三十路妻のナオは堅物で、人前に出るときは地味な恰好を好む。
先日も、友人の結婚式に参加した際は袖のある地味なパーティードレスで
「結婚式には結構ガツガツしてるのがくる」
といって警戒していた。
だが近頃は別な一面を見せるようになった。
きっかけは、個人撮影会の代役モデルを頼まれて経験したことだ。
それ以来、時たま声がかかって撮影などをしている。
私は私で、ナオの様子を関係者に頼んでこっそり撮ってもらって見せてもらっている。
そんな、お互いに隠しごとをしているような状況に少し変化が起きた。
きっかけはナオの日記だ。
彼女の外出中に家を掃除した際に、たまたま見つけたものだ。
良くないと思いつつB5サイズのノートを開くと、モデルを経験してからの雑記だった。
気が向いたときに書かれているようで、撮影など知っている話が多いが知らない内容もある。
最初は堅苦しく書かれていたが、日が経つにつれ走り書きのようになっている。
そしてまたナオが出かけていた今日、日記を見ると気になることが書かれていた。
―――
ある日の日記:
撮影の声がかかりスタジオへ。コスプレ同人動画で女神が襲われる設定とか。よくわからない。
カメラマンは苦手な感じ。おばさんだからか胸が小さいからか、テンションが低そう。
試しに着替えといいつつ目の前で全裸になってみたけど反応薄。気持ちが下がるが仕方ない。
さっさと着替えてメイク。胸の部分がハートに切り抜かれてたけど、ご期待に沿えずごめんね。
おもちゃのステッキを渡されて撮影開始。ポーズとりながら少しずつ脱ぐと、ステッキでオナる指示。とりあえず言われた通りにやる。
しばらくして大きなミミズのおもちゃが数本用意されてカラむ指示。
長いけど先っぽが入ればOKそう。口でくわえたら息が詰まりそうになって抜いてしまった。
息を整えてから今度は下にあててみる。太さがきついけど、濡らせばこっちはいける。
乳首やクリを触ってたら入ったのでそのまま動かす。太すぎて奥に届かないので、とりあえず撮影優先で激しめに出し入れしてイク。
そのあとアドリブでステッキを入れた。カメラマンが何か言いそうになったけど、四つん這いで入れる所を見せつけたら何も言わなかった。
最近は子宮が気持ちいい。ステッキを奥に押し込んで、刺激してイって撮影終了。
面白かったのは、向こうが顔出しで良いか聞いてきたこと。いまさらだけど、考えるふりをしたらおねだりする感じで頼まれる。OKしたらすごい喜んでた。勝った。
着替えてスタジオを出る時になって問題発生。
最近時々あらわれるモノ足りない症候群。カメラマンの態度が悪かったからかなと自己分析。まだ日も暮れてないし寄り道。
地下街に入って見つけたトイレへ。面倒なのでいったん全裸になる。
この辺からできる範囲で自撮り。いつか使えるかもしれない。
いつもこっそり持ち歩いてる、ナプキンみたいな形のリモコンバイブをバッグから出す。割れ目からクリまで覆うようにあてて、上からジーンズを直接はく。
上はノーブラで七分丈のシャツだけ着た。完全に変態だ。でも最近はマスク必須だから少しだけ気が楽。最後にマスクを着けて、気持ちを入れ替えてトイレを出た。
地下街はそれなりに人通りがあったけど、そのまま歩いてみる。試しにリモコンのスイッチを入れたら振動がきた。
あそこにだけ振動がきてるはずなのに、全身がしびれる。誰か見てるかなとか考えると体が熱くなる。
たぶん、ジーンズはもらしたみたいに濡れてたと思う。思い出しただけで、じわじわくる。
しばらく歩いてたけど、すぐにガマンできなくなった。
目の前にあったコンビニに入って、リポ〇タンがあったので手に取る。レジが少し混んでいたので並んで順番待ち。
自分のノーブラの胸を見たら形がそのまま出てて、乳首が立っているのがまるわかりだった。
恥ずかしくて周りの人の視線が気になるのに、見られたい。股間の振動に責められて、乳首が立ってこすれて、また刺激がくる。
お客様、と声をかけられて自分の順番が来たことに気づきお支払い。会計中、レジの男性は私の様子に気づいてたと思う。絶対みられてた。
ドリンクを手に地下鉄の駅につながる人気がない脇の通路に、さらに途中の分岐に入って奥の階段へ。
ガマンできなくて踊り場でしゃがみ込んで、おしっこするみたいにジーンズとバイブをずらして、リポ〇タンを強引に押し込む。
冷たくて固い刺激で涙がでる。だれか来たらどうしようと思うと、余計に興奮して手が止まらない。そのまま、そこでイった。
しばらくぼーっとしてたけど、急に気持ちが冷めてジーンズをはいてカーディガンも着た。
今日はそれっきりだった。
最近はもう自分の欲望が抑えられなくなってきてる。
このままだと、いつか取返しのつかないことをしてしまう気がする。
いまは声がかかって撮影とかして、何とか欲求が解消されてるっぽい。
でも、一線を越えるのが怖くてやりきれない。だからこんなことをして発散してるんだろう。
だけどしんどい。限界がある。
―――
ナオは欲求を持て余しているのだろう。限界と言っているのを初めて見た。
いままで堅物だった彼女の中に溜まっていたものが、モデルや撮影の経験を通してあふれてきたのだろう。
だが、人妻としての貞淑と性欲や承認欲求の間で気持ちが揺れ動き、苦しいのだ。
夫として何とかしてやりたい気持ちがあるし、ナオの被虐心に楔を打ち込みたい気持ちもある。
そこで、私は賭けに出ることにした。この日記に指示を書き込むのだ。
気位の高いナオは、面と向かって私から言われるのは嫌だろう。だが日記を通してなら受け入れるのではないか。いわば交換日記だ。
ここまでくると、いずれ後戻りできないことになるだろう。それならば、彼女のたまった鬱積を晴らしながら、私も楽しめる方法を試してみるのも悪くない。
それに、彼女も心のどこかでストッパーを欲しているだろう。欲求をコントロールしてやる必要がある。
―――
ナオへ。
次の撮影日はノートPCを持って出て、帰りに下記を実行するように。
・当日は薄着で膝丈スカート、撮影後はノーパンノーブラ
・カフェのソファー席でスカートと上着をめくる様子をPCのカメラで撮影
・日が暮れてから我が家の近くの公園のベンチでオナニー。ディルドも持っていくように。
実行したら、この日記で報告すること。
―――
日記に書き込んだ次の日の朝、ナオは先に起きていた。
「おはよう」
「お、おはよう」
「よく眠れたかい?」
「う、うん、良く寝たよ」
ナオはすこしどぎまぎしていた。たぶん日記を見たのだろう。
「最近疲れてるっぽいけど、大丈夫かい?」
「うん、ありがと。大丈夫」
あくまで平静をよそおう。これはうまくいったのかもしれない。
「今週はどんな予定?」
「え?あ、あぁ、そう、そうなんだよね。撮影、またあるんだ、実は」
「そうなんだ」
「いいよね?いってきて」
「もちろん」
「ありがと」
そして、少しためらってから、ナオは聞いてきた。
「その、撮影の日、ノートPC、持って行っていいよね」
「いいよ、使わないし」
「あ、ありがとう。ちょっと使うかも」
ナオは私の提案を受け入れたのだ。