの脇にあるインタークーラーを冷却しますが、この車はあえてバンパー内にインタークーラーを設置して、アルトワークスの象徴であるボンネット上のエアインテークが付いていませんでした。
通常、インテーク側のパイピングは短いほどターボラグが少なくなるので、それの逆となるこんな無駄なパイピングはしません。しかし、こんな小細工をする人は恐らくあの人しかいません。ソレは私の義父です。
全く、クルマの外見をノーマルに見せようとするその徹底ぶりには脱帽です。
それで分かりました。このクルマの中身はまさしくあのアルトワークスそのものです。恐らく、何らかの事情で車体だけがあえて普通のアルトになってはいますが・・・
すると背後から「ジャリ・・ジャリ」と足音が聞こえ、振り返るとそこにいたのはあのふたばでした。
私が見上げたそんなふたばはいつも通り、ノーブラタンクトップにホットパンツといういたってラフな格好です。
「さっき・・・なんか騒がしいと思って自分の部屋から外覗いたら、アンタのブルドックをトラックに載せてるところで、次に見たらそこに小さいクルマが停まってた・・・しかもアンタが何やらやってるから気になって・・・」
「うん・・・僕のクルマ小さくなっちゃった・・・。」
「そうね・・・。ナンバーも黄色だし・・・。」
と言いながらふたばが屈んでクルマを覗き込みました。そんなふたばの脇の下から乳房が露わになっていて、動くたび乳首が見え隠れしています。
「コレ・・・友達が乗ってるヤツと同じ。友達のは味も素気もなかったけど・・・でもこのクルマ可愛いじゃん。シートなんかピンクで・・・。コレ女性仕様車でしょ?・・・でもこのクルマにはコレ・・・付いてんだね。でもコレもピンクで可愛いよ。」
この時ふたばが言った「コレ」とはロールバーのことです。それの所々にピンクのウレタンが巻いてあって、シートや内装と合わせていますが、いつも私の車に同乗しているふたばは、クルマにロールバーが付いているのが普通の感覚となっているようです。
そして私は、早速運転したい衝動に駆られ自分の荷物を自室に投げ込むと急いで下宿の食堂にあった自分の夕飯をかき込みました。すると、どういうわけか私の向かい側にそのふたばが座っています。
「ね〜。そんなに急いで食べて・・・ご飯食べてなかったの?それでゲッソリしてるの?それでどうだったのよ・・・優子ちゃん。」
私の前で頬杖をついたふたばが興味津々で質問攻めにして来ました。でも、やっぱり大きいです。カラダもそうですが・・・テーブルに乗ったその乳房。
そして、週の初めに付けた私のキスマークも黄色っぽくなって残っています。
私は昨日から散々優子ちゃんのカラダを見てきましたが、優子ちゃんのペッタンコの胸と対極なこの大きさ・・・しかも、そのタンクトップを突き上げるようにその二つの乳首が私を睨みます。これは反則です。
そんな私はその胸の谷間を見ながら答えます。
「コレからあのクルマ乗りたいと思って急いでんの。それに優子ちゃんのところではちゃんと教育実習してきたよ。」
私はキッパリとそう答えました。決して嘘はついていません。でも、実習は実習でも・・・アッチの方ですが・・・。
「それじゃあさ・・・次に・・わたしに教えてよ・・・」
「えっ?」
「アンタ・・・今、変なこと考えたでしょ?わたしが教えて欲しいのはあのクルマ。どんなクルマかって。どうせ・・普通じゃないんでしょ?」
「あっ、ソッチの方?いや・・・ちょっと焦った。」
「アンタ・・・優子ちゃんのところで何やってきたの?まさか・・・」
「い・・いや、キチンと実習してきたよ・・・嘘じゃない・・・」
「まっ、アンタのことだから悪いようにはしなかったと思うけど・・・でもね、ひとつ言っておくね・・・アンタ・・・・そのうち刺されるかもよ。」
「えっ・・・なんでまた・・・刺されるなんて物騒な。」
「アンタってさ・・・女の子に優しすぎるの。アンタのことケツの穴まで知ってるわたしだからキチンと忠告してあげる。」
「忠告って・・・?」
「ほかのオンナに乗り換えた途端・・その捨てられた前のオンナが・・・アンタをグサっと。」
「ちょっと待った。忠告の前のケツの穴って?・・・確かに熱出した時、座薬入れてもらったことはあるけど・・・グサっと。」
「アンタもそうでしょ?わたしの色んなところにアレだけ突っ込んだ挙句、弄んで捨てたくせして・・・」
「そりゃ・・・・ふたばのことは隅々まで知ってるけど・・・弄ぶって、モノには言い方ってものが・・・」
「そうでしょ?だからアンタが刺される前に忠告ってこと。・・・・・アンタってオンナに優しすぎるの。でも、普通のオトコがオンナに優しくすると、オンナってそういうところ鋭いから下心が透けて見えちゃうのね。まっ、みんなそれ知ってて付き合うんだけど・・・」
「そういうもんなの?」
「そうよ。でも、アンタの下心って見えて来ないの。まっ、そういう男子もたまにいるけど、大方いい人で終わっちゃうのよね。でも、アンタってそれで終わらない・・・・多分ね、アンタって小さい頃からアンタの周りにいたのはオンナだけだったでしょ?だからそのオンナってものの気持ちが分かるんだよね・・・・それも無意識に。」
「オンナノキモチ?」
「アンタってさ・・・相対する女に対してその女を一人の人間として尊重できる人間なんだよ・・。オトコに限らず人間ってモノはどうしても他の人とその人を比較しちゃうモノでしょ?わたしもそれは分かってんだよ・・・。でもどうしてもそれが出来ない。でも・・・・アンタってそれを自然にやっちゃう・・・なんで・・・このクソ野郎がって・・・て思うの。」
「でも、人ってそれぞれ生まれも違って、育ちも姿形も違って、それぞれ個性があって・・・それって比べること自体が無理だと思うんだ・・・」
「本当に・・・アンタってとことん憎らしいクソ野郎だ・・・・。そう・・・わたしって相当そんなアンタに振り回されたんだから・・・人生変っちゃうくらい。」
「そんな・・・僕っていつ・・・ふたばの人生を?・・・・それってアレ?」
「そう・・・わかれば良いけど。」
私は過去にこのふたばという女性を妊娠させてしまってしまいました。不幸にも妊娠3ヶ月目で流産してしまっていましたが、私はそんなふたばにプロポーズしてフラれた過去がありました。
「なあ、ふたば・・・なんて言っていいか分からないけど・・・・ふたばには幸せになってほしい。恐らく僕は地獄に落ちる運命だけど・・・・ふたばだけは・・・」
「アンタね・・・地獄に逃げるなんて卑怯だよ。アンタが地獄に落ちたらあの彼女・・・えっと・・・あのバスガイドの・・・」
「あっ、マコちゃん・・・?」
「あっ、そうそう・・・そのマコちゃんってどうなるのよ。」
「それは・・・」
「アンタさ・・一人で勝手に地獄に落ちるのは良いけど、その地獄ってヤツに落ちるまでの間その彼女を幸せにしてあげるんだね。もちろんわたしも幸せになるよ・・・。アンタじゃないカレと・・・。」
「ふたば・・・前から密かに思っていたけど・・・」
「何よ・・・」
「お前ってなんか・・・漢らしい・・・」
「何?わたしのことバカにしてんの?」
「いや・・・僕流の最高の褒め言葉なんだけど・・・。」
するとふたばは急に立ち上がり、テーブル脇の流し台で何か洗い物を始めました。
「・・・・・アンタ、いつまで食ってんの?わたし、アンタの食器洗うから早く食べてちょうだい・・・」
そんなことをぶっきらぼうに言うふたばでしたが、そんな彼女の耳が赤くなっていたのを私は見逃しませんでした。
その後、ふたばが私の食べ終えた食器を洗っていました。そして私はそんなふたばの後ろ姿を眺めています。
すると突然そのふたばが急にカラダを翻して私を見下ろしました。しかもその右手には包丁が・・・・。
「ふ・・・ふたば・・ちょっと待った!話せば分かる!だから早まるな・・・」
私はその包丁を見た瞬間、「ここでふたばに刺されても仕方がないな・・・」なんて思ったりもしました。
でも・・・もちろんそんなことは私の思い過ごしです。
「アンタ・・・何勘違いしてんの?わたしはアンタのこと刺したりしないって・・・玉は握り潰すかもしれないけど・・・・」
「いや・・・びっくりした・・・」
するとそのふたばがその包丁を私に突き出すと予想外なことを話し始めました。
「ちょっと見て・・・コレ、歯がこぼれちゃってる。」
ふたばはそう言いながらその部分を指さしました。
「この包丁って、わたしが中学校の修学旅行で買ってきたお土産なの。本当は普通の菜切り包丁だったんだけど、母さんが研いでいるうちにこんな出歯包丁になっちゃったのね・・・・。でも、もうこれ以上研ぐと歯自体が無くなっちゃいそう・・・」
「そうだね・・・おばさんっていつも包丁研いでる・・・。」
「多分ね・・・この包丁使い切った時に下宿畳もうと思ってたみたいなの。」
「あと3年・・・・」
この下宿を営むふたばの母親が、この下宿をあと3年で廃業するようだと以前ふたばから内々に聞いていました。このことは下宿生には知られてれはいません。
「3年持つかな・・・この包丁。」
「なんか・・・寂しいね。」
「あっ、ごめんね。しんみりしちゃって・・・。そういえばアンタ、今銭湯に行きたいって思ってるよね。今日、下宿の風呂の日じゃないから銭湯でさっぱりしたいって・・・わたし、いつもアンタと行ってる近所のじゃなくって、あの大きい若葉温泉って行ってみたいの。」
その時「あっ、またか・・・」と言う感覚に囚われました。ふたばっていつもこんな感じに僕をいいように使っています。でも、僕自身特に苦痛でもなんでもなく、どことなくふたばと出掛けられるのが楽しいってのもありましたが・・・。
この街は銭湯が沢山あります。もちろん各家庭にもお風呂はありますが、皆さんが週に何度も銭湯に行くような銭湯文化がこの街にはありました。それは、この街にある漁港に従事する漁師の皆さんが早朝の漁の帰りに銭湯に浸かるところから始まったと聞いていました。
そして、そのふたばの言う若葉温泉というのは今でいうスーパー銭湯に近い大きめの銭湯でした。
「うん・・・じゃ、15分後に車のところで・・・」
「ちょっと待って、今夜のドラマ・・・留守録セットしてくるからちょっとだけ待って・・・」
「分かった・・・」
「あっそうだ・・・アンタT字剃刀持ってるよね。ワキ剃るのにちょっと貸して欲しいんだけど・・・」
「うん・・・1本あげるよ。」
そんな会話をして私は部屋まで戻りましたが、どうもふたばの言ったワキを剃るなんてことは通常オトコに言わないと思います。でも、それも含めてふたばの言動に何の違和感が感じれれません。コレって・・・結婚するとこんな感じなんでしょうか?
