ドS女に性奴隷にされた話①

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「なぁ、克っちゃん。今日どうだった?良い人いた?」

ハイブリッドカーを走らせながら隣で広信が言った。

「うーん、正直大した手応えは無かった。今回もハズレだな」

「はぁ…やっぱそうだよなー」

僕達は街コンの帰り道だった。僕と広信は会社の同僚で今年30歳を迎える。周りがどんどん結婚して行く中、僕達は彼女すらいなかった。というより、まず出会いがない。だからせめて出会いを!という気持ちで半年前ほど前から月二回ほどこうやって広信と街コンに参加しているのだ。

が、今回も大した収穫はなかった。広信のぼやきは止まらない。

「つかさ、そもそも街コンって出会いの場として優れてんのかなー。男性は会費も高いし、こうもハズレが続くとどこか騙されてる気分になるよ」

「人数合わせのサクラもいるって噂もあるしな。実際どうだろうな」

「克っちゃんはさ、何がだめだと思う?やっぱ俺ら普通の会社員だからスペックが低いと思われてるのかな?」

「いや、それはあまり関係ないんじゃないか?そもそも俺ら年収五百万はあるじゃん?平均年収超えてるから年収面はあまり関係ないと思うけどな。それに少し話しただけで相手のスペックなんてそう見極めれないよ。初対面で年収言わないだろ?」と僕は笑った。

「ただ、好みというか相性はあるだろうな。あ、この人良いなって思われて初めて対等というか、そういう繋がりが生まれるんじゃない?連絡しようかなって」

「たしかに。テーブルを移動する時も、好みの女性にだけ連絡先聞くとカドが立つし、とりあえずその場にいる全員と連絡先交換するもんな」

「で、本命の子に後からメッセージ送っても一切返事はなくて、全然どうでもいい奴からはガンガン連絡来るんだよな」

「そうそう、これはあるあるだよな」

「それにさ、場所もある程度関係あると思うんだ」

「場所?」

「そう。俺らってさ、会によって街コンの運営会社は違ってもほぼ毎回同じ会場で参加してるじゃん?たまにはさ、県外の会に参加してみない?」

広信は通りかかったコンビニへ車を入れた。そしてスマホを開いて隣県の街コンの情報を探した。

「ほら、ここなんて市内の駅前だから参加人数100人だってよ」

「100人!?なんじゃそら。すげー」

「あっ、男性枠残りわずかって表示されてる…開催は来週の日曜で、会費は六千円。どうする?ちなみに男性は24から40歳まで。女性は22から35歳までだってさ」

六千円という金額に僕は少しだけ考えたが、背に腹はかえられん。

「いいじゃん、行こーぜ」

「おっけー。じゃあ予約するわ」

こうして僕達は来週、隣県の街コンに遠征する事になった。土曜の夕方に広信から電話が来て、日曜もいつも通り広信が車を出してくれるそうだ。

「いつもありがとな!つかさ、服装ってどうなの?いつも通りでいいのかな?」

「服装?そんなのいつも通りでいいだろ?ドレスコードも特に無かったし…まぁ清潔感があれば良しだろ」

「了解。てかさ、ほんとに100人も集まるのかな?」

「うーん、どうだろ?俺は実際80人ぐらいだと踏んでるけどな」

「それでも多いよ。いつものなら多くても30人とかだし」

「そうだな。50対50ならさすがに良い出会いあるだろ。明日遅れんなよな」

「大丈夫、じゃまたいつも通り家までよろしくな」

「おう、じゃあな」

僕は電話を切ってからクローゼットを開いた。迷うほどのレパートリーはなかったものの、黒のチノパンにグレーのジャケットといういたって無難なコーデを作り上げた。

翌日の昼すぎに広信はやって来た。彼はジーンズにカーキのパーカーとかなりラフな格好をしていた。

「はえーな。たしか17時からだろ?」

「おう、昼飯食ってゆっくり買い物でもして時間潰そうぜ」

「おっけー。じゃあすぐ支度済ませるよ」

それから僕達はやや遅い昼食を済ませ、現地へと向かった。会場付近のショッピングモールへ足を運んだが、僕はあんまりゆっくり買い物できなかった。反対に広信はもはやメインは買い物だという具合にじゃんじゃん私物を購入していた。

