川上勇斗、中学一年生の夏。
「じゃあ、走りに行ってきまーす!」
時刻は午後9時。
僕は、キッチンで食事の後片付けをしている母に向かって、日課の夜練に行くことを告げた。
「はーい、気をつけるのよ」
母はいつも通り送り出してくれる。
・・・
僕は中学生になって部活に入った。
地元ではちょっと有名な陸上部だ。
なぜ、陸上部かというと有名だからではない。
その頃のうちの中学は全員部活制で、絶対に何かしらの部活に所属しなくてはならなかった。
しかし、僕は優柔不断で期限になってもなかなか自分が入る部活を決めきれずにいた。
その時に背中を押してくれたのが姉の里帆だった。
姉は優しくて勉強も出来て、そして、弟の僕が言うのも何だが吉岡里帆似の美人だ。(なのでここでは里帆)
そんな姉が僕の自慢だった。
だから、姉から言われた「走るの速いんだから陸上したら?」で入部を決めた。
・・・
玄関のドアを開け家の外に出れば、そこはもう真っ暗。
都会では考えられないだろうが、僕の住むここは田舎で街灯も僅かしかないようなところ。
月が街灯の役目をしている。
目が慣れれば月明かりに照らされた道路が見えてくる。
道路が見えるようになると、僕はゆっくり走り出した。
この走りの目的は走力を上げることではなく、部活で疲れて固まった筋肉を解すこと。
だから、毎日コースを変えて、時には鼻歌でも歌って、一人でも楽しみながら走っていた。
だが、この日は初めて
「勇斗っ!」
走っている途中で聞き覚えのある声がした。
その声に引っ張られて後ろを振り返ると、なんと、自転車で帰宅途中の姉にばったり会ったのだ。
「えっ?…あっ」
「頑張ってるねwファイト!」
制服姿のままなので塾帰りのようだ。
「うん、ありがとうw」
「一緒に帰ろうか!w」
「いいよ、先に帰ってて」
「いいじゃん、(一緒に)帰ろっw」
それから特に会話はしなかったが、いつもより心地よく走ることができた。
「おつかれ、勇斗、先にお風呂はいるよね?」
「えっ?いいよ先に入って」
「でも、汗かいてるでしょ?」
「あっでも、もう少し涼んでから行くから」
「そう…じゃあ、先に(お風呂)入っておくね」
(優しいなぁ)
玄関のドアを開け中へ入って行く姉の後ろ姿を見ながらそう思った。
ひんやりとした田舎の夜風に当たって、体の熱が冷めるまで外でストレッチをしていると、ふと視界の端に明かりが灯った。
その明かりが何の明かりなのか一瞬で理解した。
その瞬間、僕の心の中に邪な欲望が芽生えたのだ。
・・・
小学生の頃は、姉にはよく遊んでもらっていた。
二人でお医者さんごっこだってしたことがある。
お風呂だって一緒に入っていた。
以前の僕には姉の裸に触れる機会が沢山あった。
しかし、いつしかそういった機会はなくなった。
姉が中学生になってからだ。
最後に見た姉の裸は、胸が少し膨らんでいた…。
ただ、その膨らみは弟の僕ですら、見てはいけない、触れてはいけないものだと子供ながらに理解していた。
・・・
(あの膨らみの続きが見たい!)
僕の中に芽生えた欲望は一気に膨らんだ。
気がつけば、僕の足は一歩一歩とその明かりの方へと近づいて行っていた。
僕の家は昔ながらの日本家屋。
脱衣所や浴室は、今のような換気扇ではなく換気のための引き違い窓。
玄関の脇を通り過ぎ裏口の方へ回ると、脱衣所の窓が見えてくる。
その窓には明かりが灯り、外へ光が漏れていた。
(うわぁっw)
僕はその光景に心の中で歓喜した。
焦って気付かれてしまっては意味がない。
寧ろ、その後の事も考えると、意味がないでは済まない展開が待っている。
しかし、急がなくてはその瞬間に間に合わない。
僕は大胆かつ慎重に歩を進め、手を伸ばせば窓枠に届くという距離まで無事に辿り着いた。
すると…
「ん〜♪んんんっ♪んんん♪…」
(!姉の声だ。)
ドラマの主題歌であろう曲の鼻歌が聞こえてきた。
(ドキドキドキドキ…)
目と鼻の先に姉がいるんだと思うと興奮で体が震える。
鼻歌につられ更に近づくと…(!?)
なんと、既に窓は開いていて網戸だけの状態だった。
田舎の夏という環境に、このときほど感謝したことはない。
体を隠しながら片目で中を覗こうとした瞬間、今度は視界の端に動く人物を捉えた。
(!?)
その状況に驚き、瞬時に身を引いて隠れた。
(えっ…何故?近い!)
視界の端に捉えた人物は黒っぽい服を着ていた。
正に、制服のそれと言っていいだろう。
背格好からしても姉であることは間違いない。
窓側には洗面台とキャビネットがある。
(姉はこっちで着替えてるのか?)
