ボクの初体験はかつて塾でお世話になった先生だった。

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小◯生の頃、電車でひと駅離れたところにある塾に通っていた。

そこの塾は個別のレベルに合わせてプリントをもらい、自分で解いて、先生に採点してもらって帰るという塾だった。

だから、そこには小◯生だけでなく、中◯生の生徒たちも通っていた。

そこに通う生徒たちは、お互いに交流するでもなく、ただやってきては淡々とプリントをこなし、帰っていく。

言葉を交わす相手といえば、採点をしてくれる先生くらいのものだった。

先生は三人いて、親子だった。

頭の禿げた白髪交じりの男の先生と、その奥さんである女の先生、それに若い女性の先生だった。

ボクが通っていた頃、しょっちゅうお喋りをする中◯生のお姉さんたちがいて、時々先生にジロリと睨まれていた。

なっちゃんとワカちゃんとお互いに呼び合っていた。

それ以外の生徒は大人しく、いつも学習部屋は静かだった。

学習部屋といってもマンションの一室で、友達の家で勉強しているようなゆるい雰囲気だった。

当時のボクにとってのお姉さんという存在は、中◯生のなっちゃんたちだ。

だから、先生は性別に関係なくみんな一括りに大人だった。

先生たちはみんな、ボクにとっては父親や母親と同じ、ただの大人に過ぎなかった。

小学校を卒業するとともに、ボクは塾も卒業した。

続けてもよかったのだけれど、友達もいないので自然とそうなった。

それから大学に入るまで、塾のことを思い出すこともなかった。

一度だけ、中◯生になってから、電車の中でワカちゃんを見かけた。

塾で見かけたことのある、田中さんというお兄さんと一緒だった。

田中さんは、中◯生にして、すでに高◯生の問題を解いていた人だったから、ちょっと塾では有名だった。

でも、塾のことを思い出したのは、それっきりだった。

ほかの誰もがそうであったように、受験勉強に追われ、思い出す暇もなかった。

塾通いのおかげかどうかはわからないけれど、ボクは一応大学と名のつくところに合格した。

自分で勉強をする習慣だけは身についていたらしい。

大学に通うようになって、時間ができた。

勉強しかしてこなかったので、女の子と付き合うノウハウもなかった。

何度か合コンにも行ったけど、どうも話が合わなくて駄目だった。

ゲームの中の女の子を攻略するのは得意だったのだけれど。

そんなわけで、ボクは時間を持て余していた。

夏休みに入ったある日、することがないボクは、思いつきで塾のあったところへと足を向けた。

ぶらぶらと散歩をするように懐かしい街並みを歩いていた。

塾のあったマンションまで行ってみたが、そこにはもう塾の看板はなかった。

そうかと言って落胆するわけでもなく、ボクは何の感慨もないまま駅への道を戻っていった。

そのとき、一人の女性とすれ違った。

綺麗な人だった。年は、三十歳くらいだ。

「先生!」

すれ違ってから思わず声に出してしまった。

すると、その女性は歩みを止めてゆっくりと振り返った。

怪訝そうにボクの顔をマジマジと見つめる。

「勇人くん?」

先生はボクを覚えてくれていた。

こくりと頷くと、先生は目を細めて言った。

「大きくなったわねぇ」

久しぶりに会ったときの親戚のおばさんと同じ反応だ。

先生は、昔と比べほのかにふっくらして、おっぱいが少し大きくなった気がした。

そうは思ったが、子供のころはそんなことに気を留めていなかったので、気のせいかもしれなかった。

「お久しぶりです」

ボクは改めて挨拶をした。

「あれから何年になるかしら・・・」

「もう大学生なんで・・・、6年ですかね」

「そう・・・、立派になっちゃって・・・」

感慨深げに言うお姉さん先生が懐かしかった。

何故だか無性に昔話がしたくなったボクは、先生を喫茶店に誘った。

・・・懐かしくなってというのは、嘘かもしれない。

先生がきれいだったので、ついというのが本音のような気がする。

「先生こそ、どうしているんですか?」

コーヒーが運ばれてくるとボクは尋ねた。

「両親が新しい塾を始めて、そこのお手伝いをしているの」

「でも、もうマンションに塾は無かったような・・・」

「あぁ、あそこへ行ったの?」

ボクが頷くと先生は続けた。

「あそこはもともと自宅だから、狭いので今は駅前に場所を借りているの」

それで納得がいった。

「勇人くん、家は近所じゃなかったわよね?」

「はい、ひと駅向こうです」

「そう・・・、今日はどうして?」

「大学に行ってもヒマだし、何となく、ぶらぶら」

くすりと笑う先生は昔のままだった。

「カノジョはいないの?」

「いませんよ、そんなの」

「へぇ、案外みんな、見る目ないのね」

そんな風に言われてドキリとした。

それからはとりとめもない話をしたが、きれいな女の人を前にしてなんだかぎくしゃくした。

子供の頃は、大人という括りでしか先生を見ていなかったのに。

それが、今ボクの目の前にいるお姉さん先生は、一人の女性として存在していた。

年の差は今も昔も変わらないはずなのに、昔よりは身近な存在になったような気がした。

「あ、私、もういかないと」

腕時計を見て先生が言うと、ボクは伝票を持って立ち上がった。

「ここは私が出すわ」

先生はそう言ってくれたけど、ボクは少し見栄を張って言った。

「いいですよ。誘ったの、ボクだし」

すると先生は、再び目を細めると言った。

「そう、それじゃあ、ご馳走になるわ。でも、次は私に出させてね」

