バイト先の先輩の娘さんとの、波乱万丈な恋物語③ 学園天国…

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前回のエッチな体験談第二弾にまたもや多数の続編希望のお声を頂き、大変有難う御座います。m(__)mペコリ

相変わらず拙い乱文では御座いますが、マー坊とせっちゃん、「バカップル」の恋物語を生暖かい目で見守って頂けると幸いです。

登場人物スペック

誠人(マー坊)→レストランでアルバイトをしている高校二年生。ちっぱい好きで仮性包茎、早漏。

節子(せっちゃん)→二次元アニメ顔の中一美少女。自分のちっぱいにコンプレックスを抱いている。

鉄さん→誠人のバイト先の先輩にして、節子の父親。厳つい強面で、仕事には滅茶苦茶厳しいが、根はいい人。

・・・

九月一日の午前六時半。

先ず携帯電話から電子音が響き渡り、少し遅れて鳴り出した目覚まし時計のアラームが、俺に起床を促す。

「ふあぁ…もう朝かよ…」

俺は携帯の電子音と目覚まし時計の

アラームを止め、布団から這い出す。

「あ…」

ふと枕元を見ると、パリパリに乾いた白濁液が付着したティッシュが転がっている。

昨夜、せっちゃんのピンク色の可愛い乳首をオカズに散々オナニーしまくった、動かぬ証拠だ。

俺は誰も見ていないのに思わず赤面し、丸まったティッシュをゴミ箱に放り込むと、パジャマから夏服に着替え、トイレで用を足す。

手を洗って消毒用のアルコールスプレーを良く両手に擦り込むと、冷蔵庫のドアを開けた。

そこにはお袋が昨夜、寝る間を惜しんで作ってくれたであろう、鶏そぼろと炒り卵に、大根と油揚げの味噌汁が鎮座している。

俺は思わず、用意された朝食に向かって両手を合わせると、味噌汁を電子レンジで温めている間に、炊飯ジャーから弁当箱と茶碗に麦飯を盛り付ける。

するとそこへ、いつの間にか着替えを終えたお袋が現れた。

「おはよー、誠人」

「お袋、お早う。随分早いじゃん」

「着替えただけだもん。朝御飯食べたらお化粧しなくちゃ」

「化粧?お袋、化粧なんかしなくたってまだまだ充分イケるぜ、贔屓目抜きで」

「あら有難う。あのせっちゃんって女の子と知り合ってから、随分お世辞が上手になったわね」

「・・・!」

お袋のその言葉に、俺は思わず、口に含んだ麦茶を吹き出しそうになった。

「おっ、お袋!いきなり、変な事言うんじゃねぇよっ!」

「あら、照れちゃって…誠人もまだまだおこちゃまねー(笑)」

俺は無言で電子レンジから味噌汁を取り出し、今度は鶏そぼろと炒り卵を温める。

その間に、弁当箱に漬物やお浸しを詰め込み、最後に保冷剤代わりの冷凍食品を盛り付けて、今日の昼飯一丁上がりである。

俺は風呂敷で弁当箱を包み、肩掛けカバンに放り込むと自分の朝飯をテーブルに運んで。

「それでは、頂きます」

「…頂きます」

と手を合わせて朝食を食べ始めた。

「お袋、今夜は?」

「今日は特に何も無い筈だし、多分定時で上がれるだろうから、自分で晩御飯作っちゃうわ。誠人は、今日はバイト無いんだっけ?」

「…そうだよ」

と答えながら、俺は朝食を黙々と口に運ぶ。

「ならついでに、誠人の分も作っておくから。キャンセルする場合は、五時までに連絡頂戴ね」

「分かった。…ごちそうさまでした」

「ごちそうさまでした」

二人はほぼ同時に朝食を食べ終えると、俺は二人分の食器を台所に運ぶ。

「洗い物は俺がするから。お袋は、化粧しちゃいなよ」

「分かったわ」

と言うと、お袋は年代物の鏡台の前で口紅を選び始める。

俺は手早く二人分の食器を洗うと、水筒に麦茶を注ぐ。

そして忘れ物が無い事を確認すると。

「それじゃ、お袋。行って来ます」

と、お袋に声をかける。

「誠人、気を付けて行ってらっしゃい」

の言葉を背中に受けて、俺は高校へ登校する。

俺の自宅のボロアパートから通学している高校までは、寄り道しなければ歩いて約20〜30分というところ。

俺が通学路を黙々と歩いていると、

「誠人、お早う」

と、筋肉デブの慎也が、声をかけてきた。

「慎也、お早う。…随分、日焼けしたなぁ」

と俺は、見事な褐色に染まった慎也の肌を見ながら呟く。

「直射日光に長時間晒されてりゃあ、嫌でもそうなるさ。ところで誠人。今日はお待ちかねの席替えだな」

「…正直、興味ねー」

「ああそうか。お前にはもう、年下の可愛い彼女がいるもんな。それで…」

「…みなまで言うな」

「あ?」

「慎也、顔にバッチリ書いてあるぜ。❝せっちゃんとは、もうヤッたのか?❞ってよ」

「…ヤッたのか?」

「なんでそこまで聞くかねぇ。ま、結論から言っちまえば…ヤッてねー」

「何でヤらねーんだよ」

「簡単に言えば、まだ、あの娘をイカせる自信がねーんだよ。女の子の中に出して終わり、じゃあレイプと何も変わり無いじゃねーか」

と、俺は気色ばんだ口調で慎也に返答する。

「誠人…クソ真面目なお前らしいな」

「バイト先の先輩…正確には、あの娘の親父さんに以前、こう言われたんだ。❝セックスってのは、男と女の共同作業だ。互いに相手を思い合い、そして相手を気持ち良くさせたい、と言う思いやりの心が無ければ、愛の有るセックスってのは成立しねぇ❞ってな…」