(もし、そうだとしたら…)
今の状況に身を屈めて隠れている場合ではなかった。
再び顔を上げて網戸越しに中を覗く…
(見えた!)
その時の姉は僕に背を向け、洗面台の鏡に映る自身の姿を見て、ピースやら何やらポーズをとっていた。
(姉ちゃんもこんな事するんだ…)
姉も普通の年頃の女の子だ。
当然、他人からどう見られるのか気にしているに決まっている。
でも、弟に覗かれているなんて知らないのだから、姉のその姿はとても無防備だった。
そして、ついに待ちに待った時間がやってくる。
姉が鏡の前から離れると、バスマットの上に立ち、セーラー服のリボンに手を掛けた。
正に、姉の人生で初めてのストリップがこれから始まろうとしていた。
姉は手慣れた手つきでリボンを外すと、襟元のボタンを外し頭から制服を抜き取った。
(うふぉっw)
白のキャミソール姿になった姉の胸は、服に寄ったシワが胸の膨らみを強調していた。
(思ったよりデカいw)
僕の興奮は高まる一方だ。
次に、姉は紺色のスカートの腰にあるチャックを指で摘むとスーッと下げ、両手でフックを外してストンッと床にスカートを落とした。
(わぁお!)
その瞬間、純白のパンティが露わになった。
光沢のある大人の女性が穿くようなパンティだ。
よく見ると陰部は下の毛が透けているように見える。
いつも洗濯物で見ているパンティだが、こうして見るととてもエロティックだ。
そして、姉の身体つきも…w。
キャミソールを脱ぐと、パンティとお揃いの純白のブラが露になり、ブラからは上乳がはみ出していた。
(ヤバッ)
姉の身体を隠すものは、もう2つの布しかない。
しかし、誰かに見られているなんて露にも思っていない姉は当然躊躇うことなくブラを外し、パンティを脱いだ。
(ヤベェ…乳首だ…w)
中学生で既にCカップあった姉の胸は、性器として十分に主張し、乳首も色素沈着なく薄茶色、乳輪はプックリ膨らみ全体として上を向いた素晴らしいものだった。
陰部を隠す毛は、黒ぐろとした色の割に面積が狭くスジを隠しきれていない。
下着を脱ぐと直ぐに浴室に入っていったため、それらの性器を見たのはほんの一瞬だったが、僕の脳裏に焼き付けるには十分だった。
そして、部屋に帰ると興奮の冷めぬうちに脳裏に焼き付けた景色を思い出しながら射精したのだった。
その日から僕の姉を見る目は少し変わった。
自慢の姉というのは変わっていない、ただ、異性…女として見るようになってしまったのだ。
一度成功した体験は、同じ状況が来るたびに僕を欲情させた。
そう。それから何度も姉の脱衣を覗き見しては射精に明け暮れたのだ。
・・・
夏が過ぎ体育祭も終わった頃、部室で引退したはずの先輩達の声を聞いた。
「まぁ元気出せって!」
「女も里帆ちゃんだけじゃねーだろ」
(里帆ちゃん?)
「でも、告って振られるの辛いよな…」
(えっ?告白したってこと?誰が?)
「意外と亮平って一途だもんなw」
(亮平?須藤先輩?)
「まっいいじゃん、別の高校行くんだし、忘れろって!」
(うわぁ…この部室には入り辛れぇ…)
そう思い、部室の前を後にしようとした際、床が軋み少し大きな音を立ててしまった。
「おい!」
引き返そうとした矢先、音で僕の存在に気づいた先輩に呼び止められてしまった。
「あれ?お前…」
その先輩は僕の顔を見ると部室の中に向かって
「亮平。川上の弟いるけど…」
すると、
ドン、ドン、ドン、ドン…
足音が近づいてきて須藤先輩が部室から出てきた。
「お前…ちょっと来い」
(あ…嫌だ…)
足取り重く須藤先輩の後を付いて行く。
部室裏の倉庫まで連れて行かれたところで、
「お前、話し聞いてたろ!?」
(・・・)
「いえ…」
「嘘言うなよ!」
(・・・)
「まぁいい、少し話そうぜ」
その後、怯える僕に対して先輩の話は続いた。
その中で、僕の好きな人も言うことになった。
それから数日後。
再び部室裏の倉庫に呼び出された。
「おい!お前に良いものやるよw」
そう言うと、先輩は3枚の写真を僕の前に差し出した。
「えっ?何ですかこれ?」
その3枚の写真に写っていたのは、宮野優花の普通の写真1枚とパンチラ写真2枚。
「お前、欲しいだろ?wやるよ」
宮野優花は当時好きだった人だ。
話を聞けば、家が近く昔からよく知っていた先輩が優花を呼び出して、背後からスマホで後輩にスカートの中を撮らせたらしい。
ヒドイ話だ。
しかし、その話に興奮している僕もいた。
何故なら、僕の中学では入学して1か月もすれば皆スカートの下には短パンを履いて、生パンが見えないようにしていた。
その中で、宮野優花には生パンの噂があった。
体育の時間の後に短パンを脱いでる姿を見た男子がいたのだ。
顔も可愛かったので男子は何とかしてパンチラを見れないか創意工夫をしていた。
しかし、鉄壁のガードでパンチラを見た人はいなかったのだ。
(あの噂は本当だったんだ…)
写真を握っている僕を見て薄笑いを浮かべた須藤先輩は
「代わりにお前も何か持って来い!」
(?!)
