妻のナオは堅物で、人前に出るときはいつも長袖にパンツ姿だった。
だが、個人撮影会の代役モデルをつとめてから、その手の声がかかるようになった。
表向きは昔と変わらないナオだが、撮影会などでは今までは考えられないような姿を見せるようになった。
一方で私はナオの仕事の仲介者に頼み、撮影などの様子を隠し撮ってもらっている。
そしてこの週末、またナオに仕事が入った。
「週末、また仕事かい?」
「うん、そう」
「撮影?」
「今回はそうだね」
「結構あるもんだね」
「ね。オバさんに物好きなものだ」
「まぁ、実際の歳より若く見えるしね」
「それ褒めてるの?」
「そのつもり」
「失礼だなぁ」
そういってナオは笑った。以前ならこんな会話はあり得なかっただろう。
「そろそろ暖かくなってきたし、少し楽だね」
「だね」
そして週末、ナオはカーディガンにジーンズとラフな格好で撮影に向かった。
帰って来たのは夕食時だったが「あぁつかれた」と言ってそのまま夕食もとらずに寝てしまった。
ちょうどそのときスマホにメールが入った。
ナオに仕事をあっせんしている山本さんから動画が送られてきたのだ。
―――
動画はこじんまりとした撮影スタジオっぽい場所から始まった。
レースカーテンの明り取りの窓がある明るい部屋で、真ん中にベッドが置かれている。
そこにラフな格好のナオが、続いて撮影プロダクションの遠藤という男と、もう一人大きなバッグを持った小太りの若い男が現れた。
「ナオさん、急なお声がけで引き受けていただいてありがとうございます」
「こちらこそ、お世話になります」
ナオと遠藤がお互いに頭を下げる。二人は以前の撮影で顔見知りだ。
「こちら、本日撮影をなさる久保さんです」
「どうも」
そういって小太りの男も挨拶した。
「久保さんはコスプレ動画サークルの方で、今回ナオさんにモデルをお願いした次第です」
「コスプレ、ですよね。私で大丈夫だったんでしょうか」
「というと?」
久保が怪訝そうにしている。
「その、こういうのって若い子じゃなくて大丈夫なのかなって、、」
ナオが恐縮すると、久保と呼ばれた男はナオの体をじろじろと見まわした。
「ナオさん、でしたっけ。若く見えますし、胸は小さめですが太ってないので大丈夫です」
なかなか失礼な男だなと思った。ナオも少し怪訝そうな表情を見せる。
その空気を察したのか、遠藤がとりなした。
「ナオさんなら大丈夫ですよ。それに、この手の撮影は結構ママさんとかも多いんですよ」
「そう、なんですか」
フォローなのか火に油なのかわからない補足で微妙な空気になった。
「とにかく時間ももったいないですし、さっそくはじめまてもらいましょうか」
そう言うと遠藤は逃げるように部屋を出てしまった。
―――
久保はバッグを開き、雑多に物が入れられた袋をゴチャっと出した。
その中から、コスチュームを取り分けてナオに押し付けるように渡した。
「これに、着替えてください」
「えっと、ここで、ですよね?」
「いつもやってるんですよね?」
「・・・わかりました。全部脱ぎます?」
「そうですね。眼鏡はそのままでいいです」
不服そうなナオは、その場で乱暴に服を脱ぎ始めた。
あっという間に下着も全部脱いでしまい、スレンダーな裸が露になった。下の毛がきれいに剃られている。
「これ下着がありませんが、直接着るんですか?」
ナオは久保に自分の裸を見せつけるように聞いた。
「そりゃそうですよ」
久保は裸のナオを見ても、特に反応もなく答えた。
「・・・」
それが面白くなかったのか、ナオは無言でコスチュームを身に着けていく。
白いひらひらのついたワンピースで、胸の部分がハートマークに切り抜かれている。
足には足先から太ももまでの白いタイツをはいていた。
「できました」
フムと、うなずいた久保はいつの間にかカメラなどの用意が終わっていた。
「これから撮りますが、ポーズやコスの調整は指示を出しますので」
「はい」
「あと、今日は触手との絡みがありますが、大丈夫ですよね?」
「しょくしゅですか?」
「ちょっと待ってください」
久保は横の荷物から自分の背丈ほどあるミミズのような茶色いオブジェを取り出した。