「愛の有るセックス、か…」

「まして女の子からしたら、初体験ってのは一世一代の、それこそ人生を左右する一大イベントだからな。それをムードもへったくれも無しで、男の欲望丸出しでヤッてハイ終わり、なんて事にはしたくねーんだよ」

と、俺が力説していると。

「お二人さん、おはよーございます」

と丸眼鏡をかけた、痩せぎすな男が、二人の後ろから声をかけてきた。

「あのさ、恵市。俺達の後ろから声かけられると、非常に心臓に悪いんだけどな…」

「心臓に毛がもじゃもじゃ生えてるお二人さんに、言われたくはありませんけどねー」

「…」

この恵市も慎也同様、俺が心を許せる数少ないクラスメートの一人だ。

慎也と真逆で、運動はまるっきりダメダメだが、頭の回転の早さは、クラスの中でも間違い無くトップクラス。

文学系の同人活動にのめり込んでおり、エロ・非エロを問わず、高校生とは思えない格調高い文章で、独特の世界を築き上げるその構成力には、先生達ですら一目置く程だ。

「ところで、学祭ですけど。ウチのクラスは模擬店って事で、話進めて良いんですよね?」

「良いも何も、誰かさんが❝ウチのクラスには、プロの料理人がいるから❞って、半ば強引に話を進めたせいじゃねーか」

「まあまあ誠人。逆に考えるんだ、❝自分の料理の腕前を、みんなに披露する絶好の機会だ❞ってさ」

「慎也…俺はただ、❝お袋を楽にさせたい❞、それだけで包丁握っているだけだぜ…」

とか三人でくっちゃべっていると、いつの間にか高校へ到着。

俺達は上履きに履き替えて、三人揃って教室に向かう。

「おはよー!」

「おっはよー!」

とクラスのみんなと久方振りの再開の挨拶を交わすが。

クラスのみんなの俺を見る目が、夏休み前とは明らかに違う。

(何なんだ、みんな…)

