あの少女を見掛けたのはもう5年程前のことだろうか?
埼玉県最大の繁華街大宮駅東口を降りると、道路を隔てて路地のように細い商店街がある。少女はそこにいた。
私はコンビニでタバコを買い、外にある喫煙所で一服していた。すると、ガリガリに痩せた女の子がやってきて、灰皿の横で俗に言うヤンキー座りをしながら缶コーヒーを飲み始めた。私はその少女に妙なものを感じた。
長い髪は茶髪に染められ、やや濃い目のメーク。服装もギャル風の派手なものでスカートが短い。
そんな少女はいくらでも見かけるが、どうも妙なのだ。その派手な服装と彼女の醸し出す雰囲気が不釣り合い?それに、コーヒーを飲みながら常に周囲を気にして何かに怯えているような表情をするのだ。
私が特に気になったのは、3月も後半になったとはいえ、服が初夏に着るようなものでやたら薄着なのだ。
ヤンキー座りのまま、寒そうに肩を抑え震えている。大丈夫なのだろうか?
気になって仕方ない私は、チラチラと少女に目をやるとその幼さに驚いた。
(中学生?否、見ようによっては小学生にも見えるな…)
身長はそこそこありそうだが、異常に痩せている。その腕もミニスカートから伸びる脚も小枝のようだ。
私は拒食症ではないか?と思った。
少女と目が合った。
「おじさん、何見てんだよ!私、何も悪いことしてないからね。ジロジロ見んなよ。うっぜーな」
少女はそう私を罵倒すると、不愉快そうに立ち上がり小走りに商店街の奥へ消えていった。
私は苦笑いしながらも、あまり気にすることはなかった。あれで終わっていれば“変わった娘だな”で済むことだった。しかし、私は少女と再会する。
あれから一週間後ぐらいだろうか?
私は知人と駅前の酒場で一杯やっていた。ほろ酔い気分で知人と別れると参道向こうの自宅マンションに帰るためあの商店街を通った。
いた!私を罵倒したあの少女だ。
あの時と同じ服を着ている。
少女に気付かれないように私はコンビニにそっと入ろうとした。少女はコンビニのゴミ箱に手を突っ込み何やら探っているようだ。
あんな中学生?らしき幼い娘が、こんな時間(22時頃)に、ゴミ箱のゴミを漁っている。親はどうしているのだろうか?私は気になって仕方ない。
ドキッとした…。
ゴミを漁って前屈みになった少女のミニスカートの中から、チラッとお尻の割れ目が見えた。
(この娘はノーパンなのか?…)
まさか、この少女はホームレスではないだろうな?でも、浮浪児のいた戦後ならともかく、今の時代にそんな子どもがいるのだろうか?
私はコンビニでパン数個と牛乳を買って、ゴミを漁っている少女の元に向かった。そんな少女を迷惑そうに珍しいものでも見るような目で通り過ぎる人が数人いた。
「ねえ、君。この間はジロジロ見て悪かったね。覚えてるかな?」
「・・・・」
少女は覚えていないのか?記憶を探るような目で私を見る。
「おじさん、補導員じゃないよね?だったら私、関係ないからね…」
「いや、全然違うよ。こう見えてもおじさんは、昔は不良でポリ公は大嫌いだったからね。アハハ!」
私は警戒されないよう、精一杯優しい口調で少女に話しかけた。そんな私を少女は疑いの目で睨んでいる。
「良かったら、これ、食べないかな?おじさん、酔っ払ってるから、間違って買っちゃったんだ…」
パンと牛乳を渡しながら、同情されたと思って少女は怒るかもしれないと思った。恵んでらうことにプライドを傷付けられたと感じる人もいる。
少女の顔がパッと明るくなった。
「おじさん、どうもありがとう!」
意外にも少女は素直に受け取ると、ペコリと頭を下げた。
私はそんな少女に好感を持った。
少女はその場でパンを貪るように食べた。こんなに夢中になって食べる女の子は見たことがない。
(相当、空腹だったのだろう。こんなに痩せて、、親はどうしているんだ?)