その言葉に、ボクはドキッとした。

「次もあるのかな」

家に帰ってからもボクは先生の言葉をひたすら反芻していた。

「いやいや、あれは社交辞令というヤツだ」

そんな風に自分の中で否定してみた。

そのくせ、そうではないかもしれないとも思ったりした。

夢想はどんどん膨らみ、ひとりで一喜一憂していた。

子供のころはなんとも思っていなかったのに、先生のことが急に気になりだした。

大人の目になって見てみると、先生はそれほどきれいな人だった。

ストレートのさらさらの長い髪に、顎のラインが細くて、スレンダーな体型はモデルさんのようだった。

清純な感じが昔のままで、気がつくと先生のことばかり考えるようになっていた。

一週間ほど経って、ボクは再び塾のある駅に降り立っていた。

会えるわけもないのに漫然と往来を眺め、先生の姿を探している自分がいた。

けれどもすぐに無駄だと知って、今度は塾を探すことを思いついた。

探してみると、駅前の塾というのは、意外とすぐに見つかった。

今度こそ先生に偶然会えないか、期待は高まった。

しかし偶然がそんなに続くわけも無い。

ボクは塾のあるビルの前を行ったり来たりしていた。

時折生徒と思しき子供たちが入っていく。

誰かが見たら、不審者と間違われても仕方がない。

不審者に違いはなかったけれど。

気がつくと、ボクは塾の入り口に立っていた。

入ろうかどうしようか迷っていると、扉に張り紙がしてあることに気がついた。

『塾講師、アルバイト募集』

張り紙にはそう書いてあった。

「これだ!」

ボクは張り紙を剥がして手に取ると、塾の入り口の扉を押した。

出てきたのは、お母さん先生だった。

懐かしい顔だった。

今見ると、お母さん先生は、お姉さん先生にそっくりだった。

きれいな目鼻立ちで細い身体つきは、ボクの母親とは大違いだった。

唇が薄いところも親子そっくりだ。

昔の塾の生徒ということで、講師のバイトはすぐに決まった。

すぐにシフトが組まれてボクはその日から予習をさせられた。

お姉さん先生と顔を合わせたとき、先生は少し驚いた風だった。

だが、何も言わなかった。

ボクはその日、先生の顔を見られただけで満足だった。

だが、夏休みの塾というのは結構忙しくて、先生と話をする機会なんてなかった。

塾の講師なんてやったことがなかったけれど、場数だけどんどん踏んでいって少しずつそれらしくなっていった。

経験値が貯まるというやつだ。

習うより慣れろとは、よく言ったものだ。

今度はボクが、子供たちから先生と呼ばれるようになっていた。

昔通っていた塾のシステムなので要領はわかっている。

振り返ってみれば、ボクは所謂、即戦力というやつだったのだろう。

二週間が過ぎたころ、お姉さん先生にご飯を食べて帰らないかと誘われた。

そのころ、ボクはお姉さん先生をみのり先生と呼ぶようになっていた。

ボク以外の先生は、姓がみんな同じだからだ。

「少し飲んで帰る?」

大人として認めてもらったようで嬉しかったが、遠慮した。

「まだ、未成年なんで・・・」

そう言うと、みのり先生はボクを焼肉屋に連れて行ってくれた。

「暑苦しいかしら?」

先生は店に入る前に訊いてきたが、ボクの口は既に焼肉モードになっていたので、慌てて首を横に振った。

七輪を挟んでボクたちは向かい合って座った。

「これとこれとこれを一人前ずつ」

学生にはかなり贅沢なお肉のクリーンアップを先生は注文してくれた。

注文の品はすぐに運ばれてきて、ボクたちは出てきたお肉を二人で網にのせた。

煙越しにみのり先生が訊いてきた。

「勇人くん、どうしてうちでバイトする気になったの?」

ボクは正直に言うべきか、取り繕うべきか迷った。

迷ったけど、先生には正直でありたいと思って答えた。

「本当は、先生に会いに行ったんです」

「どういうこと?」

「その・・・、塾に行けば、先生に会えるかなと思って・・・」

「勇人くん、随分ストレートなのね」

みのり先生は、前歯で下唇を軽くかむようにしてはにかんで見せた。

「でも、何て言って訪ねたらいいのかわからなくて・・・、見たら、バイトを募集してたので・・・」

「そうだったの・・・」

先生はくすりと笑うと、焼きあがった肉をボクの前の小皿に乗せた。

「焼けたわ」

先生は少し焦げた方の肉を箸で掴むと、それを自分の小皿にとって、新しい肉を網に乗せた。

「それで、どうして私に会いたかったの?」

ボクは返答に詰まった。

ここで、いきなり告白するのは不自然だ。

考えているうちに沈黙が流れた。

沈黙に耐えられなくなったボクは、咄嗟に言った。

「相談したいことがあったんですけど、解決してしまって・・・」

今度は先生が少し黙った。

「そう・・・、ほら、早く食べないとまた焦げるわよ」

焦げ付きそうなのは、ボクの胸のうちだった。

そう思ったが、何も言えなかった。

そもそも先生のことを子供のころから慕っていたわけではない。

ほんの気まぐれで懐かしい場所に足を向けたら、偶々再会したに過ぎない。

それなのに、どうしてこんなにみのり先生のことが気になるのか、自分でも消化できずにいた。

それからは、塾の仕事の話をして、焼肉をたらふくご馳走になった後、店を出た。

ボクは食事代を払う気満々だったのに、トイレから戻るとお会計は済んでいた。

「先生、払いますよ」

店を出たところでそう言ったが、先生はお金を受け取ってくれなかった。

「じゃあ、お茶でも飲んで帰りませんか。ボクが出しますから」

先生はクスリと笑うと小さく頷いて、いきなりボクの腕に自分の腕を絡めてきた。