と考えつつ着席すると。

「よっ、誠人クン、おはよー!お久しぶり!」

と声をかけてきた黒髪ショートの巨乳美少女の顔を見て、俺は顔を曇らせていた。

「…おはよー」

と、俺はやる気無く挨拶を返す。

「何よー、そのぶっきらぼうな挨拶…このクラスのマドンナよりも、あの可愛い彼女の方が気になって仕方無いのかなー?」

「・・・!千夏、何でそれ知ってんだよっ!」

と俺は、彼女に食って掛かる。

この千夏は。

クラス、否、全校の中でもトップクラスの人気を誇る自称❝クラスのマドンナ❞。

その巨乳をオナニーのオカズにしている男子生徒は、恐らく軽く三桁を数えるだろう。

今時のアニメで例えるならば、❝五等分の花嫁❞の中野一花を黒髪にした女の子…と言えばイメージしやすいだろうか。

閑話休題。

「千夏っ!答えろっ!」

と俺は思わず、千夏のセーラー服の胸ぐらをひっ掴んで尋問していた。

「ちょ、ちょっと誠人クン!そ、そんなにムキにならないでよっ!く、苦しいから手ぇ離してっ!」

俺は、千夏を突き放す様に手を離すと、何事かと集まってきたクラスメート達に、厳しい視線を向ける。

「あ、ま、誠人クン…アタシ、たまたま見ちゃったんだよね…誠人クンが、可愛い女の子に、ほっぺにチューされてるところ…」

「・・・!」

間違い無い。

俺とせっちゃんの初デートの時の、別れ際のアレだ。

「え!?ほっぺにチュー!?」

「マジ可愛いじゃん!」

「てか誠人、何時の間にそんな可愛子ちゃんとお知り合いになってたんだ?」

「堅物だと思ってたけど、意外と隅に置けねーなぁ、お前もさぁ」

「そー言えば前に、ポニーテールの女の子と仲良く歩いてたの見た気がしたのって、アレ、見間違いじゃなかったんだ」

と、クラスのみんなは忽ち、俺とせっちゃんの話題でもちきりになる。

そこへ担任の先生が、教室へ入って来た。

クラスメートは蜘蛛の子を散らす様に各々の席に戻る。

「起立!気を付け!礼っ!」

今日の当番の慎也が、正に体育会系のノリで号令をかけると、俺達はさっきの騒がしさが嘘の様に、先生のお話に聞き入っていた。

そして。

「それでは、皆さんお待ちかねの席替えを始めまーす。それじゃ皆さん、あいうえお順に、クジを引いて行って下さいねー」

との声に、教室のテンションは一気にヒートアップする。

俺を除いて。

・・・

「…マジで最悪だな」

「そんなに毛嫌いしないでよー。別に、可愛い彼女から誠人クンを強奪しようって訳じゃ無いんだしー♡」

「…じゃあ、その語尾の♡は何なんだよ」

…席替えの結果。

俺はよりによって、最も一緒になりたくなかった、千夏と隣同士にさせられてしまった。

勿論、クラスの男子全員からは、殺意を含んだ視線を投げかけられている。

「大体さー。何で誠人クンって、アタシの事を、そんなに毛嫌いする訳ー?」

「世の中にはな、おっぱいが全然大きくならないで、悩んでる女の子だっているんだぜ。なのにお前ときたら…」

「あのね。おっぱい大きいのだって、色々苦労するんだよー。イヤらしい視線を浴びるのは日常茶飯事だし、まだ十代後半だってのに、肩が凝って仕方がないんだよねー」

「知るか!」

そこで話を打ち切ろうとしたところで。

タイミング良く、昼休みを告げるチャイムが鳴り始めた。

俺は無言で弁当箱と水筒を携えて、中庭へと歩いて行き。

芝生の上であぐらをかくと、俺は麦飯を掻き込み始める。

そこへ。

「誠人…お前のツキに、少しでもあやからせてくれねーか?」

と、慎也が特大の弁当箱を二つ持って、俺の隣に座る。

「ツキ…?冗談じゃねー、俺からしたら、人生最悪の一日だぜ」

「それはあくまでも、誠人の主観にすぎないです。他者から見たら、こんな超の字が付く幸運を不運と言い放つ神経が、理解出来ませんねぇ…」

と何時の間にやら恵市も、俺の隣に座って飯を食っている。

「大体ですよ。何故誠人は千夏ちゃんを嫌うのですか?」

「あのな。女の子の魅力は何も、おっぱいだけじゃねーんだぜ。なのにアイツときたら…❝巨乳こそ正義❞みたいに振る舞う、あの厚かましさが癪に障るんだよ!」

と俺はつい、大声で言い放っていた。

その声に俺達同様、芝生の上で昼食を食べていた生徒達がギョッとした表情で、俺を見詰めている。

「まぁ、何にせよ…誠人が年下好きのロリコンって事だけは、よーく分かった」

「だから!俺はロリコンじゃねー!」

と、慎也の指摘に反論していると。

「三バカトリオの素人漫才、楽しませて頂きましたー。えー何々?誠人クンって、年下好きのロリコンだったのー?」

何時の間にやら、千夏が俺達三人の前でオネエ座りして俺の顔を覗き込んでいる。

「あのな、千夏。俺の事を好きになってくれた女の子が、たまたま年下だったってだけでロリコン扱いされるんだったら…もしお前が後輩の男の子から告白されたら、お前をショタコン扱いして良いんだな!?」

「ちょ、ちょっと待ってよ、誠人クン!それって❝発想の飛躍❞にも、程が有るんじゃない!?」

「それは確かに、論理的ではないですね。誠人の場合は確たる証拠が有る事実ですが、千夏ちゃんをショタコン扱いするのは、単なる誠人の妄想に過ぎませんから」

「・・・」

「誠人クン。あの女の子とは、どういう関係なの?真面目に教えて?」

と千夏は俺の目を真っ直ぐに見つめながら聞いてくる。

俺も、千夏の目をやや薮睨み気味に見つめると。

千夏の目が、真剣なのを理解すると、俺はポツリポツリと話し始めた。

「あの娘は、俺のバイト先の先輩の娘さんでな…名前は節子。春に職場の先輩達と、神社で花見をした時に知り合ったんだ。兎に角明るくて気立ての良い娘で、そして自分のおっぱいがちっちゃい事にコンプレックスを抱いている、繊細な女の子なんだ…」

