自慢の妻が、知らぬ間にエステで開発されているようです。

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それは、とある夫婦の話。

ありふれた普通の出会い、ありふれた普通の結婚生活、本当にありふれた日々を送っていた。

ただ、その夫婦は子宝に恵まれなかった。

度重なる不妊治療も行った。原因は不明だが、一向にその兆しは現れなかったのだ。

それでも、特に不満はなくお互いに仕事に打ち込み、お互いに尊重し合える幸せな関係を築き充実した生活を送っていた。

夫の名前はタカシ。34歳の会社員だ。

土日こそ休みだが平日は大体残業で、帰りは22時を過ぎる事が殆どだ。そこから職場の付き合いで飲みになんて行こうものなら、日を跨いでの帰宅も珍しくない。

妻の名前は美羽。28歳のパート業。

タカシの給料で問題なく過ごせるが、子供も居ない生活だと平日は時間を余し気味になる。

タカシの勧めで簡単なパートに就くことになり、日々の業務に明け暮れている。

「美羽?働くのは構わないんだが、あんまり熱心になり過ぎるとしんどいだろう?息抜きもしながらのんびりで良いんだぞ?お金に困ってる訳でもないんだし。」

「それはそうだけど。お給料をもらってるんだから、その分くらいはしっかりと働かなきゃね!」

なんてことない、週末の二人の会話だ。

美羽は見ての通り真面目で、責任感の強い性格だ。

容姿も非常に整っている。まさに名前の通り、美しい羽の生えた天使と言える容姿をしている。

真っ白な身体に、すらっと伸びた手足、そして整った顔立ちは属性で言うと完全に綺麗系。

タカシとの出会いは知人の紹介と言う、これもありふれたものだ。

美羽がまだ24の時の飲み会で知り合った仲。

なんだかんだ意気投合し、2年も付き合わずしてのゴールインだった。

その後結婚生活は3年になろうとするが、全てそれとなく順調な中で子供だけに恵まれない。

美羽にも若干の焦りはあった。

そうこうすれば三十路。

昔にアーティストが「羊水が腐る」なんて言ってバズったものだが、いよいよバカに出来なかった。

「ん〜。息抜きかぁ〜。ちょっとエステ行ってみようかな?コレっ!」

美羽がスマホから広告を見せる。

「なに?妊活エステ??・・・また怪しそうだなあ。担当男じゃないだろうな??」

「そんな訳!担当は選択制だし、口コミもなかなかの評判だよ?」

「あんだけ婦人科通い詰めてダメだったのに、コレで出来るなら、エステ様様だなw」

タカシはほとんど信用してない様子だったが、タカシの子供に対する想いはかなりのものなのは美羽が一番わかっていた。

美羽は「タカシのために、今後のためにも妊娠したい」とそう思う気持ちがどんどんと強くなっていた。

「お金もそんなに掛からなそうだし、私のパートの給料で行ってみるよ!」

「じゃあ今日はエッチしよっか!」

「うん♡」

二人は寝室に消え、そして夜が明けた。

土日は基本的に二人でお出掛けデートが決まりだ。

泊まりがけで遊びに行くのも頻回で、割とアクティブな二人だ。

美羽の男性経験はタカシには伏せているが、意外と思っているより多かったりする。なんと言うか・・・押しに弱い性格で、事が終わって罪悪感が来るタイプだ。

大学の時なんかはサークルの飲み会でお持ち帰りが横行する中、友達に助けて貰わないと断れないなんて事もザラだった。

歳を取るにつれ、そんな事も無くなって行ったが、もともとエッチは好きな性格なのだと自覚していた。

感じ易いと言うよりは、何より濡れ易い。

タカシとのエッチでも未だにシーツにシミが出来上がるのが当たり前だった。

そんなタカシは異性との付き合いこそ少なかったが、持ち前のアクティブさから友達も多く、性格的にも硬派な印象を受けるだろう。

いつも率先して美羽を連れて回り、「ベタ惚れ」をそのまま形容したような構図である。

そして、デートも終わり日曜日。

「じゃあエステ行ってくるからね!今日は帰ったら新しい私とエッチできる事を楽しみにしてなさい!」

タカシはヒラヒラと手を振って美羽を送り出した。

「妊活エステ・・・か・・・」

タカシの中に未だ疑いの気持ちは巡るままだが、実際どうなのか・・・やはりAVのような事にはならないだろう。と思う一方で、そんな事がされたら・・・と思うとモヤモヤする気持ちも抑えられなかった。