ボクの身長はもう、先生より高くなっていた。

夏場なので半そでのシャツだった。

そんなところへ薄手のブラウスの先生のおっぱいがボクの二の腕の裏に当たっている。

そう思っただけでボクは鼻血が出そうだった。

けれども平気を装って、歩き出した。

歩きながらボクは尋ねた。

「先生、お気に入りの生徒って、いたんですか?」

どうしてそんな質問をしたのか自分でもわからなかった。

「そうねぇ、別にお気に入りではなかったけど、田中くんって子は印象的だったかな」

「あ、覚えています。勉強、できる人ですよね」

「そこが少し鼻につくところだったけど、悪い子じゃなかったわ」

「ボク、田中さんがワカちゃんって呼ばれていたお姉さんと一緒にいたのを見たことがあります」

「へぇ、いつごろ?」

「中学の頃ですから、もう何年も前ですけど」

「ワカちゃんといつも一緒にいたなっちゃんって覚えてる?」

「えぇ、きれいなお姉さんですよね」

「あら、勇人くんも言うじゃない」

思わずボクは目を伏せたが、次の言葉に驚いた。

「美人薄命っていうのかなぁ、あの子、亡くなったのよ」

自分と同年代の人が既にこの世を去っているなんて、何だか実感が湧かなかった。

ただ、何だかショックだった。

「あの子たちは、もともと三人組でね、もうひとり、ケイちゃんって子がいたの」

「K?」

「慶子のケイ」

「あぁ・・・」

「家が近所だったから、お葬式に行ったの」

ボクは頷いて見せるしかなかった。

「そうしたら、ワカちゃんとケイちゃんがワンワン泣いてた」

中学のころ、電車で見かけたワカちゃんは、昔と違って随分細身になっていた。

でも、色白で口元に黒子があるところは変わっていなかったので、直ぐに思い出した。

ワカちゃんたちは、もう高◯生になっていた筈だった。

ボクたちは少ししんみりして、喫茶店の扉を押して入った。

喫茶店に入ってコーヒーを注文すると、先生が徐に言った。

「さっきの質問だけど」

「えっ?何でしたっけ?」

「お気に入りの生徒のこと」

「あぁ・・・」

「勇人くんのことは、気になっていたわ」

ストレートな告白に、驚いて言葉を失ったが、笑みが零れるのを必死に堪えた。

「可愛かったもの、あのころ」

「可愛くなくなって、すみません」

切り返すと、先生はクスリとではなくて、声に出して笑った。

「今でも十分可愛いわよ」

「あんまりうれしくないですけど」

「そう?褒めてるんだけど」

「可愛いは、モテる要件じゃないですから」

そう言うと、先生はいつものようにクスリと笑うと言った。

「うん、じゃぁ、勇人くんにカノジョができるまで、私が面倒見てあげる」

どうして「じゃぁ」になるのか、どうしてボクの「面倒をみてくれる」のかもわからなかった。

「そもそも、面倒を見てくれるって、なに?」

ボクの頭の中は混乱していた。

「鳩が豆鉄砲って顔してるわよ」

先生に言われてボクは我に帰ると、先生が追い討ちをかけてきた。

「どうする?」

ボクは、声も出せずにただひたすら頷いていた。

それから休みの日になるとみのり先生と遊びに出かけるようになった。

休みの日といっても塾があるので、土日ではなくて平日だった。

もっともボクは毎日休みみたいなものだったので、先生の休みの日がボクの休みの日でもあった。

何度か休日を一緒に過ごしたある日、みのり先生が言った。

「ねぇ、遊園地に行ってみない?」

ボクに反対する理由はなかった。

「私、ずっと両親の仕事を手伝っていたから、デートってしたことないの」

そんな風に話すみのり先生は、いつもよりも少しテンションが上がっていた。

それを聞いたボクのテンションはもっと上がっていた。

平日の遊園地は人が少なくて、遊び放題だった。

もっともボクは、週末の遊園地の経験がなかったので、「たぶん」空いていたのだと思う。

先生は少女のようにはしゃいでいた。

「あれに乗ろう」

先生に手を引かれて乗り込んだのは観覧車だった。

密室で先生と二人きり。

そう考えただけで、ボクは心臓が暴れだした。

「こんなとき、テレビではキスシーンになったりするよな」

そんなことを夢想した。

けれども、意気地なしのボクに、自分から先生を誘う勇気はなかった。

黙って窓の外の景色を見ていると、向かい合わせに座っていた先生がボクの方へ移ってきた。

何か気の利いたことを言いたかったが、ダメだった。

すると、固まっているボクに先生の顔が近づいてきた。

ボクが思わず目を閉じると、先生はそのままボクの口の端にチュッとしてくれた。

観覧車の一番上で、ボクはファーストキスを経験した。

しばらくキスだけのデートが続いた。

そこから先の行動に移す勇気はないくせに、人気のない路地に先生を誘っては、そこで唇を合わせたりしていた。

情けないボクに、進展は何もなかった。

そんなことで、気がつくと街ではジングルベルが鳴っていた。

「イブは、どうする?」

先生に言われてやっと、千載一遇のチャンスがやってきていることに気づいた。

こんな時、世の中のカップルというものは、お洒落なレストランで食事をし、ちょっと奮発してホテルに泊まったりするのだ。

少なくとも、テレビではそうだ。

イヴを彩るべく、行動を起こさなくてはならない。

そう思ったがボクには大人の女性が喜ぶレストランもホテルもわからなかった。

相手が大学生だったとしても、同じだっただろうけれど。

「先生はどうしたいの?」

情けないボクに唯一できることは、そうやって先生の意思を尊重してあげることぐらいだった。

