就職したときの健康診断で

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これは、私が就職した企業で受けた、恥ずかしい体験の思い出です。

高度経済成長期とバブル期の間の時代でした。当時は経済成長が鈍ってきたなんて言われていましたが、現代に比べればまだまだ景気の良い時代でした。

そんなわけで、自慢ではないのですが、私も大手企業に就職できました。

同期だけで100人を超える規模です。

入社してから数ヶ月は研修でしたが、その間に一度、郊外の会社施設に行くように指示されました。

着いてみると、門のところで名前と所属部署を聞かれ、アリーナに行くようにと言われました。男性社員は倉庫へ行かされてました。

アリーナに入ると、新入女性社員が30人ほど。後から来た人を含めると40人ほどがいました。

入社式で見たのと同じくらいでした。

全員が集まったところで、年上の女性社員から健診を行うことを告げられ、検査項目などの概要の説明がありました。

さらに、「ここで服を脱いで、ショーツ一枚になってください」という言葉が、マイクを通して聞こえた時は、みんな戸惑いました。

大学を出た私も、ショーツ一枚になるのは高校の身体検査以来でしたから、心底びっくりしました。

しかし、新入社員という立場がら、聞き直すことはできなくて、みんなスーツを脱ぎ始めます。

恥ずかしさに耐えてショーツだけの姿になり終わると、別の建物へ移動です。

男性の新入社員とは鉢合わせしないスケジュールになっていると言われましたが、やはり周囲を警戒してしまいました。

幸い、身長・体重・胸囲の測定は、女性社員がしてくれました。

座高の測定がないのが、少々意外に感じた覚えがあります。

測定は女性社員でしたが、次の部屋への途中途中に配置されている案内係の方には男性もおられましたので、その前を一人で通るのはかなり恥ずかしかったです。

そのあとが長くて、X線、聴診、骨格検査、視聴覚検査、採血、心電図と続きました。

終わった人から次の検査の部屋へと移動していきますが、私は一番最後なので、取り残されるのは心細かったです。

一番恥ずかしかったのが骨格検査でした。背骨などが歪んでいないかの検査でしたが、ショーツを膝まで下ろしてするので、素っ裸同然だったんです。

こんな恥ずかしい検査は初めてで、その後の人生でも産婦人科での検査に劣らないものでした。

パーテーションで覆われているので他人には見られませんが、肝心のお医者さんが男性でしたので、関係なかったです。

そして、この骨格検査を受けている時に、最悪なことが起きました。

「今の子が最後かな?さあ、入って」という男性の声とともに誰かが入ってくる足音が。

骨格検査がちょうど終わった私は、ショーツを上げ、パーテーションの入口から顔だけ出して、周りを窺いました。

すると、入ろうとしてきたブリーフ姿の男性社員とバッタリ。

その人は慌てて下がりましたが、同時に二人目の男性新入社員が部屋に入って来ました。

私は一旦パーテーションに引っ込みましたが、同じ部屋であと聴診も受けないといけなかったので、どうしようもありません。

しかも、同じパーテーションにいる医師も、出て行かない私を明らかに訝しんでましたし。

胸をがっちりガードして、意を決して外に出ましたが、いつの間にか男性社員は五人に増えていました。

ショーツ姿で歩く私に、否応無く注目していたと思います。

聴診のお医者さんの前に座っても、自分からは手を離せなかったです。

お医者さんから「手はどけてね」と言われ、顔から日が出るような気持ちで離しました。

恥ずかしくて、男性社員の方は見られませんでしたが、あの人たちには胸丸出しで診察を受ける私はどう見えたでしょうか。

部屋を出る頃には、廊下を歩いてくる人を含め、20人くらいの男性社員がいました。

新入の男性の三分の一に、ショーツ一枚でいるところを見られたことになります。

私の一つ前の子も、部屋を出るときに最初の男性社員に見られたとは思いますが、私とは比べ物になりませんから、不平等だと強く思いました。

その後は幸いにも男性社員との鉢合わせはありませんでしたが、視覚聴覚検査の看護師さんを除いて、みなさん男性のお医者さん・技師さんが担当してましたので、恥ずかしさに変わりはなかったです。

特に採血担当の方は、お医者さんではなかったですが、非常によく話す人で、採血を前にこわばっている人に色々と話しかけていました。

多分、緊張をほぐしてあげようとしていたのだと思いますが、デリカシーはなくて、私には「白のパンツなんて清純派だね」とか「胸隠さないで良いよ」とか言ってきました。

確かに、他の女性社員は色とりどりのショーツで、白は私の他五人くらいしかいませんでしたし、その中でも自分は特に飾り気のないショーツでしたので、「清純」に見えたのかもしれません。

「清純」は悪口ではないんでしょうけど、わざわざ口に出されても余計な恥ずかしさしかありません。

せめて胸だけは見せまいと、片手でもしっかりと隠していました。

なんだかんだで、3時間くらいショーツ一枚の裸でいさせられたように思います。

翌年以降は検査項目も減り、ショーツ一枚にならなくて良かったので助かりました。

新入社員の子を見るたび、あの子もあの恥ずかしい体験をするのかな、なんて気にしていました。

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