俺…25歳。気が小さく小心者。早くも窓際。
ある日の仕事終わりの帰り道。
同僚二人としこたま飲んでいた俺は
人気のなくなった商店街をフラフラ歩いていた。
商店街を突き抜けた先にある駐輪場で原チャリを前に右往左往する
北斗晶のようなおばちゃんを見つけた。
着ている服から辛うじて何かのメスというのはだけはわかった。
多分、かぶと虫のメスを擬人化するとこうなるんだろうなと思った。
言葉も通じるかわからないがとりあえず声をかけてみる。
「どしたんね?」
「えっと、スクーターが動かなくなってしまって…」
通じた。
どれどれとセルを回したりスロットルを回してみたりする。
よくよく見ると、フィルターが詰まっているだけだった。
指を差し込みチリやホコリ、固まったオイルなんかを掻き出してみる。
途端に息を吹き返すおばちゃんの原チャリ。
「キャー!すごい!お兄さんありがとう!」
まるで中学生の乙女のようにはしゃぐおばちゃん。
「ええんやで。」
気を良くした俺は
「よし。乗れ。」
おばちゃんの愛車に跨りエンジンを吹かす。
「え?いえ、一人で帰れますから…」
せっかくの気分に水を差す。
「送ったる。乗れ。」
「大丈夫です。お兄さん酔ってますよね?」
「かめへんかめへん。乗れ。」
「いえ、危ないので結構です。ありがとうございました。」
「送ったるゆーとんのじゃ!さっさと乗れババァ!」
「ババァ!?私ですか!?」
「お前以外おらんやろが!はよ乗れババァ!」
「見ず知らずの人に何でそんなこと言われなきゃならないの!?謝ってよ!」
「じゃかましいババァやな!はよ乗らんかいババァ!」
「もういい!警察呼ぶ!」
「呼んだら乗れよババァ!」
5分後…酔っ払いにバイクを強奪されそうになっているとの通報を受けた
パトカーが到着。
「何やってんのお兄さん!?」
「何だチミはってか!?」
「いや、言ってないよ!何やってんのって聞いてんの!」
「かくかくしかじかでね、あのババァが後ろに乗らんのよ!」
説明を続けること5分…
事情を完全に理解したポリスマン。
「じゃあ何?バイクを盗もうとしたわけじゃないんだね?」
「だからそう言っとるやろがい!あのババァが首を縦に振らんのんじゃ!」
「お兄さん落ち着いて!乗るわけないでしょ!」
「何でじゃ!?俺が送ったるゆーとんのじゃ!」
「そもそも原付は二人乗り禁止だしお兄さんもお酒飲んでるしでおばさんだって危ないでしょ?」
多少の押し問答があり、滾々と説明を受けること10分…
「じゃぁもし仮にやね、100歩譲って俺が悪いとしてだ。あのババァは何も悪くないって言うのか!?」
「全然悪くないでしょ!?何でそうなるの!?」
「納得いかん!君たちは俺だけが悪いと言うのかね!?」
滾々と説明を受けること15分…
おばちゃんは原チャリで走り去り、俺は解放される。
「も~お兄さん。あんまり飲んじゃダメだよ。何かあったらみんな悲しむんだから。今日はもう早く帰って寝なさい。」
「そうする。迷惑かけたねポリスマン。乗れ。」
ガチャっとパトカーのドアを開け、運転席に乗り込もうとすると
「コラコラコラ!何やってんのお兄さん!今言ったばっかでしょ!?」
途端に四方から取り押さえられる。
「何でじゃ!?送ったる。乗れ!」
屈強な警察官に両脇を押さえられ、後部座席に押し込まれる。
その日、俺は警察署にドナドナされた。
それから数日が経ち、仕事帰りに同じ道を歩いていると
「あっ!?」大きな声がした。
何事かと声のした方を見るとこの前の原チャリのおばちゃん。
声を出して気付かれてしまったことを明らかに後悔している顔をしていた。
礼儀正しい素面の俺は平身低頭、アスファルトに頭蓋骨を
めり込ませる勢いで頭を下げ先日の非礼を詫びる。
なんなら切腹も辞さない覚悟だ。
這いつくばって慈悲を乞う俺の姿に憐れみを感じたのか
「もういいから。しっかり謝ってもらったし。お互い水に流しましょ。」
慈悲深いおばちゃんにやっと赦しをもらえた俺はお詫びも兼ねて
是非ご馳走させてくれと半ば無理やりに食事の約束を取り付ける。
多少迷惑そうな顔をしていたような気もするが、きっと気のせいだろう。
明日は仕事が休みというおばちゃんだったのでお酒も飲める居酒屋に決定。
居酒屋と決まったとき顔が引きつったのは、きっと俺の見間違いだろう。
うまい地酒と美味しい料理が自慢とうそぶいて初めて入る居酒屋の暖簾を潜る。
おばちゃんも最初は遠慮しがちだったが若い男に酒を注がれ
酒の勢いで饒舌になってる俺によいしょされ、だいぶ気が大きくなっていた。
酒の力は恐ろしい。