いや、考えることを放棄していたとしか思えない。

今から思うと、どうしようもないヤツだけど、当時のボクにはそれが精一杯だった。

でも先生は助け舟を出すように、はっきりと意思表示をしてくれた。

「勇人くんとどこか、お泊りに行きたいな」

「キタァー!!」

内心ガッツポーズだったが、ボクは逡巡するふりをして見せた。

「私とじゃ、いや?」

思いがけない先生の弱気にボクは即行で答えた。

「行きます!すぐに計画を立てます!」

安堵したような表情を先生が見せてくれたので安心したが、それからが大変だった。

初動対応が遅すぎた。

先生に喜んでもらえそうなおしゃれなホテルは満室で、途方に暮れた。

レストランは、もっとダメだった。

居酒屋というわけにはいかない。

ようやく探し当てたのは温泉宿で、クリスマスのイメージとは程遠かった。

それでも先生は喜んでくれた。

「楽しみだね」

旅行の当日になると、先生のテンションはさらに上がっていて、何だか申し訳ない気持ちでいっぱいだった。

「勇人くんと旅行に行けるだけで、私は幸せだよ」

新幹線で隣り合わせに座りながら、先生はボクの耳元で囁いた。

目的地に着いてみると、旅館は思いのほか近代的できれいで、ボクはやっと気持ちを持ち直した。

受付で宿泊名簿を書いたとき、先生の名字を書かずに「みのり」とだけ書いた。

先生の様子を窺ってみると、何だか嬉しそうだった。

年齢は一回り違っても、少し姉さん女房くらいにしか見えない。

家族風呂を勧められて、先生の顔色を窺うと先生はこっくりと頷いた。

運命の時は、刻々と迫っていた。

部屋に通されると、そこは和室でありながら、一部が洋室風になっていて、キングサイズのベッドが一台置いてあった。

仲居さんがひと通りの説明をしてくれて、部屋から出ていくと、先生は後ろからボクに抱きついてきた。

「みのり先生・・・」

ボクは声が上ずってしまったが、先生はボクに抱きついたままだった。

「聞いた?私のこと、奥さまだって」

先生は受付でのことを言っている。

浮かれている先生の姿がうれしかったが、ボクは固まったままだった。

ボクが固まってしまっていたせいか、先生はボクの背中から離れると少し照れくさそうに言った。

「お風呂に入る?」

ゴクリと生唾を飲んで、ボクはただ頷いた。

檜の浴槽のある家族風呂は広かった。

流石、お値段が高いだけのことはある。

ボクが先に入って湯船に浸かっていると、みのり先生は小さなタオルで腰のあたりを隠すようにして入ってきた。

頭には纏めた長い髪を覆うように、別のタオルを巻いていた。

女神が舞い降りたのかと思うほど、先生の裸体はきれいだった。

「そんなに見ないで」

先生に言われて、ボクは思わず視線を逸らしたが、しっかりと見てしまった。

先生の身体は透き通るように真っ白で、ふっくらとした身体つきが色っぽかった。

衣服を身に着けているときよりもおっぱいは大きくて、ピンク色で小さめの乳輪の真ん中にポツンとある乳首が艶かしかった。

かけ湯をして湯船に入ってきたときに、茂みもしっかり目に入ってしまった。

ボクの股間は暴走モードに入り、コンロールが利かなくて困った。

そんなボクにはお構いなしに、先生は隣にやってきた。

先生の肩が近づいてくる。

肩と肩が触れ合うと、ボクはもうのぼせそうだった。

「勇人くん、初めて・・・だよね?」

ボクの隣で湯に浸かったみのり先生は、直球ど真ん中の質問を投げ込んできた。

ストレートすぎて、ボクはまたしても黙ってしまった。

嘘を吐いても仕方がないので、ボクは頷くしかなかった。

先生の言葉を見送るだけで、バットも出ない。

股間のバットは打つ気満々なのに。

頷くボクを見た先生は、優しい笑みを浮かべると裸の胸をボクの胸に押し当てるようにして抱きついてきた。

「嬉しい・・・」

先生がボクの耳元で囁くように言った。

ボクの股間は痛いほどに屹立していて、先生のお腹に擦れるとそれだけで暴発しそうだった。

先生はボクの唇を自分の口で覆いながら、そっとボクの股間のものに手を添えた。

柔らかい手に包まれて、自分でするのとは別次元の甘美な世界がそこにはあった。

ボクは生まれて初めて大人の女性の胸に手を触れた。

柔らかで滑々のおっぱいを最初は恐る恐る撫でるように触れ、やがて乳房を下から包むようにゆっくりと揉んでみた。

「んん・・・」

先生の口から小さな喘ぎ声が漏れるとボクは一層興奮した。

裸で抱き合っているだけで、ボクの脳内はドーパミンがドバドバ出ていた。

「このまま先生と結ばれるのか」

かろうじてそんな思いが頭の中をよぎったが、ボクの思考は停止寸前だった。

興奮でボクの鼻息は恥ずかしいくらい荒くなっていた。

そのとき、先生は身体を離すと言った。

「私が洗ってあげるわ」

そう言いながらボクに添えられた手をニギニギしてきた。

「あっ・・・」

ボクの口からは情けない声が漏れてしまった。

「可愛いのね」

クスリと笑って立ち上がる先生につられてボクも立ち上がると、湯船を出て木製の椅子に座るよう促された。

素直に従うと石鹸を泡立てた先生の手がボクの身体を滑り始めた。

「勇人くん、結構筋肉、ついているのね」

そんな風に言われながら、先生の手がボクの身体中に触れてくる。

それだけで興奮はどんどん高まっていた。

そして、とうとう先生の手はボクの股間へと再び伸びてきた。

先生の柔らかい手がボクを再び包む。

「あぁ!」

もう限界だった。

三擦り半とはこのことを言うのだと思い知った。

先生の柔らかな手のひらに包まれて、ボクはドクドクと白濁液を放出してしまった。