「その節子ちゃんって、いくつなの?」

「…中一」

「なーんだ!中一だったら、まだまだ大きくなるチャンスは山ほどあるじゃん!アタシだって、高校生になってから、グングン急成長しちゃったんだから!」

「…お前やっぱり、嫌な女だな」

「んな事言わないでよー。それともう一つ。節子ちゃんと…シタの?」

「まだだ。理由?せっちゃんをイカせる自信がねー、それだけだ」

と言うと、俺は空になった弁当箱を風呂敷で包み直し、教室へと戻って行った。

背後の千夏の、怪しげな視線にも気付かず…

・・・

そして放課後。

教科書とノートを肩掛けカバンに詰め込んでいると、慎也と恵市が俺に声をかけてきた。

「誠人、放課後…どうする?」

「あぁそうか、今日はラグビー部は休養日か。そうだなぁ…特に予定もねーし、二人に付き合うわ」

「ねーねー!アタシも、混ぜてくれないかなー?」

とそこへ、千夏が割り込んでくる。

「…帰れ」

「嫌だ」

「なら慎也、恵市、すまねぇ。俺は直帰するわ」

と言い残すと、俺は真っ直ぐに正門へとスタスタ歩いて行った。

「オイ、誠人!」

「…あんだよ」

「そこまで千夏ちゃんを毛嫌いするのは勝手ですけど…千夏ちゃんをより深く知らずに一方的に嫌うのは、どうかと思いますが?」

「・・・」

すると。

「まーさーとー…さんっ!」

とせっちゃんが、俺の背後から不意打ちで抱き着いてきた。

「う、うわぁっ!せっちゃん、いきなりビビらせるんじゃねーよっ!」

「えへへー…誠人さん、今日はバイトお休みですよねー。良かったら、節にお付き合いしてくれませんかー?」

「一体どーしたの、せっちゃん…?」

「だって、学校始まっちゃったら…節と誠人さん、一緒に居られる時間、限られちゃいますから…」

そこで、俺は気が付いた。

❝中学生❞と❝高校生❞と言う、❝深くて長い河❞の存在に。

同じ学校に在学していれば❝会い放題、イチャつき放題、ヤリたい放題❞だが、違う学校ではそうはいかない。

ましてや、高校生と中学生となれば、その河の深さと河幅は絶望的に深く、そして広くなる。

「あ…誠人クン、この娘、節子ちゃん…だよね?」

と、全く空気を読まない千夏が、俺に質問してくる。

「…そうだよ」

と俺は、敵意を含んだぶっきらぼうな口調で返答する。

「・・・?」

ふと背後から突き刺さる様な視線を感じて振り返って見ると、せっちゃんが千夏ではなく、俺を眉間に皺を寄せて睨み付けている。

あたかも「節とその女の人、どっちを選ぶの!?」と言いたげな表情で。

俺は思わず、

「せっちゃん…一緒に、帰ろうか?」

と答えると。

「うんっ!誠人さん、いっぱいイチャイチャしよっ!」

とせっちゃんはニコニコしながら、俺と所謂❝恋人つなぎ❞で手をつなぐ。

「それじゃ、バイバイ!」

と呆れ顔の慎也と恵市、そして千夏に手を振りながら。

千夏に「べーっ」と舌を出すところを、俺は見てしまった。

(女って怖ぇ…)

俺は改めて、女の嫉妬の恐ろしさを実感していた。

「誠人さん…あの女の人、誰ですか…?」

今まで色々浴びせられてきたせっちゃんの質問の中で、正直、一番怖いと感じた質問だ。

「俺のクラスメートの千夏。正直言って、俺、あの女嫌いなんだけど…」

「けど?」

「よりによって今日の席替えで、隣同士にされちまった…男達からは殺意を込めた視線を向けられるし、正直、最悪だぜ…」

と、溜息を吐き出しながら呟く。

「誠人さん…そういう時は、カラオケ!思いっ切り歌って、ストレス発散しましょ!」

と言うと、せっちゃんは俺の手を引っ張って、カラオケボックスに一目散。

そして俺達二人は、本当に二人っきりしか入れない、狭い部屋へと案内された。

良く見るとこの部屋は監視カメラが設置されていない代わりに、通路に面する外壁とドアがポリカーボネートとくもりガラスで作られている。

よーするに、「イヤらしい行為、出来るもんならヤッてみろ」という事。

幸いなのは座席の正面に申し訳程度の小さなテーブルが設置されている事位か。

「それじゃ、最初は誠人さんが歌って?」

「えー、俺、マジでレパートリー少ないんだよね…」

と言いながら選んだのは、U2の名曲「ビューティフル・デイ」

ガチの洋楽に、せっちゃんの目はキョトンとしていた。

「凄い…誠人さん、全部英語の歌詞を歌い切るなんて…」

「コレでも歌詞についていくだけで必死だよ。でもこの曲、訳詞を知ると、より好きになるんだよね…あ、せっちゃん、ジュース飲まない?」

「あ、飲む飲む!じゃあ、コーラお願いします!」

そして。

アイスコーラが俺達の部屋に届けられたところで。

せっちゃんは「機動新世紀ガンダムX」の後期主題歌「レゾリューション」を熱唱。

「あなたがいるから、歩き出せる明日へ」と言う歌詞には、不覚にもつい、うるっときてしまった。

「この曲全然知らなかったけど、物凄く良い曲じゃん」

「えへへ…節、❝あなたがいるから、歩き出せる明日へ❞って歌詞がお気に入りなんだ。なんだか心が折れそうになった時に、背中を押してくれそうなフレーズじゃない?」

「俺も熱唱するせっちゃん見ながら、同じ事を考えてた」

と言いながら、カラカラに乾いたコーラをストローですすると。

せっちゃんも、同じストローでアイスコーラをすすり、

「えへへー、誠人さん…二度目の間接キッス♡」

と、Vサイン。

俺は曲目リストを開いて、歌えそうな歌はないか探していると。

突然、せっちゃんの右手が俺の股関に覆い被さり、ズボンのチャックをずり下ろす。

「せ、せっちゃん?」

と戸惑う俺に、せっちゃんは立てた人差し指を可愛い唇に当てる。

仮性包茎の我が愚息をズボンから引きずり出すと、皮を剥き剥きして亀さんを露出させる。

そして、この間のお料理教室の別れ際に、せっちゃんにプレゼントしたタオルハンカチを愚息に覆い被せて手コキし始めた。

勿論、その一連の過程で、我が愚息はとっくに戦闘モードに移行している。

「誠人さん…節、誠人さんのおちんちんが大好き…皮を被ってるのに、興奮すると大きくなって、皮が剥けてガチガチに硬くなる…そんな誠人さんの、不思議な包茎おちんちんが大好き…♡」