時刻が16時20分になり、広信が「少し早いけどそろそろ行こうぜ」と言った。そうして僕達は車をショッピングモールへ停めたまま、会場へと向かった。

「なぁ、一服してから入ろうよ」

会場に指定されたホテルの前に喫煙所を発見した僕は言った。「おー、そうだな」と二人で喫煙所のブースに向かう。そこにはほとんど男性だったが、恐らく自分達と同じように街コンに参加するであろう奴らがいた。僕達みたいに友人同士の者や一人で来たであろう者まで色々いた。

僕と広信は彼らをまるで値踏みするようにじろじろと見回して煙草を吹かした。周りの奴らも同じような感じで互いを観察し合った。

喫煙所を出てすぐに広信が言った。

「俺、今回の会は心細くてさすがに一人で参加できねぇわ。あいつらすげーな」

「ああ、一人参加っぽい人も結構いたな」

「てか絶対あそにいた全員街コン参加者だろ」

「そんな感じだったな。いわばライバル達だ」

「結構ピリピリしてたもんなっ」

僕達は笑いながらホテルに入り、街コン会場になっている三階へと向かった。エレベーターを降りるとすぐ目の前に受付があり、そこにはパンツスーツ姿の若い女性が二人立っていた。

身分証を提示し、受付を済ませると、女性に席へと案内され僕達は並んで席についた。席は男女5人づつの計10人席だった。パッと見た感じ場内には30人ほどの男女がポツポツと席に座っていた。

「まぁまぁいるな」広信が言い、僕達はしれっと辺りを観察した。今のところ、ずば抜けて美人は見当たらない。が、時刻が17時に近付くにつれて人が波のように会場へどんどん集まり始めた。所々空席も見て取れたが、それでも90人近くはいるだろう。これだけ集まれば僕達の席から女性全員を観察する事は不可能だった。

「結構集まったな…これはワンチャンあるぞ」

僕が言うと広信は静かに頷いた。全員が席を着いたのを確認し、受付にいた女性がマイクで挨拶を始めた。

一つのテーブルに滞在する時間は20分で、時間が来ると男性グループが席を移動して計5テーブルを回っていくらしい。5分前になるとアナウンスが流れるので連絡先はその時に交換するとの事だ。

今回は参加人数が多いだけで、ルール事態は日頃自分達が参加している街コンと何ら遜色なかった。

(ふーん、こいつらね)

僕は今日同じグループに分類された広信以外の三人を見た。見た感じクセのある者はおらず、三人共一人参加っぽい。恐らく年齢も同年代だろう。変な奴とグループじゃなくて良かったとホッとした。

眼前にいる女性に目を向ける。女性陣には失礼だが、良いなと思える女性はいなかった。隣を見ると、広信もそう思ったらしく僕と目が合った。司会の女性がスタートの合図をすると、同時に会場がざわつき始めた。

「えーっと、じゃあまず自己紹介でもしますか…?」と一番端に座っていた男性が全員にお伺いをたてた。

「そっすね」と広信が頷くと、話し始めた端の男性から順に自己紹介を始めた。内容としてはと、名前、どこから来たか、仕事は何をしているか、と簡単かつ定番のものだった。

経験上、テーブル全員が自己紹介を終える頃に連絡先交換のアナウンスが流れる。僕は内心他にもっと話す事あるんじゃね?とも思ったが、今回はハズレ席という事もあって面倒だからそのまま流れに身を委ねた。

そして案の定、全員が自己紹介と自己紹介に対する簡単な質疑応答(そのお仕事は何年ぐらいされてるんですか?、土日が休みな感じですか?)的な話が終わると、連絡先交換のアナウンスが流れた。わりと街コン経験が豊富な僕と広信は苦笑いしていた。