自分でも驚くほどの勢いで、飛び散った精子は先生の胸元にかかると筋を引いてゆっくりと流れ落ちた。

「みのり先生・・・」

ボクがよほど情けない顔をしていたのか、先生はボクを慰めるように言った。

「いいのよ。手の中でビクビクってしてた。可愛い・・・」

そういうと先生は顔を近づけてくると軽くキスをしてくれた。

先生は飛び散ったものに石鹸を塗して洗い流し、一緒に浴槽に浸かった。

ボクたちは再び抱き合ってキスをした。

そのときになって漸く、ボクは先生の唇の柔らかさを感じた。

目と目が合って、先生は唇を尖らせるとボクの鼻にチュッとしてくれた。

先生はクスリと笑うとボクより先に湯船を出ていった。

脱衣所で身体を拭いている先生の姿は艶かしかった。

直ぐにでも続きをしたかったけれど、そのときは堪えた。

がっついているように思われるのも嫌だったし、第一、ことをどう運んだらよいのかもわからなかった。

そんなわけで、浴衣に着替えたボクたちは、二人で並んで庭を歩いた。

興奮からようやく醒めたボクの目に、漸く立派な日本庭園が映った。

外は少し寒かったけれど、身体はボカボカしていて心地よかった。

先生がボクの腕をギュッと抱きしめると、ボクの心も一層温まった。

部屋に戻ってみると、もう夕食の支度がしてあった。

学生の身分のボクにはご馳走だった。

ボクたちはご馳走に舌鼓を打ち、何とかクリスマスイブの体裁は整った。

ボクはジュースにしておいたけれど、赤ワインを少し飲んだのみのり先生の頬はほんのりと赤みを帯びていた。

そんな先生の顔は色っぽくて、ボクの股間は早くも復活を遂げようとしていた。

夕食の後、しばらく二人でテレビを見ていたけれど、何を見たのかさっぱり覚えていない。

「もう寝ますか?」

ボクがそう言うと、先生は黙ってテーブルの上の湯飲みなんかを手際よく片付けた。

「灯りはどうしますか」

我ながら愚問だと思うが、先生はきちんと応じてくれた。

「うん、消して」

ボクは、部屋の明かりを消した。

二人並んでベッドに横になった。

どちらからともなく手を伸ばしあって恋人繋ぎになった。

ボクが身体を捻って先生のほうを向くと先生もボクのほうを向いた。

先生の細い身体を引き寄せて抱きしめた。

お風呂で抱き合ったのとはまた別の感触だった。

先生の身体は柔らかくて、とてもいい匂いがした。

唇と唇が重なる。

ボクは先生の浴衣の帯に手を伸ばし、解いていく。

すると先生もボクの帯を解いてくれた。

先生は浴衣の下に下着しか穿いていなかった。

ベッドの脇の薄暗い明かりに照らしだされたシルエットが何とも妖艶でエロかった。

赤ん坊のように先生の豊満な胸に唇を押し当てた。

唇を胸に押し当ててまま、おそるおそる先生の太ももに手を伸ばした。

滑滑のお肌の触りごこちは最高でボクの興奮は高まった。

撫でるように足の付け根へと手を滑らせる。

心臓がバクバクして、自分でも鼻息が荒くなっているのがわかる。

やっとの思いで先生の下着に触れた。

ガーゼのような柔らかい生地に指が触れると、先生の身体がビクッとなった。

図らずも先生の敏感な突起に触れてしまったらしい。

下着の生地の上から先生の割れ目に沿って指を滑らせてみた。

そこはじっとりと湿り気を帯びていた。

「濡れてる」

呟くように思わず声に出してしまうと、先生は身体を捻って向こうを向いてしまった。

「バカ、恥ずかしいじゃない・・・」

拗ねてみせる先生のことが可愛くなって、ボクは先生を後ろから抱きしめた。

後ろから回した手で先生のおっぱいを包み込み、もみもみしてみた。

すると、指先に触れた乳首が硬くなっていくのがわかった。

「もう一度、おっぱいを吸わせて」

耳の後ろからそう囁くと、先生はボクのほうに身体を向けて、ボクの後頭部に手をやると自分の胸に引き寄せた。

母親に抱きしめられている気がした。

ぎこちなく先生のおっぱいに唇を押し当てる。

そして、乳首を見つけたボクの口は赤ん坊のようにチュウチュウ吸い込んだ。

「あぁ!」

先生の口から小さく声が漏れ、それを合図にボクは先生の下着に手を差し入れた。

先生の手もボクの股間に伸びてきて、パンツの中に手が滑り込むとニギニギされた。

一度お風呂で出していたので、直ぐに暴発する危険性はなかった。

危険レベルは低かったものの、一触即発というのはこういうことを言うのかなどと馬鹿なことを考えていた。

お互いに自分で下着を脱いで、抱き合うと局部が擦れあった。

いつの間に用意したのか、先生は枕の下から避妊具を取り出していた。

ボクに避妊具をつけてくれてから、自分はベッドに仰向けになって膝を立てると両腕をボクに差し出した。

「来て」

ボクは先生に覆いかぶさり、先生に導かれるままに先端が入り口に到着した。

「みのり先生・・・」

言いながら、ゆっくりと挿入していくと、最初はヌルリと呑み込まれるようだった。

けれども途中ですべりが悪くなったのか、入りにくくなった。

焦ったボクは力任せに腰を突き出すと、ボクの男根は一気に根元まで先生へと入っていった。

「んんーっ!!!」

先生の眉間に皺が寄り、苦悶の表情が広がって、下からボクに抱きついてきた。

みのり先生の中は柔らかくて、温かくて、あまりの気持ちのよさにボクは理性を失った。

先生を気遣う余裕もなく、思いっきり腰を振ると、あっという間に先生の中で果てていた。

ボクが果てても先生は下からしがみついたままだった。

ボクたちは暫くそのまま抱き合ったままだった。

それからボクはノロノロと枕もとのティッシュに手を伸ばし、何枚か続けて引き抜いた。

