僕は淡い期待を抱きバスに乗り込んだが、
休憩直後でもうすぐ目的地到着ということもあり、
Yちゃんも隣の友達と話をしていたため、特に何も起きなかった。
修学旅行中も特に何もなく、僕は僕なりに旅行を楽しんだ。
自由行動が終わり帰りのバスに乗り込むと、
Yちゃんが僕の席の隣に座っていた。
「K君たちが一番後ろの席がいいって言うから代わったの」
後ろを見ると、行きは女子5人が一番後ろの席に座っていたのに
今はK君の友達グループ5人がその席に座って騒いでいる。
僕は行きのバスのことを思い出して少しニヤニヤしてしまった。
バスは間もなく出発し、行きのバスと同様にゲームなどが始まった。
あまり女の子との会話に慣れていない僕はYちゃんにたまに話しかけられるのに
なんとか合わせるのが精一杯だった。
サービスエリアでの休憩があり、Yちゃんは別の席に移動してしまうかなと
考えていたが、再び僕の横に座った。
「僕の横にいてつまらなくない?」
と聞くと、
「疲れてるからちょうどいい。」
と微妙な答えが返ってきた。
少しすると日が暮れ始め、車内では眠っている人が増えてきた。
僕は乗り物では眠れないほうなので特にやることもなくボーッとしている。
Yちゃんを横目で見ると、眠れないのか何度も態勢を変えている。
しばらくするとYちゃんはハイカットのスニーカーを脱ぎ、横座り(お姉さん座り)のような恰好で僕の左手の下あたりに靴下の足が来た。
Yちゃんの今日の服装は少し大きめのブルーの長袖シャツに黒のスキニーに白い靴下(足首の少し上ぐらいまでの丈)だった。
「ごめん、狭い?」
Yちゃんが聞いてきた。僕は興奮を抑えて、
「全然大丈夫。」
と答えた。これは行きと同じようにくすぐってもいいのかな?と考えていたが、
僕はシャイで女の子に慣れていないため行動には移せない。
僕はしばらく寝るフリをしながら薄目を開けて靴下の足裏を見ていた。
しばらくすると、Yちゃんの足がチョンと僕の左手に触れた。
Yちゃんを見ると通路側の肘掛に左ひじを乗せてほおずえをついて片目だけ開けて僕を見ている。そして少し微笑むようにして両目を閉じた。
これは合図なのか、と思いYちゃんの左足裏の土踏まずあたりを左手の爪で
軽くこちょこちょとくすぐる。
Yちゃんは目を閉じたまま少し口元が緩んでいる。
大丈夫、怒られない。
そのまま今度は足裏全体をくすぐると、声にならないぐらいの声で
「フフフッ」と笑っている。
もっと笑わせたいと思い、行きに発見した弱点である足の指を思いっきりコチョコチョすると
「ハハッ!」と一瞬笑った後に手を掴まれた。
「そこだめ、声が出てみんなにバレちゃう」
と小声でYちゃんが言った。
「ごめん、わかった」
しばらく足の裏全体を撫でたりこちょこちょしていると、最初は笑いを我慢している
表情で足指をギュっとしたり足を動かしていたが、少し慣れてきたのか特に変化が
なくなった。
僕はソックス&くすぐりフェチであるが、相手がくすぐったがってくれないとあまり興奮しないので、足の指のほうをくすぐりたい気持ちが強くなった。
あまり激しくするとまた怒られるのでまず親指の指先を爪でコチョコチョと引っ掻くようにくすぐってみた。
Yちゃんは指先をくすぐられたことに驚いたのか、目を開いてこっちを見たが、
これぐらいなら我慢できるようでまた目を閉じた。
僕はあまり激しくならないように靴下に包まれた足指にコチョコチョと爪を這わせていた。Yちゃんはとてもくすぐったそうにしながらも寝たフリをして声を出さないように必死で笑いを堪えている。
変化を付けようと思い、靴下越しのYちゃんの親指と人差し指の間に自分の人差し指を入れて、爪で指の間や内側をくすぐってみると、Yちゃんから
「アッ」
という声がかすかに聞こえた。
くすぐりで笑っていたのとは全然違う声だったが、童貞の僕にはその声がどういう声なのか最初はわからなかった。
その後も指をくすぐる中でたまに指の間をくすぐると
「アッ」とか「ハッ」とか吐息に似たようなものが聞こえるようになった。
もしかして指の間は感じるのか?と思い、そこからは指の間を中心にコチョコチョしていると、しばらくは目を閉じて息を止めるようにして耐えていたのだが、
我慢できなくなったのか足を下ろして、
「なんかやばい」
Yちゃんがそう言ったので僕は
「やばいって?そんなにくすぐったい?」
と聞くと、
「うーん、くすぐったいってのとはちょっと違って・・・よくわからないけど・・・」
Yちゃんはモゴモゴと言いながら僕のほうを見て、視線を少し落として止まった。
どこを見ているのかと思ったら、僕のパンパンに膨らんだ股間だった。
「あ、ごめん!そういうのじゃないから!」
僕はよくわからない言い訳をしながら慌てて左足を組んで少し体を窓のほうに向けた。
しばらく気まずい雰囲気が漂っていたが、
みんなが起きて少しバスの中が騒がしくなってくるとYちゃんが僕に、
「今度カラオケ行かない?私行ったことなくて」
と話し掛けてきた。
「え?友達と行けばいいんじゃないの?」
と答えると、
「初めてが友達とだとやり方わからなくて恥ずかしいから1回行っておきたいの。」
実際に行くとは思っていなかったので、
「じゃあまた予定を合わせよう」
と言うと、
「次の日曜ね!どうせ暇でしょ。」
と予定を決められてしまった。
2人でカラオケ、カラオケって密室だよなーとかニヤつくのを抑えきれなくなったが、
「もし都合が悪くなったらまた言うわ」
とYちゃんには言っておいた。
僕の修学旅行の思い出はYちゃんをくすぐったことだけである。