とりあえず俺と妻の人物紹介…
俺
会社勤めの32歳、社内恋愛を経て結婚。
容姿は中肉中背の、まぁいかにもなオッサンという感じかな。最近体力が落ちてきた。
マコ
俺の妻、30歳。専業主婦。
元々受付嬢だったということもあり贔屓目なしで見てもかなりの美人。容姿は165cmでやや長身、胸と尻もなかなかデカい。
・・・・・・
マコと結婚してから約5年経った今でも定期的にデートをするし、残念ながら未だ子供には恵まれないものの、基本的に夫婦仲は良好だと思う。
“基本的に”という表現を用いたのには理由がある。唯一上手くいってないことがあるからで、それは夜の営みのことだった。
レスというわけではなく、週に一、二回はしているのだが、若い頃と比べて体力も落ちた俺は二回射精するともうギブアップだった。
それに問題は回数だけではない。いつも同じような流れで、キスから軽くペッティング、そして正常位か騎乗位でフィニッシュという淡白なものだったのだ。
この悩みを同僚に打ち明けたところ、ソイツはアオカンをしたら妻がすごく激しく燃えたと嬉しそうに語っていた。
しかしこの話をマコに持ちかけてみたところ、もし誰かに見つかったら終わりだとか、そもそも犯罪なのではとか、まぁキッパリと拒否されたんだ。
アイツの言うことも最もだとは思ったが、どうしても諦めきれない俺は、「じゃあ、混浴温泉なら犯罪じゃないから大丈夫か?」と提案したところ、しぶしぶ了承してくれた。
週末に有給を組み合わせ、東北の田舎にある混浴温泉へ泊まりで旅行に行くことにした。
初めはあまり乗り気ではない様子だったマコも、いざ旅館に着くと「素敵なところね」と、嬉しそうにしていた。
早めの夕食を終え、満を持して混浴へ行こうと準備をしていると、マコが話しかけてきた。
「ねえ、やっぱり普通の大浴場の方にしない?」
「今更何言ってるんだ、それに言っちゃ悪いけど客も少ないし老人ばかりだから大丈夫だって」
旅館に来てから何人かの客を見かけたが、おばさんや老夫婦しか見かけなかったのでもし入って来たとしても特に問題はないと考えていたのだ。
「今回だけだからね」
「癖になっちゃったりして」
そんな軽口を叩きながら、俺たちは混浴へと向かった。
混浴とはいえ、当然脱衣所は男女別々になっていた。
俺は周りを見渡し、少なくとも今現在は他の男が入っていないことを確認すると何故か安堵した。
心のどこかではやはり他の男に自分の妻の裸を見せることを躊躇ってしまっているのだろうか。
しかしそんな不安はすぐに拭いさり、それどころか調子に乗って、「もしかしたら美人が先に入ってたりするかもな…」と妄想を膨らませていた。
勝手に美人と混浴することを想定して、軽くペニスを扱き半勃起させてから温泉へと向かった。
「おぉ…」
残念ながら誰もいなかったが、綺麗で雰囲気のある良い温泉でテンションが上がった。掛け湯をしてお湯に使っていると、ようやくマコが女の脱衣所の扉から顔を覗かせた。
「あ、あなた…他に誰かいる?」
「いや、残念ながら俺たちだけみたいだぞ」
少しホッとした表情のマコが身体にバスタオルを巻いて入ってきた。
「おいおい、テレビじゃないんだから。バスタオルを着けて入るのはマナー違反だぞ」
「だって、もし誰か入ってきたら裸を見られちゃうのよ?」
「それじゃあなんのために混浴に入ってるのかわからないじゃないか!」
そう言って強く詰め寄ると、恥じらいながらもバスタオルを取ってお湯に入ってきた。
「あ、あぁ…どうしよう」
「なぁ、もし男が入ってきても隠さずにちゃんと身体を見せてやるんだぞ」
「そ、そんな…」
脳内で見知らぬおじいさんにマコの身体を見せつける妄想をしていると、興奮して完全に勃起してきた。
「見てみなよ、もうこんなになっちゃった。ほら」
妻に見せつけるように腰を浮かせると、妻は顔を赤らめながら俺の勃起ペニスを一瞥した。
お湯は透明に近いのでお互いよく見える。
なかなか良い雰囲気だ、今夜は激しく犯してやろう。と考えていると、男の脱衣所の扉がガラッと開いた。
「…あっ」
「っ!!」
マコを見ると、顔を下に向けて腕を身体に巻き付け胸を隠していた。