「代わりのものって…?」
「俺もお前の好きな人のもの持ってきたんだ…分かんだろ!」
(先輩の好きな人って…姉…)
(姉を裏切るなんてできない…)
「あ…そんなの…無理ですよ!」
(ゔっ!!痛)
そう言った瞬間、股間に激痛が走った。
須藤先輩の手が伸びて僕の陰囊を握り潰そうとしているのだ。
「ふざけるな!」
「いや、ふざけては…」
「じゃあ!この写真をお前が撮ったって言って優花ちゃんに見せてやろうか?」
(・・・)
「それは…」
「嫌なら何か持って来い!いいな!」
(・・・)
「…はい。」
もう、僕は痛みで言い返す力はなかった。
須藤先輩は、そんな僕を見て畳み掛けるように
「姉ちゃんの下着を持って来い!いいな!」
(下着って…)
僕は須藤先輩の言っていることが、姉を辱める行為だということを咄嗟に理解した。
しかし、須藤先輩から逃げるすべなど考えても考えても出てこない。
僕は仕方なく姉の部屋に忍び込んで姉の下着を盗んでしまった。
・・・
ある日、いつもの倉庫で須藤先輩に姉のパンティを手渡すと先輩は無言で去っていった。
僕も居たたまれない気持ちでその場を後にしたが、その日ばかりは帰宅した姉の顔を見るのが怖かった。
それから暫く経ったある日、もう終わったことだと心のわだかまりも消えてきた頃、再び須藤先輩に呼び出された。
僕は甘かった。
須藤先輩は呼び出した僕に
「姉ちゃんの裸を見せろ!」と無理難題を押し付けてきた。
「そんなの絶対に無理です!」
このときの僕は、以前にも増して繰り返し無理だと訴えたが…
「無理なら、姉のパンティを晒す」だの「優花のパンチラを晒す」だの僕を脅してきた。
それでも僕は物理的に無理だと言うことを必死に説明し、何とか理解を得た。
「じゃあ、お前協力しろよ!」
「…わかりました。」
僕は須藤先輩の理解を得る過程で、写真を撮ったりするのは無理だけど、脱衣所なら覗けるかもと告げてしまったのだ。
・・・
その日も姉は塾を終え22時頃に帰ってきた。
そして、家に入る姉の姿を見て僕の肩をポンッと叩いて動きだす人物。
僕は予めその人物をランニングついでに呼びに行き、家の物陰で身を潜め姉の帰りを一緒に待っていた。
姉の部屋に電気が灯る…
姉は帰宅すると、一度部屋に着替えを取りに行ってお風呂に入るのが習慣になっていた。
「窓、少し開けてますけど閉められたら諦めて下さいね!」
その人物は右手でグッドサインを作ると、脱衣所の方へ移動していった。
(どうか、姉が窓を閉めてくれますように!)
こんな祈りがその人物に聞かれては、また陰囊を握りつぶされるかもしれない。
姉の部屋の明かりが消えた。
脱衣所の開いた窓から、家の中の生活音が聞こえる。
階段を降りてくる足音、その音はそのまま近づいてくる…
(いよいよだ…)
と、次の瞬間、脱衣所に明かりが灯り、潜んでいた人物の顔が暗闇に浮かんだ。
緊張と興奮の表情をしたその人物は、須藤先輩だ。
(頼む!窓を閉めてくれ!)
僕はそう祈っていたが…
「ん〜ん♪んん♪ん〜♪」
と姉の鼻歌が漏れ聞こえてくる。
その声に立ち上がった須藤先輩は、開いた窓の隙間から片目で中を覗き始めた。
少しして須藤先輩の右手が、股間に張ったテントを調整するような仕草をみせた。
正に、須藤先輩の企みが成功した瞬間だった。
僕は自らが犯してしまった裏切りの罪悪感で一杯になっていた。
姉の脱衣の一部始終を見た須藤先輩は、再び僕の肩を叩き「サンキューw」とだけ言い残し去っていった。
しかし、その後の行為がエスカレートすることもなく、当然、姉に知られることもなく、このことは二人だけの秘密になっていた。
・・・
新歓コンパから数日後(続)
「協力って…また、姉ですか?」
僕は過去のことを思い出しそう尋ねた。
「ははっw違げぇーよ」
その言葉に少し安堵したのも束の間
「まぁ、それもいいけどなw」
須藤先輩は不敵な笑みを浮かべた。
「お前も俺たちと同じ側の人間と思ってっから…w」
その後、家族には迷惑を掛けないと言うので、別の動画も気になり須藤先輩に協力することにした。
・・・
次回、「サークルの正体」へ続く