もとから、エステなんて他人に美羽を触らせる様なことはしたくないと思うタカシだったが、今回は「妊活」だ。

出来るなら、それに越したことはない。と思う気持ちが少しとは言えあった。

カチコチ・・・

美羽の居ない休日は久しぶりだった。

この手持ち無沙汰な時間はどうしたモノだか。

・・・また数分が過ぎ、タカシは美羽の見ていたサイトの口コミをボーッと眺めていた。色々な口コミがただ上へ上へと流れていく。

評価は本当のように見える。

「確かに、人気なのかな?それともこれがサクラってやつか?」

下へ行けば行くほど、低い評価の口コミが現れる。タカシは低い評価を食い入るようにチェックした。

「嘘ばっかりの詐欺エステ」

「通い出して嫁がおかしくなった」

「毎週毎週通い詰めて破産しそう」

・・・

「どう言うことだ?低評価は旦那の口コミが多いっぽいな。とは言え、男性の高評価も有ったんだが・・・」

タカシは画面をスクロールして高評価へ戻る。

「これが不妊治療。初めてでしたが凄く勇気が貰えました!」

「いやー、すごい!これはハマってしまいますね!」

・・・

「よく分からないが男性で高評価もあるのか。ちょっと実態が見えてこないな・・・」

そんな事を考えていると、あっという間に3時間が過ぎて・・・

ガチャ

「ただいまー!」

普段と変わりない美羽が玄関に現れる。タカシは一目散に駆け寄り感想を聞いた。

「ど、どうだった??へ、変なことは?されてないかっ??」

美羽はその挙動不審なタカシに笑いが込み上げ、たまらず吹き出してしまった。

「あははははっ!ただのエステじゃない!何にもないわよ〜。同性のセラピストだったし、普通に気持ち良かったよ!」

タカシは拍子抜けして、肩を撫で下ろした。

「それで、一回で終わりなのか?」

「どうしよっかなあ?普通に良かったし、5回目まで半額だから通ってみようかな?」

タカシは少し躊躇ったが、美羽の稼いだお金だと思うと何も言えなかった。

「そ、そうかぁ。じゃあ毎週日曜はエステの日か??」

「それだと遊びに行けないからさ、平日もエステしてもらって、とりあえず5回行くよ!タカシは寂しがりやだからなぁ〜。」

ニヤニヤと美羽がタカシをからかう。

「じゃあ約束のエッチしよっか♡」

施術の程は実感出来なかったが、どことなく美羽が積極的だったのはエステでテンションが上がっていたからだろう。

そして、最初の施術から2週間が経ち・・・5回目の施術の日曜日。

美羽はいつも通りエステに出掛けて行ったのだった。

「今日で最後か。やはり妊活は眉唾モノで、口コミほどの事も無いと・・・」

ただ、タカシは幾つか気になる口コミを見つけていた。と言うか、口コミではなく2ちゃん的なスレの類だ。

「〇〇地区のエステ事情#258」

こんなスレでもかなり伸びるものだ。と感心しながら眺めていたある日・・・

「ん?おいおい、これ美羽の通ってるエステじゃないか?」

「〇〇の妊活エステは怪しい。俺の彼女が通い出して1ヶ月でセックスレスになり、そのまま別れた。」

「分かる!俺の妻も急にそっけなくなって、一気にレス化。どうしたら良い?」

「何より、金が本当にやばい。完全にハマってしまったら終わりだから、早めに辞めさせるべき。」