でも、そんなことを思いつつもあのアルトが気になって仕方ありません。それで、いつもの風呂道具が入ったカゴに加え、懐中電灯も持ってアルトのところまで来ています。
そして改めてそのアルトのドアを開けました。しかしこのクルマのドアが薄いのに驚きです・・・クルマが小さいので仕方がありませんが・・・。
でも、そのドアの内張にもピンクのモケット地があしらわれて、シートなんかと色合いが統一されていて、車内は黒とピンクのコントラストでなんとも言えない雰囲気が漂っていました。
でも・・・ダッシュボードを除いて、シートやカーペット・・ハンドルまで新品です。もう、訳がわかりません。
そしてそんな疑問を抱えながらエンジンを始動させました。セル一発で始動したエンジンは高めのアイドリングを保っています。でも・・・排気音が独特です。直列3気筒エンジンというのはこんな音がするのでしょうか?
でも・・・よく聞くとその音はとても市販車レベルではありません。先ほど車載車から下ろす時も変わった音するな・・・とは思っていましたが・・・。
さらにクルマの後ろに回ってマフラーを見ると直径6センチ程の飾りっ気のないテールパイプで、見た瞬間これは競技用であることが分かりました。
私は更に屈んでクルマの下から懐中電灯でそのマフラーを照らしましたが、そこにリアデフが存在しておりそれが邪魔でその奥が良く見えません。どうやらこの車は4WD車のようです。
そして更に頭が地面にくっ付くぐらいの所から懐中電灯で照らすと、このマフラーはエンジンから直線的にエキゾーストパイプで後ろまで繋がっていてものすごく排気抵抗がないのが伺えます。
しかし、その中間部に明らかに後付けの小さなサイレンサーが溶接された跡があり、流石に直管ではまずいと思った義父が取り付けたものと思われます。
「アンタ・・・何やってんの?」
私の背後から突然ふたばがそう声を掛けてきました。
急に声を掛けられた私がその声の元を見上げ、無意識にそれを照らすとそれは長い素足と白いパンツでした。しかも、その先のへそまで照らされています。
「あっ、ふたば・・・ごめん。パンツ丸見え・・・。」
その時のふたばは、先程のホットパンツから膝上丈の白いスカートに変わっていて、それは日中であればその中が透けて見えそうな薄手の生地で構成されています。
そして、水色のペティキュアが塗られたその大きな足にはビーチサンダルが履かれていました。
「アンタね・・・パンツって・・・小学生でもあるまいし・・・。何?ネコでもいたの?」
「まっ、そんなとこかな?ちょっと珍しいやつだった。」
「でも、大方クルマの下回り見てたんでしょ?アンタいっつもそんな格好でクルマ覗いているもんね。」
「そんな・・・僕っていつもそんなことやってる?」
「ねえ、考えてみて?・・・自分の行動」
「そういえば・・・1日1回は下回り覗いてるかも・・・」
「そうでしょ?でも、今はそのついでに私のスカートまで覗いてやったと・・・」
「いや・・・それは事故。」
「まっ、アンタにケツの穴まで見られてもなんともないから・・・どうでもいいけど。」
いや・・・どうでも良くありません。こんなふたばでも女子は女子です。少しは恥じらいってモノを持って欲しいところですが・・・。
その後、そんなふたばを助手席に乗せて下宿を出発して、クルマをしばらく走らせたところで銭湯が見えてきました。
今運転しているワークスみたいなアルトの印象ですが、残念ながら思ったほどではないというのが印象でした。
気分を盛り上げるための240Kmメーターに、盛り過ぎ9500回転からレッドゾーンのメーターも虚しく、話ではノーマルでも最大0.9Kまで過給圧が掛かると噂されているターボも思ったほど効かずパワーがいまいちです。まっ、軽自動車なんでこんなもんでしょう。
私はこの時、このエンジンのレッドゾーンは6000回転位程からと勝手に決めて走らせますが、4000回転位からターボの過給圧が上がるものの、特別速いという印象はありません。それもそのはず、ブルドックのエンジンを壊してしまったばかりでしたので慎重に取り扱っていました。
「コレは、ワークスのエンジンといえど、所詮旧規格の550cc・・・」
でも私はその時、普通のアルトにワークスのエンジンを積んだだけのこのクルマを、ちょっと面白いと表現した義父の意図が理解できませんでした。
それでも、クルマ好きのクラスメイトからワークスって速いらしいという話を聞いていましたが、今となっては何を信じて良いのか分かりません。
しかし、そんなクルマでも車体はしっかりしていて、さらに硬いながらもしっとりとしたその乗り心地には驚きです。ソレは先ほど乗った舞衣さんのクルマとは正反対でした。全く正体不明な車です。
そんなことを考え、その頭に疑問符をたくさん残しつつその銭湯の駐車場にまで到着しました。
しかしそんなに広くない駐車場は既にクルマだらけでどうやら満車状態のようです。でもそんな駐車場をしばらくウロウロすると1台分が空いている場所を見つけました。
私が何の疑問も持たずそこに入れようとしました。でも隣のふたばが突然バックギアに入れようとした私の左手首を掴みます。
「ねえ・・アンタ。そのクルマ・・・ベンツだよ。しかも自動車学校で使ってるような小ベンツじゃなくって本物だよ・・・。」
私がアルトを停めようとしていた場所の隣には白いベンツが停まっていました。
今、大学近くの大きな自動車学校で盛んに使用している小さめのベンツが偽物とは言いません。現に、私もふたばもその自動車学校でそのベンツのハンドルを握っていました。
でもふたばが本物と表現するそのベンツがとにかく大きいのです。通常駐車場の駐車マスは1台分横幅2.5mで区切られていますが、そのベンツはその幅に窮屈そうに収まっています。
しかもその隣には怪しげな黒い3ナンバーのY30(当時そう呼ばれていた日産グロリア)が並んで駐車しています。しかも、そのY30のバンパーが大きく出っ張っているVIPグレードというヤツで、到底ヤンキーとかが乗るような普及版Y30ではありません。
「本物のベンツって・・・。見てのとおりそうだけど・・・」
「多分・・・本職だよ。しかも運転手が付いてそうな・・・」
「でも・・・ここしか空いてないし・・・」
「なんかあったらヤじゃない?」
「そんなことないって・・・」
銭湯歴の長い私は知っていました。もし、そのベンツの所有者がその筋の本物の方だとすれば、そういう本物の方は非常に礼儀が正く、一般人に絡むことは無いって・・・。その辺の若い輩が子供に見えてしまうくらい規律の取れたその行動を何度も目撃ことがありました。
その日の銭湯は金曜日ということもあって混んでいました。
ということで、銭湯のエントランスにある下駄箱前には入り切れない履き物が散乱しています。しかし、その下駄箱の上にはあのベンツの所有者と思われる方の履き物が整然と並べてありました。
過去に私は、銭湯で自分のスニーカーを紛失して忘れ物のスニーカーを借りた経験があります。そんなことから今日はそれ用のボロいスニーカーを履いて来ました。
ふたばも同じような経験をしているので安いビーサンを履いて来ていますが、どっちにしても無くなるのは嫌なので、念のため二人の履き物をわざわざ通路の脇にひっくり返して並べて置きました。
その後入口でふたばと別れ男湯の脱衣所へ入ると・・・・やっぱりという光景です。
それは、脱衣所の隅に黒のスラックスにワイシャツで角刈りの男が着替えもせず立っていました。
その男は何かを監視しているのかただ待っているのかは分かりませんが、その表情は眼光が鋭くすぐに一般の方ではないと分かります。
そして、私はしばらく脱衣所をウロウロした後、やっと見つけた脱衣カゴに自分の衣類を脱いで洗い場へ入りました。
その後脱衣所と浴室を区切るガラス戸を閉めた途端、突然すぐ脇にあった女湯との仕切りとなっている壁にある通用口と思われる小さい扉が開いて突然小学校低学年くらい女の子が出てきました。
しかもどういう訳かその扉は開きっぱなしとなっています。胸の高さほどの小さな扉は男湯側に開け放たれ、その向こうの女湯の洗い場が丸見えです。当然そこに居合わせた男どもは、その小さな通用口の奥でカラダを洗う女性の裸体を注視しています。
しかし、ちょうどそこに居合わせてしまい一番近い位置にいる私がその扉を閉める大役を引き受けなければなりません。そして、その男どもの諦めに近い視線を感じながらその小さなドアノブに手をかけようとした時、女湯の方から長い手が伸びてきて私の手にその手が触れました。
この時、その向こうでも同じことをしようとした女性がいたのでしょう。
「あっ、すいません。すぐ閉めます・・・」
私がそう言ってドアノブを引こうとした瞬間、屈んでこちらを覗いて来たその女性と目がバッチリ合いました。しかもその屈んだ上半身の乳房が、隠そうとしているタオルからこぼれてこれまたバッチリと見えます。
