原っぱをいっしょに探検する遊びをしていたせっちゃんと遊び始めたきっかけは、近所のひろしくんがいなくて退屈してたとき、せっちゃんから誘われたからだった。
せっちゃんと原っぱを探検するのは楽しかった。ほとんど無言だったけどお互いが離れ離れにならない程度は注意しながら、せっちゃんの居場所を確認して探検を続けていた。
ぼくたち2人のほかには誰もいないのでせっちゃんがどこにいるか見つけるのは簡単だった。見通しの良いところでは赤いスカートが目印になった。
草の丈が高いところを進むときはできるだけすぐ近くにいて離れないようにした。
原っぱの近くに古い建物があった。近づくとそこのおじさんに怒られると聞いていたので、実際にはおじさんの姿をみたことなんてなかったが近づかないようにしていた。
その日もおじさんの気配はなかった。せっちゃんはためらいもせず平然と建物に入っていった。遠くからその姿が見えたので、僕は焦って探検を中断して建物に向かった。
大きなとびらにはかぎが掛かっていなくてそのまま中に入れた。
そこは倉庫だった。学習雑誌のふろくがたくさん積んであった。なんかの実験キットとか小冊子とかが種類ごとに分けられていてふたのないケースにいっぱい入れられていた。倉庫の中にそれ以外のものもあったが関心を引くものはほかになかった。
倉庫の天井のトタン屋根にはところどころ穴が開いていて一部雨ざらしになった跡があった。新しそうなものもあったがほとんどは古くて、封の切れたものもあって期限切れの余りが回収されて廃棄処分待ちみたいな感じだった。管理状態が良くなかった。
雑に置かれていたそういうものにも興味はあったが、まずはせっちゃんを探すのが先決だった。
錆びた鉄階段があって1階にはせっちゃんがいなかったので2階に上がってみたら姿が見えた。
「せっちゃんさあ、ここに入ったらおじさんに怒られるよ?」
「平気、平気、おじさんいないから」
「来たらどうするの」
「来ない来ない」
ぼくはせっちゃんの無神経さにイラっと来た。
「もうここも探検できたからいいでしょ?早く出よ?」
「そんなに急がなくても平気」
せっちゃんは余裕でもぼくは気が気じゃなかった。なのにせっちゃんはさらに驚くことを言った。
「ねえ、ぺん太ぁ、おちんちん見せて」
「はぁ?」
「だからぁ、おちんちん見せてって言ってるの」
意味が分からず戸惑っていると
「早くここから出たいんでしょ?だったらさっさと見せなさい」
どうやら近づいちゃいけないと言われていた倉庫の2階にまで上がった達成感で興奮してるようだった。
せっちゃんはぼくの半ズボンのチャックを下げてぱんつの前を開いて指を突っ込んできた。そしてぼくのおちんちんを勝手につまみ出した。
「なにしてんだよ」
「ここなら誰からも見られないから」
せっちゃんはニヤニヤしながらいじって楽しんでいる。
いじられるのは嫌いじゃないけどおじさんに怒られるのがこわかった。
「もう見たからいいでしょ?」
「もうちょっと」
軽く引っ張ったり、左右にひねったりを続けているので
「じゃあ、せっちゃんのも見せてもらうからね」
といってスカートのすそを持ち上げようとしたら
「はい、終わり。おじさん来るから早くいくよ」
せっちゃんはさっと立ち上がって
「急いでね」
階段を下りて行ってしまった。ぼくは慌てて、しまいながら後を追った。
結局その日もおじさんが現れることはなかった。せっちゃんと同じくぼくも建物の中を探検できて満足だった。