「私の妻も2か月ほど通った辺りから様子がおかしいです。妊活のためとセックスを拒否する様になりました。」

・・・

「まさか・・・美羽とは昨日もしたぞ?まだこの情報には当てはまらない段階なのか?もし、拒否されたら・・・」

タカシは急激に落ち着かなくなる。スレッドへ書き込みを行う。

「ウチの妻が、今日で〇〇の妊活エステ5回目の施術です。大丈夫でしょうか?心配で居ても立っても居られません。」

そんな書き込みをすると1分もしない内にレスがあった。

「あー。やばいと思うよ。詳しくは知らないけどここの話だと、何かクーポンの最後は男性のセラピストらしくって。まあ、それでハマるかどうかって所らしい。」

「俺の妻に話を聞いたが、よく分からないんだよな。5回目以降もしばらく普通だったのに、最近急にセックスレスで・・・」

「当たり前だが女性によってハマり具合もまちまちと言う事ですね。心配です。」

「あっ。それこそ信憑性が無いが、受付けでDVDが買えるって噂があるぞ?施術中の。」

そんなバカな・・・。見ず知らずの奴が買ったらどうするんだ!とタカシは思ったが、世間で出回るAVもあるくらいだから全く無いとも言い切れない。

「ほんとか??どうやって買うんだ?」

・・・

その後はレスが止まった。

やはり、噂の域は出ない所なのだろう。

ただ、間違いなく・・・

あの店は何かがある・・・。

・・・

「おっと。もう3時間だな。そろそろのはず。」

・・・

カチコチ・・・

しばらく時間が過ぎる。

「晩飯でも作っておくか・・・」

タカシは慣れない料理を始める。美羽が帰ってきたら、その天使の笑顔を見たいがための健気なサプライズだ。

・・・

カチコチ・・・

かれこれ、5時間だ・・・。

そして・・・

ガチャリ・・・

戸が開く。

「ごめーん!ほんと遅くなっちゃって!なんか次の施術の話とかでどんどん時間掛かっちゃった。」

タカシは美羽を上から下まで何度も見る。何の変化もないか、何もされていないのか・・・

「え?なになになに?ちょっと怖いんだけど・・・」

そして、タカシは意を決して伝える。

「妊活エステ、もう辞めないか??」

「え?次からが本番だよ!もう少しだけ通わせてよぉ。施術の方向性とかも折角決めたから・・・」

「もう、遅くならないようにするからさ!」

パッと見、なんの変化も無いように見える。

そんなにどっぷりハマっているようにも見えない。タカシはスレッドの話が気になって、仕方がなかった。

・・・「施術のDVDか。」

リビングから美羽の声が聞こえてくる。

「わー!作ってくれたの?嬉しいんだけど!!」

「今日もエッチするわよっ♡」

「・・・あぁ。・・・そうだな!」

・・・

食事を済ますと美羽は風呂に入っていった。タカシから見るに美羽に変化はない。

セックスレスって事も今のところ無さそうだが、それもそうだ。

そんな簡単に妻が変わってしまっては困る。

しかし、気になるのはDVDの存在だ。

色々検索を掛けてはみるが、当たりはない。ただ、「妻の様子が変わってしまう」と言うのはほぼ間違いない情報のようだ。