これっぽっちも思っていないし、思うわけがないことが
すらすらと息をするように嘘を吐ける。
いつしか俺はおばちゃんを口説いていた。
自分の母ちゃんよりも年上のブタをだ。
若い男に何十年ぶりに口説かれて相当嬉しかったのか
居酒屋を出る頃には腕を組まれて二人仲良くホテルを目指していた。
部屋に入るなり俺は服を脱ぎだし
浴槽にお湯を溜めて戻ってきたおばちゃんをひん剥いた。
たるんだビヤ樽のような体系。
まるで土偶だ。
俺のチンコを見たおばちゃんはうっとりとした顔をしてチンコを撫で
ディープキスをしてくる。
こちらも負けじと激しい手マンを繰り出した。
艶めかしい声をあげる大怪獣を跪かせ、ビンビンに勃起したチンコを
口元に持っていくと上目遣いで嬉しそうにしゃぶりだした。
(ぶっさいくだなおい…)
酒のせいか勃起はするが全然いける気がしない。
そのうちおばちゃんはベッドに横になり
「私も…」
と言って足を拡げだした。
その悍ましい姿に虫唾が走り、おばちゃんを一気にひっくり返して
四つん這いにした俺は毛むくじゃらのマンコにチンコを突っ込み
おばちゃんのケツを容赦なくバチバチひっぱたきながら
ヒーヒー言ってるおばちゃんをバックで突きまくる。
たるんだケツと黒ずんだケツの穴を見ているうちにハッと我に返る。
10年に一度あるかないかの射精前に迎えてしまった賢者タイム。
これは俺が一生モノの後悔をするときにのみ発動される。
(何をしているんだ俺は!?)
(どうしてこうなった!?)
必死に考えを巡らすがおばちゃんのやかましい悲鳴とも喘ぎ声とも
つかない声に邪魔されてうまく思考がまとまらない。
どこまでも頭にくるババァだ!
突く度にブタのような喘ぎ声を漏らすババァに
嫌悪感が募り段々とイライラしてくる。
「オラァァァ!!!」
俺はおばちゃんのケツを鷲掴みにしてベッドからぶん投げた。
「ぐえっ!?」
およそ人間が出す音とは思えない声を上げてババァが床に転がった。
「ななな…なんなのよっ!?」
垂れた干し柿一歩手前のような乳を振り回し
怯えながらも人間の尊厳を賭けたかのような気迫で俺を問いただす。
そのよだれにまみれたぶっさいくな顔は鬼気迫る感じで
怖くなった俺は手元にあった枕をぶん投げる。
枕を振り払ってよろけたおばちゃんにドロップキックをかます。
「んぇぇっ!?」
またもや聞いたこともない声を出すおばちゃん。
もはや人間ではない。
恐怖に駆られた俺はまた立ち上がれずにいるおばちゃんを
布団でぐるぐる巻きにする。
「ちょっと!?なにっ!?一体なんなのよあんた!?」
なんか怒っとる。
ぐるぐる巻きにされた布団からもぞもぞと這い出そうとしているおばちゃん。
「ひぃぃぃ!?」
恐怖に駆られた俺は落ちていた枕を拾い上げ
悲鳴をあげながらおばちゃんをめった打ちにする。
頭以外は布団に巻かれているため
おばちゃんは成す術もなく悲鳴を上げながらタコ殴りにされる。
「ひぃぃ!?やめっ!ひぃぃぃ!?」
「ぎゃあぁぁ!?」
そんなおばちゃんを悲鳴をあげながら袋叩きにする俺。
何発喰らわせただろうか…
めった打ちを止めてぜぇぜぇと息を切らしながらおばちゃんを見ると
今度は転がって布団から出ようとしている。
「ぎゃぁぁぁ!?」
心底ビビッた俺は転がるおばちゃんとは反対方向に
無理やり転がし再度ぐるぐる巻きにする。
俺は悲鳴をあげながら転がっても布団から出れないように
布団ごとおばちゃんを壁まで押し付けた。
それ以上はもうおばちゃんの顔が怖すぎてまともに見れなかったので
ソファーをひっくり返しよいしょよいしょと引きずって
おばちゃんの上に乗せて服と荷物をかき集めて部屋から逃げ出した。
その日俺は家に帰って歯磨き粉とボディーソープを全部使いきり
おいおい泣きながらシャワーを浴びた。
チンコなんか引っこ抜けるんじゃないかというくらいに洗いまくった。
それから何日かして先日の悪夢も薄れた頃
仕事帰りのおばちゃんとばったり正面から出くわした。
口から心臓が飛び出るくらいビビった俺だが
それはおばちゃんも同じだった。
「ひぃぃぃ!?」
「ひぃぃぃ!?」
お互いに悲鳴をあげながらそれぞれ来た方向へ逃げること脱兎のごとし。
「あがぁぁっ!?」
逃げる途中、後ろから聞こえた未知の声に思わず振り返ると
足でも挫いたのかカックンカックンしながらおばちゃんが
足を引き摺って逃げていた。
足首負傷!
それを見届けてから俺はバクバクする心臓をおさえながら家路についた。
それからというもの俺は通勤に使う道を変え、今は平穏に暮らしている。