「あれ?奇遇だね・・・アンタとこんなところで・・・」
なんという偶然でしょうか?こんな公衆の面前でふたばの乳房を拝むとは・・・。
「あっ・・・ふたば・・・コレは失礼・・・。あっ、そうだ。コレ・・・」
そう言いながら、渡しそびれていたT字剃刀をカゴから出してふたばの手に握らせました。
「ありがとう・・・」
そのようなやりとりの後そのドアを閉めてようとした時、ふたばがドアから離れようとしてカラダを起こした瞬間、パイパンのワレメを含む下半身がバッチリと見えてしまいました。
その時どう言う訳か私の背後に響めきを感じました。そしてそのドアを閉め終え、そんな響めきを放ったその方向を振り返った瞬間、今度はとんでもない光景がそこにありました。
それは・・・たくさんの人集りの中にいた白髪の初老の方です。しかもその手には先程そのドアを開けっぱなしにしてしまっていた女の子の手が繋がれていました。
さらにその上半身は遠山の金さん・・・・見事な桜吹雪です。
現代であればそのような方は入浴を遠慮しなければならない時世ですが、その当時はそんなことは一切ありません。というかそれが日常でした。
「いや・・・すまないね・・・。この娘の躾がなってなくって。それにいいね・・・。さっきの・・・アンタの奥さんかい?久しぶりにいいモノ見させてもらったよ・・・。でもアンタのソレ、見たところあまり使い込んでないようだけど・・・これからいっぱいコドモ作りなされよ・・・」
そう言い終わると、その初老の方は振り返り女の子の手を引いて洗い場へ向かって行きました。その方が歩いて行く方向にいたオトコたちが道を譲り、自然と動線が確保されています。
いいモノって何でしょうか?豊満な乳房でしょうか?それともパイパンのほうでしょうか?
私が疑問に思いながら見たその背中の遠山桜の先には、眉のないスキンヘッドのオトコ2人が場所を確保して待っているようです。
しかし、私が見たのはその背中の遠山桜だけではありませんでした。それはその方が股間にぶら下げていた黒く立派なモノと、ソレに加えソレに埋め込まれと思われる幾つかの突起物でした。アレの正体は噂の真珠というヤツでしょうか?。
この時咄嗟に自分のモノと見比べていました。
今ほど自分のモノが貧相に見えたことはありません。あの立派なモノは恐らく百戦錬磨でそうなったのでしょう。この時、初めてこの世に異世界を感じました。
そんな私の入浴時間はあまり長くありません。もうすでにカラダも洗い終えていまいました。小さい頃からカラスの行水って言われ続けて来た事をふたばも知っています。
でも、そこは女性です。髪を洗うのも乾かすのも時間が掛かります。そんなのは百も承知のうえで、いつもふたばと一緒に銭湯を利用していました。
いつもの銭湯であれば早々と風呂からあがって待合所でテレビでも見て時間を潰す所ですが、この銭湯にはいろんな浴槽とジャグジーがありました。
この時、風呂場内の時計を見ると先ほど脱衣場で見た時間より20分も経っていません。少なく見積もってもあと20〜30分くらいは時間を潰さなくてはなりませんので、私はそのジャグジーのいろんな浴槽に浸かったり出たりストレッチしたりしていました。
それで今私のいる場所はちょっと凝った造りになっていて少し奥まった場所にあり、人の目をあまり気にせずくつろげることから私のお気に入りの場所です。この時私はお湯に浸かって腰に強い泡を当てて疲れを癒すスペースで昨晩から酷使した腰を労っていました。
すると先ほどの白髪の東山の金さんが先ほどの女の子の手を引いて私のところへ来ました。
やはり、改めて見るその女の子のカラダは女子という部分の発達がしていないコドモそのものですが、その全く膨らんでいない乳房にある乳首が虫にでも刺されたように腫れているのと、骨盤が広く太ももの間から後ろが見えるという様相です。
その時私の脳裏に衝撃を感じました。それは、恐らくこの少女のそんな第1次性徴期直前を漂わせるその雰囲気に今は亡きあおいの姿をダブらせてしまったのでしょう。
そんな私の私情とは全く関係のないその遠山の金さんが、私を手招きするようにして話しかけてきました。
「ちょっとすいませんが、うちの若いのがカラダを流している時だけでいいので、この娘を見ておいてくれませんか?後で、若いのに迎えに来させますので・・・。」
その方はそんな丁寧な言葉で、私にその娘を預けました。
するとその女の子が浴槽に入って、お湯をかき分けるように私に近づき隣にちょこんと座るとその東山桜に手を振っています。
そしてその後ろ姿が見えなくなった途端その女の子が私に向かって話しかけて来ました。
「わたしはチエ。・・・兄さんは・・・?」
「あっ、僕はマドカって言います。」
私は子供離れした低いトーンでいきなり話しかけられ、しかもその話し方が内緒話的だったとから何故か敬語になっていました。
しかし、今どきの小学生ってこんなに大人っぽい口調なんでしょうか?イメージ的に言えば、その数年後始まるアニメの名探偵コナンに出てくる灰原みたいな口調です。
そんな彼女の質問が続きます。
「大学生?」
「うん。4年生・・・」
「工業の方?」
「うん。」
「専攻は?」
「土木やってる・・・」
「どんなことやってるの?」
「たとえば道路をどうやれば造れるとか・・・どうすれば壊れるとか・・・。今はそんなことを教育実習で高校生に教えてる・・・。」
「先生になるんだ・・・」
「ちょっと分からない・・・。今はお試し期間ってところかな?」
「あっ、そういえばさっきの女の人って兄さんの彼女?まさか学生結婚なんてはしてないと思うけど・・・」
「なんて言ったらいいか・・・元の彼女って言えばいいのかな?結婚申し込んでフラれちゃってるけど・・・」
「週、何回ヤってんの?・・・・あっ、御免なさい毎日よね。愚問だったわ・・・。」
「いや・・・僕には他にちゃんとした彼女いるし・・・そのヤってるとかヤってないって・・・」
「何?・・・ソレじゃ浮気中?お忍びで銭湯なんて来ちゃってるの?」
「あっ、さっきの彼女って僕の下宿の娘で・・・・今日はたまたま・・・」
「ふ〜ん。そうなんだ。でも、そんな彼女・・・キスマークが変なところに付いてたんだけど・・・・」
「い・・いや・・・ソレは・・・・変なところって?」
「土手のところ・・・ワレメの斜め上」
「良くそんなの見つけたね・・・・」
「そりゃ・・・お母さんも・・・・。ううん、そんなことはどうでもいいの。」
「そんな彼女・・・すごく身長高くって、しかもオッパイおっきくって・・・しかもその土手・・・パイパンだったよ。兄さんが剃ったの?」
「まっ、事情があって・・・・でもパイパンって、どこでそんな言葉覚えたの?」
「若い衆が麻雀やってる時・・・」
「若い衆って・・・ところでチエちゃんって何年生?」
「4年生。」
「ちょっと待った!4年生で男湯って・・・」
「別に気にしてないよ。わたしカラダ小さいし・・・どうせ、低学年だと思ったんでしょ?」
「そうだけど・・・4年生だなんて聞かされたらコッチが気にする。」
小学4年生と言うことは、私が高校3年生の時付き合っていた当時6年生だったあのあおいとあまり変わりません。そんな女の子が堂々と男湯に入っているとは・・・。
「兄さん・・・。ちょっと頼まれてくれない?」
「あの洗い場の一番左でカラダ洗ってるのがわたしのお世話掛のオトコ。そのオトコが頭洗い終わったら迎えに来る・・・そのオトコがこれから頭洗うから、頭洗い終わったら教えて。そして、コッチ見ないで・・・」
「うん・・・。」
そのチエと名乗った女の子が言ったそのオトコは、先程まで別のオトコふたりで東山桜の背中を流して人物でした。頭はスキンヘッドでしたのでこれから頭を洗うと言われてもピンと来ませんが・・・。
するとそのチエと名乗った女の子がカラダの向きを反転させ、私の隣でジャグジーの泡が出ている部分を跨いだ格好で目を閉じました。見るなとは言われていましたが、そんな光景に横目で釘付けとなっています。
そうです。コレはまさしく自慰行為です。
その姿は、通常頭を乗せるべきテンレスパイプをその小さい手で掴んで直立不動状態です。でも時折カラダを上下させ、歯を食いしばっているような仕草もしています。
そんな状況に私はどうしていいものか分からなくなっています。しかも相手は小学4年生です。恐らく自分がやっていることの意味もなんとなく分かっているはずです。そんな娘に止めろだなんて声も掛けられません。
しかも、こんなところで揉め事なんて起こしたら自分の身がどうなってしまうかも分かりませんでした。
そんなことで私はその女の子に言われた通り、洗い場でカラダを洗うオトコの観察を続けています。するとそのオトコはよほどサッパリしたかったのかもう一度カラダを洗い始めました。
「チエちゃん・・・またカラダ洗い始めたよ・・・」
