妻、沙織の薬物レイプ事件 その3

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「いつか、、、いつかこうなる気がしていたんだ、、、」

「何で、、何で単身赴任なんか認めてしまったんだよ、、三月さん、、、」

「サラリーマンに出来る復讐なんて限られる」

「俺が、、、野田を、、、!!」

【三月サイト警察病院】

「周さん!助かった!!」

「いえ、我々は役目を果たしただけです」

失踪した沙織には、エージェントである周さんの奥さんが密かに張り付いてくれていた。

それでも間一髪だった。沙織は発作的に病院の非常階段から飛び降りようとしていたんだ。

「沙織、、、」

沙織「、、、」

沙織は鎮静剤で眠っている。

「急激に進んだ鬱症状です。今は薬でお休みですが、しばらくはお目を離すことは厳禁です」

「糞ったれ、、、糞ったれ!!」

「火に油を注ぐようで恐縮ですが、、」

「なんだ?」

「これが、恐らくは本件の全容です」

周さんが差し出す資料は、、それは信じられないほど腐った内容だった。

【三月サイト渋谷】

香緒里「三月さん!お久しぶりです!」

その日の夕方、松下さんとの面談に挑む為、秋男の会社を訪れた俺を香緒里(かおり)ちゃんが迎え入れてくれた。

香緒里ちゃんは、旦那さんの田仲直哉(たなかなおや)共々沙織の元部下。俺は流石に披露宴には参加出来なかったが、香緒里ちゃんとは披露宴二次会の際に話している(沙織に請われてギターの弾き語りとか披露した、、、恥ずかしい)。

香緒里ちゃん。黙っているときの沙織に似た落ち着いた雰囲気。沙織よりは小柄だけど巨乳(笑)。長めのセミロングのストレートの黒髪が日本人形を彷彿させる女の子。

ただ、その顔色の悪さは、彼女が本件を熟知してしまっていることを如実に示していて。

香緒里「早見先輩はいかがですか?」

「今は薬で眠って貰ってる。早く戻らないと、、、」

香緒里「先輩、、」

「あまり言いたかないが、急激な鬱状態に陥っている。目を離したくない。」

香緒里「酷い、、、」

ここに至れば、使えるつては全て使うつもりで、周さんには厳戒体制を引いて貰ってる。

その状況を病院にも半分脅して認めてもらっている。

香緒里「松下部長と秋山先輩がお待ちしております。行きましょう」

【三月サイト会議室】

松下さんからの提案は

・野田課長の依願退職、名◯屋支店長及び中部圏担当役員の懲戒処分

・桂木家への慰謝料

・沙織の東京への即時転勤もしくは優遇退職

だった。

俺は右手の震えと叫び出しそうな気持ちを抑えるべく深呼吸をして、

「いくつかよろしいですか?」

松下「はい」

「ここ数年の御社名◯屋支店の不自然な女性退職者について把握されていますか?」

松下「え?」

「後は退職者ではありませんが、女子社員の◯◯さんと◯◯さんについては身辺調査をお勧めします。薬物検査とか良いのでは?」

松下「、、、、」

「常習なんですよ、これ」

松下「、、、、」

「組織的な話じゃないかな?きっとね」

松下「、、、、」

「その上でもう一度伺いますけどね?未だ依願退職だの懲戒処分だの寝言をおっしゃるようなら、あなたの会社、潰れますよ?」

松下「、、、、」

「一番の問題はね、足りないんですよ」

松下「た、、足りないとは」

「この事件のシナリオを書いた人物がね、抜けてるんですよ。わざとでしょうか?」

松下「いや、、、」

「秋男、悪い、話にならないや。帰る、、」

松下「待ってください!」

「何か?」

松下「あなたは、、、あなたの力は、、、。あなたのお話にはもう裏付けがあるのでしょうね、、、」

「当然です」

松下「その裏付け見せて頂けませんか?」

「そこまで信頼せよと?」

松下「腹を割ります。ゲスな話です」

「、、、、」

松下「私は野田の妻を救いたいのです」

「腹を割るんですよね。何故ですか?」

松下「私の部下だったんです」

「、、、、まだ私を舐めますか、、」

松下「、、、私のかつての愛人でした」

「、、ゲスな話ですね。分かりやすいですが」

松下「至急に野田夫妻の離婚合意を纏めます。野田の退職金を彼女への慰謝料にあてさせます。その後は誰が懲戒解雇になったとしても構いません」

「ぶっちゃけましたね。しかし野田の刑事告訴は時間の問題です。その時、野田が依願退職している状況は不自然です。御社にとって致命傷になる可能性があるのでは?」

松下「私が責任を取ります、全て終わらせて辞職します」

「本当に分かりやすい覚悟ですね(笑)」

松下「私の彼女への贖罪ってこれくらいしか無いのです。私は預ける人間を間違えた」

人それぞれだ。でも悪行のパートナーは、これくらい腹黒いほうが分かりやすい!!

「秋男、お前に資料を渡す。そこからどうするかはお前に任せた」

秋男「おう」

「ターゲットはな、A常務だよ」

秋男「、、、そんなことだろうと思った!前から早見に粉をかけてやがったからな(怒)」

「、、、薬と映像で沙織を雁字搦めにして、性奴隷にでもしたかったんだろうよ!」

ドカっ!

