「毛虫」と呼ばれた僕に天使が現れた

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僕は生まれてから身長も、体重も、体力も、勉強の成績も、家庭の経済状況もいわゆる〈平均的〉な人生を歩んでいましたが、中学校時代の序盤くらいから〈身体に大きな変化〉が現れました。

身体中が一気に毛深くなり始めたのです。

髭や二の腕や脛はもちろん、胸毛・腹毛・背中や尻や肩までもびっしり生えてきました。

僕の肌は男のわりにかなり白く、それも相まってか一本一本が太く黒々とした体毛が余計に目立ちます。

最初の内はそこまで気にしないようにしていましたが、ある日から僕の人生は一変します。

小学校時代から短距離走が得意だったので中学時代は陸上部に所属していましたが、ある大会でのそれは起こりました。

皆様もご存じの通り陸上選手のユニフォームは肌を大きく露出するので、僕の毛むくじゃらの身体を多くの人に晒してしまいます。

100m走の予選で僕の番が来て立ち上がった時、後ろの組の人達の声が聞こえてきました。

「うわ、アイツ毛深ぇ!!」

「マジかよ!気持ちわりぃ!!」

「毛虫かよ!!」

と、笑い声のような悲鳴のような声が聞こえました。

その予選では通過タイムがギリギリ8位で初めて決勝に進出しましたが、僕は誰にも言わず棄権して一人で家に帰りました。

みんなが見ている前でもう一度この毛むくじゃらの身体を晒すのが耐えられなかったからです。

僕は自分の部屋で〈毛深い〉とか〈気持ち悪い〉とか言われて笑われたのが悔しくて、何よりも

「毛虫」

などと人ですらない呼ばれ方をされたのが悔しくて悔しくてずっと泣いていました。

誰にも言わずに帰ってきてしまったので学校から連絡が来て親にも問い詰められましたが、本当の事が言えず

『急にやる気がなくなった。飽きた。』

と訳の分からない強がりを言って、母からは叱責され父からビンタをされました。

僕は

『お前達がこんな身体に産んだからじゃないか!』

と言いたかったのですが、本当の事が知られる事が嫌でしたし、両親もそうしたくてした訳ではない事は分かっているので何も言えませんでした。

両親が気を使ってなのか、僕の兄にこの件を委ねて兄も僕に色々声をかけてくれていたのですが、

僕と違い全然毛深くない兄になど僕の気持ちが分かってたまるかと、ひたすら無視を繰り返していたら兄も愛想を尽かし僕に話しかけなくなってしまいました。

世界にたった一人の兄弟とも溝が生まれてしまった出来事でした。

翌日からは部活にも参加しなくなり、色々ありましたが省略しまして最終的には部活を退部しました。

そんな僕は長袖などの皮膚を隠せる服を不自然ではなく着られる冬が大好きでした。

逆に夏は大嫌いです。

どんなに暑くても長袖は欠かせませんし、水泳の時間も理由を付けて休んでいました。

ですがある夏の日に半ば強制的に水泳に参加せられた事がありました。

その時に僕の毛むくじゃらの身体を見た女子の、まるで気持ち悪い物でも見ているかのような表情は今でも忘れられません。

僕は出来るだけ肌を見せない中学校時代を卒業し、高校時代は省略しますが中学校時代と同じく出来るだけ肌を見せずに過ごしました。

そんな自分の人生に嫌気がさし、僕は〈ある計画〉のために動き出しました。

まずは必死に勉強し、そのお陰かある程度名前が知られている国立大学に進学し、楽しいキャンパスライフもそっちのけでバイトに明け暮れ、就職活動も頑張り地元ではソコソコの企業に就職出来ました。

