大宮で拾った家出少女 (2) 夜這い

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小雪の食欲はそのか細い身体からは信じられぬほど凄まじいものだった。

否、それは食欲という言葉では説明できない。彼女は飢えていたのだ。

この蕎麦屋に連れて来る前に、私は小雪と古着屋に行き安物ではあったが服と下着と靴を買ってやった。

そして、私の部屋でシャワーを浴びさせ化粧も落とし着替えると普通の少女なのだ。でも、そのガリガリに痩せた身体が頼りなく痛々しい。

「どうだい!垢も落としさっぱりしただろ?その服もかわいいぞ」

15才の女の子らしい赤いワンピースだった。とても小雪はかわいい。

「ええ!でもこの服、田舎の女の子って感じで地味かな?それより、こんなことしてもらっていいのかな?」

「あはは!そんな細かいことは、子どもは気にしなくてよろしい。さあ!ご飯食べに行こう。沢山食べるんだぞ」

小雪が自分から言わなくとも、何となく分かる。彼女は所謂家出少女なのだろう。そして、今までホームレス状態で生きて来たのではないかと。

パンツを穿いていなかったのは、男の私にはよく分からないが、生理等色々あるのだろう。問題なのは取り替えたくともお金がない。

生理用品も買えないだろうし、何とも15才の少女には過酷すぎる暮らし。

小雪の食に対する集中力はすごい。

好きだと言った親子丼と狐うどんを交互に巧みに食べる。箸の使い方ははっきり言って下手くそだが、とにかく美味しそうに食べるのだ。

こんな美味しそうに食べる女の子は見たことがない。この細い身体のどこにこれだけの食欲があるのだろうか?