どうにも我慢出来ずにテーブルを殴っちまった。痛い、、、。

「て、いてて、、秋男、それとこれを渡しておくよ」

秋男「!携帯電話か!」

「いくついるよ」

秋男「4つ、くれ」

「秋男、いつものように俺が突っ走るのをセーブして欲しい。だけど」

秋男「決裂するなら早めに、、だよな。松下部長?」

松下「秋山君、私の願いはさっき言った通りだ。後は関わった人間全て懲戒免職で異存は無い」

秋男「だそうだ。良いか?三月」

「、、ああ頼んだ、、、俺は正直、今は動けないよ、、、」

「松下部長!秋山先輩!」

秋男「か、、田仲!打ち合わせ中だぞ!」

香緒里ちゃんが真っ青な顔で飛び込んできた。

香緒里「たっちゃ、、、国見君が、辞表を置いて姿を消しました!」

「秋男!」

秋男「達也は早見に心酔していた、、あいつは早見が好きだったんだ」

香緒里「秋山先輩!」

秋男「あいつの調査能力なら三月に匹敵する情報を入手していてもおかしくない。会社を辞めたあいつは」

「野田を狙う、、、それかA常務か、、、」

ホテルボーイ「恐れ入ります。お届けものです」

達也「いや、、覚えが、、」

ガチャ

達也「えっ?」

香緒里「たっちゃん!!」

達也「か、、香緒里ちゃん!?」

香緒里「何やってるのよ~あんたは~(涙)」

達也「ちょ、、ま、、」

香緒里「え~~~ん!!(涙)」

【三月サイト会議室】

秋男「野田だな」

「ああ、野田防御一択だ」

松下「はい、2日間で良いですがお願いいたします」

「はっきり言って常務なんか殺されても影響無い」

香緒里「何言ってるんですか、三月さん!たっちゃん犯罪者にしたら駄目でしょうが!!」

「、、は、冗談として、達也がまずは狙うのは実行犯の野田だろう」

香緒里「そんなの分からないじゃないですか!」

秋男「いや、かなりの確率で野田だと俺も思う。香緒里、お前、名◯屋に行ってくれるか」

香緒里「え~っ」

秋男「お前が新幹線に乗っている間につてを探る。まあ、今日はどこぞのホテルだろう。ビジホかラブホか知らんが」

「んじゃ、香緒里ちゃんの心配を減らす為に、常務のほうは念のためこっちのつてでなんとかする。達也は沙織の言うことなら聞くんだろうが今は駄目だ。次に話が出来そうなのは香緒里ちゃん、あんただと思う」

香緒里「そんな、、、私、たっちゃんの説得なんてどうすれば」

秋男「泣け」

香緒里「は?」

秋男「会ったら泣きながらめちゃくちゃ言え。あいつのタイプは理詰めじゃないほうが抵抗出来ん」

「香緒里ちゃん、行ってくれ!任せた!」

香緒里「は、、、はい!」

秋男「、、、お前、んなこと言って、常務に人をつける気なんて無いだろ」

「当たり前じゃん。沙織で手一杯だよ。それより、お前こそ名◯屋のつてなんかあるのかよ?」

秋男「小林さんところ」

「ああ、、ミキさんとオーナーか。懐かしいな」

秋男「あの人なら、ホテル系に網貼るのはお手のものだろ」

「そうかもしれないけど、動いてくれるのか?」

秋男「ああ、、お前がデートクラブのホストを離れてずいぶん経つんだけどな。未だにお前のこと気にしてるのよ。オーナーもミキさんもな。さあ!お前は早見の元へ帰れ!」

松下「秋山君、やること理解しているか?」

秋男「ええ。国見を止める。野田夫人を離婚説得する。そして野田の断罪」

「秋男、、、」

秋男「三月、相棒のお前がいないから、結構エグいやり方になりそうだが、まあ、完遂する。任せとけ!!」

【香緒里サイト名◯屋】

駅に着いた私を持ち慣れない携帯電話の着信音が出迎える。秋男先輩からの連絡だ。

実際に私を出迎えてくれたのは、黒尽くめの若い男性と黒いドレスの綺麗な女性。

でも、男性のシャツの間から一瞬覗いた刺青は、この二人の素性を如実に示していて。

「そんなに緊張しないで。ご要望の男性の潜伏するラブホは部屋ごと特定済み。明日朝、秋山さんが到着するまで、じっくり説得してやって」

「、、、、」

「女の武器を使う時間はたっぷりあるわ」

「、、、、」

「今さらかまととぶっても私達には無駄。体臭で分かる。あなたは私達と同じ側の人間。」

「別に否定はしないわ。でも、、」

私は車の流れる窓を眺めながら呟く。

「まずは泣いてみるわ。全身全霊で」

【香緒里サイト名◯屋某ラブホ】

達也「か、、香緒里ちゃん、、、」

「ひっ、、、ひっ、、、」

達也「泣き止んでよ~」

「ひっ、、、どうして、、、どうしてそんなに自分を粗末にするの!?」

達也「、、、、」

「野田と刺し違えに行く気なんでしょ?」

達也「、、、、」

「行かさないから、たっちゃんが諦めるまでずっと離れないから!」

達也「良いのかよ、直哉が泣くぞ!!」

「、、、何かするの?」

達也「おま、、、!」

「早見先輩の代わりにするの?」

達也「、、、、、、」

「私を、、、抱くの?」

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