小学六年に上がってすぐ、なぜかクラス内が彼氏だの彼女だの、つき合うだの、つき合わないの、そんな雰囲気になった。
誰が好きか教え合い、その秘密を共有するのも流行った。私には特に好きな子がいなかったので、そんな輪には入れない。
今でいう陰キャ、離れたところで見守るばかりだった。
まもなくエミリがタケルとつき合い始め、行くところまで行ったという噂が流れた。
表だってふだん話題にすることはないけれども、もちろんもう、みんなセックスがどういうものか知っている。
エミリならそういうこともあるだろう、と私は思った。
タケルはクラス委員長でサッカー少年団に入っており、勉強もよくできる。クラス内では、まあお似合いだろうということになった。
連休少し前のことだったと思う。
私はその日、塾に行く途中、消しゴムがなくなっているのに気づいてコンビニに寄った。
会計を済ませて出たとき、聞いたことのある声がするのに気づいた。
声の方向を探ると、どうもコンビニの脇の方から聞こえてきたらしい。私は角に立って、誰だろうと覗いてみた。
「こんなとこで……ヤバイって」
ビックリして思わず声を上げそうになった。そこには、タケルとエミリがいた。
「おねがーい」聞いたことのない甘い声だった。
二人とも立ったまま、タケルはズボンを下ろし、その背後からエミリが抱きつくような格好をしている。
どうやらエミリは背後から、タケルのおちんちんをしごいているらしい。
「タケル君、すごーい!おっきーい!」
私は二人を見るのを止めた。隣の建物との距離は、ほとんどない。ほぼ死角になっているから、なかなか見つからないだろう。それにしても……。
こわごわ覗きこんでみると、一瞬だけタケルのおちんちんが見えた。皮は被っているものの立派に勃起している。少し黒いものが見えたのは、生えかかっている毛だろう。
だがすぐに、エミリの手で覆われ、見えなくなってしまった。
私だって、二人を覗いているのがバレたらヤバイ。
見るのを止めようとしたときだった。
「ああーっ!エミリーっ!」
液が何度か飛び出し、消えていった。続いてエミリの甘ったるい、笑い声。
私はそこまで見届けると、走って逃げた。
その後、しばらくの間、私が覗いていたことが誰かにバレていたらと気が気じゃなかった。だが、誰にも見られていなかったようだ。
その日は勉強にならず、私は何度もタケルの先端から精液がほとばしり出るのを思い出していた。
もちろん、射精しているところを見るのは初めてである。
それに、同級生のおちんちんがほぼ大人に近い大きさであることにも驚いていた。性的に興奮したというよりも、そんな光景を見たことによる驚きの方が勝っていた。
こうしてエミリからは、性的なことを様々教えられたが、小学校卒業時に引っ越してしまった。それ以降、音信不通である。