「う・・うん。ありがとう。わたしの方はもうすぐ・・・・っ。・・・・っ。・・・うっ・・・はあ・・・」
その女の子は最後にカラダをビクッとさせた瞬間、掴んでいたパイプを離すとそのままその水流に押されるようにその小さなカラダが浴槽中央まで押し流されました。
すると今度はその小さなカラダがその湯船を平泳ぎで泳いで来ていきなり私のアレを掴みました。
「あれ?兄さんのコレ・・・ちょっと硬くなってる。もしかして・・・ロリコン?」
「いや・・・その・・・そうじゃなくって・・・チエちゃん可愛いし・・・」
私は咄嗟にそんな答えを並べました。自分でも自らの目が泳いでいるのがわかります。するとそんな泳いだ私の視線の先では先ほどのオトコが頭を洗い始めたのが見えました。
「あっ、頭洗い始めた・・・。」
するとその女の子は私のすぐ傍に腰掛けて、なにかモジモジ始めました。
「わたしさ・・・アタマおかしいんだ・・・。」
「えっ?どうした?」
「だって・・・今の見てたでしょ?アレやらないと気が済まなくって・・・」
「それで男湯に?」
「うん・・・。女湯でアレやると、必ず誰かに怒られちゃって・・・ダメだよ。まだ早いって・・・」
「ちょっと早いって言われても・・・・困っちゃうよね。」
「うん・・・その通り。」
「でも・・・もうすぐそれも終わり。6年生になれば男湯禁止でしょ?」
「今でも十分禁止だと思うけど・・・」
「でも・・・・さっきのって誰でもヤッてることだと思うよ・・・やり方が違うだけで。」
「えっ?それどういうこと?」
「性欲って言葉聞いたことあるでしょ?なんて言って良いか分からないけど・・・エッチなことしたいなって思うこと。」
「うん・・・。」
「それって人が持って生まれた本能みたいなものなんだけど・・・それをみんなそれぞれ自分で抑えてるんだ・・・。それぞれ性欲ある人ない人・・・これから目覚める人なんていろいろいるけど・・。」
「じゃ、わたしってその性欲ってのがある人なの?異常なの?」
「異常じゃない・・・。でも、ちょっと目覚めるのが早かっただけ・・・。」
「でも・・・みんなその性欲ってヤツ・・・どうやって抑えてるの?」
「一番は、それより面白いこととか興味があることを見つけて、そっちに集中することだと思う。多分、嘘のようにその性欲っていうモヤモヤが無くなっていくと思うよ。」
「でも・・・そんなこと急に言われても・・・」
「オナニーって聞いたことある?」
「うん・・・。男子が喋ってた・・・。なんか、気持ちいいって言ってた。」
「それなんだ・・・。それって自分の指なんかでやるもんなんだけど・・・・」
この時私はこの先を言うべきかどうか迷いました。この娘のこれからの一生を変えてしまうことになるかもしれません・・・・。でも、この女の子はこのことで真剣に悩んでいました。
それに、こんな男湯で女の子が今のようなことを続けていては何かの犯罪に巻き込まれるかもしれません。でも・・・・そのお世話掛のオトコが黙ってはいないと思いますが・・・。
するとそのチエと名乗った女の子が私の膝の上に迎え合わせに座って私の右手を掴みました。
「じゃ・・・そのオナニーってどうやるのか教えて。わたしのアソコ触ってみて・・・」
「えっ?触るって・・・・?」
「そう・・・やってもらわないとわからない・・・わたし、銭湯の他では学校の机の角に押し付けてやるくらいしか分からないし、自分の指でやるなんて思いもしなかった。・・・・だから。」
「でも・・・・ここでチエちゃんを触ったら犯罪になっちゃうんだけど・・・」
「それって、誰かに見つかって警察沙汰になればのハナシでしょ?」
「それはそうなんだけど・・・・」
「もし、そうなったらわたしが否定すればいいハナシでしょ?違う?」
「それも・・・・そうなんだけど・・・・」
「今すぐにでも触られたって騒いでもいいんだけど・・・この状況じゃ触ってないって言ったところで誰も信じないよね・・・」
そのチエは私にそう告げると私の右手の人差し指を掴んで自らの股間へ誘導しました。
この間、私はいろんなことを考えてました。ちょっとだけでも触ればこの娘が納得するのか?でも、やっぱりそんなところを誰かに見られたとすれば・・・・
私は瞬時に手を引っ込めました。やっぱり、こんなところで女の子の股間を触っていたなんてことにでもなったら、この先の自分の人生がどうなるかも分かりません。
するとそのチエが私の引っ込めた右手首を掴みました。
「いいの・・・やってみて。まどかは今先生やってるんでしょ?これも教育実習の一環だと思って・・・」
「本当にチエちゃんには敵わないな・・・・。じゃ、ちょっとだけだよ。」
私はそう告げると、洗い場の男たちの動きを確認しました。幸いにも先程まで近くにいた子連れの中年が洗い場に移動しています。
その時脱衣所の出口付近で子供が父親を呼ぶような声が聞こえて来て、男たちがそちらに気を取られています。更には、立ち上がってそちらに移動する者まで出始めました。
どうやら例の女湯へ通じる扉を開けた状態で子供が父親を探しているようです。
そんな状況を確認した私は、膝の上で大股びらきで跨っているその股間を手のひらでお尻からゆっくりアソコにかけてなぞりました。
すると、中指がそのワレメの溝の中で少し硬い突起みたいなものを捉えました。
その瞬間その小さなカラダがビクッとします。
「ソコがチエちゃんのカラダの中で一番敏感な部分・・・・。クリトリスっていうんだ。」
「ちょっと分かんない・・・・もう一回やってみて・・・」
そして今度はその一段と硬くなったものを上からそっと圧力をかけるように押してみました。
「あっ、これって机の角と同じ・・・・。」
そしてこの後女性器の造りについて教えてあげました。
「さっきチエちゃんが言った土手っていうのは恥丘って言って、漢字で書くと恥ずかしい丘っ書くんだ。そしてここがクリトリス。正式には陰の核って書いて陰核。」
「カゲのカクって難しい方の漢字?」
「チエちゃんって漢和辞典持ってるよね。」
「うん。中学校に行ったら使うからって前に買ってもらった。」
「それで調べてごらん。でも・・・中学校ってまだ早くないか?」
「お母さん気が早いから・・・・それで調べてみる。」
そしてクリトリスを捉えていた指を下に移動しました。
「ここが尿道口っていうおしっこの出るところで・・・・ここが大陰唇・・・・そしてここが小陰唇」
「オンナのソコって・・・そんなに色々付いてるの?」
「うん。そうなんだよ。それもそれぞれ役割があって・・・・将来チエちゃんにカレシが出来た時にその役割って分かることになると思う・・・。」
「それって、セックスすれば・・・・ってこと?」
「まっ、そんなとこかな?」
そして私はそのチエに触れている3本の指の人差し指と薬指でその大陰唇を広げ、中指でその中央に円を描くように触れました。
「そしてここがそのセックスするときにオトコのペニスを受け入れる膣口っていうところ・・・・触っているところ分かる?」
「う・・・うん。わ、分かる・・・。なんかくすぐったいね。」
「はい。これで教育実習終わり!」
「えっ?終わっちゃうの?」
「うん。終わり。これって多分体育の時間に男女分けた授業があって、先生が説明すると思うよ。その後、恐らくバカな男子がオンナって穴が一つ多いんだ・・・なんて言ってくると思うから、その時はグーで殴ってもいいよ。僕が許可する。」
「前に男子が喋ってて・・・。明日、栗取りすっぺ〜なんてハナシしてて、なんかいやらしいコトだなっては思ってたけど・・・そんなことだったんだ・・・。男子ってやっぱりバカね。」
「それじゃあさ・・・。今度は自分の指でその気持ちのいいところ触ってごらん。その気持ちのいいところって自分にしかわからないと思うから・・・。でも、そっとだよ・・・チョン、チョンって・・・。友達なんかでそんな話題になったりしない?」
「そんなこと分かんない・・・わたし友達いないし・・・。でも、教室の机の角とかに、ここ押し付けると変な気持ちになるのは知ってた・・・。でも、自分の指でやる方法もあるのね・・・」
そのチエはそう言いながら自らの右手でそこを触っているようでした。
「様子を見ながら、寝る時の布団の中ででも試してごらん。」
「分かった・・・今日、寝る時試してみる・・・」
「あとさ・・・ソコがヌルヌルしてきたらカラダが気持ちいいって言ってる証拠。でも指は入れちゃダメだよ。」
「指入れるって?」
「うん・・・さっき言った膣ってところなんだけど・・・そのうち分かると思う。」
「そうなんだ・・・」
「うん・・・今は・・・」
「ところで、まどか・・・・まどかって初体験いつ?」
「えっ、そんなこと聞く?しかもこんなところで・・・」
「どんなところでも関係ないでしょ。それでいつシタの?」
「うん・・・・。中学2年生も時。」
「ちょっと早くない?相手は年上?」
「同級生だった・・・・でも、そんなことするだなんて全然予想してなかったからびっくりした。」