本来なら「隠すんじゃない!」と叱ってやるところだったが、俺は内心安堵していた。
何故なら入ってきた男は若い大学生くらいの年齢だったからだ。
男はマコの存在に即座に気づき、掛け湯をして俺たちの正面に位置する場所に入った。
しばらく三人とも無言だったが、沈黙を破るように若い男が口を開いた。
「こ、こんばんは…」
「…」
俺が返答に困ってモタモタしていると、マコが返事をした。
「こんばんは」
「あの、お二人はご夫婦ですか?」
「はい、あの、今日は主人に誘われて…」
「聞かれてもいないことまでベラベラと喋るんじゃない」と言いたくなるのを堪えつつ、なんとか二人の会話を遮る。
「ん、んん!君は、大学生?ずいぶん若く見えるけど」
「あ、ハイ。大学3年です」
「へぇ、こんな若い子が混浴に来るなんて、驚いたわ」
明らかに普段俺と話す時とは声のトーンが違うマコを見て、俺は既に混浴へ来たことを後悔していた。
しかし今ここで「もう上がろうか」と言うのはあまりにも情けないので、黙って聞いているしかなかった。
「いえ、そんな!俺もまさか本当に女性が入っているとは思わなくて驚きましたよ」
「せっかくの機会なのに、私みたいなおばさんしかいなくてガッカリしたでしょ?」
「そんなことないですよ、奥さんすごく綺麗ですし、それに…」
「それに…?」
「ス、スタイルもすごく良くて、女優さんみたいな方で、めちゃくちゃラッキーです。アハハ」
「やだ、そんなことないわよ。ふふっ」
こんな安っぽい台詞を言われて嬉しそうにしているマコを見て、馬鹿じゃないのかと呆れたと同時に、俺が最後にマコに「綺麗だよ」と言ったのはいつだろうかと考えてしまった。
デートをして夫婦仲は良好だと思っていたのは俺だけじゃないのか?思えばいつも俺が行き先を決めて、マコは従うだけ…服装だって普段と変わらず、特別オシャレをしているわけでもなかった。
良くない考えがグルグルと頭の中を巡っている間も、マコと若い男は会話を弾ませていた。
「ねぇ、良い身体してるけど、何かスポーツやってるの?」
「あ、一応バスケやってます。まぁ遊びみたいなもんですけどね」
「あら、私も中学の時部活でバスケットしてたのよ!」
マコがバスケ部だったことなんてはじめて知った。思えばそういう会話ってあんまり無かったかな…。いや、そんなことよりマコがいつの間にか腕を下ろして身体を曝け出しているじゃないか!
「へぇ、そうなんですか…」
曖昧な返事をする若い男は、妻の身体をねっとりと視姦している。マコは気づいているのか?
その疑問はすぐに解消された。マコの乳首はピンと立ち、張り詰めていたからだ。
そして、マコの熱い視線の先には若い男の起立したペニスがあった。
俺のものと比べて明らかに大きく、そしてピンと固く上を向いたそのペニスに敗北感を覚えた。
完全に二人の世界になっていた、流石にヤバいと思った。
「そ、そろそろのぼせちゃいそうだし上がらないか?」
先程は情けないからと言えなかったが、もはやそんなことを言っている場合じゃない。この男に恥を晒さないことよりもマコの方が大事だ。
しかしマコは、
「私はもう少し入ってようかな…」
と、こちらを向くことすらせずに答えた。
二人きりにするのは嫌だったし、俺も残ることにした。
マコは相変わらず俺を置き去りにして会話を続けている。
「ねえ、いつも混浴に入ったりしてるの?」
「いや、初めてですよ。興味本位で来てみたんです」
「こんなところに来なくても、いくらでも若い娘の身体見られるでしょう?」
「いやあ、全然モテないですよ俺なんか。それに大学の女のコより奥さんの方が綺麗ですし」
旦那の前でよくこんなことが言えるなこのバカ男は…。
しかしそんなことを考えているのは俺だけで、若い男に煽てられたマコはすごく嬉しそうな反応を示している。
「ふふっ、キミは彼女とかいないの?」
「いないですね、残念ながら」
「え~!とか言って、いろんな娘とエッチなことしてるんじゃないの?」
マコが下ネタ話を自分からするなんて初めてだ。勝手におとなしい女だと思ってたのは俺の勘違いだったのか?