これを美羽に見せるべきなのか、タカシは言い出せないままパソコンを閉じた。

「お風呂出たよー!」

美羽がリビングに来る。

「今日のエステは何したの?」

タカシはストレートに聞いた。

「んー?リンパのオイルマッサージとアロマで自律神経の・・・」

やはり、施術は普通の内容みたいだった。タカシはにわかに信じられなかった。

「男の施術師が来なかったか?」

と聞くと、ほんの一瞬。それは本当に一瞬の事だが、美羽に反応があった。

「、女の施術師しか居なかったからっ!どうしてそんな事?」

「いや、なんだか怪しい噂を聞いたから・・・」

「ふ〜ん。そう、なんだぁ。」

「早く、お風呂入ってきて!早くやろっ♡」

タカシは美羽の戸惑いの真意は分からないままだったが、何かあることは確信した。

・・・その夜。

いつものようにベッドに入ると、美羽はタカシの股間に顔を埋める。

美羽はエッチが好きなのだろう。積極的に攻めてくる。身体が濡れ易いのもあって、タカシは美羽とのセックスに大きな充実感を抱いていた。

やはり、男ともあれば相手が感じているように思うと嬉しくなるものである。

それが体質的なものであってもだ。

「美羽・・・やばい、気持ち良いんだけど。」

「出しても良いけど、ちゃんと中にも頂戴よね。」

美羽のフェラチオは上手と言うより、「美女がこんな事をしてくれるのか」と言う興奮が大きい。

これまでも美羽は受け身な事が多く、あまり男を喜ばせる事をする機会がなかったのが理由だろう。

タカシと付き合い始めて、色々な事に挑戦し始めたのだ。好きな相手を喜ばせるためのエッチだ。

「美羽、も、出るっ!」

びゅびゅっ

美羽の口に温かい精液が流れ込む。美羽はそれを掌へ流し出す。

「うふふ。まだ出る??」

「私が跨るから、ちゃんと中にも頂戴!」

美羽は妖艶な姿でゆらりと動くと、タカシを押し付けるように騎乗位の体勢をとった。

「あっ・・・美羽!ちょっと、激しいっ!」

生理前なのかなんなのか、それとも妊活エステの効果なのか。タカシはなんともモヤモヤした気持ちになるのだった。

「私、もう我慢できないからっ!!あっ!あぁ!」

それは美羽の普段のエッチよりも格段に激しいものだった。こんな上乗りで腰を振る美羽はタカシも見たことがなかった。

「もっと・・・あっ!これ、やばいっ!あっ、イキそうっ!イキそうっ!イクッ!」

美羽がタカシの上でガクガクと痙攣する。タカシもそれを見て興奮が高まっていく。

「美羽、横になって・・・。」

タカシが正常位で腰を打ち付ける。イッたばかりの美羽は絶頂の余韻から降りて来られないようだ。

「あっ!やばっ!ぃっ!タカシっ!気持ち良い!これ、気持ち良い!!イクッ!」

「ぅうっ!!イクッ!」

美羽はまたイッた。タカシもそのまま、美羽の中に果てるのだった。

いつもより充実したセックスだった。美羽もいつにも増して、ますます綺麗になったようにさえ思える。

あのスレッドで得た情報は杞憂だったのだろうか。

そんなことを考えながら、二人は眠りに着くのだった。

・・・

水曜日昼過ぎ。

タカシはいつも通り会社で仕事をしている。

美羽もパートで働いている時間帯のはずだった。

・・・プルルルルッ!