「それじゃ・・・押し倒されたってこと?」
「まっ、そんなところ。」
「うまくいったの?」
「結果らから言うと失敗・・・・かな?血がいっぱい出ちゃってびっくりしたって言うか・・・」
「彼女・・・・処女だったんだ。でも中学2年生ってそんなもんだよね。」
「チエちゃん・・・・チエちゃんってそんなこと興味あるんだ・・・」
「だって・・・クラスで処女をカレシにあげたって言うハナシ聞いたことあるし・・・そのカレシって、まどかと同じ大学生だって。」
「ちょっと待った!チエちゃん・・・・小学4年生だったよね?」
「う・・・うん。あっ、聞いたのは6年生のところの廊下だった・・・」
「びっくりした・・・。6年生だったらまだしも・・・・」
「6年生だったらいいの?」
「そ・・・それは・・・。2人目の彼女が中学校入学前だったってこと。」
「そうなのね・・・・。兄さんってやっぱりロリコン。」
「今思えば、そうだよね。その時はその時で必死だったんだよね・・・・」
すると今度は、そのチエが私の隣で背泳ぎのようにして足をバタつかせながら、また話しかけてきました。
「あのさ・・・・メカケノコって何?そもそもメカケって何?わたしさ・・・時々メカケノコって言われるんだよね・・・」
そうです。メカケとはあの妾のことです。つまりは、婚姻関係にあるオトコがそうでない女性と同じように養うことを指し、その養われる女性のことを一般的にそう呼んでいます。
「えっ?」
突然そんな質問を投げかけられて、ソレにどう答えて良いものか見当もつきません。ましてや相手は子供です。
でも、この娘はその幼児体型とは裏腹に大人っぽくってどことなく言えば理解できそうな感じがしたので、とりあえず教育実習の授業で生徒に説明するような感覚で答えました。
「日本の法律って、ひとりの人としか結婚できないってことは知ってるよね。」
「うん・・・」
「仮に既に結婚しているオトコの人がいるとする。」
「うん・・・」
「その人がその結婚している女性の他に好きな人ができちゃったとする。」
「うん・・・」
「それで、そのオトコの人が悩んだ挙句その結婚していた女性と別れようとしても何らかの事情でソレができない・・・」
「うん・・・だから?」
「だから・・・・その結婚している状態で次に好きになった女性とも事実上の夫婦関係となる。」
「でも・・・結婚っていうのはひとりとしかできないんでしょ?」
「うん・・・もちろん。だからこの関係は俗に言う・・・内縁・・・と言うことになる。」
「ナイエン・・・?」
「そのことを世間一般的に妾っていうんだ・・・」
「なんか複雑ね・・・・。でもお母さんって、さっきの会長の会社で働いてるよ・・・秘書って言ってた。」
「まっ、大きな会社なんかではそんなことがあるって聞いたことはある。でも・・・愛情は戸籍上の奥さんよりも強いかも知れないから特に卑屈になることはないと思うんだ。」
「ふ〜ん・・・そうなんだ。」
「でも・・・戸籍上結婚してるしてないで社会的な立場や扱いがだいぶ違うのが現実だと思う。社会的に厳しい立場っていうか・・・。」
「だからなのかな・・・わたし、お母さんに厳しく躾けられてるの。真っ当に生きるって大変なんだ・・・勉強するのは最低限として、生活態度とかもきちんとしていないとダメだって・・・。」
「お母さんって厳しいんだね。でも、ソレはチエちゃんの将来を想って・・・」
「だからわたしね・・・お母さんに言うこと聞いていい子してるよ・・・・でも、さっきの扉開けっ放しは男湯のみんなへのサービス。」
「そ・・・そうだよね。扉の先に婆さんでもいなければチラッと見えただけでもラッキーだもんね。」
「オトコってバカだからさ・・・そんなので喜ぶの知ってる。って言うか、あのドアから出た瞬間注目されるのが嫌なだけ。わたし・・・・子供でも一応女オンナしょ?。でも、扉開けっぱなしだとみんな女湯の方見るからわたしは全然恥ずかしくないってこと。」
「いや・・・そう言われると、オトコって生き物がバカに思えてきた。」
「それで、さっきは背が高くてスタイルが良くて・・・おっぱい大きい人が見えるタイミングで扉開けたの・・・大成功だったでしょ?」
「それは良かったけど・・・ちょうどその人って僕の連れだったりしたんだよね。」
「こんなところで見たそのハダカ・・・どうだった?興奮した?」
「いや・・・やっぱりチエちゃんには敵わないよ。でも、チエちゃんってお母さんって女湯にいるんだよね。チエちゃんも一緒に女湯にいれば恥ずかしい思いしなくって済むと思うんだけど・・・」
「だから・・・さっき言ったでしょ。女湯じゃアレが出来ないから男湯に来てるの。そんなわたしはヤルことヤったから女湯に戻るね。またどっかで会えるといいね・・・マドカ。」
そのチエという女の子は、洗い場で頭を洗っているオトコに声を掛けて、先ほど出てきた扉を開けて女湯へ消えて行きました。ちなみに、女湯へ戻る時はほとんどそのドアが空いている時間がないくらい素早い開閉速度でした。
その後、それでも先に風呂を上がった私は脱衣所の外でふたばを待っていました。すると程なくして半渇きの髪を後ろ手に結わえたふたばが女湯ののれんをくぐって出てきました。
そして一緒にコーヒー牛乳を飲み干し、玄関まで出てきたところで事件が起きました。
「あれ・・・・わたしのビーサンが無い。」
この時、ふたばがここまで履いてきたビーチサンダルが無くなっていたことが判明しました。履き間違えということであれば似たようなものが残っていても良さそうですが、その隣にある私のスニーカーはそのままです。しかも、たくさんある履き物に似たようなものはありませんでした。
「仕方ない・・・裸足で・・・。」
ふたばが諦めてそのまま外へ出ようとした時、オトコみたいな大きな足のその先端に塗られた可愛い水色のペティキュアを見た瞬間、私は無意識にふたばに自分の背中を差し出していました。
「えっ、アンタ・・・・わたしを背負うって?」
「ほら・・・いいから・・・」
「わたし・・・目方あるよ・・・」
「うん。知ってる。でも・・・裸足で歩かせるわけにいかないから・・・」
「そ・・それじゃ・・・」
そう言うとふたばはわたしの背中に跨りました。この時私は渾身の力で背中にふたばを背負って立ち上がりそのままクルマまで歩いて行きました。
ふたばのカラダが私の背中に密着しています。当然、ふたばの大きな胸が苦しそうに私の肩を押し返してきます。こんなことは、ふたばをバイクの後ろに乗せて自動車学校に通っていた以来です。
そして駐車場に停めてある白いアルトが見えてきた頃、後ろの方から聞き覚えのある子供の声が聞こえました。
「マドカ〜。」
「アンタ・・・コドモに知り合いいたんだ・・・」
私に背負われたふたばが耳元でそう囁きました。
「さっき男湯で・・・あの通用口開けっぱなしにした犯人。」
「女の子だったの?」
「うん。その娘、ふたばのことスタイルがいい人って言ってたぞ。」
「嫌ね子供って、正直で・・・」
「ふたば・・・それって・・・」
「そう言うことにしておいて。」
「いや・・・僕もその子供に賛同したんだけど・・・」
「バカ・・・」
すると先ほど風呂場でチエと名乗った子供が私のすぐ隣まで来て一緒に歩きはじました。
「ねえ、なんでおんぶしてるの?」
「うん・・・履き物・・・無くなっちゃって・・」
「どんな履き物?」
「ビーチサンダルなんだけど・・・」
「この足の爪・・・・可愛い。チエもしてみたいな・・・」
「大人になったらいっぱいできるよ。楽しみにしてね・・・」
そんな会話をしながら乗ってきたアルトのところまで来ました。当然あのベンツの隣です。
そして私がクルマのドアを開けようとしてふたばを背中から下ろした瞬間、私の背後に人の気配を感じました。
私が振り返ると、そこには脱衣所で何かを監視していたオトコを筆頭に、白髪の初老の男性に加えベンツの隣に駐車しているY30に乗り込もうとしているちょっとヤンチャかかった若い人二人と、その脇に30過ぎくらいの綺麗な女性がキチンとしたスーツ姿で立っていました。
するとその白髪の男性が私のところに近づいてきました。その男性はなんて言って良いか分からない和服を着ていて、下駄箱の上で見かけた草履を履いています。
さらに私は、この男性が東山桜の所有者だと知っています。そんな事で怖くてその足元しか見ることができませんでした。しかも、先ほどその女の子とキワドイ話なんてしちゃって・・・そのうえあちこち触っちゃってもいます。
「アンタ・・・マドカって言うのかい?先ほどこの娘が世話になったね。なんかこの娘がアンタのこと楽しそうに話すもんで気になっていたんだが・・・。」
「あの・・・ちょっと話しただけだったんですが・・・」
「アンタってこのチエのことをコドモ扱いしなかったんだって?話し相手になってもらったのがよほど嬉しかったみたいでね・・・・。なんかこのチエが、もう男湯には行かなくてもいいって言い出してね・・・何度言っても聞かなかったのに・・・・」
