【俺と沙織 番外編】思い出の乱交パーティー

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あの頃、俺は荒れていた。

社会人になってから出来た同僚(年下だけど一年先輩)の田中美佐子似の彼女との恋は、彼女の不倫発覚で壮絶に終わりを告げた。

まあ、壮絶にしたの俺だけど。

運命の神様は居るって、俺は今でも思ってるんだけど、あの時は本当に偶然に、彼女が俺のとても仲の良い先輩と並んで歩いているのを見つけてしまった。

で、つけるように追いかけてたら、二人はラブホに入ろうとして、今なら(いや、後ほんの数年人生経験があったなら)絶対やらなかっただろう、ホテル前告発行動に出ちゃった。

不倫は駄目だ!ってのがあの時の行動原理。

今ならどの口が!って話だけど、俺、先輩の奥さん(とっても清楚な人、学生結婚とか言ってたな)や子供とも仲良くて(何度泥酔して泊めてもらったことか)、当時小4の花ちゃんなんか本当に可愛くて。

「あんたら何やってんだよ!!」

ってね。

そこまでやっちゃうと、ぐっちゃぐちゃ確定だよね。

こんな話のほうが需要あるのかもしれないけど、今回はその後の話。

女、もういいや~、ってのがあの頃の俺の本音だった。

クリスマスイブに、A男(過去話参照。悪友なんだけど後に妻=沙織の紹介者)や他の彼女無し野郎どもと、新宿のサウナで夜通し大貧民にいそしむくらいは、そう思っていた。

なんかきっかけがあったら、俺、ホモに、、、無いな、ぞっとするわ。

そんな傷心の俺に、例によってA男が悪~い相談を持ちかけてきた。

「乱交パーティー」

当時、そういう言葉は、少なくとも表だっては無かったと思う。

俺の書いてきた話は全て、webはおろか携帯電話さえ無かった時代のこと。

男五人女六人の見知らぬ男女がホテルのスィートルームに集まって1日交わる、そんな説明だったと思う。

今の商業ベースのパーティーじゃない。

素性は明かせないが、全員、ほぼ初めての素人なんだと。

軽く合コン行こうぜみたいなノリで「たまには、恋愛ってのを忘れて、楽しんでみようぜ!」とA男が、悪~い顔をした(でも、根底で俺のバカ修羅場を気遣ってくれてることは嬉しかった)。

よほどの伝手がないとそんな話、舞い込んで来ない時代なんだけど、あいつがそんな話を持ってこれるのは当たり前って思えるくらいには、俺たちは表にも裏にも微妙な仕事をしていた。

言っておくけど、当時はコンプライアンスなんて言葉、コの字もなかったんだから。

会社には交際費なんていうワケわかんない経費とかタクシー券なんてのもあって、それをゲットするためだけに「早く役職につきたい!」とか思っていたんだ(役職ついたころには何も無かった)。

俺にしたって、地上げで知り合った右翼のおっちゃんから、

「に~ちゃん、面白い話があるんだけど乗らない?」

とか言われて、A男と(面白いけど書けない)。

閑話休題。

⚪万円という当時なら、吉原でもA級のオニキとやれんな~という金額をA男に預けてから、しばらく時間が立っての呼び出しで、

俺とA男は会場である渋⚪の某高級ホテルを目指していた。

「女六人だっけ?今さらだけど、俺多分二回が限度だぜ?お前と違ってさ。よく分かってると思うけど。」

まとも恋愛以外のそっち系で、こいつが俺のことで知らない話はほぼ無い。まあ俺もだけど。

A男「ああ、実は、今回は、お前には言ってなかったが俺たちにはその場での重要任務がある。」

「今回もだろ!バカタレ!!」

そんなことだろうと思った。

そうやって、持ちつ持たれつお互いを利用し合うのが俺たちの真骨頂。

話を聞くと、要は、合コンの盛り上げ役みたいなものだな。

A男曰く「合コンと違って、みんなやる気満々でいるはずだから、まだまし。ただ始まる前が長いと白けるから効率的に。」

と、しれっと俺メインA男サポートの役割分担を指示してきた。

「てめえ!」

A男「いつものことだろ?アクター。」

アクター=役者、

こいつは合コン場や商談での俺のスタイルをそう呼んで重宝する。

いつもの合コンとは違うだろう!とは思ったが、実際のところ、このパーティーは、本来、俺らみたいな若造が、⚪万円くらいのはした金では参加出来るようなものではないらしい。