中のものが零れないように注意しつつ、果てたばかりのモノをティッシュで包んで始末にかかった。

そのとき、避妊具を包んだティッシュに血がついていることに気がついた。

驚いてシーツを見てみると先生の股間から流れた鮮血がわずかではあったがシーツを汚していた。

「みのり先生・・・」

声を掛けると先生は、照れたように目を伏せた。

それから直ぐに両手で顔を覆ってしまった。

先生も初めてだったとは、ボクは夢にも思っていなかった。

しばらく沈黙が流れた。

やがて、先生は何枚か自分でティッシュを取って、股に挟むようにすると、ゆっくりと振り返ってボクの胸に顔を埋めた。

「黙ってて、ごめんなさい」

こんな時、男はなんと答えてあげるのが正解なのだろう。

童貞を卒業したばかりのボクには答えが見つからず、黙って先生の身体を抱きしめた。

沈黙が続き、やっと掠れ声で言えた。

「みのり先生、ありがとう・・・」

それはボクの初めての女性になってくれたお礼なのか、初めての男性としてボクを選んでくれたことへのお礼なのかわからなかったけれど、ボクの率直な気持ちだった。

再び沈黙が流れ、「あれっ?」と思って耳を欹(そばだ)てると、先生の静かな寝息が聞こえてきた。

今度はボクがクスリと笑ってしまった。

一気にドッと疲れが出たボクは、先生を腕に抱いたまま眠りについた。

腕に痺れを感じて明け方に目を覚ますと、先生は浴衣を身に纏い、ボクの腕を腕枕にして眠っていた。

ボクが風邪を引かないように、浴衣を掛けてくれていて、二人で布団に包まっていた。

腕を抜いて、先生の頭をそっと枕で支えると、ボクはしばらく先生の寝顔に見入っていた。

見入っているうちに、どうしても抱きしめたくなって、起こしてしまうとわかっていても抱きしめていた。

細くて柔らかい先生の身体が、ボクには愛おしくてたまらなかった。

「勇人くん?」

眠りから覚めた先生がボクの名を呼ぶ。

目が合うと、ボクはゆっくりと自分の顔を先生の顔に近づけた。

先生は目を閉じて、少しだけ唇が開いた。

ボクは本能的にそこへ自分の舌を入れると先生の舌が絡まってきた。

ボクは先生の浴衣を剥いで、卵の殻を剥くようにして下着を脱がせた。

仰向けのまま膝を立たせると、先生は恥ずかしがって、両手で顔を覆った。

先生の開いた亀裂はピンク色に光っていて、きれいだった。

開いた脚の間に身体を入れていく。

それからゆっくりと顔を近づけていって、ボクは先生の大事なところに顔を埋めた。

「勇人くん、そんな・・・」

最初は亀裂に沿って舌先を這わせていただけだった。

でも舌先に粘り気のある愛液が触れようになってきた。

顔を少し離すと舌先と割れ目の間に細い糸が引いていた。

「みのり先生が感じている」

そう確信すると、無我夢中で先生の局部をペロペロ舐め続けた。

すると、先生はやがて喘ぎ声を漏らし始めた。

「あー、あー、あー」

「先生、気持ちいい?」

先生は何も答えずに片手を自分の口に近づけた。

ボクが刺激を続けると、何かを堪えるように人差し指付け根辺りを噛む仕草をした。

萌え~!可愛すぎる!ボクは本能的に先生の膨らんだ蕾を中心に、舌先で円を描いた。

「あ、あ、あ」

先生の喘ぎ声がどんどん大きくなる。

どんどん続けると、堪えきれなくなった先生はボクにおねだりした。

「勇人くん、もっと・・・」

ボクの愛撫に耐えようと、苦悶の表情を見せながら悶える先生の姿にボクは興奮した。

拙い前戯だったけど、とにかくボクは先生の敏感な突起を舌先で転がし続けた。

「あーっ!!!」

糸を引くような細い声が先生から漏れた。

同時に、身体をビクンと震わせると、ハァハァと荒い息遣いに転じた。

女の人が絶頂を迎える瞬間を、ボクは初めて目撃した。

それは、ボクの征服感を満たし、一層みのり先生のことが愛おしく思えた。

ボクは身体の位置を移動させ、横から先生の身体を抱きしめた。

この人はボクが一生護るんだ。

そんな気持ちでいっぱいになった。

抱き合っていると、先生がボクの耳元で言った。

「勇人くん、大好き」

そう言うと、ボクに抱きついてきた。

「私にも舐めさせて」

先生の突然の申し出に、ボクは断る理由などなかった。

先生はボクを仰向けに寝かせ、足を広げさせるとボクの脚の間で正座をした。

ゆっくりと上半身を前に傾けてくると、髪を耳の後ろに掻き揚げた。

「いいよ、先生、イッていいよ」

「あぁ、出ちゃう!何か出ちゃう!」

先生はシーツを握り締めながら、腰がどんどん浮いてきた。

「いいよ、先生」

「あぁん、恥ずかしい・・・」

「いっぱい出していいよ」

「は、は、は、あー、イク!」

「いいよ、先生」

「あー、イッちゃう!あー、イク、イク、イクーっ!」

先生が身体を硬直させて反らせた次の瞬間、先生はビクビクビクと魚が跳ねるように全身を震わせると昇天した。

ボクが指を抜くとピュッ、ピュッ、ピュッと膣の収縮とともに、愛液が吹き出して、ベッドのシーツに飛沫が飛び散った。

「あーっ、あがーっ!!!」

普段の清楚でお淑やかな先生とは違って、先生は野獣のような声を発した。

「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ・・・」

目を閉じてベッドに横たわる先生の細い身体を抱き寄せる。

先生に触れた瞬間、先生の身体はまたしてもビクッとなったが、そのままボクの腕に抱かれた。

枕もとのハンドタオルを取って、先生の額の汗をぬぐってやると、先生は薄目を開けていった。