「これです」
差し出されたそれを、ナオは恐る恐る手に取った。
「太いホースをエナメル素材で覆ってます。先っぽはシリコンのディルドにかぶせてありますね」
「こういうものなんですね」
ナオは素直に感心していた。
「女神が化物に襲われて触手で犯される設定です。あんまリアルじゃないんですけど」
「犯される、、わかりました」
「で、大丈夫です?」
「ちょっと大きくてきつそうですけど、たぶん大丈夫です」
「ナオさんみたいなお歳でも、きついんですか?」
「どういう意味ですか?」
「いつも結構この手のはママさんとかにお願いしてるのは、入んないと困るってのもあるんですよね」
「・・・そうでしたか」
ナオはあきれている様子だった。
「とにかく大丈夫そうなので、よしということで。あとは自分でメイクお願いします。やり方はこれで」
メイクの手順の説明書と化粧を渡されて、ナオはしぶしぶメイクを始めた。
―――
準備が終わり、撮影が始まった。
ナオは濃いめのメイクと金髪のウィッグで、見たことがないような姿になっている。
手には先っぽに梅干し大の玉がついた長い杖を持たされて、久保の指示通りにポーズをとっていく。
最初はすこしぎこちなさがあったが、次第に慣れてきたのか様になってきた。
久保も満足している様子で「いいですね」と声をかけていた。
特に何の変化もなくポーズの撮影が進んだところで久保が声をかけた。
「杖を持ったまま、ベッドで足を崩して座ってください」
久保に促されてナオはベッドにのった。
「虚ろな目で、杖を舐めてください。催淫術にかかった感じで」
ナオはペロペロと杖をねぶりはじめる。杖が唾液でヌラヌラと光る。
「少し服を崩しましょうか。肩を出して、下も太ももくらいまで捲って」
いわれた通り背中のファスナーを下ろして肩をはだけ、裾を太ももまでまくった。
「そのまま、片方のおっぱい出しちゃってください」
ナオはゆっくりと片方の肩から服を落とし、片方の乳房を出した。
「ちょっと、乳首を触ってください」
自分でさするように乳首を撫でる。そして、指でコリコリとつまむようにする。
「いいですね。そのまま、杖を股で挟んでください」
ナオは杖を両腿で挟み込んで、空飛ぶ魔法少女のような態勢になった。
ワンピースの裾が捲れあがり、腰から下が丸出しになった。
「正解です。そのまま、こするように」
ゆっくりと、ナオは腰を前後に動かして杖で自分の股間を刺激する。
「、、っん」
「ほう」
はじめて久保が興味深そうにした。
そんな久保の様子に気づいていないのか、ナオは股間を杖で擦りながら片方の手で乳首を刺激する。
「ナオさん、感じてる?」
「、どう、、っん、、思い、ます?」
「やっぱ人妻はエロいなぁ」
「、、んふっ、」
お互いにけん制しているようだが、空気は少し温まったようだ。
「なんか大丈夫そうですし、触手行きましょうか。もういいですよ」
ナオは名残惜しそうに、杖を股から離した。
久保は傍らの触手を取り出した。
「これ3本あります。1本は体にまきつけて、1本は口でしゃぶってください」
「、、もう一つは?」
「入れるやつですね」
「、、はい」
「その片方のおっぱい出したまま、裾は腰まで捲って横になって」
いわれた通り、ベッドに横たわる。片方の胸と腰から下が丸見えだ。
久保はナオの体に1本の触手を巻き付け、道具袋から白い液体の入ったペットボトルを取り出した。
「これ、ローションで作ったやつです。適当に体にまきますよ」
そういうと、粘液を体や触手に塗りつけていく。
「じゃ撮っていきます。適当に、しゃぶったり入れたりしていって」
久保はカメラで撮り始めた。それを合図に、ナオは手に持った触手をほおばる。
かなり大きいようで、口が苦しそうだ。
「そんな感じで。下も入れてください。口のは随時外してOKです」
きつかったのか、ナオは口に入れていた触手を口から出した。
そして今度は自分の指を股間のヒダに入れてクチュクチュとほぐした。
その時、勢いよくカメラのフラッシュが炊かれた。
それに気づいたナオが久保のほうをチラッと見てから、カメラに向かって足をM字に開いた。