「いや・・・・」
「ありがとう・・・。アンタがチエを諭してくれたんだね。少し寂しくなるけど、この娘にとってはそれがいい。いくらなんでも、来年中学生になるのに男湯はいけないよね・・・。」
「えっ?4年生じゃ・・・」
私が驚いてそのチエを見ると、その本人は隣にいた綺麗な女性の後ろに隠れてベロを出していました。
するとその白髪の男性がふたばの足元を見て何かを思い出したようです。
「あっ、そうだ履き物・・・・。サチコさん・・・アレ、差し上げてもよろしいかな?」
「アレですね?。会長さえよろしければ・・・」
いきなり話を振られた綺麗な女性はサチコさんと言う名前のようです。その女性が着ているジャケット襟に何か大きなバッチみたいなモノが付いるのが印象的でした。
そしてその真の通った声がまた綺麗です。
ここで分かったことはその白髪の男性が何かの会長であることと、そのチエの母親らしき女性の名前が「サチコ」と言うことでした。
「後藤田・・・」
するとその白髪の会長が、少し離れたところで鋭い眼光で我々を見守っていた長身のオトコにそう声を掛けました。
「はっ」
その声を掛けられたオトコは素早くそのベンツのトランクを開け、何かの小箱を持ってきました。
「ソレ差し上げて・・・」
するとそのオトコがふたばのところへ来てその小箱の蓋を上に開きました。
その小箱に入っていたのは水色の可愛いサンダルでした。でも、その高級感を醸し出すソレは通常その辺で売ってそうなものではなさそうです。
「いや・・・初対面の方に・・・しかもこんな良いもの頂けません。」
当然ふたばは遠慮しています。
「受け取ってもらわないと困る・・・。アンタの旦那にこの娘の話し相手になってもらったし、アンタのいいモノも見せてもらったから・・・・こんな安物で良ければ・・・。」
「いいモノって・・・・でも・・・・。ソレじゃ・・・せっかくですので。」
ふたばはそう言うとその小箱からサンダルを取り出し、一応自分の足に履いてみました。
ふたばの足は身長相応のサイズがあります。でも、どういう訳かそのサンダルはその足にすっぽりと収まり、その嬉しさにふたばが満面の笑みで応えました。
「ありがとうございます。こんな可愛いサンダル生まれて初めてです。」
偶然にも足のペティキュアとそのサンダルが同じ色ときています。
「それは良かった・・・。あっ、そうだ。後藤田、名刺お渡しして。何か困ったことがあったら、そこに連絡すると良い。」
そこで私は、後藤田というオトコが差し出した名刺を受け取りました。
「何かチカラになれると思うから。ソレでは・・・」
そう言うと、その会長はその後藤田と言われたオトコが開けた左後ろのドアから乗り込みました。
すると先ほどのチエと女性がベンツの右後部ドアを開けた状態で会釈をしました。その時、その女性が来ているジャケットの左の襟に付いていた大きめなバッチが駐車場の照明にキラリと光りました。
そして、その後藤田と呼ばれたオトコが左前の運転席に着き、シートベルトを締め終わったのを確認するように隣のY30が出発し、そのY30を先頭に白いベンツがその駐車場から出て行きました。
その別れ際、そのベンツの窓を開け「またね〜」と言って手を振って楽しそうなチエの表情が印象的です。
そこに残された私とふたばは直立不動のまましばらく動けませんでした。
「ち、ちょっと・・・アンタ・・・またね〜って言われたけど・・・・また、なんかあるの?」
「いや・・・そんなことはないと思うけど・・・・」
「そころで・・・・・さっきの名刺、なんて書いてある?」
私はその時その名刺を確認しようとしましたが、何故か腕が重くって腕が上がりません。
「とっ・・・とりあえずクルマに乗ろう・・・」
私はソレを言うのが精一杯です。なんというか異世界に引き込まれそうな危ない感覚というか、とにかく緊張した瞬間でした。
「え〜〜〜っ、ちょっと!」
すると今度は隣の助手席でふたばが水色のサンダルを手に持って何か騒いでいます。
「ねえ・・・アンタ、コレ・・・なんて書いてある?」
そう言いながらふたばはそのサンダルを私に突き出しました。
「ん?エ・・・ル○ス?輸入物?」
私はそんなエ○メスのサンダルの価値なんて全く分かりません。見たところどことなく高級そうな履き物には見えますが・・・。
するとそんなふたばが少し震えています。
「わ・・わたし・・・こんな高いモノ履いたことない。アンタ・・・コレ幾らするか知ってる?」
「たかがサンダルだよね。まっ、高級そうだから数千円はすると思うけど・・・」
「アンタ・・・桁が違うよ。もしかすると二桁行くかも・・・」
「えっ?」
私はしばらくそこで固まってしまいました。そこで先ほどもらった名刺を恐る恐る見てみました。
そこに記してあったものは・・・総合建設業(株)○○組という社名と会長らしき氏名でした。そしてその脇に電話番号だけが連ねてあります。
私はその会社名に心当たりがあります。ソレは市内中走っているダンプの一部に装飾がかったダンプがあって、そのダンプの運転席上の行灯にその会社名が表示されてありました。
そんなダンプ、街中あちこちで見掛けます。いったい何台あるんでしょう。
そのダンプ達は一見派手な装飾で、電飾やステンレスなどを用いたギラギラな外装ですが、その見かけとは裏腹に小学生が渡ろうとしている横断歩道前で一時停止したり、嫌がらせとも思えるような法定速度で走行したりと、意外にも優良な会社であることも噂されてはいました。
「アンタ・・・その名刺って・・・もしかして、広域指定のなんとかっていうヤツじゃないの?」
「いや・・・恐らく昔はそれに近かったんじゃないかな?でも、僕の聞いた噂だと優良会社っていう話だよ。」
「でも・・・あのベンツといい・・取り巻きといい・・ちょっと怖いよね。あっ、そうだ・・・アンタ、後でこのサンダルのお礼伝えておいて・・・その番号に。」
「う・・うん。分かった。」
その後気を取り直し、私は下宿へ戻るためにクルマを走らせていました。
すると今度は、何故か後ろでパッシングをしてくる車が現れました。恐らくこの車が女性仕様車であることから、ナンパ目的であると瞬時に理解しました。
その車は私の運転するアルトに接近したり離れたりを繰り返していました。そして、接近したところでそのクルマを確認するとソレは当時大流行りのシルビアです。しかもその後部座席にも人が頭を確認できます。
「全く・・・・鬱陶しいね、後ろ・・・。アンタ・・・ハチロクだったら振り切っちゃうところでしょ?」
「まっ、そんなところだけど・・・・。このクルマでもやってみる?」
「でも・・・このクルマ、軽だよ。そんなのできる訳ないでしょ?」
その時私はそんな軽でも良い勝負になるんじゃないかと踏んでいました。
というのも後ろのシルビアがノンターボだったからです。通常シルビアのターボ車は、向かって右下にインタークーラー用の穴が空いていますが後ろの車にはソレがありません。しかも大人数乗車でしたので、言ってみれば相手はハンデを負った状態です。
そんな相手なら・・・。
そしてそんな中、赤信号で停車した私のアルトの左側にそのシルビアが停車しました。
その道路は、この先200mで片側2車線から私の走行する車線へ1車線分絞られるような場所でした。つまりは、そのシルビアがこのアルトの前に出て、頭を押さえるということが明白です。
私のアルトは後ろ3面が薄いスモークガラスとなっていて、こんな夜では車内が見えないようでした。それで、女の子が二人で乗っているのだと勘違いしているのでしょう。
そのシルビアは私の運転する女性仕様車に見えるアルトの左側で何やら騒いでいる様子でした。でも、そのシルビアの排気音に掻き消されオトコどもの言葉は聞き取れません。
交差点のその先には赤く点滅する矢印三つが右側に向けて光っています。それに、その手前に2箇所ほど「この先幅員減少右によれ」と大きく表示もされています。
恐らくここで頭を押さえたれたらその先で停車させれれてしまいます。その後どうなることやら・・・。でも、空手の有段者であるふたばが隣にいるので心配はしませんでしたが、傷害事件などに発展しようものならそのふたばの拳は武器扱いとなってしまいます。
何としてでも・・・・
そう思った時、交差する側の信号の矢印が点灯しました。いわばカウントダウンです。
隣のシルビアは堪え切れないのかエンジンを吹かしまくっています。
こちらはクラッチミート時にエンジンストールさせないようにだけ配慮した態勢で待ち構えます。
「ふたば・・・ロールバー握ってて・・・」
私がふたばにそう声をかけた瞬間、隣のシルビアのタイヤが小さく鳴きました。フライングです。
そして、そのシルビアの沈む込んだ車体の後部にあるテールランプが左手に見えた瞬間信号が青に変わりました。
