中学に入ったばかりの頃、宿泊学習で他県へ行った時の話です。
昼間には登山などをして楽しく過ごしたのですが、汗を流すためにお風呂に入る時、私はとても恥ずかしい目に遭ってしまいました。
私が脱衣所で服を全て脱ぎ終わったときのことでした。タオル一枚を持って風呂場へ向かおうとする途中、あるものがふと目にとまりました。
風呂場とは別の方向の壁に、やけに古めかしい扉があったのです。
かんぬきのようなものが付いていて、簡単に開かないようになっているようでした。私は興味本位で、その扉に近づいてみました。
そしてかんぬきを触ってみると、驚くほど簡単に外れました。
扉の向こうはどうなっているのだろう。従業員の人しか入っちゃいけない場所なのかもしれない。
そう思い始めると、好奇心旺盛だった私は扉の先を覗きたくて仕方なくなりました。
私の行動に気づいた友人たちも、後ろから様子を伺っていました。
「ちょっとだけ中を見てくる」
そう言って私は扉を開き、数歩進みました。
すると、とんでもない光景がそこには広がっていました。
同じクラスの男子たちが、脱衣所で服を脱いでたのです。
「ええっ!? きゃあっ!」
私は悲鳴を上げました。
扉は、男湯と女湯のそれぞれの脱衣所を隔てているものだったのです。かんぬきがあったのは、女湯の側からしか開けられないようにするためだったのだとか……。
「えっ、お前何やってんの?」
男子が私に気付いて、ぞろぞろと近寄ってきました。
私は扉から戻ろうとしましたが、全く開きません。後ろで見ていた女子たちが、男湯につながっていると気付いて閉めてしまっていたのです。
私は全裸で、体を隠すものは小さなハンドタオル一枚しかありませんでした。男子たちは興味津々に私の体を観察していました。
「お願い、開けて!」
扉を叩き、女子たちの方に叫んでも誰も開けてくれませんでした。扉を開いたら、自分たちまで裸を見られると思ったのでしょう。
私は仕方なく男子たちの間を突っ切って、男湯の脱衣所からロビーの方へ出ました。その後、女湯の脱衣所へ逃げ込みました。
もちろん、その間はずっと全裸でした。
中学入学と同時に会ったばかりの男子も多かったのに、いきなり裸を見られるという散々な経験でした。それからしばらくは、恥ずかしくてクラスの男子の顔をまともに見ることができませんでした。