「ち、違いますよ、まだしたことないし…」
「え~っ、ウソ。本当に?」
「こんな嘘わざわざ言わないですよ。だから旦那さんが羨ましいです」
「あ、あぁ…」
突然話を振られた俺は動揺してしまい、上手く答える事が出来なかった。
俺のせいで会話が中断し、また沈黙が流れた。
気まずくなった俺は、「ちょっとサウナに行ってみないか?」と提案した。
「いいわね、それ。」
「だろ!ほら、早く行こう」
強引にマコの手を掴み、引き上げて連れていこうとするとマコはそれを制しながら、若い男に向けてこう言った。
「ねえ、キミも良かったらどう?」
「…いいんですか?」
明らかに俺の方を見て、若い男はそう言った。
当然、いくら透明に近いとはいえお湯の中とは違いサウナの中だと完全な全裸を見せ合うことになる。
そういう意味で”いいんですか”と言ったのだろう。
もしかしたらこちらが勝手に思っているだけかもしれないが、若い男にマコを取られたくなくて逃げたと思われるのは癪なので「全然いいよ」と言うしかなかった。
サウナへ移動した俺たちは、それぞれのタオルを座面に敷いて腰掛けた。
サウナの中はコの字型の部屋になっていて、ドアから見て正面に若い男が、右側に俺たち夫婦が座っている。
湯に浸かっていた時からずっと勃起している若い男のペニスはサウナに入っても健在で、マコは熱い視線でそれを見つめていた。
若い男も相変わらずマコの身体を舐めるように視姦していて、二人とも間にいる俺の事なんか見えていないようだった。
五分くらいサウナに入っていると、俺はこの作戦が完全に失敗だったと痛感した。
なぜなら俺はサウナに長時間入っていられないのだ。すぐに限界を迎えた俺は「悪いのぼせそうだ、もう出るぞ」とマコの手を引く。
「えぇ、もう?」
拒否するマコに対し、別の意味で限界を迎えた俺はつい言ってしまった。
「そんなにその男が好きなら、筆おろしでもしてやったらどうだ?」
…と。
「はぁ?なんでそうなるのよ!」
「なぁ、君。マコ…俺の妻とセックスしていいって言ったら、どうする?」
「えっ!?いや、あの…」
俺はこの男が乗り気だとしても、マコがそんなバカな提案をあっさり断ると信じていた。
俺だって、例えば混浴にすごいグラマーな美女が現れたらつい見てしまう、だからこれまでのマコの行動は仕方ないと思った。でも、だからと言って流石に手を出すとは思えなかった。
「い、いいんですか?」
「マコ次第だ。なぁ?マコ…俺とこの男、この後風呂から上がってどっちの部屋に行くかはお前が決めろ」
期待で今まで以上にペニスをガチガチにしている男は、マコの返事を待っていた。
「さ…すがに、ダメ、よね?こんなのは」
「マコが決めることだ」
やめろ、やめてくれ。マコ、お前は俺の妻なんだぞ。そんな感情が表に出ないように必死に抑えた。
「あの、そういうのは、その、不倫になるから…」
若い男のペニスを見つめながらマコが呟いたそれは”不倫になってしまうから仕方なく俺を選ぶ”と言っているようなものじゃないか?と思った。
だから。
「不倫にはならない。もしマコが俺とこの男、どっちを選んでも…今日の事で不倫だとかなんだとか、後から言うつもりは無い」
そんな社会的な、世間体を気にした理由抜きで、ただ単にオスとして俺を選んで欲しかった。だから、煩わしい条件を無しにして、対等に俺とアイツを比べさせた。
「…」
「じゃあ、先にあがって待ってるから。君はロビーでマコを待っててくれないか?」
「は、はい。わかりました」
サウナ室内にかけてある時計を見ると、午後07時20分だった。
「あの…」
「8時までにどちらか決めなさい」
目で「行くぞ」と若い男に訴え、二人で脱衣所へ向かった。
「あ、あの…良かったんですか?」
「…」
「本当に良いんですか?」
「マコが選ぶことだ」
なんでコイツは既に自分が選ばれる前提で話をしているんだ、とバカバカしく思った。
男を軽くあしらった俺は、「じゃあロビーで8時まで待っていろよ」と言い残し部屋に戻った。
部屋に戻って、一息つくと07時30分。極度の緊張状態で気が狂いそうだったので瓶ビールを開ける。
一気に飲み干し、もう一つの瓶を手に取ったあたりで急に気分が悪くなってきた。
当然だ、腹に何も入れてない状態で急に一気飲みをしたんだから。
すっと気が遠くなって、眠ってしまいそうになるのを必死に我慢していたが、限界を迎えた。
「うぅ…」
頭痛と共に目を覚ます、慌てて時計を見ると07時50分。
少し寝てしまったか、危なかったなと考えていると、マコが部屋に入ってきた。
やはりマコは俺を選んでくれた。ざまぁみろ!そう思ったが、何か違和感を覚えた。
ふと窓の外を見ると、朝日が昇っていた────。