「なんだよ、結構、ヤバい橋なんじゃん。」

A男「スリルだろ?それとな、お前にはもう一つ任務があるんだ。」

男側で俺たちが盛り上げ役を承っているように、女側でも盛り上げ役が一人いるとのこと。

初期の盛り上げの仕上げとして、その女と口火を切ってセックス部屋に行ってくれと。

A男「で、ここからが本題」

「まだあんのかよ!」

その女とセックスを続けて、女を出来るだけ他の男と交わらないようにして欲しいと。

A男「連戦するより、そのほうが得意だろ?遅漏アクター。」

どうもその女、主催者筋の女らしく、主催者としては、本当は参加させたくはなかったらしい。

本人はどう思っているか分からんが。

「重要な質問がある。その女の容姿を教えろ!!」

A男「スレンダーなスーパー美女、40歳。」

スレンダーは良い。

こいつは、俺の趣味は良く知ってる。

はずだけど、40歳!?。

俺、ロリ系好き。

「てめえ、騙したな!!」

A男「おっと!多分、騙されて良かったと言うと思うな~。」(笑)

「、、、、、」

⚪万円の投資だぞ~。

俺はなんとしても後日、こいつから回収することを心に誓って、会場に向かった。

そこには天女がいた。

正直、ガン見して、気づかれてあわてて目を反らした。

ふっと漏れた微笑で、俺のはガン立ち。

そりゃ今ならね、40歳で美しい人なんて、当たり前にいると思う。

沙織?沙織なんかはっきり言って、出会った頃よりもっと綺麗に。

いや、

話が違うな。

あの頃はね、ほんのわずかな例外を除けば、40歳はおばさん。おばさんはおばさん!だったんだけど。

彼女はさ、なんと言うかさ。

みんな芸能人とか直接見たことあるかな?

あの、男をすうっと引き込むような魅力。

目だよね。あと独特な雰囲気。

魂吸いとられそうな目を持った女性がいた。

他の女性も、綺麗な人ばっかだったんだけど。

なんなら、本当にあの人が40歳ならは、多分、年齢的には一番上になるんだろうな~という感じなんだけど、あの人の別格感は凄かった。

この女を俺のもとに、一夜、引き留めるの?無理ゲーじゃね?とA男を見た。

な?騙されて良かっただろって感じで、A男が笑う。

これはお金の回収は出来ないなあ、と思わざるを得なかった。

いざパーティーが始まっちゃうと、この女性=ミキさんと言っていた偽名かも知れないけど、の機転、頭の回転は凄かった。

最初の自己紹介イベントから、女性側のサポートに回ったミキさんは、個人情報がさらせない中でのギリギリのリアル感と魅力的な性癖情報を各女性に上手に話させていく。

男側からすると、どの女もむしゃぶりつきたいような背景の出来上がりだ。

(ちなみに男側のサポートはA男。こいつ、あい変わらずこういうこと天才。)

簡単なゲームなんかで場をサポートして、いよいよの口火。

俺がミキさんを連れて、寝室の一つに行くときの、野郎どもの殺気だったこと。

「早く終われ!」

「死ね!」

とか思われてんだろうなあ。

無駄だよん。

お前らにチャンスは渡さない。

多分ね。

(A男は小さくサムズアップしていた。)

