私がMの弱みを握ったのは、5月半ばのとある日曜日のことだった。
私が住んでいるマンションは大学のすぐそばに建っており、私の他にも7人、学生が居住している。
早朝、近所のコンビニへ朝食を買いに行こうと玄関扉を開けると、同じタイミングで、二つ隣の部屋からも人が出てきた。
ほとんど接点はないが、同じ大学の先輩男子が住んでいる部屋。
しかし、出てきたのは小柄な女だった。
「………………あ」
後ろ手に扉を閉め、ラフな格好を朝日の下に晒した女Mは、私を見た途端に真顔になった。
補足すると、私にはイトウという友人がおり、Mはイトウの恋人だ。
私は一瞬で状況を把握、というか、勝手に浮気と決めつけた。
一度決めつけてしまうと、Mの格好のあらゆる部分から、事後の雰囲気を感じずにはいられない。
「おはよう」
「…………おはよ」
私とMの関係は、会えば挨拶する程度。
イトウも加えて3人でどこかへ行くことはあるが、二人きりで何かをしたことは当然だが一度もない。
私が無言で立っていると、Mがうつむきがちに、私の横を素通りしようとした。
「コンビニ行くところ?」
声をかけると、Mの肩が震えた。
「……そう、だけど」
「俺もなんだ」
頑なに私の方を見ようとせず、早歩きでコンビニへ向かうMの隣に並んで、歩いた。
いかにして脅してやろうかと考えながら歩いた。
コンビニに着くと、Mは生活用品のコーナーへ小走りで向かっていった。
歯ブラシとか、カミソリのあるあたりの棚だ。
私は食品のコーナーで惣菜パンを数個手に取った。
「決まった?」
この日初めて、Mの方から話しかけてきた。
アニメ声で、ほっぺたと尻が柔らかそうな女だ。
「パン、だけでいいかな。決まったけど……Mは朝ごはん食わんの?」
「食わんタイプ」
私はふーん、と返事しつつ、Mが手に持っている買い物カゴを覗こうとした。
隠された。
「先にレジ行っていいよ」
背中を押されたので、そのまま惣菜パンを購入。
その後、コンビニから外に出て、入り口付近でMを待った。
ほどなくして出てきたMが手から小さいレジ袋を提げていたので、私は隙を見てそれを奪い取った。
「あ、おい!」
掴みかかってきたMの爪が、わずかに私の腕に食い込んだ。
「ねぇ、返して……っ」
「……××先輩に乗り換えたんだな。知らなかったよ」
「返して。返して、ねぇ……」
私はレジ袋の中身を見た。
入っていたのは、ちょっとお高い0.01ミリのやつが2箱。
「女に買いに行かせるとか、ロクでもねぇな」
「……適当なこと言わないでっ」
「イトウが、ヤらせてくれねぇ……って嘆いてたぞ。あいつとヤる気はねぇの?」
「返して!」
Mに袋をぶんどられた。
「…………言わないでね」
「ん?」
「○○(イトウの名前)には絶対言わないで」
「なんで?一度に2人キープするのはダメだぞ。どっちか捨てれば」
「お願いだから……っ」
Mがコンドームの入った袋を胸に抱いて、その場にしゃがみこんだ。
「じゃあさ……俺の部屋来いよ」
会話が思惑通りに運びつつあったので、私はMを誘った。
部屋に連れこんでしまえば触り放題・犯し放題なので、今ここで手を出すのだけは我慢した。
「お昼頃に。場所はわかるだろ?お前が大好きな××先輩の部屋から、左に2つ隣」
「……本気で言ってる?」
実のところ××もイトウも嫌いだったので、私にとっては待ちに待った機会だった。
「イトウの親友として、説教しないわけにはいかねぇだろ」
「……部屋に行ったら、○○には内緒にしてくれる?」
「何を?」
Mが私を睨んだ。
「あ〜、ウワキのことね。黙っててやるよ」
それからマンションまで歩き、各々の部屋に戻った。
お昼まで待ったが、Mは来なかった。
14時頃、どこかの部屋の玄関が開き、先輩の声が聞こえた。
耳をそばだてると、小さくMの話し声も聞こえる。
Mは先輩の部屋を後にすると、私の部屋の前を素通りして、階段を降りていった。
私はデリヘルのサイトを開いて、Mに似ている女を探し始めた。
すると、数分後、また誰かの足音がして、私の部屋の呼び鈴が鳴った。
「……まっすぐあんたの部屋にいったら、××にバレるでしょ」
「なるほど」
さすが現在進行形で浮気しているだけあって、そこらへんによく気が回る。
「あと、今行って買ってきた」