「ん?美羽から?」

「タカシ?仕事中に、ごめんっ!ちょっと用事が入って今日パート行けてないのっ!」

「そうなのか?俺に連絡なんて、大丈夫だぞ?用事は大丈夫なのか?」

「えっ!ぅっうん!大丈夫っ!でも、晩御飯っ作れないかもっ!!遅くっなるかも、だから!」

「ん?電波悪いのか?なんか聞き取りにくい・・・」

プツ。ツー、ツー、、

「なんだ?切れちゃったぞ?」

すぐに、メッセージが来た。

「ごめんね!遅くなりそうなら連絡するから」

「ふーん。用事・・・か。なんだろうな?」

・・・

その夜。

「ただいまー」

「おかえりなさい!今日の昼間はごめんなさいっ!急に電話しちゃって。」

「あぁ、大丈夫だよ?用事は大丈夫だったの?」

「えっ?うん。お友達の相談で・・・」

普段の美羽とは違う様子をタカシが見逃すハズはなかった。

「・・・なんか、あった?」

「いや、何も無かったよっ!・・・あっ!明日はエステの日だからっ!」

美羽はタカシの言葉に被せるようにそう言って、リビングへ戻るのだった。

「ね、ねぇ?タカシ?今日、シない??」

「うん!全然するよ!!美羽から誘われるなんて、幸せな男だなっ!」

間違いなく何かがある。タカシの想いは確信に変わったが、それが何なのか未だ分からないままでいる。それを確認する為にも、美羽との夜の情事に励むのだった。

・・・

そして、翌日。

木曜日昼過ぎ。

「昨日はこの時間で電話があったが・・・」

「多分だが美羽は昨日エステに行っていた。髪から若干だが家の匂い意外を感じたのは間違いない。」

タカシはサイト巡りを進める。

そして以前のスレッドを覗く。

「〇〇地区のエステ事情#262」

タカシは前回のレスからの進展を確認していくが、特に目新しい書き込みは見当たらない。

ただ、DVDの件で何件かの書き込みがある。

「〇〇のDVDってかなりの値段なんだろ?」

「噂によると身分証要るらしいぞ。」

・・・

どれも眉唾だが、タカシにとっては充分過ぎる内容ではある。何の情報もないまま、美羽が壊されるのは見たくない。

そんな中・・・

「ウチの妻が帰って来なくなりました。そのまま〇〇に乗り込んだのですが、DVDの購入を促されました。」

タカシは食いいるように、そのレスから流し始めます。

「まじ?DVDってどんなものなの?」

「よくわからない。一本5万で、ウチの妻の施術の様子が写ってるらしい。」

「身分証だしたの?」

「ウチの妻の名前、〇〇はどこだ!って乗り込んだものだから・・・」

「なるほど、相手が旦那と分かればDVDを売りつける手段なのか・・・」

タカシは完全に青ざめた表情でパソコンを眺めている。

「一本5万だと・・・?自分の妻が犯される内容のDVDが5万??」

タカシはブツブツとそのままスレッドを進める。

「で、DVD買ったの?」

「買った。一番最近に施術してもらったやつ。」

「どうだったの?」

「・・・男の施術師に良いようにされてたよ。」

ドカンッ!