私は不意打ちを喰らった思いでアルトをフル加速させます。すると、エンジンから掃除機みたいなターボの音が聞こえ始め瞬時に目の前のタコメーターの針が真上まで振り切れました。
その真上には9500回転を表す数字が刻んであり、そこから先がレッドゾーンとなっています。
私はすぐに2速にシフトアップして再びアクセル全開です。
シフトアップの瞬間にエンジンから「ヒュルル・・・」とタービンの吹き返し音が聞こえす。
その後もすぐにタコメーターの針が振り切れ、3速にシフトアップした時に隣のシルビアを完全に抜き去り、それと同時に80Km/h超を警告するブザーが鳴り始めました。
このクルマは隣にふたばという重量物があるのにもかかわらず物凄い加速をします。しかも、タコメーターに刻んであるレッドゾーンの9500回転まで一気にその針が振り切れます。まるでバイクのエンジンのようです。
ハンドルポスト上のブースト計は、エンジン回転が4000回転くらいまでは0.4k程しか指しませんが、5000回転を過ぎる頃から急に針が振り始め、最終的にはフルスケール近くの1.8Kを指していて、それに伴い首が後ろに引っ張られるような鋭い加速をしています。
今更ながらではありますが、このエンジン・・・・只者ではありません。たかが550・・・されど550。
それにしても速度警告ブザーの「ビー・ビー」って音が耳に付きます。
「このクルマって、キン・コンじゃないんだ・・・」
隣のふたばがそう言っている間に、一度大きく引き離したシルビアが徐々に車間を詰めて来ました。
流石にスピードが速くなると危険なので、この時私はスピードを緩め軽自動車で振り切れるような小道を探していました。
「アンタ・・・あそこ・・右・・・」
ふたばが囁いたのは、ついこの前ふたばと利用してしまったあの曰く付きのラブホです。
「また・・・・このヒラヒラくぐるのか・・・・」
この時、そのシルビアが地の果てまで追いかけて来そうな雰囲気だったので、一時的に退避するにはちょうどいいと思ってそのヒラヒラをくぐり抜け、緊急避難的にその敷地の中で待機することとしました。
このラブホ・・・今まで何度来たのでしょう?最初はこの街に初めに来たその日、寝具の到着が遅れたため母さんと2トントラックで来た時から始まって、拗らせてしまったふたばの処女喪失をやり直したり、その後成人式の直前にここで妊娠させてしまったりと何かと縁のあるホテルです。
そして例のシルビアは、このホテルのお城を模った大きな装飾と入り口がちょうど見える所にあるバス停留所に陣取り、このアルトがここから出てくるのを待っているようです。
そしてそんな睨み合いが続く中、ホテル入り口に表示してある利用規約の看板の一番下に先程もらった名刺と同じ会社名が記されているのを見つけました。
どうやら先程の会長と言われた方が経営しているホテルだったようです。
そんな事を考えつつ退避していますが無駄に時間だけが過ぎて行きます。
「なあ・・ふたば。どうする?」
「でも・・・今、ここから出て行って下宿までついて来られたら嫌だよね・・・」
そう答える助手席のふたばの横顔を見た瞬間、この場所とその高揚したふたばの表情にとてつもないデジャビュを感じ取りました。
それはふたばの成人式の前、ふたばの友達のカレシのAE92と私のハチロクでゼロヨン勝負をして私のハチロクが勝った時、助手席で興奮したふたばとこの場所に来て、結果的にふたばを妊娠させてしまったという曰く付きの場所がここだったのです。
そこで思い出しました。ふたばってこういうことで性的興奮状態に陥るって・・・。そのゼロヨン勝負で勝った時はいきなりベッドに押し倒されていました。
しかも、今週の初めにはソフトボールの勝負事でここに連れて来られています。
そうです。ふたばって勝負事に性的快感に陥る体質のようです。ということは、ふたばのフィアンセが所属しているラクビーチームが勝った時もこんな感じなんでしょうか?
そのカレシはふたば以上にカラダが大きいって聞いています。ということは肉弾戦・・・?もう、想像するのをやめました。
「ねえ・・・アンタ。3号室・・・・」
「えっ?なんかつい最近利用したような?」
「いいから・・・そこにクルマ入れて・・・」
「でも・・・」
「いつまでもここで待ってるつもり?ほら・・・他のクルマの邪魔になるでしょ?」
するとこの時、近くの4号室からクラウンが出て来て私のアルトの脇を迷惑そうにすり抜けていきました。その瞬間助手席にチラッと見えたセーラー服の女子高生と一瞬目が合いました。
「クラウンのおじさん、女子高生連れてたよね・・・」
「うん・・・・多分、付属の娘・・・・。どっかで見たことある・・・。」
「わたし・・・今の娘知ってる・・・。」
「もしかして・・・・エンコウ?」
「いや・・・うん。見なかった事にしよう。お互い気不味いし・・・。」
「プッ・・・」
その時、その出て行ったクラウンと入れ違いに赤いプレリュードが入ってきて、私の後ろでクラクションを鳴らしました。
「ほら・・・邪魔だって。ガタガタ言ってないで3号室に入れて!」
「うん。そうだね・・・。」
結局、そうなだめられた私はその3号室にアルトを入れました。もう、ここの車庫にクルマを何度回停めたのか覚えていません。
「せっかくだし・・・・」
そんな中、ふたばがそんなことを言い出しました。何がせっかくなのでしょう?
「えっ?風呂は銭湯で済ませちゃったよ・・・」
「だから・・・」
「だから?」
「何ごちゃごちゃ言ってんの?全く煮え切らないね・・・このオトコは!」
「ほれ!入るよ・・・」
「う・・・ん」
私はどうも気乗りしませんでした。それは昨日からまる1日優子ちゃんと過ごしてヤリまくっていたというだけではありません。
優子ちゃんのところでいろいろヤって、ヤリ尽くしたところで冷静になって考えて、もう今後マコト以外の女性とはヤらないと心の中で決めていたからです。
でも・・・・そこはやっぱり健康な男子です。迫られると・・・・それは一旦置いといてってことにしちゃいそうです。
それに散々ヤリまくったその優子ちゃんが言っていました。「オトコたるものいつでもどこでもだれとでも」って。
しかも、「そういう時、手を出さないのはオトコ失格」とも・・・
そんなことを頭の中でこちゃごちゃ考えていましたが、私の手を引っ張っているふたばの手が急に汗ばんで来たのが分かりました。
そして部屋に入った瞬間その手が更に私の手が強く引っ張られ、見慣れた薄暗い部屋の真ん中にあるベッドの上に放り投げられました。
そして、私を投げ込んだその本人であるふたばを振り返って見たところ既に着ていたシャツを脱いで、背中に手を回して白いブラジャーを外しています。
すると、突然その外したブラジャーを私目掛けて投げつけました。するとそのブラジャーが偶然にも私の頭にスッポリとはまりました。
「アンタ・・・何やってんの!ブラジャーなんか被ってないで、アンタも早く脱ぐ!ほら急いで・・・」
その時私は、ふたばの投げつけたブラジャーを頭に被った状態でした。それはまるで帽子のように私の頭にフィットしています。
やはり大きいです、このブラ。私はそのブラジャーのサイズを確かめようと、ホック付近にあるタグにGというアルファベットを見つけた時、既に全裸になったふたばがベットに這い上がってきてそれを奪ってどこかへ投げ捨てました。
「アンタ・・・恥ずかしいじゃない!タグの確認はプライバシー侵害とイコールだからね!」
そう言いながらそのふたばは、私の胸を掌で強く押して仰向けに押し倒しました。
するとふたばが私の胸に後ろ向きに馬乗りになってカラダを押さえつけると、私の履いている短パンの腰紐を外しにかかっています。
「アンタ・・・コレ、どういう結び方してんの?ちょっととれないんだけど・・・」
そうです。私の結び方には特徴があって、間違ったところを引っ張ると結び目がますます硬くなるような結び方です。
そのふたばがその紐と格闘し始めたところ、私の胸の上に馬乗りになっているふたばの腰が浮いてきました。
「ふたば・・・ちょっと剃り残し・・・」
私の目の前にあるふたばのアソコですが、ふたばは先程の銭湯で脇毛と合わせてソコの部分も剃っていました。恐らく、週初めに剃ってから生え始めてチクチクしていたのでしょう。
そして私がその剃り残した大陰唇脇のすぐ脇を人差し指でちょっと触ったところ、ふたばの全身がビクっと反応しました。そしてそれを触った自分の指を見ると、直前まで触れていた部分と粘液の糸で結ばれています。
それにしてもすごい濡れ具合です。
「ア・・・アンタ・・・ちょっと・・・コレ解いでくれない?わたし・・・ガマンできない。気が変になりそう・・・」
今、ふたばが言っている「コレ」とは短パンの紐のことです。勝手知ったる自分の結び方で手探りでも全然大丈夫と思っていましたが、それはふたばが外そうとして力任せに引っ張っていて半ば固結びのようになっていて容易には外れなくなっていました。
