三十代になったばかりの頃、妙に女性との縁が増えた時期だった。
…人妻だったり、誰かの彼女だったり、そんなのばかりだったけど。
その中の1人、友達の不倫相手との話を書いてみようと思う。
彼女はいわゆる、メンヘラと言われる類の女性で、長い時間話をしているとこっちまで精神的に参ってくる、そんな女性だった。
俺の友人は都合よく彼女を性欲処理だったり財布だったりと使っていたが、よくそこまでできるなと、ある意味尊敬したものだ。
彼女と関係を持ったのは、年末の寒い雪の降る日だった。
恋人が欲しいと、みんなに合わせて上辺だけで言っていたのだが、彼女が本気にとって、こんな子は?どう?と、紹介してこようとしてきたのだ。
それから、彼女とLINEの交換をすることになったのだが、話の内容はと言うと、彼女の不倫相手の愚痴が大半で、俺に紹介はどうなった?と思うこともしばしばだった。
「あなたみたいな人が相手だったら良かったのに」
2回に1回は言われる言葉。
当たり障りのない対応で、それなりに優しくしていたら彼女のような人からすればそう思うようになるだろう。
「まぁまぁ、そう言わずに。今度会ったら頭よしよししてあげますよ」
LINEでの会話はそんな感じで躱していたが、この日は違った。
「…今して欲しい」
彼女の方からそう言ってきた。
正直、めんどくさいと言う気持ちが半分…以上はあったが、断る口実もなかった。この日はすでに1日ヒマだと伝えた後だったからだ。
「じゃあ、今から会いますか」
当時はそう言うしかなかった…ような気がする。
たぶんほかに言いようも、躱しようもあったのだろうけど、あわよくばという気持ちも少なからずあったことは間違いない。
会って、俺の車に乗り込むなり、彼女は泣き出した。
うわぁ…と思いながらも、表情には出さないように気をつけながら、タバコに火を着け、車を走らせた。
曰く、彼が私のことを財布としかみていない、身体だけで、やったらすぐ帰る、誕生日のプレゼントもおめでとうもなかった、などなど。
せめておめでとうくらい言ってあげればいいのに、と思いながらも、赤信号で停止中に頭を撫でて気持ちを落ち着かせようと試みる。
すると、その俺の手を取り自分の頬に当てて黙り込んだ。
片手で運転しにくい…なんて思いながら、解放されるのを待っていると、
「ねぇ、ホテル、行こ?」
「後悔しない?」
俺の言葉にうん、と頷き、それからは2人とも無言のままラブホテルへと車を走らせた。
ホテルに入るなり、彼女は服を全て脱ぎ、俺にその裸体を晒した。
スタイルはそんなに悪くない…むしろ、良いと思う。
と、言うのが、俺の好みではないだけで、世間一般にはいいのではないかと思うということだ。
大きくも小さくもない胸に、くびれのある腹部、締まりのある臀部に、キレイに剃られた陰部。
そう、彼女はパイパンだった。
「彼の趣味なの。いつ来るかわかんないから、毎日剃ってる」
俺の視線を感じてか、彼女はそう言った。
いい趣味してるな、と思う。いろんな意味で。
今度から彼のことを影でお兄ちゃんと呼ばなきゃ、なんて自虐的に思っていると、彼女が俺の前に膝をついて、ズボンを脱がしにかかった。
手慣れた手付きでベルトを外し、ファスナーをおろす。
「いつもこうやって、私に脱がせるの。自分じゃ全然動かないで、全部私にやらせる。ひどい時には自分は椅子に座ってタバコ吸って、ふんぞり返ってるの。そのまま、私が舐めて勃たせて、跨って挿れるの。ピル飲まされてるから、当然中出し」
それは…さぞかし気分がいいことだろう。
俺はゴメンだが。
「そっちのセックスの方が好きなら、それに合わせるけど…どうする?」
「…あなたの好きなようにして。愛してとは言わないから…」
「俺も大概には変態なんだけどね」
「それでもいい」
そう言う彼女をとりあえず立たせて、優しく抱きしめてその頬にキスをする。
次いで首筋、耳、また頬、そして唇…優しく、触れるだけのキス。
たぶん、彼女が求めているのはこういうことなんだろう。普段ボロカスに扱われている分、大切にされたい、女性として扱われたいという願い。まぁ、彼の扱いもある意味女性として扱っているのだろうけど、そんなこと言ったら多方面から叩かれそうだ。物理的にも、社会的にも。
ゆっくりと唇を割って舌を絡める。
くちゅ…と小さく音がする。あくまで優しく。
まだ俺の性癖を出す場面じゃない。
というか、出しちゃダメな気がするけど…それでもいいって言ってたからいいか。
俺は彼女をお姫様抱っこしてベッドへと運ぶ。
意外とできるもんだと自画自賛。
ゆっくりベッドに寝かせ、俺も服を脱ぐ。
ズボンは既に脱がされていたので、シャツとトランクスを。
正直、寝取りの当事者になったことで少なからず興奮している俺はすでに勃起していた。
彼女の横に横たわると、彼女がそこに手を伸ばしてきた。
「もう勃ってる…私で興奮してくれたの?」
(このシチュエーションに興奮してます)とは言えないので、軽く笑って彼女にキスをした。
先程までとは違って、一気に唇を奪う、激しいキス。