Mがコンビニの袋を差し出してきた。
0.03ミリの、金欠の時に妥協して買うようなやつが、一箱。
「さっきまで先輩のところでヤってたんじゃねぇの」
「ううん、一回も」
夜型なんだよ、××は……とMはぼやいた。
「え、じゃあ……あの0.01のやつは?」
「アタシの金で買ったんじゃないから。部屋に置いてきた」
「っていうか、そんなにヤリてぇならイトウとヤってやれよ……」
ここまできてMのカラダを逃す気はなかったが、一応言ってみる。
「彼氏とは、ちゃんといろいろと順番にやっていきたいの」
あんたにはわかんないだろうけど、とMは言った。
私はすぐにMを押し倒した。
衣服を全て剥ぎ取ると、Mの股間から透明な液が垂れてきた。
「つまり××はお前にとって、そういうことを気にせずヤりたい時にヤれる相手ってことか」
「……そうだよ」
「で、今俺は××の代わりにされてんのか」
「そうだよ」
普段私はディープキスを好んでいたが、すでに男2人分が刻まれているであろうMの唇には、少しも惹かれなかった。
「準備できてんな。挿れるぞ」
前戯もせず、優しくもせず、Mの膣をペニスでこじ開けた。
「…………っ、あ」
「どうした?もっと笑顔見せろよ、念願のセックスだぞ。イトウにはもったいないくらい、顔だけは可愛いんだから」
「……ち、違う、これはただの口封じ……」
「ヤりたいってさっき言ってたじゃんか」
正常位でMの顔面が歪むのを凝視しながら、腰を振る。
「……あれ?」
「ん、気持ちいいか?M」
「え、ま……待って、ちょっと待って!ゴムは……!?」
ナマの亀頭を、膣の奥の方にグリグリと押し付ける。
「0.03なんか着けたら、いつも先輩とヤる時に比べて刺激少なくなるぞ?」
「やめて、抜いて……ねぇ、お願い!」
「大きい声出したら、先輩に聞こえちゃうかもな〜」
むしろここまでのプレイで出たMの喘ぎが、××まで届いていない方がおかしかった。
「いつも思うけど、Mってほんとアニメ声だよな。あとで耳元で隠語言ってよ」
「ぃ………んぁ♡……あっ♡ん……………」
Mが私の目を見た。
私はストロークを早めつつ、Mの中くらいの乳房を揉み、両乳首をつねった。
「んっ♡♡♡……あ……ね、ねぇ……♡」
「なに?」
「外に……っ♡だ、射してね………?」
私は失笑して、Mの乳首をキツめにつねりあげた。
「あんまり勝手なこと言うなよ」
小刻みに腰を打ち付け、ラストスパートに突入。
「そもそも、Mが浮気なんかしなければ、こんなことにはならなかったんだから」
「…………なに、それ……っ………あぁっ♡♡♡」
Mが精一杯声を殺そうとしたので、私はわざとベッドを軋ませ、そのまま躊躇せずMの膣内に射精した。
「っはぁ………はぁ……♡♡♡………ん……さいあく……っ♡」
そのあと、無抵抗で悪態もつかなくなったMに、ゴムなしでもう一回中出しした。
「Mさぁ、もう××のところに通うのやめろよ」
事後、Mを背中側から抱き、乳首を弄りながら、私はそう言った。
「……え?」
「俺と××、どっちがセックス上手いかって話」
「××の方が優しい。あんたは……」
乳首を強くつねった。
「ねぇっ……♡♡」
「優しくないのが嫌なら、もう今日みたいなセックスはしないよ」
「んぅ……でもまぁ、ちんこはこっちのがいいかな」
「じゃあ決まり。××以外にもセフレがいるなら、そいつらとも縁切れよ」
「え〜」
「イトウと俺たち3人の仲が壊れないためには、そうすべきなんだよ」
「……次からは、ゴムありでシようね」
「ああ、それは約束する」
まぁ私は、最終的にはイトウからも寝取ることを視野に入れているが。
これ以降も今までと変わらず、イトウとMは付き合い、イトウは何も知らず、私とMはヤりまくる日々が続いた。
……。
……さて。
今回のお話は実話ではなく、半分実話・半分創作の、体験談”風”です。
友人の恋人が他の男の自宅から出てくるところに鉢合わせた、というところまでは実話ですが、それ以降は妄想です。弱みを握ってセフレにする度胸はありません。
あとは、M似のデリヘル嬢を検索したところも実話(笑)。
そんな都合の良い嬢がいるわけありませんでしたが。
妄想でよければ続きも執筆します。
誤字・脱字等ありましたらご指摘ください。