「あぁ、せっちゃん、マジで気持ち良い…そう、そこのくびれの下っかわが特に気持ち良い…」

幸いにも、今、通路には誰も居ない。

「せっちゃん…もっと、ゆっくりしごいて…そ、そう、そこが一番気持ち良い…」

と言いながら。

俺は、セーラー服の上から、せっちゃんのちっぱいをまさぐる。

「や、やだ、誠人さん…節、興奮しちゃう…」

「せっちゃん…手コキのお返し」

と言いながら、俺はセーラー服の裾から左手を差し入れ、スポブラの上からちっぱいをもみもみすると、明らかにせっちゃんの表情が変わり出した。

目は焦点を失いかけ、頬がハッキリ赤くなっている。

「俺もせっちゃんのちっちゃくて、可愛らしいおっぱいが大好き…昨日もせっちゃんのピンク色の乳首を思い出して、何回も、何回もオナニーしたんだよ…」

と言いながら、俺はスポブラの上からでもハッキリ分かる程に硬くなっている乳首をぐりぐりと愛撫する。

「誠人さん…気持ち良い…」

「せっちゃん…う、うっ、で、出そう…せっちゃん、もっと、もっとスピード上げて…」

「誠人さん…いっぱいいっぱい、出して下さいね…」

と言いながら、せっちゃんはこれ以上ない早さで俺の愚息をシコシコ。

「ぐ…うおおおっ、せっちゃん、だ、出すよっ!」

と情けない声を上げながら俺は、タオルハンカチに大量の白濁液を発射していた。

そのまま所謂❝賢者モード❞に移行した俺を見ながら、せっちゃんはポケットティッシュで俺の愚息を拭き清めると、学生カバンの中からビニール袋を取り出し、大量の白濁液が付着したタオルハンカチ共々袋の中へしまい込んだ。

「えへへ…誠人さんのイカ臭くて温かい精子がいっぱい染み込んじゃった…」

「…せっちゃん。それ、どうするの…?」

と、賢者モードから現実世界に戻った俺が、せっちゃんに質問すると。

「そんなの、答えは一つに決まってるじゃないですかー。勿論、ひとりエッチに使うんですよー。誠人さんの精子の匂いを嗅いだだけで、節、興奮しちゃう…」

「せっちゃんの…エッチ!」

と、俺がからかい半分で言うと。

「うん、誠人さん…節、本当は凄くエッチな女の子なんです…誠人さんのおちんちんを想像しただけで凄く興奮しちゃう、とってもイヤらしい女の子なんです…」

と顔を真っ赤っ赤にして呟く。

「せっちゃん。せっちゃんが好きなのは、俺のおちんちんだけ…?」

「え…?」

「お、俺は…ちっちゃいおっぱいを気にする繊細なところも、他の女の子に嫉妬するおっかないところも、そして俺のおちんちんに興奮するイヤらしいところも、明るくて元気なところも全部引っ括めて…俺は、俺はせっちゃんの事が好きだよ」

とせっちゃんのくりくりっとした大きな瞳を真っ直ぐに見つめて、俺は告白した。

「ま、誠人さん…」

「せっちゃん…」

そのまま御互いを見つめあい、互いの唇を近づけたところで。

突然、時間終了を告げる室内電話が鳴り出す。

「えー、もう時間ー?」

と、せっちゃんが不満の声を上げるが、時計を見ると、時刻は午後六時過ぎ。

これ以上は明らかに、せっちゃんの門限に引っ掛かってしまう。

俺達は受付で会計を済ますと、急いで家路についた。

「誠人さん…ストレス、発散出来ました?」

「勿論。結局、一曲しか歌えなかったけど、アレで嫌な事は吹き飛んだし、それに…」

「それに…?」

「下半身のストレスも、せっちゃんがバッチリ解消してくれたからね(笑)」

「も、もう、やだ、誠人さん…」

と、せっちゃんはまた顔を真っ赤っ赤にしている。

「せっちゃん…今日は、有難うね」

「うん、節こそ有難うございました」

「それじゃあね」

「誠人さん、バイバイ!」

・・・

「それじゃ、模擬店のメニューはどうしますか?何か意見の有る人は?」

教室のホームルームでは、学園祭の模擬店で提供するメニューをどうするかで、意見が交わされていた。

「うぉーす!」

と、真っ先に俺が挙手する。

「ハイ、プロの料理人の誠人クン。どんな意見?」

「ま、手っ取り早く言っちまえば…ありきたりなメニューじゃなくて、他のお店ではまずやらない様なメニューにしたいんだけどね」

「例えば?」

「変わりクレープとか、ピリ辛タコ焼きとか、後は塩ダレ焼きそばみたいな、❝誰もが知ってるけど、何かが違う❞、そういうメニューじゃないとやる意味ねーと思うんだ、俺は」