キスで、互いに舌を絡め合いながら、俺の手は彼女の身体を弄る。
胸を、背中を、尻を、腹を、尻を、脚を、尻を。
尻肉を割り開く時、くちゅっと音が聞こえた。
感じている。ゆっくりと割れ目をなぞる。確かな湿り気を感じ、改めて尻側から下から上へとなぞる。
「あっ…」
彼女にも聞こえたのだろう。確かに彼女は感じていた。しかし、俺はそれから敏感な部分は敢えて避け、他の箇所の愛撫へと移行する。
胸を揉んで、乳首を摘んで、吸って、尻を撫でて…
彼女の手は変わらず俺のモノを握り、優しく扱いてくれている。
先端からは既に先走りが溢れ、彼女の手を濡らしていた。
「触って…」
俺を抱きしめながら彼女が言う。
その言葉を合図に、俺は彼女の秘部へと指を伸ばす。
先程より確実に濡れているそこは侵入してきた中指を優しく締め付ける。
くちゅくちゅと音を立てながら中を掻き回す。時折、クリトリスへも指を伸ばして刺激をしてやると、ビクっと軽く彼女の身体が跳ねた。
「気持ちいいの…あぁ、私、セックスをしてる…」
自己陶酔型のメンヘラさんはある意味では扱いやすいのかもしれない、と思いもしたが、下手すればヤられると気を取り直し、態勢を変える。
彼女の秘部へと、頭をずらし、口による愛撫。
舌を入れ、クリトリスを鼻で刺激し、次いで口に含み、甘噛みをし、軽く、強くと強弱をつけて舐める。
彼女は俺の頭を押さえつけながら、声を出して感じている。
「あぁっ!いい!そこ、もっと!もっと舐めて!」
普段からよほど溜まっているのだろう。
次々と溢れる愛液を飲み下しながら、乱れる彼女の姿に俺もまた興奮していた。
そろそろ、いいかな、と俺は彼女の脚を大きく上げ、尻肉を広がると、アナルへと舌を伸ばした。
「あっ…そこは…」
何か言いかけるが、それは無視。
キュッと固く閉ざされたそこを優しく舐めて、ゆっくり舌を入れほぐしていく。
「あぁ…そこ、そんなに優しくされたの初めて…」
…もう掘られた後ですか…お兄ちゃん、ほんと、いい趣味してるよ。
半ば呆れながら、それなら話は早いと、俺は唾液を送り込み、アナルを優しくゆっくりとほぐしていく。
と、同時にそろそろ自分も良くなりたくなってきたので、更に体制を変え、69の態勢をとる。
すかさず俺のモノを口に含み、舌で亀頭を刺激してきた。
思わず出そうになる声を抑えて、中指を彼女の愛液で湿らせ、アナルへと挿入していく。
しっかりとほぐされたそこは、大きな抵抗もなく、俺の指を根元まで飲み込んだ。
アナルはそのまま指で愛撫を続け、クンニへと力を入れる。
彼女は俺の亀頭を舐め、先走りを味わっているようだ。少しもどかしい。少し力を入れてアピールすると、察してくれたのか、口に含んで頭を上下したりして、刺激を強めてくれた。
そのまま、しばらくお互いの秘部を舐め合った後、どちらかともなく口を離し、正常位の態勢になった。
「来て…」
両腕を首に回し、俺を受け入れる態勢はとっくに整っているようだ。
俺はそのまま彼女の秘部にあてがい、一息に貫いた。
「あぁっ!あっあっあっあぁっ!」
よがる彼女。予想外の具合の良さに驚く俺。
「すご、いね、気持ち、いいよ」
「ほんと?う、嬉しい!あっあんっ」
褒められたことも少ないのか、嬉しそうに笑いながら喘ぐ。
「私、も、気持ち、いい!ちゃんと、エッチしてる!私、ちゃんと、エッチ、してる!」
言葉がそのまま喘ぎ声になっているように、悦ぶ彼女。
俺は中指を彼女のアナルへと伸ばし、挿入した。
薄い壁1枚を隔てて指とモノが擦れ合う。
「うぁあぁっ!やだ、なに、怖い!すごいっ!あぁっ!」
2穴同時はまだ未体験だったようで、驚いたように、それでも感じる彼女。
「大丈夫だから、身体を楽にして」
感じてるのに楽になんて無理だろと思いながら安心させるようにそう言う。
ゆっくり、激しく、強弱をつけながら、ピストン運動を繰り返す。
いつしか、彼女の脚は俺の腰に絡みつき、所謂、だいしゅきホールドなる態勢になっていた。
「お願い!出して!そのまま中に出して!大丈夫だから!」
こう言う時の女性の大丈夫ほど信用できないものはない。
が、脚を振り解いて外に出すほどの余裕も最早ない。
ままよ、と言わんばかりに俺は彼女の奥深くへと腰を突き、中で果てた。
彼女も同時に絶頂に達したようで、ビクビクと身体を震わせていた。
しばらく、お互いに余韻を味わい、身体を離す。
大きく伸びをしながら、身体を倒すと、彼女が起き上がり、俺のモノを口に含んでキレイにし始めた。
「嬉しいけど、嫌ならしなくていいよ?」
「ううん、したくてしてるの…」
…ヤバいかもしれない。
お掃除が終わり、彼女が俺の胸に寄りかかる。
「もっと早く会いたかったな…」
やっぱりか。
「まぁ、仕方ないよ。こういう形だから出会えたのかもだし」
「…そうよね。仕方ないよね」
そう言った途端、彼女が身体をビクッと震わせた。
「えへへ、あなたのが出てきた」
そう言いながら股間に手を伸ばし、垂れ出てきたそれを手に取ると、口へと運んだ。
「…んっ、おいしっ」
1回で終わるのは惜しいかもしれない。