何とかこの状況を打破しなければ同じようなペース配分で無駄に終わってしまう。だから次のテーブルに移動する際のインターバルタイムで僕は他の三人に言った。

「あの、自己紹介はほどほどにしてもっと積極的に会話楽しみません?なんせ20分しか時間ないんで」

広信は僕を見ながら(言うねぇ)といった感じでニヤニヤしていたが、他の三人は「はあ?」と僕の提案にあまりピンときてない様子だった。

僕と広信はなるべく自己紹介を短めに切り上げ、できるだけ女性陣と会話をするよう試みた。が、残りの三人は僕達の意図をくむ事をしなかった為、ペース配分はあまり変わらなかった。

せっかくの遠征が無駄足で終わりそうだな、とイライラが募り出した頃に、彼女は現れた。たしか四回目の移動の際だった。

黒髪ロングの彼女はほどよく色白で、身体の線もめちゃくちゃ綺麗だった。ネイビーのパンツスーツに身を包んだ彼女はどこか異彩を放っていた。切れ長の目をした彼女は自らを曜子と名乗った。

僕と広信は「これだ!」と歓喜した。しかし喜ぶのはまだ早い。今日はお相手の女性が多いのもあればライバルになろう男性も同じように多い。僕達よりルックスが良い男もいれば金を持ってる男もいる。

勤め先や学歴だって上がいる。一気にハードルが上がった。

彼女はスタイルが良い。てっきりジムのインストラクターでもしているのかなと思ったが、仕事は営業職みたいだった。

「営業って保険とかですか?」

「違いますよぉ。美容器具の販売です」

「なるほど、だから曜子さんも美しいのか」

「今時初対面でそれ、セクハラですよ」

「まじか!はははっ」

思いのほか彼女はコミュニケーション能力が高かった。他のメンバーにもまんべんなく話を振り、テーブル内のMC的な存在になっていた。今までさんざん容姿を褒められてきただろうに、一切傲る事なく彼女は周りに気を遣いながらも積極的に振る舞った。

時間がきて、テーブルを移動しても僕は彼女の事ばかりを考えていた。無事連絡先も交換できたから終了後さっそく連絡してみよう。その後のテーブルから僕のスイッチが切れたのは言うまでもない。

司会の女性から終了のアナウンスが飛び無事に街コンは終了した。帰り際に曜子に声を掛けようと探したが、彼女は同じテーブルに座っていた女性陣と仲良く会場を後にした。残念だが、そこに飛び込んで曜子に話をする勇気は僕には無かった。

しかたなく僕は広信とホテルを出て目の前の喫煙所に直行した。

「どうだった?良い子いた?」

「曜子ちゃんがダントツで良かったよ」

「ああ、あの美人ね。俺思ったんだけど…」

「なに?」

広信は顎に手を当てながら言った。

「あの子サクラ臭くね?」

「んな馬鹿な。根拠は?」

「いや、シンプルに美人すぎたし性格も良さそうじゃん。けど普通に考えてあのレベルが出会いを求めて街コンなんてするか?しかも男よりは安いといってもわざわざ参加費まで払ってさ」

「たしかに」

僕は広信の言わんとする理屈はすぐ理解できた。

「まぁ、あのコミュ力の高さは異常だったな。運営に場を盛り上げる為に雇われていたとしても不思議じゃない」

「だろ?仮に違ったとしてもライバルが多くなりそうでしんどそう」

「そういうお前はどうなんだよ?良い子いたのかよ」

「俺は美優ちゃんだな」

「美優?誰それ」

「最後のテーブルにいた保育士の子。あのショートカットの」

「うーん」

僕は思い出そうとしたが上手く思い出せなかった。

帰りの道中、僕は今日のお礼と称した簡単なメッセージを曜子に送ってみた。すると意外にも彼女はすぐに返事をくれた。内容自体は「ーこちらこそありがとうございますー」と簡潔なものだったが、返事がきた事が収穫だ。

大して進展があったわけじゃないので広信にその事を告げなかったが、広信も信号待ちをする度にちょこちょこスマートフォンを手に何やら文を打ち込んでいた。恐らく美優と連絡を取っているのだろう。