___

「来て、、」

と言われてしまえば、若造の俺に逆らう術はない。

せめてもの抵抗でむしゃぶりつかないよう唇をついばみなから、片手をうなじから耳のうら、片手を鎖骨まわりに。

ゆっくりと口を開かせていき、ミキさんの舌に取りついていく。

長いDEEPキスのさなか、ふっと離れた唇から、甘い吐息がこぼれる。

なんかこっちも一撃で昇天しそうなんだけど、非現実感も半端ない。

ガウンの中に指を忍ばせると、形の良さそうな乳房に取りついた乳首が、すでに固く気持ちの良さを主張している。

太ももをすっと撫で上げなから蜜壺にたどり着くと、そこは既に蕩けきっていて。

「来て?」

俺は、前戯もそこそこにゆっくりと腰を沈める。

俺にとって、実はこの瞬間は恐怖なんだ。

痛いよ!俺を裏切った彼女の声が頭に響く。

だけどさ、深々と貫く俺の怒号に、ミキさんの体が一気に硬直したんだ。

「ああぁ~!」

反りかえった彼女の体が大きく痙攣する。

手応えを感じた俺は抽挿を開始する。

最初は一定のリズムで俺のを馴染ませるように。

何かに耐えるような仕草のミキさん。

「う、、う、、ああぁ」

キスから漏れた甘い吐息とは違う、どこか余裕の無い吐息。

俺はそのまま腰をふる。

初めて見せるミキさんの美しい苦悶の表情。

長い髪を汗で顔に体にまとわりつかせた彼女。

いやいやと首を振りながら、俺の体を弱々しく押し退けようとしてくる。

「舌を出して。」

彼女の唇が開いていく。

俺は彼女の舌を絡めとった。

そして、その密着した腰を一気にグラインドする。

「ー!ー!」

一気に硬直した彼女がガクガクと震えはじめた瞬間、俺は唇を離した。

「ああ~いく~」

世の男どもをまとめて昇天させそうな天女の嬌声が彼女からほとばしった。

さすがの俺も陥落寸前、抜いて腹に出そうとした俺の腰を彼女のしなやかな足が絡めとる。

「お願い、中で出して、、、」

甘い、甘過ぎる懇願。

俺に抵抗する術はなかった。

「あぁ~!!だめぇ、、、」

俺の爆発を子宮で受けとめきった彼女の膣が俺の怒号を締め付ける。

彼女の意識が混濁していくのを感じながら、俺の怒号は縮まない。

「あぁ、凶悪なものをお持ちなのね、、、」

彼女の意識が戻ってくるのを、俺は抜かずに待っていた。

彼女が話しが出来る、それでいて決して現実には戻さない、ゆっくりとした甘い抽挿。

「ああぁ、あぁ」

「奥が感じるんですね」

「あぁ、そう、奥が良いんです。あなた。」

「じゃあ」

俺は未だ硬い怒号を一旦抜いた。

「うぅっ」

切なげな表情の彼女。

俺は、何の変哲も無いローターにコンドームを被せて、彼女の蜜壺に忍ばせる。

そして、子宮口が充分に下がって来ているのを確認して、中くらいの大きさのバイブで彼女を貫いた。

「あ、あうぅ、な、何が?」

ローターとバイブのスイッチを同時に入れる。

「ああっ!!」

彼女の中で2つの異物がぶつかり合い、不規則な衝撃を発している。

跳ね回って逃げそうな彼女の太ももを、俺の足で縛り付けるように押さえつけ、形の良い乳房から、天に届きそうに反り立った乳首に取りつき、甘い嬌声を紬ぎ続ける彼女の唇をふさいだ瞬間、俺はローターとバイブの振動を最大にした。

華奢な彼女の体が、俺の手の足の中でのたうちまわる。

でも離さない。

全身を震わせ続ける彼女が再び混濁の海に落ちるまで。

「あ、、、あ、、、?」

混濁から戻りつつある彼女に優しくキスをする。

舌を絡めた彼女が俺に腕を回してくる。

一通り甘いキスを楽しんで、俺は再び、ローターとバイブのスイッチを入れる。

「あぁっ!いやぁー。」

彼女の嬌声は麻薬のように男の股間を刺激する。

俺はもう唇をふさがない。

「許して~助けて~」

逝き続ける彼女が意識を失う。

そして目覚めた彼女を再び追い込む。

何度も何度も。

俺の今日の使命は、彼女を俺のもとから離さないこと。

俺は使命を忠実に実行した。

「身体がばらばら。ひどいひとね。」

何度かの逢瀬の後、俺は、彼女から、ローターとバイブを外した。

完全に動けなくなったような彼女の体を抱きしめ、俺の手の中に拘束する。

「若いうちから、こんなセックスを覚えたらいけないわ。あなたの奥さん、過労で死んじゃうわよ」(笑)