そして人差し指と中指でヒダを開き、その中を見せつけるようにした。
カメラの前で、あまり大きくないナオの肉穴が赤く充血しヒクヒクとうごめいていた。
そこに、濡れそぼった触手をあてがう。明らかに大きさが合っていないが、ナオはそのまま無理やり触手を押し込んだ。
「はぐっぅ、、」
ナオの顔が苦痛にゆがむ。無理やり触手が押し込まれて肉穴が広がる。
「うおっ、すげぇ」
久保はナオの痴態に驚いた様子だったが、いそいで撮影を進める。
久保の様子を気にすることもなく、ナオはグイグイと触手を押し込む。
「うぐっ、、あぐぅ、、」
ギチギチという音がしそうな様子で、少しずつ触手が肉穴に埋まっていく。
「いい、、いいよう」
いつのまにか触手が肉穴にみっちりと嵌りこんでいる。ナオはそれを、乱暴に出し入れ始めた。
ぐちゅっぐちゅっ
「いいっ、、いた、きもぢいぃ、、」
触手の表面の段差がゴリっと肉壁を削るたびに声を漏らすが、ナオの手はとまらない。
そして、もう片方の触手を口に含んだ。
「ふぐぅっ、、あぐぅっ、、」
口いっぱいにほおばりながら、股間の触手を出し入れする。
犯されている、というシチュエーションを守っているのだろうか。
触手の刺激がナオの体に広がり、時折ビクッビクッと痙攣する。
「うぐぅぅっ!むぐぅっぅ!」
目じりに涙を浮かべながら、吠えるようによがりまくるナオ。
それでも激しく触手を出し入れする手はとまらないどころか、より激しくなる。
ぐちゅぐちゅぐちゅぐちゅ
「っつ!!!」
ひときわ大きな喘ぎ声でビクッビクッビクッっと背中をのけぞらせて、動きを止めた。
口の触手を出すと、ドロリと唾液が漏れた。だが股間の触手は刺さったままだ。
「事前に聞いてたけど、すごいな、、」
久保の声は届いていないのか、しばらくそのまま肩で息をしていたが、呼吸が落ち着いたところで、
ずりゅっ
乱暴に股間の触手を抜いた。そしてナオは上半身を起こし、あたりを探すように目をやる。
「、、これぇ」
そういってナオは傍らにあった杖を手に取った。
「何してるんです?」
久保の言葉には耳を貸さずに、ナオは四つん這いになり尻をカメラのほうに突き出した。
そして、玉のついた杖の先を股間のヒダにあてがう。
「あっ、それは、、、」
久保が止めるのも聞かずに、ナオは杖の先を肉穴に入れた。
「いいよぅ、、」
杖は簡単にナオの中に入った。
「おくぅ、、おぐに、、おぐにぃ、、」
そのまま、グイグイと杖を中に押し込んでいく。
「ぎゃうっっつ!」
杖がナオの子宮口に届いたらしい。そのまま杖をねじりこむようにして刺激する。
「おぐいぃい!!おぐいぃようぅ!!」
グリグリと杖で刺激する。
「いぐ!!いぐうぅ!いぐうぅぅ!!」
そしてそのままビクッビクッと痙攣した。
はぁはぁはぁと荒い息をしながら、
ずりゅっ
ナオが杖を引き抜くと、肉穴から白濁液が太ももを伝って流れ出た。
しばらくそうしてから、ナオは正面に向き直った。
「久保さん、、どう、でしたか?」
「え、えぇ、とてもよかったですよ。撮り高OKです」
「そう、、よかったです」
そこで初めて、ナオは笑顔を見せた。
―――
その後片付けがなされ、ナオも元の恰好に戻った。
「ナオさん、ありがとうございました。おかげ様でいいものが撮れました」
「私で、大丈夫でした?」
「はい。ところでお願いなのですが」
「なんでしょう?」
「これ、顔だしでもOKですか?」
「というと?」
「同人動画で売るんですが、顔にモザイクとかぼかし入れたくないな、と」
久保が少し気まずそうに、恥ずかしそうに言った。
「どうしようかな、、」
ナオは考えるふりをした。
「やっぱり、ダメですか?」
「なんで、そうしたいんですか?」
「いや、なんというか、、」
気まずそうにする久保を、ナオは嬉しそうにみていた。
「まぁ、、いいですよ」
「え?」
「良いです。顔出しで」
「ほんとですか?」
「ええ。がっつりメイクしてましたし」
「ありがとうございます!」
久保は今日一番うれしそうな笑顔を見せた。
その様子を、ナオは満足そうに見ていた。