「勇人くんだけだからね」

「ん?」

「こんな私を知っているの、勇人くんだけだから」

可愛い・・・、可愛すぎる。

そのまま先生をギュウギュウ抱きしめていると、先生はボクの股間に手を伸ばしてきた。

そっとボクの屹立したものを握り、ボクの耳元で囁いた。

「ねぇ、今日は私が上になってもいい?」

ボクが軽く頷くと、先生は自分の身体の位置をずらしてボクの脚の間に割り込ませてきた。

「もうこんなになってる」

先生はそう呟くと亀頭にチュッとして、丹念に根元から先へと舌を這わせ始めた。

「き、気持ちいい!」

そう思ったが、言葉にならなかった。

「私にだけあんなことしておいて、許さないんだから」

上目遣いに悪戯っぽい視線をボクに送りながら、先生は大きく口を開けるとボクをお口に含んだ。

暖かい何かに包まれて、ボクの股間は膨らみを増した。

すると先生の薄い唇が根元の茂みに埋もれるほどに、ボクは先生の喉奥深くまで呑み込まれた。

最初のころはぎこちなかったフェラもそのころには完成度も増していて、高い基礎点に加点が加わる気持ち良さだった。

「すぐにはイカせてあげないんだから」

ボクを口から出した先生はそう言うと、コンドームを取り出してボクに被せた。

お口の中で出して、ゴックンしてもらうのも気持ちいいが、先生の中で纏わりついてくる襞に包まれるのはもっと気持ちいい。

先生は仰向けのままのボクの腰の辺りに跨ると、ボクに手を添えてゆっくりと腰を下ろしていった。

「ああ、これだ・・・」

先生の膣内はとても温かくて、柔らかさに包まれたボクの股間は鉄のように熱くなる。

先生はゆっくりと腰を前後に動かし始め、ボクの射精を促した。

「あふっ!」

先生の身体がビクッとなった瞬間をボクは見逃さなかった。

上半身を起こしたボクは、先生のたわわなおっぱいにしゃぶりつくと、乳首を口に含んでチュウチュウ吸った。

「勇人くん、ずるいわ」

そう言いながらも前後に動かす先生の腰の動きは早くなっていく。

ボクの腰に跨ったままの先生は、どんどん胸を反らせていく。

「あ、もう、ダメ!」

先生は自爆するように絶頂に達すると、白い喉をみせて反り返った。

後ろに倒れてしまわないようにボクは先生の手首を掴むと、先生の中に入ったままゆっくりと先生の身体をベッドに仰向けに寝かしつけた。

蕩けたようなアヘ顔の先生は、口が半開きになっていて、何ともエロかった。

「勇人くん、続けては・・・、ダメよぉ・・・」

今度はボクが上からピストン運動を始めると、正気に戻った先生が慌てたように言った。

でも、もうそのころには、先生の感度がピークに達していることをボクは知っていた。

先生の中の一番深いところにペニスの先をグリグリと押し当てるようにピストンを繰り返す。

すると先生はすぐに狂ったように悶え始める。

「勇人くん、もう、おかしくなっちゃう・・・、私、おかしくなっちゃう・・・」

絶頂の淵に何度も追いやりながら、何度もお預けにする。

すると先生は焦点の定まらなくなった目をしてボクに訴えかけてくる。

「勇人くん、お願い!」

「どうして欲しいの、先生?」

「意地悪しないで・・・」

「うん、どうして欲しいのか、言って」

「ダメよ・・・」

「どうして?」

ボクは腰を突き出して一番奥深いところを突いた。

「あが!」

「どうして欲しいの?」

観念した先生は、蚊のなくような小さな声で言った。

「イキたいの・・・」

ボクは聞こえないふりをする。

「先生、何て言ったの?」

そう言いながら、腰の動きを早めていった。

「勇人くん、イキたいの!」

タガが外れたように先生ははっきりとそれを口にした。

ボクは先生から一旦出ると、先生の身体をベッドで四つん這いにさせた。

そして脚を大きく広げさせ、後ろから一気に貫いた。

「あぁーっ!」

「当たってる!奥に当たってる!」

「勇人くん、私、死んじゃう!」

「あ、あ、あ」

パン、パン、パン、パン、パン、パン、パン。

先生の後ろからリズム良く、奥深くを抉っていく。

「ひぃーっ!イク、イク、イクぅ!!!」

四つん這いのままオルガに達した先生は、自分の腕で自分を支えきれずに枕に顔を突っ伏した。

お尻だけを突き出すような格好で先生の背中は震え、膣内は激しく収縮を繰り返していた。

先生のお尻の穴までがヒクヒクしているのが見えてボクは興奮マックスだった。

ボクはそのまま先生の張り出した腰を抱えるようにして、後ろから突き続けた。

次のエクスタシーがすぐに先生を襲うことはもうわかっている。

快楽で力の抜けた先生は、足を蟹股に開いてカエルのようにぺたっとベッドにうつ伏せになってしまった。

「あぁぁ!それ、ダメぇー!」

掠れ声になった先生がボクに訴えかけてくる。

でもそれはお笑いの「押すなよ」と一緒だ。

ベッドにうつ伏せで脚を大きく開いている先生の背後から重なって、ボクは先生を愛し続けた。

「勇人くん、許して・・・」

「先生、もう壊れちゃう・・・」

「あぐっ、もうダメよ・・・」

そんな風に言いながらも先生はどんどんエクスターに向かって高まっていく。

最後は先生の身体を仰向けにさせて、細い両足を抱えるようにして、挿入を果たす。

グリグリと恥骨がこすれあうようにしながら、出し入れすると先生は舌からボクに抱きついてきた。

先生の顔を覗き込むようにすると、先生は半べそのまま言った。

「勇人がプロポーズしてくれるのはわかっていたわ」

そのままきつく抱きしめていると、先生は続けた。

「だから、そうならないようにお別れを言ったのに・・・」

「・・・」

