中一の三学期のことだったと記憶する。
私はその頃までに、ネットで色々な性的な知識を取り入れていて、知っていることは知っている、頭でっかちのムッツリスケベ状態だった。
学校では相変わらずの陰キャ、教室の隅で大人しくしているタイプで、そんな自分を変えようとも特に思わなかった。成績がよい方だったためか、イジメにあうこともなく、まあまあ学校生活に満足していた。
だがその日は、もう忘れてしまったが、とにかく学校で嫌なことがあって、ムシャクシャした気分で下校した。
はっきり言って、かなりムカついていた。
一度帰って、塾に向かうつもりで道を歩いていると、誰かに呼び止められた。
見れば、白い軽トラが停まっていて、中に頭にパーマをかけたオッサンがいる。
「ちょっと!助けて!」
近づいてみると、おちんちんを出している。ああ、変質者か……。
もう十分勃起している。さすがに大人のもの、タケルよりも大きいようだ。それに、陰毛が黒々としている。
オッサンは動じない私をいぶかしんでいるようだったが、私は怒り心頭で、そんなのどうでもいい気分だった。
聞いてもいないのに、オッサンがしゃべる。何でも、チャックが壊れて、おちんちんを収められないとの言い分。
「それは大変ですねー」
私は窓から手を差し入れ、いきなりおちんちんを掴んだ。
オッサンは、うっと一声あげた。今から考えると、さすがに思いもよらず、驚いたに違いない。
「こうして欲しいんだろ?」気持ち悪かったが、私はオッサンのおちんちんを上下にしごく。もちろん、男のオナニーの仕方はもう知っていた。
はぁー、と息を吐き、オッサンは目をつぶる。その方が、やりやすい。
「気持ちいいの?」
「ああ……気持ちいいです!……すっごく」
「情けないねー中学生にしごかれて、気持ちよくなって。サイッテー」
「すみません……すみません……」
謝りながらも、興奮している。
「ほら!……イクんでしょ?……早漏なんだから!」
「あっ……あっ……イキます!イキます!イキます!」
私はしごくのを止め、憎しみを込めながら亀頭を指先で激しくこすった。
するとすぐに白いものが溢れだし、避ける間もなく掌で受け止めてしまった。
はぁーと深く溜息を一つつき、オッサンが呼吸を整えている。うっとりしていて、心ここにあらずといった表情だ。
私は掌についたものをオッサンのズボンにこすりつけ、立ち去った。
そのときになって初めて怖くなり、全速力で走った。
しばらく走って、オッサンが追いかけて来ていないのを確かめ、公園の水飲み場で手を洗った。
何だか泣けてきて、そのまま泣きながら帰った記憶がある。
しばらく手が汚いような気がした……それにしても、今から思うと軽率で、危ないことをしたものだ。
下校ルートを別にしたし、髪を切ってちょっと印象が変わるようにもしたが、結局杞憂だったようで、オッサンにはこの後、会わなかった。
他の子が不審者に遭遇したということもなかった。
今ならばもう少し上手く言葉責めできるだろうが、変質者以外を相手にしたい。