「賛成!」

と、まず千夏が賛同。

「同意見」

と慎也も俺を支持すると。

クラスの全員が、俺の意見に同意した。

「それじゃ、具体的には何を作るの?今、誠人クンが挙げたメニュー以外に意見の有る人は?」

「誠人。最後の塩ダレ焼きそばって、どんな代物なんだ?」

「文字通り、ソースじゃなくて塩ダレで味付けした焼きそば。結構美味いんだけど、意外と食べられるところが少ないから、ウケるんじゃねーかな、って思ったからさ…」

「塩ダレ焼きそば?俺、一回食った事有るぞ。確かにソース焼きそばよりはマイナーだけど、マイナーだからこそウケるんじゃねーかな、って意見には賛成だな」

「なんか…想像しただけでヨダレが出て来た…」

「じゃあ、模擬店で提供するメニューは、塩ダレ焼きそばで良いですか?」

との採決は。

「ハーイ!」

と、クラス全員の全会一致で可決された。

「では今年の模擬店で提供するメニューは、塩ダレ焼きそばとします。それでは誠人クン、提案者として、レシピの作成、宜しくお願いしますね」

「合点承知だ。任せとけ!」

・・・

「…と、言う訳なんです。すいませんが、厨房をお借りして良いですか?」

と俺は、鉄さんに頼み込んでいた。

「ほぉー、マー坊が模擬店のレシピの作成担当ねぇ…ま、ディナータイムまでなら勝手に使って良いぜ。その代わり、ディナータイムからはコッチの業務を優先してもらうからな」

「有難う御座います!」

「ところでマー坊…一体、模擬店で何を出すんだ?」

「塩ダレ焼きそばです。❝誰もが知ってるけど、何かが違う❞、そんなメニューじゃないと、模擬店で提供する意味が無いと思いまして…」

「塩ダレ焼きそばか…まさかマー坊、塩ダレから自作する気か?」

「市販の塩ダレで駄目ならば、そうするつもりですが…」

「オイ、マー坊。今から塩ダレを作るから、しっかりメモしとけよ!」

俺は鉄さんが手際良く作り上げる塩ダレを見ながら、必死にメモを取っていた。

そこへ。

「誠人クン!レシピ作りは順調?」

と、千夏を始めとしたクラスメートが、大挙してご来店。

「あぁ…千夏、今鋭意制作中だ」

と返答。

「あー、ちょっと制作過程、見ていいかな?」

との声に鉄さんが。

「そこの可愛いお嬢さん…申し訳ねぇが、厨房に入るには白衣とコック帽の着用、加えて手洗いとアルコール消毒が必須なんですがね…」

と、ドスの効いた口調で念を押す。

「わ…分かりました…」

と千夏は、ビビりながら返答。

残念ながら全員が厨房に入るには白衣が足りない為、ジャンケン大会を勝ち残った千夏を始めとしたクラスメートが白衣を纏って厨房に入る。

「うわぁっ、誠人クン…やっぱり早い!」

と言う千夏の称賛を聞き流しながら。

俺は巨大なフライパンを操りながら、切り刻んだ食材を投入。

更に麺を炒め、最後は鉄さん直伝の塩ダレを麺と絡めると、紙皿に盛り付けて一丁上がりだ。

「試食お願いします!」

の俺の声に、鉄さんを始めとする厨房の先輩方が試作した塩ダレ焼きそばを食い始める。

「塩ダレは完璧だが…野菜にもう一工夫欲しいなぁ」

「もっと麺は硬めでも良くないか?ちょっと水が多過ぎるな」

「コレ…桜エビ入れると、もっと美味くなる気がするな」

等の先輩方の貴重な意見をメモしつつ。

俺は、鉄さんの意見を内心、ドキドキしながら待っていた。

そして。

「不味い」

と、ただ一言。

「ええっ?何でですか!?」

との千夏の抗議に、ただ一言。

「俺が作った焼きそばじゃあねぇからだ、バカヤロ」

と、千夏を睨み付けながら返答する。

「じ、じゃあ、試しに焼きそば、作ってくれませんか!?」

との千夏の挑発に。

「マー坊、良く見とけよ!」

と言うと、まず豚肉、ついで野菜を炒める。

この時点で、俺とは明らかに手際が違う。

そして水と共に麺を投入。

そして水が蒸発しかけたところで一気に強火にして塩ダレを投入し、麺をほぐしつつ炒めていく。

そして紙皿に盛り付けて一丁上がり。

「申し訳ないが、マー坊の焼きそばとは全然味が違うな」

「こりゃ美味い!まかない飯に追加したいくらいだ!」

「うわ、さすが鉄さん!」

と絶賛の声。

試食してみた千夏も、

「さっきと…全然違う!」

と、目を丸くしている。

「マー坊!今の作り方、しっかり見てたか?ココから先は口では教えられねぇ…感覚との勝負だ!」

「ハイ!分かりました!」

「おおっと…お嬢さん達、ココから先はディナータイムだ!お引き取り願いましょうか?」

「は、ハイ!それじゃ、失礼します!」

と千夏達は、厨房から撤退。

俺は千夏達が居なくなった厨房で、黙々と業務をこなしていった…

そして九時前。

俺が厨房の掃除をしていると、例によって鉄さんが俺に声をかけてきた。

「あの千夏って女の子…根は悪くねえが、なんとなく悪女の匂いがすんだよなぁ…」

「鉄さんも、そう思います?」

「まぁ、敢えて言うなら❝無自覚な悪女❞って感じだな…マー坊。あの女の子を嫌ってるみてぇだが、マー坊に害を及ぼさない限りは、つっけんどんに接する必要はねぇよ。但し…マー坊、お前があの娘に乗り換えたその時は、俺がグーでぶん殴ってやる」