お互いに良い結果を報告できるといいな、と思いながら僕は帰宅した。それから数日が経ち、意外にも僕は曜子との連絡のやりとりが続いていた。内容自体は世間話程度で心が踊るようなものではなかったが、僕はこれからの展開に期待をするようになった。

そろそろ食事にでも誘おうと思った矢先、曜子の方から誘ってきた。

「―良かったら近々食事でもどうですか?―」

ついに自分にも春が来たと感じる。僕はすぐに了承し、彼女と予定を合わせた。広信には進展があり次第報告しようとこの話は一旦伏せた。

彼女とは次の土曜の昼に会う約束になった。僕は自宅から40分ほど掛けて待ち合わせの駅へ電車で向かった。道中、ネットで(女性の口説き方)や(ホテルへの誘い方)などという記事を熟読した。

約束の13時よりも少し早く駅についてしまい、僕は一人で喫煙所に向かった。自分でも緊張してるのが分かる。それを誤魔化す為に10分ぐらいの間に三本煙草を吸った。

(そろそろだな)

僕は早足で改札へと向かう。すると改札を出たすぐの所に曜子の姿があった。彼女は黒のスキニーにベージュのコートを着て短めのブーツを履いており大人の女性感がすごかった。聞きにくい事だからまだ知らないのだが、多分彼女は僕より二つぐらい年上だ。

「あっ…」僕は彼女と目が合った。彼女は小走りでこちらに近付いて来る。

「こんにちわ!待ちました?」

僕が聞くと「いいえ、今来たところっ」と彼女は笑顔で言った。

「じゃあもう飯行きますか?何食べたいですか?」

僕が聞くと彼女はわりと即答で「駅前のスターバックスに行きましょうよ」と言った。がっつりランチをすると思っていた僕は内心(スタバかよ……)と肩を落とした。だけどまぁ、彼女とこうやって会えただけでもいいか!と僕は彼女の希望通りにスタバへ向かった。

僕達はコーヒーと軽食を注文し会計は僕が払った。彼女は財布を出しながら「私が出す」と言ったが、僕がそれを阻止した。すると彼女は子犬のような表情で「ありがとっ」と礼を言った。

(可愛いなぁ…)

恥ずかしながら僕は彼女に夢中になっていた。席についてから僕達は色々な話をした。

幼少の頃の話や仕事の話、将来の夢などを小一時間は話した。で、結論から言えば僕は話していて彼女に対して何か違和感のようなものを持った。

どうも胡散臭いのだ。きな臭いというか、何というか。何か遠回しに勧誘をされているような。

もちろんこの場で何か商品を売り付けられている訳じゃないのだが、そう感じた。

彼女の言葉には(夢や希望)(お金と時間)(海外)といったワードが多かった。胡散臭いセミナーに参加している気分だったし、正直話自体は面白く感じなかった。

僕はそんな事よりも、彼女がどんな男性を好み、どんなデートを理想とするのか。それに結婚願望など、どちらかというとそういう話を聞きたかった。だが彼女はそういう僕の質問を上手くスルーし、相変わらず理想の人生に近付ける方法論を語り尽くした。

僕は彼女の美貌に気を取られ気付くのが遅れた。そう、彼女は遠回しにねずみ講の勧誘をしているのだ。僕はまんまとその餌食になりかけている。

「ねぇ今度さ、飲み会があるんだけど、克くんも参加しない。経済的に成功しているすごい人も何人か来るし。そういう所に行くか行かないかで人生変わると思うんだよね」

「はぁ…飲み会ですか……」

僕は冷めた。噂には聞いていたが自分がそんな経験をするとは思ってもみなかった。

(いや、それなら自分一人で参加したらいいのに)

ため息が漏れる。それに心なしか彼女がギラギラして見えた。多分この人は街コンで知り合ったいろんな男性を餌食にしているのだろう。

適当に話を合わせてさっさと帰ろうと思った時、僕は閃いた。

(待てよ、上手く話に乗るフリをしていたらもしかしてヤれるかも…?)