「俺なんか、結婚出来るかも微妙ですよ。

この間も彼女に振られたばかりですしね。」

「あなたが?」

俺は、不倫した彼女の話しをした。

何故か俺の抽挿を苦痛に思う女性も存在する。

それも結構いるんだと。

多分、俺は寝取られたんだと。

でも、今日はあなたが感じてくれて嬉しかったと。

「あなた、自分のベニスが大きいことを分かってないの?」

彼女はとても奥が感じると、でも世の中には奥がそれほど感じない女性もいるのだと。

そんな女性にはあなたのベニスは苦痛かも知れないと。

「初めて若い女性とセックスするときは、ベニスの根元に二本指を掛けなさい。それでその子には、普通のセックスになるはず。そして、折を見て指を外してベニスを奥に差し込んでみるの。それで感じる子があなたのベストパートナーになるはずよ。それとね、、、。」

彼女は前戯のノウハウも教えてくれた。

俺は彼女に一つ一つそれを試した。

彼女は苦悶の表情と甘い吐息を漏らしながら付き合ってくれた。

俺は彼女を逝かしてしまうよりも、ギリギリまで追い込むことに注力し始め、彼女は「ひどいひと!」と俺を罵りながら付き合ってくれた。

長い長い時間が流れた。

「他のかたに抱かれなくて良かったのですか?」

「どの口が言うの?」(笑)

彼女がいたずらっぽく微笑む。

「中に出してしまいました。すみません。」

「今さらね。でも内緒よ?」

「、、、、」

「大丈夫よ。私は子どもが出来ないから。」

「、、、そうなんですか」

「私の夫はね?、、、いいえ、、、」

彼女は泣き笑いのような表情を浮かべて、言葉をつぐんだ。

「ミキさん」

「、、、最後くらいは、年上のお姉さんらしいところをみせましょうか!」

「ミキさん!?何を!」

突然、彼女が俺の怒号を口に含んだ。

その瞬間、後頭部に白い衝撃が走って、意識が混濁していく。

「あぁっ、あぁっ」

俺は先ほどまでの彼女のようによがった。

彼女の片手が俺の精子袋に、片手が乳首に取りつく。

反り還る俺の身体。

もう駄目だ。

ゾクゾク感がピークになって、一気に射精感が来る。

「もう駄目だ、出ます!」

俺はミキさんに言った。

するとミキさんは舌をあらん限り出して・・・まるで犬がご主人様のほっぺを一生懸命に舐めるように根元から亀頭まで頭を小刻みに縦に振ってべロンべロン舐めだした。

最初の放出感が来た瞬間、彼女は俺を一気に吸い上げた。

魂の一滴まで吸いとられる感覚。

あの射精感はやばい。

俺はあまりの気持ち良さに腰がビクンビクン跳ねて、全身ガクガク震えながら意識が飛んだ。

もう動けなかった。

頭をバッチんバッチん叩かれて、俺は乱暴にA男に起こされた。

「ミキさんは?」

A男「あぁ、彼女は主催者さんが連れて帰った。」

「じゃあ」

A男「あぁ、お前は使命を完遂したよ。ただな、

彼女を抱けなかった野郎どもが不穏なんでな。俺たちはここいらで逃げたほうが良さそうだ。」

電車の止まった深夜、俺はタクシーでの帰宅途中(いつものようにA男の寮に泊めてもらった)、このパーティーの真の意図をA男に聞いた。

主催者さんとミキさんが子どものいない夫婦であること。

主催者さんがED気味で、でもミキさんが他の男に抱かれているのを見ると興奮して復活するんだと。

夫はそれで乱交パーティーを企画して、ミキさんはそんな夫のために乱交パーティーに参加するんだけと、ミキさんがメチャクチャにされるのを防ぎたい主催者さんが、A男に頼み込んできたのだと。

「自分でやれよ~」

A男「バッカ!俺は自慢じゃないが早いんだよ。お前みたいに出来るか~!」

「回数は凄いのにな!」

ひとしきり笑った後、俺は言ったんだ。

「夫婦もいろいろあるんだな。その形と言うか愛しかたと言うか。」

A男「ミキさんのところだけじゃないぜ。今回の参加メンバーの中には、刺激を求めて夫婦で参加してたり、夫公認で奥さんだけ参加してるのもいるのよ。」

A男「お前には言ってないけどな。あの部屋にはところどころビデオカメラが仕込まれていてな。参加者が希望したらテープのダビングが貰えるんだよ。ま、お前はミキさんが相手だったからテープは貰えないけどな。でも主催者さんはお前に感謝するだろうな。」