ここを逃してしまったら、今度はいつ食べられるか分からない。

飢餓感?飢え?小雪は細い身体で必死に生きているのだ。

私は盛り蕎麦を肴にビールを飲みながら、父が娘を見るような目で小雪の食欲を感心しながら眺めていた。

小雪は親子丼の丼の中、ご飯粒一つ残さずきれいに食べた。狐うどんも汁まで飲みきった。

「ごちそうさまでした!」

小雪は箸を丁寧に置くと、両手を合わせ鶏さんに感謝するのだった。

「どうだい…美味しかったかい?」

「うん!泣いちゃうほど美味しかったよ。こんなに美味しいものお腹いっぱい食べたの初めてかもしれない。やさしいおじさん、ありがとう…」

こ、この程度のもので、こんなにも喜んでくれて…。私はそんな小雪を見て胸に迫るものがあった。

私はあることを決心していた。

蕎麦屋を出ると、もう夜も10時近くになっていた。

「今日はご馳走様でした。それに服や靴まで買ってもらっちゃって、どうやってお礼したらいいのか…」

「小雪、あんなお礼しちゃダメだよ。世の中には悪い男がいっぱいいるからね。危険な目に遭っても知らないぞ」

「でも、私はフェラチオしか出来ないんだよね。とにかく気を付けます。それじゃまたね。やさしいおじさん」

小雪は参道の方へ向かおうとした。

「小雪!ちょっと待ちなさい」

小雪は振り返ると不思議そうな顔で私を見る。キョトンとした表情。

「小雪はどこへ帰るんだ?どこで寝泊まりしてるんだい?野宿してるんじゃないだろうね?そんなことしちゃダメだし、おじさんが絶対赦さない」

「・・・・」

「とにかく、おじさんの部屋に来なさい。大丈夫だよ、君みたいな子どもには何もしないし、君が自分から話すまでは何も君の過去は聞かないから…」

小雪はしばらく考えているようだったが、黙って私の後をついてきた。

小雪に信用されたのは嬉しかったが、こんなにも無警戒で大丈夫なのだろうか?それがちょっと心配。

私のマンションはリビング兼キッチンの他に部屋が二つある。荷物置き場になっていた空き部屋を片付けると、そこにゲスト用の布団を敷いた。

「今夜は疲れただろう?いつもどこで寝てたか知らないけど、ゆっくり安心して眠るんだよ…」

小雪はこくんと頷くと、目の前の布団に目を輝かせ、その布団の感触を確かめるように横になった。

そして、スヤスヤと気持ち良さそうに眠った。安心している寝顔だ。

夜中だった。

私は微睡みの意識の中、人の気配を感じたので目を擦りながら開けた。

「どうしたんだ!小雪…」

小雪が私のベッドに潜り込み添い寝をしている。

「こんなにやさしくしてもらって、何もお返し出来ないから、、おじさんを気持ち良くさせてあげたいの…」

「バカ!何度も言っただろう?小雪はまだ15才だろう。それは悪いことなんだ。気持ちは嬉しいけど、おじさんはそんなことされても何も嬉しくない」

「でも…」

いつもより強い私の口調に驚いたのだろう?小雪は涙ぐんだ。

一番気になっていたこと、、それは、こんなに若い、否、もうすぐ四十に手の届こうかという私からすれば、あまりにも幼い小雪がなぜフェラチオなんか知っているのか?

最近の娘は発育が早く、これだけ情報過多の世の中だ、フェラチオぐらい知っているのは普通かもしれない。

しかし、実際に経験している15才の娘なんて稀だろう。

あの小雪のテクニックは熟練者のそれだ。まるで風俗嬢のように小慣れている。私の性器を咥えながら、上目遣いで見られた時はゾッとするほどエロティシズムを喚起させられた。

(あれは絶対に多くの経験があるな…)

それでも、私はそれを小雪に聞くのは躊躇われた。彼女の過去に触れるのは何か残酷なような気がするから…。

私は涙ぐむ小雪を宥めすかした。

「いいかい、、小雪がもう少し大人になって、それでもおじさんを好いてくれるなら考えてもいいよ。でも、小雪は子どもなんだ。そんなことを子どもにさせたら犯罪なんだよ。他の人は知らないけどおじさんには出来ない」

「はい!もう絶対にしません。私、こんなにやさしくされたの初めてだったので…。しばらくここに置かせて下さい。そのうち働くとこを探して、お給料をもらったらお返しします」

小雪は中学は卒業したと聞いたが、高校に進学しなかったのだろうか?

よそう!彼女の過去を詮索するのは。

そのうちきっと、自分の方から話してくれるはずだ。そう信じよう。

そして、私と小雪の共同生活は始まった。彼女は自分から進んで私の世話をしてくれた。

料理、掃除、洗濯、買い物等々…。

毎日、小雪にはお小遣いとしてワンコインを渡していた。

そして、小雪は少しずつ過去の事を話してくれるようになった。

聞き進むうちに、私はあまりにも過酷で切ない彼女の過去に涙した。そして怒りで全身が震えた。

「おじさん!やさしいおじさん。私のために泣いてくれているの?こんな小雪のために泣いてくれるの…」

小雪も話しながら泣いている。

「当たり前じゃないか!小雪…」

小雪は新潟県の実家から逃げてきた。

彼女は幼い頃から虐待を受けていたのだ。実の父親から犯されてもいた。

鬼畜?小雪の両親は鬼畜だ。

その時から15年前に小雪は新潟県○○市で生まれた。

雪深い街で小雪と名付けられた。

フルネームは藤村小雪。

両親は共に18才だったと言う。

小雪はまだ15才なので、両親は私より若く現在33才と言うことになる。

この両親が地元でも有名な不良で、母はキャバクラで働き、父は建設会社で働いていたのだが、これが遊び好き怠け者で仕事が長く続かない。

母も気が強く癇癪持ち。そんな両親はいつも諍いが耐えなかった。父も母もそんな諍いの鬱憤を小雪で晴らしていたようなのだ。ぶたれてもいた。

いつも怒られてばかりいる小雪は、ぶたれるのは自分が悪い娘だからと思い込むようになり自分を責めるようになる。小雪は幼い頃から親の機嫌を取るようになり、いつも自分の居場所を探していた。

それでも、小さい頃はそれなりに可愛がられてもいたのだが、小雪が8才、小学2年生の頃だったそうだ。

母は地元では人気キャバクラ嬢になりちやほやされると、ちょうどその頃父は失業したそうだ。

小雪を構ってくれず留守がちの母と、劣等感で機嫌が悪い荒れた父。

「あんた、働きがないんだから、小雪の面倒をちゃんと見なさいよね…」

小雪は父と二人でいる日が多くなる。

それから、地獄のような日々が待っていたのだ。

(続)

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