ゲスな話だが僕はそう思ってしまった。ここまで来ればもう彼女を恋人にするというのは無しにしよう。せめて一回ヤれればいいや。僕の脳内はそっちにシフトされた。

そんな感じで僕は彼女の話に乗る素振りを見せた。とにかく金がほしい、今の収入では満足していないなどと彼女に打ち明けた。すると彼女は目の色を変えて必死に僕を取り込もうと試みた。僕はそんな彼女が可笑しく思えた。

「ねぇ今度さ、特別に私の師匠紹介するね!すごく稼いで業界じゃそこそこ有名人なの!克くん次はいつ空いてる?」

「えーっと…次の土曜かな?特に予定もないし」

「そお?じゃあ次の土曜空けておいてね!来週は直接ここで待ち合わせしましょ」

「分かった、楽しみにしてるよ」

僕が返事をすると、今までの時間が嘘だったかのように彼女はそそくさとその場を後にしようとした。

「ごめんね、私この後予定があるの。じゃ、また連絡する」そう言い残すと、とっとと店を出てしまった。

僕は呆然と彼女の後ろ姿を眺めていた。本当に馬鹿馬鹿しい。とりあえずスマートフォンを取り出して広信に曜子との全てを伝えた。広信は爆笑していた。

「マジか!なんだよそれ!?で、来週はその師匠とやらと会うのか?」

「ああ、そう約束した。ある意味楽しみだよ」

「まぁお前だから大丈夫だろうけど、一応気をつけろよ」

「洗剤とか買わされるかも」と僕は笑った。

「来週が楽しみだな。ちなみに俺は美優ちゃんに連絡ぶっちされたよ」

「うそ!…じゃあまた次行かなきゃな」

「そうだな。ま、頑張れや」

そして一週間はあっという間に過ぎ、約束の土曜日を迎えた。僕は曜子に指定された13時にスタバの前で彼女達を待った。すると5分ほど遅刻して彼女とスーツを着た若作りした一人の中年男が現れた。男はこれ見よがしにハイブランドのボストンバッグを手に持っていた。

(やっべ…相当胡散臭い…)

僕は苦笑いしながら彼女達を迎える。彼女も先週よりも少し色っぽくなっていた。その師匠とやらに品を合わせたのか、ハイブランドの小さいショルダーにミニスカート、それにニーハイブーツを履いていた。

「ごめん、待った?彼が先週話してた私の師匠の冨田さん」

「どうも」

僕が挨拶をすると彼は「やぁ、こんにちは」と明るく言った。とりあえず中に入ろうか、と中に入ると「好きな物を好きなだけ買いなさい」と彼は言った。

(いや、好きなだけって……どや顔してるけど金額なんて大してしれてるけどな)

笑いをこらえながら礼を言い席へ向かう。席に座るなり彼はバックからノートパソコンを取り出し、何やら色々なデータを見せてくれた。売上がどうだの投資がどうだと言っている。

もともと自分がその手の話に疎い事もあって完全に話は右から左だった。

「ねっ!?凄いでしょう?彼は近々ドバイに移住するから教えてもらうなら今がチャンスよ」と彼女はテーブルから身を乗り出して言った。

「じゃあ僕は…要するに僕は何をすればいいんですか?」

「まずはこの契約書にサインして会員になってくれるかな?会員になったら教材を安く買えるからさ」

「へぇ」

そう言って彼はバックから分厚い契約書を取り出した。

「別に今書かなくても良いですよね?うちに帰って一度内容を把握してからサインしたいんで」僕が言うと彼は渋い顔をした。

「克くんだっけ?世の中タイムイズマネーだよ?分かってる?」

「ええ、もちろん。だけど僕は投資に興味はあるけど投機をする気はないんで。一度しっかり目を通します」

「はっ、分かったよ。じゃあサインしたら彼女に書類渡してね。すぐに教材を渡せるよう準備しておくから」

「分かりました」

「おっと、もうこんな時間だ。僕はこれからとあるセミナーに登壇する予定があるんでね。今日はこれで失礼するよ」

そう言って彼は前回の彼女同様にさっさと店を後にした。僕は彼女も何かと理由をつけてこの場を立ち去ると踏んでいた。だが今回は違った。

「どうだった?すごい人じゃない!?」

彼女は目を輝かせていた。

(僕を騙す為の演技か?それとも本当に洗脳されてる…?)