そしてバイトと仕事で貯めた資金とローンを合わせて数百万円の全身の永久脱毛を行いました。

私が行ったのは〈針脱毛〉と呼ばれるもので毛穴に直接針を刺し、針から直接熱を加えて毛根を死滅させるやり方でとても痛かったのですが、

『この苦痛を乗り越えられれば、この忌々しい毛から解放される』

と思い、2年もの期間を耐え抜きました。

…ですが僕が思っていた程効果が無く、以前よりは薄くはなりましたが全身の剛毛は処理出来ませんでした。

『あんなに金をかけたのに…』

これ以上続けると人生を棒に振るくらいの金額を投じてしまうことになるので脱毛は諦めました。

それは人並み程度には持っていた〈結婚への憧れ〉も諦めた瞬間でした。

ここまでお読み頂いた皆様もお察しの通り、ここまで彼女いない歴=年齢の童貞です。

『せめて初体験だけでも』

とソープに行ったのですが、相手の女の子の接客態度が悪く、服を脱いだ時に露骨に気持ち悪そうな顔をされた時、

〈中学時代の水泳の時間〉でのあの女子の表情を思い出し、何もせずに店から出ました。

その時にボーイさんに理由を聞かれましたが、自分の事を話したくなかったので

『急用が出来た』

とだけ言って店を出ました。

部屋に戻り

『あの女の子はきっとお店の他の女の子やあのボーイさんに、僕が毛深くて気持ち悪かったとか言ってるのかな…』

と思い、いい大人でしたが布団を被って大泣きしました。

僕はそれが原因でソープを始め風俗店にも怖くて行けなくなり、〈金の力を使った初体験〉でさえも望みが絶たれました。

気が付けば年齢は29歳を迎えていました。

「童貞のまま30歳を超えると魔法使いになれる」

なんて噂を聞いた事がありますが、

『僕なら魔法使いどころか大魔導士にさえもなれそうだな…』

なんて自分で自分に皮肉を浴びせていました。

そんな僕でも社会との繋がりは持ちたかったので、某SNSでのオフ会等には参加していました。

もちろん自分の肌は見せなくても良いような企画限定で。

ある日某SNSのコミュニティでカラオケのオフ会を行うと通知がありました。

時間もあったので参加したのですが20人を越える中々の人数でした。

某カラオケ屋の大部屋を借りての大騒ぎ。

このカラオケの企画は時間設定は忘れましたが最終的には8時間くらいやっていた気がします。

僕は歌唱力には自信がありました。

事実その時のメンバーの中では絶対に一番上手かったと自負出来ます。

偶然を装ってその時のメンバーの中でも一番のイケメン君と同じラブソングを入れて、自分の歌の上手さをアピールしたりもしました。

自分より遥かに上手くラブソングを歌う僕に怪訝な顔をするイケメン君に

『この瞬間だけでも優越感に浸らせて下さいよ…』

『どうせ恋愛経験のない僕が歌うラブソングなんて音程が取れているだけの感情スカスカの歌ですから…』

『そこにいる可愛い女の子も最終的には君みたいなイケメン君が持っていくんでしょ?』

と心の中で散々毒づいていました。

終了時間まであと2時間程ありましたが、飽きてきたのでメンバーには用事があると言って帰ろうと思いました。

しかしカラオケ店の出口の前まで来たところでカラオケ店に一人の女性が入ってきました。

彼女の名前はネネ。

ですがその時のメンバー間では某SNS内でのハンドルネームで呼び合っていたので、彼女の名前も本名ではないでしょう。

ちなみに僕は〈無印不良品〉と名乗っていたので、みんなには〈無印さん〉と呼ばれていました。

身長は160cmくらい、全体的にスリムボディで、顔は中条あやみのような〈可愛い〉と〈綺麗〉の良いトコ取りのような顔で、後で知る事になるのですが年齢は26歳でした。

天使に出会ったような感覚でした。

思えばその瞬間に僕は一目惚れしていたのかもしれません。

さっそく他の参加メンバーの男達にネネちゃんは囲まれていました。

どうやら彼女は看護師さんで、勤務が早く終われたので飛び入りで参加したそうです。

帰ろうかと思っていましたが用事が無くなった事にして残る事にしました。

大部屋に入ると

「遅ぇよアヤミ!」

との声。

声の主は先程のイケメン君でした。

嫌な予感がしました。

そしてその予感は当たっていました。

『まぁそんなモンだよね』

僕の恋は10分程で終わりを迎えました。

僕が得られたものと言えば、〈歌唱力で得た僅かばかりの優越感〉と〈ネネちゃんの本名がアヤミちゃんというもはや不要な情報〉だけでした。

※本当はネネちゃんの本名はアヤミではありませんが、中条あやみ似なのでアヤミちゃんにします。

本当はすごく帰りたかったのですが、帰る理由を自ら潰してしまったので最後まで残りました。

長いカラオケが終わり店を出る前にトイレに寄った後に先程までの大部屋を見ると、アヤミちゃんが一人で残っていました。

何をしているのかと見ていると、アヤミちゃんはみんなが飲み食いしていた皿やグラスをキレイにまとめて、明らかに汚れている箇所をふき取り、ソファ等に忘れ物がないかを確認していました。