「そ、そんな事しませんよ!」

「それとな。こんな言葉、知ってるか?❝嫉妬が愛を育てる❞ってんだが、恋のライバルが現れるとだな。そいつに負けたくないが為に、自分磨きに精を出す様になるんだよ」

「それ…なんとなく、分かります」

「まぁ良い。マー坊、今日はもう上がれ」

「ハイ、分かりました」

「それとマー坊!…学祭の模擬店、楽しみにしてるからな!」

・・・

そんなこんなで、学園祭当日。

俺達の模擬店は、千夏の呼び込みもあって、開店直後から押すな押すなの大盛況ぶり。

用意した材料が、お昼前には早くも底を尽きかける想定外の事態に直面していた。

俺は携帯電話で買い出し部隊に、追加で食材購入を指示しながら、材料の切り方をチェックする。

「キャベツはどうせ炒めたらかさが減るから、もっと大きめでも大丈夫だぜ。あー、ブナシメジはまず二つに割って石突を切り取った方が良いよ」

そこへ、鉄さんとせっちゃん親子がご来店。

「マー坊!繁盛してんじゃねぇか!」

「鉄さん!御来店有難う御座います!」

「どれどれ、俺達にも一皿ずつくれねえか?」

「それが今、豚肉とニラ、それにモヤシを切らしてまして…買い出し部隊が戻り次第、営業を再開します」

「嬉しい悲鳴ってやつだな」

「誠人さん、今日は!」

「せっちゃん、来てくれて有難う!」

すると。

千夏を始めとする店舗スタッフ全員が、俺とせっちゃんを、好奇の目でジロジロ見始める。

「あ…せっちゃん、学園祭、楽しんでる?」

「うんっ!節、三回もナンパされちゃった!」

「な、ナンパって…」

「でもね。お父さんが、❝ウチの娘に、何か御用ですか?❞って声をかけたら、みんな逃げて行っちゃった!」

店舗スタッフは❝さもありなん❞と言う感じで苦笑する。

「そうそう、誠人さん!ラグビー部の人達がね、❝愛の告白コンテスト❞って企画をやってたよ!」

「あぁ、この学校のラグビー部は毎年、学園祭で変な企画をするのがお約束らしいんだ。今年はよりによって、❝愛の告白❞とはねぇ…」

そこへ、食材を両手いっぱいに抱えた買い出し部隊が帰還する。

「誠人、戻ったぜ!おっ、その可愛子ちゃんが噂の彼女?」

「あぁそうだ。それじゃみんな、営業再開だ!」

「おーっ!!!」

そして。

「ハイ、お待たせしました!」

と俺は、鉄さんとせっちゃん親子に、塩ダレ焼きそばを手渡す。

「それじゃ、頂きます…うんマー坊。俺の作った味には及ばねぇが、大分近付けられたな」

「うわぁっ、塩ダレ焼きそばって初めての味!誠人さん、すーっごく美味しい!」

「鉄さん、せっちゃん、有難う御座います」

と、そこでせっちゃんが、俺を手招きする。

(ま、まさか…?)