「うん、すごい人だね」と僕は適当に相槌をうった。その後もちょこちょこ彼女は僕に早く契約書にサインするよう催促したが、僕は頑なに拒んだ。

「こういうのはしっかり見直してからサインしないと」

「でもあなたがグズグズしている間にも、どんどんライバル達に差をつけられるわよ」

「それはそれでいいさ、僕はマイペースに進ませてもらう。だってあの人の教え通りにすれば必ず成功するんでしょ?」

「ふーん、変わってるのね。私なんて負けたくないからすぐにサインしたわよ」

(見知らぬ人間と競ってどうすんだよ)僕は笑いをこらえながら心の中でツッコミを入れた。

「ねぇ、この後空いてる?」彼女は唐突に聞いた。

「えっ?うん、空いてるけど…」

「じゃあ少し飲みに行かない?この近くにお洒落な店があるのよ」

「うーん…まぁ、いいよ」

とうとう彼女は酒の力を借りて、僕にサインをさせるよう強行手段に出たのだ。しばらく時間を潰して、開店と同時ぐらいに彼女の言う店へ向かった。言っちゃ何だかどこがお洒落なのか知りたいぐらい普通の居酒屋だった。

開店と同時に入ったもんだから店に客はおらず、僕達は個室へと通された。とりあえず生ビールを注文し乾杯した。

酒が進むにつれて彼女は執拗にビジネスの話をした。興味が無い僕はただただ退屈だった。だから無理矢理話題を変えた。

「曜子さんて恋愛とかしないの?」

「別に興味ないわね、今は」

(じゃあ何で街コン参加してんだよ!)と声が漏れそうになった。

「じゃあ何で街コン来てんだよって思ったでしょ?」

ギクッとした。僕の顔を見て彼女は笑う。

「何でだと思う?」

ねずみ講の勧誘と答えたかったが「暇潰し?」と言った。ううん、違うと彼女は首を振る。

「私の奴隷を探しに参加したの」

「奴隷?昔でいうアッシー君的な?」

「奴隷は奴隷よ。そのままの意味」

「ふーん、よく分からん」僕はそう言ってビールを飲み干した。

「克くんてさSかMどっち?」

「サディストとマゾヒスト?」

「そっ」

「どっちでもないんじゃない?そんなの考えた事もないし、人にどうとか言われた事もないよ」

「ははは、なにそれ。どっち寄りかも分からないの?」

「うーん…曜子さんは?」

「私?私はドS」

「ふふっ、街コンで奴隷探してるぐらいだからそうか!美人だから鞭とか似合うんじゃない?」

「冗談だと思ってるでしょ?」彼女は微笑みながら言った。

「いやいや、めっそうもございまぜん」

「こっち来て隣に座って」

「え?あ、うん」

僕は驚きながらも彼女の隣に腰を下ろした。彼女は僕の耳元まで顔を近付け囁いた。

「ねぇ克くん。私にいじめられたい?今ここで……」

「はい、無茶苦茶にされたいですね」すでに酔い始めていた僕は彼女が冗談を言っていると思った。

「ふふっ…馬鹿な男ね」

そう言うと隣に座る彼女は突然僕の股間を鷲掴みにした。

「ひゃっ!?」いきなりの出来事で情けない声が漏れる。しかし彼女はそんな僕を無視して股間を揉み続けた。

「ちょ、ちょっと待って!痛い痛い!」

「そう言うわりにはえらく硬くしてるじゃない」

「それはっ…条件反射というか」

「きもっ。それにしても太くない?長さは物足りないけど」

彼女は数回グッグッと股間を揉んで言った。

「私の奴隷になる?そうすればもっと気持ち良くしてあげる」

「奴隷ってパシりって事ですか?」

「それは少し違うわね。奴隷は私がいじめたい時にいじめられる人よ。もちろん性的にね」