恋愛経験ゼロの僕はかなり性格が屈折してしまっており、

〈男女問わず美形な人は何をしても許されると思っているクソみたいな性格の人が多い〉

と結構本気で思っていたので、このアヤミちゃんの行動には心が打たれ何か申し訳ない気持ちになりました。

せめてもの償いの意味を込めて僕も一緒に片付けと忘れ物の確認をすると、アヤミちゃんは

「ありがとうございます。」

とニッコリと笑顔を見せてくれました。

本当に天使のようでした。

翌日自分のSNSのマイページを見ると、アヤミちゃんから友達の申請(フォローってヤツですかね?)とメッセージが入っていました。

「昨日はお片づけを手伝ってくれてありがとうございました。良ければ友達に入れて下さい」

みたいな内容でした。

当然申請はOKし、僕の〈友達リスト〉にはアヤミちゃんが追加されました。

それからは別のカラオケやバーベキューなどの企画に参加した時に、アヤミちゃんを見かけるようになりました。

アヤミちゃんは彼氏持ちではありましたがやはり取り巻きは多く、バーベキューの時は沢山の男達に代わるがわる質問攻めのようなものを受けており、相手をするのが大変そうでした。

対する僕はモテる訳もなく暇を持て余していたので、仕事を探しては肉を焼いたり、足りない物を買い出しに行ったり、片付けをしたりと暇潰しをしていました。

アヤミちゃんも根は働き者なので買い出しや片付けはよく手伝ってくれて、僕とはその時によく話をするようになりました。

みんなはアヤミちゃんを〈可愛い〉や〈綺麗〉や〈スタイルが良い〉と褒めている中で、

僕は下心がないと言えば嘘になりますが、持ち前の毛深さのせいですっかり恋愛に対して臆病になっていましたし、そもそもアヤミちゃんは彼氏持ちでしたので、

『こんなに可愛い女の子に可愛いって褒めないのは失礼かな?』

とは思っていましたが、少しばかりの下心をアヤミちゃんに気付かれたくなく、〈頑張っているね〉とか〈気が利くね〉みたいな当たり障りない言葉で褒めるようにしました。

そんな感じでSNS関係の友達と遊んだりしている内に運命の日を迎えました。

僕の30歳の誕生日です。

この日は部屋で一人晩酌をしており、テレビを見るとハリーポッターの映画が放送されていました。

映画を見終わった後

『エクスペクト・パトローナム!』

と唱えてみましたが、何も起きませんでした。

どうやら

「童貞のまま30歳を超えると魔法使いになれる」

という噂はウソだったようです。

大魔導士への道も絶たれた僕はクリスマスも当然一人でした。

僕はクリスマスとバレンタインと大晦日の日は、決まって漫画喫茶で日付が変わるまで過ごすのを毎年のルーティンとしています。

漫画喫茶の中で漫画を取ろうとしたら、同じタイミングと同じ漫画を取ろうとした美女と手が触れ合う…

なんてイベントも起きる訳もなく30歳のメモリアルイヤーを迎えたクリスマスは、〈一人満喫で北斗の拳全巻読破〉という思い出だけでした。

大晦日の朝、SNS関係の友達から初詣に誘われました。

当然参加です。

年末のカウントダウンは毎年のルーティン通り、〈一人満喫で金田一少年の事件簿全巻読破〉で過ごしました。

正月の昼下がり、僕は車を走らせメンバーを迎えに行きました。

駐車場が確保出来るか分からなかったので、1台で行くためにメンバーの中で1番大きいSUVの車の僕が車を出す事になったからです。

待ち合わせの24時間営業の大型スーパーに行くと、メンバーの中にアヤミちゃんがいました。

聞かされていなかったので驚きました。

あのイケメン君とは初詣には行かないのでしょうか?