「私は勇人に幸せになって欲しいの」

みのり先生の真意はわかっていた。

わかっていたけど、言葉にしてもらってボクは漸く安心した。

ボクは先生の中に入ったまま、先生に訊いた。

「みのり、どうなの?ボクと結婚してくれるの?」

先生は押し黙ったままだった。

そこで、ボクは先生を抱きしめながら、腰をグリグリと押し当てた。

「あふっ!」

沈黙を守っていた先生が思わず喘いだ。

「あー・・・」

先生の声からため息は消えて、喘ぎ声だけが先生を支配していた。

これを列車の出発の合図に聞いたように、ボクは少しずつビストン運動を始めた。

「ねぇ、みのり、ボクのこと、好きじゃなかったの?」

先生はボクの下で仰向けになったまま左右に首を振る。

それを見たボクは一層奥までペニスをよく押し込んで腰の動きを早めた。

先生の本音をここで引き出さないと、ボクたちは終わってしまう。

ボクは腰をどんどん振りながら、ピンと硬くなった先生の乳首を口の中で転がした。

「勇人、そんなのズルイ!」

先生がシーツを掴み、必死に押し寄せる快楽に抗っている。

ボクは胸から唇を離し、先生の薄い唇を覆うと先生の舌を思いっきり吸い込んだ。

「ん、ん、ん、ん、ん、ん、ん・・・」

声にならない喘ぎ声を上げながら、先生は高まり、やがて胸を逸らし、顎を上げた。

「あ゛ーっ、イク、イク、イク、イッちゃうーっ!!!」

ベッドのシーツを掴んだまま、先生は白い喉を見せ、大きく口を開けたまま仰け反った。

イキ果てた先生を続けてペニスで抉り続ける。

「勇人、ずるいわ・・・、あぁ、また、くる・・・」

先生は息も整わないまま首を左右に小さく振った。

一旦萎んで力を失った乳首に硬さが蘇り、ボクは再びそれを口に含んだ。

「勇人、もう、ダメ!」

「続けては、ダメよぉ!」

「あぁ、おかしくなっちゃう!」

ボクは先生の片脚を肩に担ぎ上げ、脚を交差させるようにして先生の中を出入りし続けた。

「勇人、当たってる!」

「奥に当たってる!」

先生は嫌々をするように押し寄せる絶頂の波を堪えていた。

「みのり、今日は中で出すよ!」

「だめよぉ・・・、赤ちゃんできちゃうぅ・・・」

ボクは一層激しく、奥深くまで先生に捻じ込むと先生は我を忘れたように叫んだ。

「見ないで、こんな淫らな私を見ないでぇ!」

先生は豊満な乳房を揺らし、身体中をガクガク震わせると結合部分から大量の愛液が溢れた。

「あ゛ががががぁーっ!!!」

先生の膣内が猛烈に収縮し、ボクを締め付ける。

ボクはそのまま出そうになるのを堪えると先生にもう一度訊いた。

「みのり、結婚しよう?」

はぁはぁ、と肩で息をしながら先生は漸く頷いた。

ゴクッと唾を呑み込もうとしたが、乾いた喉に引っかかったのか先生少し咳き込んだ。

先生の背中をさすってやると先生は漸く言った。

「勇人はそれでいいのね・・・」

「うん、みのり以外考えられない」

「本当に結婚してくれるのなら・・・」

ボクは先生の言葉を待った。

「・・・そのまま出していいわ」

先生は無意識だったと思うのだけど、先生の暖かい肉襞が弾ける寸前のボクに絡み付いてきた。

締め付ける膣圧に耐えられず、ボクはみのりの中で、初めて中出しを決行した。

「勇人の赤ちゃん、産んじゃうからね」

「うん」

「勇人の子供のママになっちゃうからね」

ボクたちは繋がりあったまま、唇を重ねた。

改めてお父さん先生とお母さん先生のところに挨拶に行ったときは、照れくさかった。

「お嬢さんをボクにください」

決死の覚悟で、二人の前でそういうと、先生方はいつものゆるいキャラで応じた。

「不束な娘だけど、よろしく頼むよ」

「ええ、ええ、勇人くんなら、安心して塾を任せられるわ」

「・・・えっ!?ちょっと待ってくださいよ・・・」

みのり先生をお嫁に貰う話はすんなりクリアできたと理解できたが、それには漏れなく塾の運営がついてくるようだった。

そのとき、ボクは洋風の家具をデザイン、販売している会社に内定が決まったばかりだった。

大きな会社ではなかったけれど、大学の先輩が何人も行っているそれなりのいい会社だった。

無事に就職が決まったからこそ、プロポーズに踏み切ったのだ。

「あの長い就活は、一体なんだったんだ?」

そんな風にも思ったけれど、ボクはみのり先生と同じ職場での二人三脚を選んだ。

二人で食べていけるなら、ほかには何もいらなかった。

新婚旅行はどこがいいか、みのり先生に尋ねたら、初めてのクリスマスに行った旅館がいいといった。

ボクはもっと豪勢に行きたかったけれど、お金もないので賛同した。

宿帳を書いていると、みのりが嬉しそうに小声で言った。

「今度は、本当の夫婦だね」

宿の受付係が不思議そうにボクたちを見つめていたが、ボクが咳払いをひとつすると我に返ったように手続きを続けた。

「あのときも嬉しかったけど、今はもっと嬉しい!」

仲居さんが出て行くと、みのりはボクにそう言った。

二人でベッドに倒れこむと、みのりが言った。

「お腹にさわらないように、今日は優しくしてね」

驚いて言葉を失ったボクに、みのりは続けた。

「へへっ、三ヶ月ですって・・・」

​ボクの子供のママになると言っていたみのりの言葉は本当だった。

翌年のお正月、ボクたちは産婦人科の病院で新年を迎えた。

みのりにそっくりの新しい家族がボクたちにできた。

平凡なボクの人生に割り込んできたのは(ケイの話)
塾で知り合ったひとつ上の先輩は(ワカちゃんの話)

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