そこで紐を外すのを諦め、腹を引っ込めてそのまま短パンをずり下げると、途中紐に引っかかって苦しかった自分のアレが自由に解き放たれた感覚となりました。
すると今度はふたばがそれにしゃぶりついてネットリとした舌遣いで舐め始めました。
そこで、私の前にあるふたばのアソコに負けじと私の方からもしゃぶりつき、下で中身をすくい取るようにしながら吸い上げると、ふたばのソコが何かを訴えるかののように動きます。
「ア・・アンタ・・・それ、反則。」
そういうとふたばカラダを反転させ、いきなり私のアレに上に腰を落としました。
その瞬間私のアレがふたばの胎内になんの抵抗もなくネメっと入りましたが、この直後から激しく締め付けられる事になります。
いつもの事ながらふたばのアソコは上下に挟み込むような独特な締まり方をしますが、もう既にその具合が相当なものになっています。
そして、そのふたばが今度は自分のクリトリスを私に押し付けるようにして前後にカラダを動かし始めました。
そんなふたばの大きい乳房が目の前でブルンブルンと揺れています。
「は〜・・・・・うん・・・・・コレ・・・・コレなの・・・・」
そう言いながらもふたばは、私の胸に手をついて状態で腰を前後に動かしています。そしてふたばの息が段々と荒くなるにつれふたばのアソコが更に私のアレを絞り上げるように締まってきました。
「ねえ・・・・吸って・・・」
今度はそのふたばが息を切らせながら私の後頭部に手を差し込み、私の口をまるで赤ん坊におっぱいを飲ませるが如く左の乳首に押し付けてきました。私が頭を起こしてソレに吸い付くと、ふたばは私の後頭部に枕を2段にして差し込みました。
この時何とも言えない甘いようなふたばの匂いを感じ取っていました。ふたばが感じ始めるといつもこんな匂いが漂います。
そんなことを考えながら、私は枕と乳房に挟まれるようにしながらふたばの乳首を吸い上げました。
「ねえ・・・もっと吸って・・・・うん。そう・・・・もっと・・・」
ふたばはそう言いながら自分の乳房を揉みながらで更に押し付けます。そして今度は腰をグリグリして私のアレを深く差し込もうとしているようです。
「ん〜。コレ・・・・コレなの。まるで玄関を少しだけ開けて、申し訳なさそうにその入り口でモジモジしてる感じ・・・・ソコなの・・・・ソコ・・・・」
う〜ん・・・・なんか複雑な気持ちです。私は決して玄関先でモジモジしているつもりはありません。でも、その奥が遠いというか・・・敷居が高いっていうか・・・・
「ねえ・・・・・今日のアンタ・・・」
「ん?・・・・どうした?」
「ちょっと凄いんだけど・・・」
「えっ?ふたばの締め付けのほうこそ・・・・」
「アンタの・・・・アンタのコレって・・・・こんなだった?」
「そ・・・それは・・・ふたばの締め付け強いからそう思うんじゃないのか?」
「そうなのかな?・・・・悔しいけど・・・わたし、凄く感じちゃってる・・・」
「ちょっと待った・・・ちょっと・・・そんなにされたら・・・・」
その時ふたばの中が痙攣でもしたかのように収縮を始めました。
「ねえ、ちょっと・・・わたし・・・逝きそうなんだけど・・・一緒に逝ける?」
その時、私はすぐにでも逝ってしまいそうでした。でも、どうしてもふたばを満足させたかった私は気が紛れるようにふたばの顔を両手で挟んでキスをしました。
するとそれに応えるようにふたばが私の口に舌を入れてきて舌同士が絡み合います。
すると私とふたばが繋がっているところから「ズボ・・・ヌチャッ・・・」とかいやらしい音が聞こえ始めました。
そんな私でしたが、さすがにアレに充填された精子が満タンとなり暴発寸前となっていました。
「ふたば・・・・逝きそうだ。一緒に・・・・」
そうふたばに声を掛けると私は下からふたばを突き上げ始めました。
突き上げられるカラダに少し遅れるようにその大きな乳房もブルンブルンと上下に揺れています。
「あっ・・・・・・・」
私はこの時、自分のアレの先端から先走り液が出た事を感じ取っていました。
そして自分のモノをより深くふたばの胎内に差し込もうとしてふたばの腰を手で押さえた瞬間、私のモノの根元がギュッと握られたような感覚となりました。
更に普段は届かないふたばの奥底が私のモノの先端に触れ始めます。
まるで玄関の奥から手を伸ばして私に挨拶でもしているようです。しかし、それが急に何かに吸い込まれるかのように私のモノが引き入れられるような感覚となりました。
その瞬間です。
「なに?・・・・なに?・・・・コレ・・・いや・・・いやいやいやいや・・・だめ〜〜〜〜」
という絶叫の元、そのカラダがガクガクと痙攣を起こし、まるで掃除機で吸われるようにふたばの胎内にある私のモノが激しく刺激を受けています。
分かる人には分かると思いますが、掃除機で吸われると吸われたものがその負圧で激しく振動します。まさにあんな感じです。
その時思い出しました。ふたばの性感帯って腰にもあったと言うことを・・・。
「ふたば・・・受け取って。」
私も当然その握り潰されそうな苦しい中で最大限の圧力でふたばの奥底へ何度も発射しました。でも発射というよりは吸い取られるといった表現が近いかもしれません。そしてその発射に合わせて下から腰を打ち付けました。
「ダメ・・・・ダメ・・・・マドカ・・・・それ以上したら・・・そんなことしたら・・・・」
「ふたば・・・・」
「もう・・・・離れられなくなっちゃう・・・・」
ふたばは息も絶え絶えにそう囁くと私の胸に手を突いて項垂れました。その表情は苦痛からやっと解放されたかのような安堵が漂っています。
するとふたばの上半身を支えていた腕の肘がガクッと折れ、私の胸の上に力尽きたかのように体重を預けてきました。しかし、ふたばのアソコが私のアレを扱くように収縮を繰り返していたので私も腰を浮かして最後の一滴まで絞り出すように発射しています。
「まどか・・・わたし・・・もうダメ・・・・ギブ・・・・」
この時ふたばは私の首元に顔を埋もれさせるようにしてそう言いました。相当息が上がっています。ふたばは普段私のことをアンタとかオイとかってしか呼びませんがこの時久々に名前で呼ばれました。
「ふたば・・・僕も限界だ・・・」
「まどか・・・もしかして燃え尽きて灰になってる?」
「矢吹丈みたいに?」
「うん・・・そう。そして私は力石徹・・・・ノックダウンってやつ」
「でも、ふたば死んじゃダメだよ。」
「そりゃそうでしょ・・・。でも、死ぬかと思った。」
「でも・・・ちょっと早くないか?」
「そんなのどうでもいいでしょ。ゴメンね、それにしても・・・・わたし重いよね?」
「そりゃそれなりだけど・・・・でもふたばの重さって慣れてるし・・・」
「そうだよね・・・・いつも私たちこんな感じだね・・・・でも、本当にゴメン」
「分かったって・・・・」
「わたし・・・・腰抜けちゃった・・・・」
「えっ?」
「しばらくこのままこのままで居させて・・・・」
「仕方ないね・・・」
私はしばらくの間、ふたばのその上半身の重量を支えていました。そしてその荒い呼吸が徐々におさまってきとと同時にそれが寝息のモノに変わって来ました。
「なあ、ふたば・・・・僕たち何やってるんだろうね・・・・。一緒になれないのは分かってるのに・・・・」
私はその寝息を立てているふたばにそう問いかけました。
当然眠りに落ちているふたばからの答えはありません。そんなふたばに私は再び問いかけました。
「僕って最低なオトコだ・・・・なあ、そう思わないか?・・・・ふたば。このままだとふたばのこと・・・・いや、僕の周りを全てを不幸にしてしまいそうだ。」
「違う・・・・違うの。」
すると私の首元で眠っていたはずのふたばの声が私の首元から聞こえました。
そして今度は、そのふたばが上半身を起こして私を見下ろしました。そして、そのふたばの大きな瞳からは涙が流れ落ちています。
「違う。それは違んだってば・・・・。わたし達は初めから一緒になれない運命だった。そんなことは初めから分かってた・・・。」
この時ふたばは大泣きしていました。普段私を見下すようなことしか言わないふたばが大泣きです。私はその時、そんなふたばを抱きしめることしか出来ませんでした。
最後までお読みいただきましてありがとうございます。今回のストーリーはここまでとなります。
思えば、私がここに投稿をし始めて1年が経過しました。最初は何をどう表現したらも分からず投稿していましたが、今ではたくさんの方々の評価を頂くまでになり、月1回4万字のストーリーを投稿するまでになりました。
これはひとえに読者の皆様あってのことだと思います。本当にありがとうございます。
話の展開が遅く焦ったいかとは思いますが、今後もこんなペースで話を続けて行きたいと思いますので、ご支援のほどよろしくお願いいたします。