神社に到着し、みんなは

「今年は何お願いしようか?」

みたいな事を言っていましたが、僕のお願いはいつからか毎年同じになっていました。

神社で自分の番が来ました。

『贅沢は言いません。悲しい気持ちになりたくないです。』

僕のお願いは毎年これだけです。

初詣が終わったので大型スーパーに戻り解散する事になったのですが、

行きでアヤミちゃんを乗せた車の女の子と家の方向が全然違うので、家の方向が同じ僕の車でアヤミちゃんを送る事になりました。

女の子と二人きりで車に乗るなどこれまでの人生でなかったので、緊張で手汗がスゴかったのを今でも覚えています。

するとアヤミちゃんが

「無印(僕)さん、時間があるならもう少しだけ遊びませんか?」

と言ってきました。

当然僕は暇だったので少し遊ぶことになりました。

ゲームセンターに行ってホッケーやメダルゲームをしてとても楽しかったです。

そして遊んでいる内に夕飯時になったので、ファミレスで夕飯を食べました。

終始緊張しっぱなしでしたが、これを〈デート〉と呼ぶのなら

『今日は人生最良の日だ』

と幸せな気持ちになりました。

一生分の幸せを噛み締めながらアヤミちゃんを家まで送ると、

「無印さん、ウチに上がっていきますか?」

とアヤミちゃんが言ってきました。

『さすがに家まで上がったら○○(イケメン君)に悪いよ。』

と断りました。

アヤミちゃんは不思議そうな顔で

「○○ならもうずっと前に別れましたよ?なら大丈夫ですよね?」

と言われました。

言われるがままにアヤミちゃんのワンルームの部屋に通され、用意された座布団に座らされました。

童貞って怖いですね。

この時点でフル勃起ですもの。

何か変な汗もかいていましたし…

しかしエロい展開にはならず、しばらく他愛もない雑談が続きます。

30分程話した後

『じゃあ』

と帰ろうとすると、アヤミちゃんが

「無印さん、私の名前ってアヤミっていうんです。」

と言ってきました。

僕は知っていましたが、僕は今までアヤミちゃんをハンドルネームの〈ネネちゃん〉と呼んでいたので、僕が知っている事を知らなかったようです。

「これからはアヤミって呼んで欲しいです。無印さんの名前も教えて欲しいです。」

と言われました。

『…僕はトオルだよ。』

とSNS関係の人には初めて本名を明かしました。

「じゃあ…トオルさん、もう帰っちゃうんですか?」

日本語としての意味は分かりましたが、

『僕が予想している事と違っていたら大変な事になる』

と思い黙っていると

「んもう!」

と言いながらアヤミちゃんが僕にキスしてきました。

もちろん僕のファーストキスです。

僕は2秒くらい意識が飛んでいました。

よくギャグ漫画や恋愛コメディに出てくる頭の上で

ボン!