の予感はめでたく?的中。

「誠人さん、ハイ、ア~ンして♡」

コレには店舗スタッフからも。

「おうおう、見せ付けてくれるじゃねぇか!」

「よっ、熱い熱い!」

「やるねぇ、このバカップル!」

「うわー、イタすぎて見てらんねー」

と、忽ち冷やかしの声が上がる。

俺はそんな冷やかしの声には委細構わず、せっちゃんが差し出した焼きそばをぱくり。

「うん、自分で言うのもなんだけど、凄く美味しい」

すると、せっちゃんは俺に塩ダレ焼きそばを渡すと、

「じゃあ、次は誠人さんが食べさせて?」

俺は開き直って、

「それじゃせっちゃん、ア~ンして?」

「ハイ、ア~ン♡」

と、衆人環視の中でバカップル振りを披露する。

ここまで来ると、俺達を散々冷やかしていた店舗スタッフも最早、❝やってらんねー❞と諦めの境地に達したのか、黙々と自分の仕事に集中していた。

「それじゃせっちゃん、コレからどうするの?」

「節、さっき言ってたラグビー部の❝愛の告白コンテスト❞に参加したい…」

すると、意外にも千夏が。

「誠人クン、せっちゃん、行ってきなよ!今はアタシ達だけで大丈夫だからさ!」

すると、他のスタッフからも。

「おい誠人!大丈夫、お前達だったら絶対イケるぜ!」

「誠人、モタモタしてると受付が終わっちまうぞ!早く行ってこい!」

と、激励の声が上がる。

「みんな、すまない…それじゃ、行ってくるぜ!」

と俺はせっちゃんと手を取り合い、校庭の一角に設置された、会場の簡易ブースへ向かう。

「やっぱり来たな、お二人さん!」

と、何故かラグビー部のユニフォームを纏った慎也が、俺達に声を掛けてくる。

「それで。俺達は何をすりゃ良いんだ?」

「まぁ、簡単に言えば…好きな人の前で、愛の告白をすりゃ良いんだ。但し、お客さんの目の前で、且つ大声でな」

「趣旨はおおよそ理解した。で、受付はまだしてるのか?」

「つーか、お前達が来るのを首を長くして待ってたんだぜ、全く。ほら、コレが受付用紙」

俺は受付用紙に氏名を記入すると、慎也に手渡す。

「ハイよ。で、何時から始まんだ?」

「三時から。それまでお二人さん、学園祭を楽しんできな」

そして俺達は、行く先々でバカップル振りを披露してると。

三時前になり、校内放送が流れ始めた。

「お知らせ致します。それではコレより、ラグビー部主催の❝愛の告白コンテスト❞を、校庭にて開始致します。エントリーされた出場者及び、興味の有るお客様は是非、校庭にお集まり下さいませ」

との放送を聞いた生徒やお客さん達は、興味津々な表情で校庭へ移動し始めた。

俺達も手を取り合って、会場のブースへと移動する。

「それではお待たせ致しました。コレよりラグビー部主催、❝愛の告白コンテスト❞を開始します!それではエントリーナンバー一番、○○さん、どうぞ!」

と、名を呼ばれた女子生徒が、男の子を前にして。

「●●君、大好きでーす!」

と絶叫。

すると、お客さん達はラグビー部員達に渡された投票用紙に、点数を記入していく。

この点数の合計で、優勝者を決める仕組みらしい。

その後も男女生徒達は次々と、自分の想いの丈をお客さんの前で絶叫していく。

中には千夏に対して、「付き合って下さーい!」と叫ぶ猛者も数名居た。

そしていよいよ、俺の番がやってきた。

俺の目の前には、せっちゃんが不安そうな表情で、俺を見つめている。

そして、司会者に促された俺は。

「せっちゃーん!俺は変態とか、ロリコンとか言われようが、それでも俺は、せっちゃんの事が、世界で一番大好きだーっ!!!」

と、声の限りに絶叫した。

その告白にせっちゃんは、俺に駆け寄ると、

「節も…節も誠人さんの事が大好きっ!」

と、俺に抱き着いてきた。

それを見たお客さんからは温かい拍手と歓声、そして多少の冷やかしの声が浴びせられる。

「それではコレより、集計に掛かります。皆様、今しばらくお待ち下さいませ」

とのアナウンスを合図に、ラグビー部員達が投票用紙を回収し、点数を集計していく。

そして…

「お待たせ致しました。優勝者は…エントリーナンバー十番、◆◆さんです!」

とのアナウンスに、夕闇迫る校庭に尚居残っていたお客さんから拍手と歓声が送られる。

「残念だったね…」

と、せっちゃんは多少落ち込み気味。

「仕方無いさ…」

と、割り切る俺。

「尚、エントリーナンバー二十番の誠人さんには…特別賞❝ベストインパクト賞❞を、贈呈致しまーす!」

「え!?」

「嘘っ!?」

と、俺達バカップルは思わず、顔を見合わせる。

「ほら、お二人さん!早く出て来いよ!」

と慎也に促された俺達は、表彰式に列席する。

「それでは特別賞、❝ベストインパクト賞❞の誠人さんカップルには…❝愛に着ける薬❞を贈呈致します!」

と、俺達二人は、❝愛に着ける薬❞と書かれた、紙袋に入ったキャンディーを手渡された。

「❝愛に着ける薬❞…ラグビーの連中も、中々良いセンスしてるじゃねーか」

「うん、節達にピッタリだね!」

とそこへ、模擬店の営業を終えたクラスメート達が群がってくる。

「誠人、どうだった?」

「ホラ、コレ。❝ベストインパクト賞❞なるものをゲットしたぜ」

「良かったな、誠人!」

「あぁ…」

と呟いた俺は、せっちゃんに向き合う。

「せっちゃん…改めて言わせてくれるかな。俺はせっちゃんの事が、世界で一番大好きだよ」

との告白に。

「誠人さん…節も、誠人さんが大好き!」

と言うと俺達は、無言で見つめ合うと、どちらからともなくハグしあった。

それを見たクラスメートのテンションは最高潮に達する。

「良いねぇ、お二人さん!」

「熱すぎてやけどしそうだぜ!」

「お前らもう結婚しろ!」

等の祝福とも、冷やかしとも取れる声を受けながら、俺達が抱き合っていると。

千夏が、俺達につかつかと寄ってきた。

そして。

「負けたわ…お二人さん」

「負けたって…何がだよ」

「アタシ、本気で誠人クン狙ってたんだけど、そこまでアツアツじゃあ、アタシの入り込む余地は無いわね。アタシ、誠人クンはキッパリ諦める。その代わり…」

「あんだよ」

「二人とも、絶対幸せになるのよ?じゃないと…承知しないから!」

「何だよ…そのビミョーな上から目線」

「お二人さん、末永く爆発してよね」

と言い残すと、千夏は教室へと戻って行く。

「あ、な、何だあいつ…と、兎に角せっちゃん。コレから…改めて宜しくね!」

「誠人さん。節こそ、宜しくお願いします!」

・・・

こうして。

マー坊とせっちゃんのバカップルは、レベルアップを果たしたのであった。

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