タカシは机を殴り「くそっ!!」と一言言って〇〇エステへ向かった。

「なんで、よりによって美羽なんだ!」

「何も悪いことしてない。ただ普通に暮らしてただけなのにっ!」

息が上がる。足が前に向いて進まない。

美羽に電話を掛けるが繋がりもしない。

焦る気持ちが空回る。

「くそっ!どうしてっ!!」

・・・

駅を乗り継ぎ、会社を出て30分ほど。

ようやく〇〇エステ店に到着した。

フィーーン、

綺麗な自動ドアだ。

息を荒げたタカシを見て、店員がただごとでない事を察する。

「ウチの、妻は??今施術しているだろう??」

「すみません、お客さまお名前を・・・」

「〇〇美羽だっ!28の女性だっ!早くだせっ!」

「〇〇様ですね。少々お待ちください。」

「もういい。どこだ??」

タカシが受付けを突破して中へ進む。

「ちょっと、お客さま!!他のお客様の迷惑になりますのでっ!」

タカシにはもう何も聞こえていない。個室窓から覗いて進むと、美羽を見つけた。

ガチャンッ

「美羽!!!」

「えっ!?タカシ?なんでっ!?」

美羽はバスタオルで包まれアロマエステの最中だった。

「あ・・・れっ??なんで・・・?」

タカシはそのまま力なくその場に座り込む。

「お客様!困りますっ!」

後から受付けのお姉さんがタカシを一喝し、タカシは待合室へ戻された。

「そんな・・・どう言うことなんだ?」

タカシは頭が混乱したまま美羽の施術を待った。すると美羽が施術を終えてタカシに声を掛ける。

「おまたせ。どうしたの?あんなに血相変えて。」

「いや、ごめん。」

タカシからはそれ以上何も出なかった。恥ずかしい想いもあったし、申し訳なさもあった。

「なぁ、もうエステ・・・やめないか?」

「んー・・・そだね。良いよ!タカシが嫌なら仕方ない。」

タカシは一瞬にして明るい表情になった。

「次の予約だけ行って、終わりにするよ!」

「えっ?次?」

「そだよっ!予約キャンセルしたら勿体無いじゃん!」

タカシの表情が再び曇る・・・

「次の予約はいつなの?」

「今週の日曜日だよ!」

タカシはその答えを聞くとしばらく黙り、そして呟いた。

「次で、最後・・・」

・・・その夜。

「なぁ、美羽?今日しないかな??」

「ん?良いよ!しよ♡」

タカシは「拒否されるのでは?」と内心ビクビクしていたが、あっさりとOKが出たので呆気に取られていた。

「美羽、好きだよ?」

「何言ってんの?当たり前じゃない!」

二人でベッドに潜る。

「ずっと不安だったんだ・・・あのエステは普通じゃない噂が多すぎて・・・」

「うん。大丈夫だよ。私はタカシだけだから。」

タカシは美羽の割れ目に顔を埋める。

小さな突起をチロチロと舐めると、美羽が甘い吐息を漏らした。

「あっ、それ、やだっ!濡れちゃうから・・・」

美羽はいつもそうだ。クンニをされるとシーツがびしょびしょになる。

「美羽、好きだ・・・」

一心不乱に美羽を舐める。割れ目から下腹部へ、そして綺麗な形の乳房へ。タカシは美羽の身体を這ってまわる。

「んっ。」

その動きに美羽も応える。腰がひくつき、快感で太ももを捩る。

・・・

しかし、異変は突然現れる。

普段なら、この時点で洪水のようにシーツを濡らし始めるはずの愛液が、まったく溢れてこないのだ。

「美羽??気持ち良い??」

タカシは心配になって美羽に聞く。

「え??う、うん。気持ち、良いよ??」

タカシは聞かなくても良い事を聞いてしまった自分を呪った。美羽の明らかな反応の無さ。

それが全ての答えだったのだ。

タカシも流石に馬鹿ではない。

この美羽の返答で察する事が出来ないほどの脳天気でもない。

そして・・・誰より一番焦っているのは、美羽なのだから。

「あっ?あれ??今日は調子が悪いのかな??あははっ!」

美羽の取り繕いがタカシにとっては一番辛かった。あの掲示板のスレッドからの流れが頭をよぎる。

「そ、そうだな。今日は、調子が悪いんだ!また、またにしよう!」

タカシも完全に気が動転している。とても、まともな思考回路では居られなかった。

目の前に、寝取られたかもしれない妻がいるのだ。それこそ、つい先日まであんなに愛し合っていたはずの妻が。

美羽が消え入りそうな声で「ごめんなさい。」と言った声はタカシには聞こえなかった。

・・・その日はそのまま眠りについた。

・・・

そして日曜日。

「今日エステ、行くのか??」

「ん?行かないよ!!」

「えっ!?だって、予約・・・」

「タカシのあんな顔見たら、無理だよー。もう当日にキャンセルしてたからさ。」

タカシは美羽に抱きついた。

「うぅ、ごめんな。ごめんな。美羽。」

「もう、大袈裟だよ!大丈夫だから!ね?」

そして、そのまま日は流れ・・・

・・・

・・・

・・・

美羽がいなくなった。

あの日曜日からしばらくしてセックスレスになり、1ヶ月程度でタカシの元から去った。

タカシは例の〇〇エステ店に来ていた。

「おいっ!〇〇美羽のDVDを出せ!!」

「お客様、別室でお話を・・・」

タカシは別室へ通される。

「〇〇様ですね。でしたら15巻ほどありますが、いかがなさいますか?」

「全部だ。全部よこせ。」

タカシは血眼で美羽を探したのだろう。何の手がかりもなく、このエステ店に来た。

このDVDを見れば何か分かるのでは無いか、と。

・・・

「お買い上げありがとうございました。」

タカシはDVDを購入し、足早に店を去ったのだった。

そのDVDに映される美羽がどれほど乱れているのかも知らずに。

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