全部食べ終えると、少女は満面の笑顔で「おじさん、すっごーく美味しかったよ。ありがとう!」と、またペコリと頭を深々と下げた。
こんなただの菓子パンに、こんなにも喜んでくれて、私はその少女の素直さに胸を締め付けられる思いになった。
「君は何才だい?もう時間も遅いし、お父さん、お母さんが心配してるかもしれないよ…」
「・・・・」
少女の顔が曇った。
「ああ、、ごめん。余計なお節介だったかな…。でも、そんな薄着で寒くないかい?風邪引いちゃうぞ」
少女は一週間前に見た時と同じ服で、幾分薄汚れているように見える。薄着なのもそうだが、チラッと見えたスカートの中の尻の割れ目。それが気になって仕方ない。それとも見間違えだったのだろうか?それを少女に聞くのはちょっと憚れる。
「私にはお父さんもお母さんもいません!今、15才だけど、一応中学を卒業しました。それ以上は聞かないで…」
少女はそう言うと、またまたペコリと頭を下げ立ち去ろうとした。
「ちょっと待ちなさい!あんなパン2個じゃ足りなかっただろう?」
私はコンビニに入ると、オニギリを5つ、牛肉コロッケを3つ、サラダ関係とペットボトルの烏龍茶を買った。
「これは決して、君に同情して買ってあげたんじゃないんだよ。君があまりにも素直で嬉しいから、おじさんの気持ちだ。遠慮しないで持って行きなさい。おじさんは怪しそうに見えるかもしれないけどやさしいんだ」
「やさしい、おじさん?…」
少女はコンビニの袋を大切そうに抱えて小走りで帰った。後ろ姿の少女のミニスカートが翻った。尻の割れ目がはっきり目に入った。
15才か…両親がいない?本当かどうか分からないが、何かしら不幸な事情を抱えているだろうとは容易に想像出来る。少女はどこへ帰るのだろうか?
数日後のことだった。
仕事帰りに大宮氷川神社参道を歩いているといきなり声をかけられた。
「おじさん!やさしいおじさん?」
「あ、、き、君は…」
あの少女だった。
最初に会った時から二週間も経つのに同じ服を着ている。明らかに汚れが目立ってきていた。パンツは穿いているのだろうか?
「この間はありがとうございました。オニギリ美味しかった!とくにツナマヨがすごーく美味しくて、、それから牛肉コロッケには感動しちゃった…」
「そうかい。それは良かった!」
少女は嬉しそうだ。
その目は私に気を許していることを告げている。そして、ペコリと頭を下げた。私はこのペコリと頭を下げる少女の素直さに胸を締め付けられる。
「おじさん、この辺に住んでるの?」
「そうだよ、すぐ近くのマンションで一人住まいなんだ。君は?」
「私もこの辺。おじさんと近くていいね。偶然だね…」
少女はそう言うと私をどこかの物陰の方に連れて行った。少女はそこで周囲をキョロキョロ見回すと恥ずかしそうに言った。
「もう暗いし、ここだったら誰にも見られないよ。おじさん、やさしいからお礼がしたいの」
「お礼?そんなこと気にしなくてもいいんだよ。おじさんはただ…」
少女は私の前に跪くといきなりズボンのジッパーを下ろした。
私は意味が分からず、しばらく少女にされるがままだった。
「おじさん、元気ないね、、疲れてるのかな…。舐めてみようか?」
少女はコンビニでのお礼として、こんなことをしているのか?
まだ15才だと言うのに、育ち盛りだろう?そんな小枝みたいな手で指で扱いてくれたって勃ちっこないよ。
私は少女が急に愛おしくなった。
「もう、やめなさい!そんなことしては絶対ダメだよ。いいかい?それは悪いことなんだからね」
私の元気ない男性器を咥えたまま少女は上目遣いで見てくる。
それが15才の少女とは思えないほどエロティックだったので、私は不覚にも勃起しそうになる。
男性器を仕舞うと少女は残念そうな顔になったが素直に従った。
「君の名前まだ聞いてなかったね?おじさんは武内信介って言うんだ」
「武内さん?私は小雪です。苗字の方は勘弁して下さい」
「小雪か?いい名前だね…」
こんなか細い身体で、まだ15才だというのに、、ギャル風のファッションに身を包み、濃いメークに茶髪。しかも街娼紛いのことまで。
精一杯虚勢を張っているのだろうが、小雪の内面とはアンバランス。
「小雪!お腹空いてないか?ご飯でも食べに行くか?美味しいお蕎麦でも食べに行こう」
「ああ~!またご馳走してくれるんですか?嬉しい!私、狐うどんが好きなの。それから親子丼も」
「そうか!なら、親子丼と狐うどんのセットを食べたらいい」
「はい!私って骸骨みたいにガリガリだけど、結構大食いなんだよ」
「そうか、そうか!まずはパンツを買いに行こうな…」
小雪は顔を赤らめた。
そんな小雪を抱き締めたくなった。