夫婦のいろいろな形、、、。

俺の中で、俺を裏切った先輩親子の幸せそうな朝食風景が浮かんで消えていった。

時間が流れていく。

どうも主催者さんから、見込まれたのか、たまにA男を通して、訳あり奥さんのお相手仕事が入るようになった。

ミキさんの教えを忠実に守り、俺は、彼女達を追い込んでいく。

大体は、とっても綺麗な奥さんがお相手なんだけど、ミキさんほどの鮮烈さは無くてさ。

もっとも俺くらいの男は、結局、掃いて捨てるくらいいるから、だんだん依頼の頻度は減っていってさ。

まあ、俺、一晩二回が限度だし(笑)。

その後、ミキさんには、二度と会えなかったよ。

俺もA男も表の仕事が増えちゃって、バカの機会は激減してきてさ。

それでも表の仕事でもあいつとの接点は凄いからさ。

忙しいよ~、ってたまにお酒飲んで愚痴りあってさ。

なんかちょっと穏やかだな~とか笑い合ってた。

「社員総会?」

A男「そう、総代として参加してくれや。」

なんか久しぶりにA男から、固そうな依頼が舞い込んできた。

何でも相互会社の株主総会みたいなものらしい。

契約者も社員扱いされるんだって。

俺、一応、こいつの会社の保険契約者。

「で、俺はぼけっと寝てれば良いのか?」

A男「ばっか、お前にそんな楽させるか。総代の中には代表者質問を行うやつが要るんだよ。」

「それが俺?めんどくせ~。」

A男が言うには、原稿も作るし当日のサポートスタッフも配置する。

終わったら、会社の経費で、綺麗なね~ちゃんのいる店でたらふく飲み食いさせてやる、、と。

お前が経費で行きたいだけなんじゃないの?

「お前の依頼ならやるけどさ。俺がキャバクラとかホステスとか苦手なの知ってるだろ?終わったら、お前と上手いもの食べに行くほうが良いなあ~。」

A男「それは友達がいのあるセリフだなあ。う~ん。まあ、まかせろ!」

なんやかんやの当日、まあ、一番良い背広を着こんで、俺は会場に向かった。

受付で名前を告げてしばらくすると、若い女性社員が、スラッと着こなした紺のスーツ姿でにこやかに近づいてきた。

「⚪⚪⚪み⚪⚪様ですね。いらっしゃいませ。本日のサポートをさせていただきます早見と申します。」

アナウンサー?いやもう少しトーンが高いかな?心地よい声が話しかけて来る。

控え室まで同行しながら、本日のスケジュールや原稿、発言タイミングのバックアップなどをてきぱきと教えくれる。

「じゃあ、総代終了までよろしくね。早見さん。」

「こちらこそです。、、、その後もですが」

「え?」

彼女が言うには、終わったら俺の接待の名目で飲み食いするからお前も付き合えと、A男から宣われていると。

「先輩強引なんだから、私はホステスじゃない!って言ったんですけどね。」

A男先輩に逆らえる社員は課にはいないんですよとちょっと困ったように話す彼女に、

「じゃあ、あいつが経費切るときに目を剥いちゃうくらい高いやつ飲み食いしちゃおうぜ。」

「あ、それ良いかも。」

ひとしきり二人で笑った後、涙を拭くような仕草をした彼女が言った。

「本当ですね。」

「え、なにが?」

「先輩が言ってたんですよ。あいつは人の心が分かるやつだから、決して不快な思いはしないよ、保証するって。」

「、、、、、」

A男、お前ってさ、本当に俺の好みわかってんのな!

「お名前、、、」

「はい?」

俺は彼女の名前を聞いた。

これから数時間のパートナーのフルネームが分からないのは味気ない、総代権限で教えてくれと。

彼女は、まあ!っと声をあげた。

お若いのにお上手ですねと。

いや君、そのロリ顔、幾つだよと(笑)。

こほん、

と彼女は姿勢をただした。

「では、改めまして、早見沙織と申します。

本日はよろしくお願いいたします。」

その笑顔を俺は一生忘れない。

その日の数時間のパートナーは、俺の生涯のパートナーになった。

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