「性的にいじめる?」

「そう」彼女は言ってから僕の亀頭をバチンと指で弾いた。

「痛っ!」

「ふふっ、まぁそういう事」

僕はなぜか自然と嫌な気がしなかった。むしろ胸中で高まる何かがある。もしかしてM気質なのかもしれない。気が付くと僕は自らベルトを外して勃起した性器を露にしていた。

「誰が出して良いって言ったのよ」

「曜子さんのせいでこんなになったんだよ」

「だから何よ。私にそんなお粗末なモノ見せないで」

「しごいてよ。ちょっとだけでいいから」

繰り返すが僕は少し酔っていた。

「そんな我慢汁まみれのは嫌よ、汚ならしい。それに臭いもちょっとキツいわね」

「そんなもの」と僕は目の前にあったおしぼりで亀頭を拭き取った。

「ほら、これで大丈夫」

彼女は勃起してピクピクッと脈打つ性器に目を向けたまま言った。

「じゃあ、僕の汚いちんぽをしごいて下さい女王様。って言ってよ」

「へっ?」

彼女はへらへらと笑う。

「それを真剣に言うなら考えてあげてもいいわ」

そう言って性器の裏スジに指を当て、ゆっくり上下にさすった。

「さすがにそれは…そこまで酔ってないよ」と僕は笑って見せたが、彼女は「あっそ」としらけた様子だった。その証拠にさっきまで性器に触れていた手もさっさと引っ込めてしまった。

「えっ!?ここまでしておいて本当に終わり?」

僕が聞くと彼女は「奴隷以外に用はないわよ」と言った。

(マジか…これはマジなやつなのか?)

実際に口にすると思うと相当恥ずかしい。だが、僕は性欲に負けた。

「ぼ、僕の汚い…ちんぽをしごいて下さい…女王様っ」

彼女は無表情で僕を見た。

「声…小さいわね。上手く聞こえないわ」

(そ、そーいう感じか!)

「僕の汚いちんぽをしごいて下さい女王様!」

次は余裕で隣の個室まで聞こえるぐらいの声量で言ってやった。すると彼女は立ったまま座る僕に近付いた。そしてミニスカートから伸びたニーハイソックスを履いた白い脚を顔まで近付け「良くできました。じゃあまず舐めなさい」と言った。

「え、あの、それはー…ほら、ソックスも履いたままだし汚れるよ」

「従えないの?悪い子ね」

彼女の脚は僕の股間をグリグリと踏みつけた。一見痛そう…いや、痛かったがそれと同じぐらいの気持ち良さもあった。

「あ、ああ…気持ち良い」

「んー?踏まれるのが気持ち良いの?ならもっと踏んであげる」

「ううっ!?」

剥き出しになった亀頭部を彼女は足先で何度も踏みつけた。そしてあろう事か僕は彼女に侮辱されて絶頂を迎えそうになった。

「あ…イキそ…」

「はぁ?何きもい事言ってんの?そんなっ…!?!?」

彼女がさらに強めにグリグリしたせいで僕は亀頭から白い精液がビュッ!っと吹き出した。飛び散った精液は彼女の黒いニーハイソックスを見事に汚した。

「…………」

「はぁ…はぁ…ごめん」

「もうこれいらない。あげる」

そう言って彼女はソックスを脱いで素足のままブーツに足をいれた。

「えっ!?ちょっと待ってよ。帰るの?」

「帰るわよ。あんたが勝手に出すから……今日はもう出ないでしょ?あと支払いよろしく」

「いや!まだ出るってっ…!」

「じゃあね」

彼女は何事も無かったかのように個室から姿を消した。取り残された僕は唖然としたまま動けない。そしてこの日を境に、彼女の性奴隷になる人生が幕を上げた。

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