って大きな湯気が出るヤツ。

アレって本当にあると思いました。

アヤミちゃんは僕を抱き締めながら、舌を僕の口にドンドン入れてきます。

僕の口の中でさっきまでアヤミちゃんが飲んでいたミルクティーの味がしました。

キスの仕方も分からない僕はアヤミちゃんの舌の動きに合わせて舌を絡ませる事しか出来ませんでした。

するとアヤミちゃんが僕の服を脱がせようとしてきました。

僕はアヤミちゃんから身体を放しました。

「ごめんなさい。嫌でしたか?」

…とんでもありません。

こんな僕がアヤミちゃんみたいな素敵な女の子とそんな事出来るなんて〈千載一遇〉どころか〈億載一遇のチャンス〉と言っても言い過ぎではないと思います。

でも、僕には出来ません。

それは僕の醜い毛むくじゃらの身体を見られるという事と同じ事だからです。

でも目の前には少し泣きそうになっているアヤミちゃんがいます。

理由は全く分かりませんが、キスまでしてくれたんですから僕に好意を持ってくれている事くらい、いくら恋愛経験のない僕でも分かります。

そして女の子から行くのは、きっと男から行くよりずっと恥ずかしいだろうし勇気がいると思います。

ましてやそこで拒否されたのでは女の子のメンツなど丸潰れでしょう。

そして僕は今まさにそれをしようとしています。

僕はアヤミちゃんが大好きです。

キスをされたからじゃなくて、一緒に遊んで楽しかったし、雑談も楽しかったし、みんなに気を使えて働き者なところもあるアヤミちゃんがずっと前から大好きでした。

そんなアヤミちゃんに〈気持ち悪い〉と思われるのは耐えられない苦しみです。

でも、アヤミちゃんに恥をかかせて泣かせるくらいなら僕が気持ち悪がられた方がマシです。

心の中で

『さようならアヤミちゃん』

と思いながら服を脱ぎ上半身裸になり、醜い毛むくじゃらの身体をアヤミちゃんに晒しました。

『これでアヤミちゃんから断ってくれれば、アヤミちゃんは恥をかかずに済む』

と思っていると、

「トオルさん…」

と言って僕に抱き着いてきました。

『…ん?』

「…え?」

『…ん!?』

「…え!?」

こんなラリーがしばらく続きました。

『気持ち悪くないの?』

「…何が?」

『この身体…毛むくじゃらで…嫌じゃないの?』

「…全然嫌じゃないですけど?」

とアヤミちゃんは僕の毛むくじゃらの胸に頬をショリショリとすり寄せてきました。

情けない話ですけど、僕はこの瞬間涙をボロボロ流して泣いてしまいました。

突然泣き出した僕に戸惑っているアヤミちゃんに今までの人生を、

毛深い事がコンプレックスである事、

水泳の時間に女の子に気持ち悪がられた事、

風俗に行ったけどプロの女の子にまで気持ち悪がられた事、

お金をかけて脱毛しようとしたけどダメだった事、

今まで自分にも、自分を見る人にも不快な気分にさせないように出来るだけ肌を見せないように生きてきた事、

身体を晒すユニフォームを着るのが苦痛で陸上を辞めた事、

そして「毛虫」と呼ばれた事、

誰にも言えずにいた悩みを泣きながら全て洗いざらいアヤミちゃんに話しました。

その間アヤミちゃんは何も言わずにウンウンと頷いて僕の話を聞いてくれました。

話し終わって泣いている僕をアヤミちゃんは優しく抱きしめてくれて

「今まで大変だったんですね。辛かったんですね。頑張ってたんですね。」

「他の女の子は分かりませんけど、私はトオルさんの事、気持ち悪いなんて思いませんよ。」

と言われて、今度は

『人間として認めて貰えた』

と思い、声を出して泣いてしまいました。

泣くのが落ち着くと

「お風呂行きましょ♡」

と言われました。

戸惑う僕に

「一緒に入ってくれないの?♡」

と言われ一発K.O。

言われるままに風呂へ…

全裸になってモジモジしている僕に、すぐに全裸になって風呂へ誘うアヤミちゃん。

どっちが男でどっちが女なのか分かりません。

アヤミちゃんの身体はとても綺麗でした。

白い肌に、スレンダーな身体にはちょうど良いBカップくらいのバスト、綺麗に整えられたアンダーヘヤー。

童貞の僕には十分過ぎるくらいの刺激でした。

当然フル勃起状態でカウパーまで出てしまっていました。

アヤミちゃんはそんな僕に追い打ちをかけるように

「洗って♡」

と身体を差し出してきました。

ボディソープを手で泡立てて恐る恐るアヤミちゃんの身体に塗り込んでいくと

「くすぐったいよ~♡」

と身体をモジモジさせ、僕はこの仕草に悶絶しそうになりました。

アヤミちゃんに言われるままに、首、肩、背中、腹、胸、お尻、そしてマンコまで、気絶しそうでしたが無心になって洗いました。

「次は私の番ね♡」

とアヤミちゃんが僕の身体にボディソープを付けてくれました。

毛深い身体には少量でも見事に泡立ちます。

アヤミちゃんの時と同じように僕の首、肩、背中、腹、胸、お尻、そしてチンチンに泡を塗り込んでくれました。

情けない話ですが、僕はその刺激でイッてしまいました。

そんな情けない僕にもアヤミちゃんは

「出ちゃったのがお風呂で良かったね♡」

と笑って精子を洗ってくれました。

風呂から出て身体を拭くとアヤミちゃんは全裸のままベッドに横たわり

「トオルさん、しよ♡」

と誘ってきました。

どうしていいか分からず、僕は童貞である事を告げると

「うん、さっきのお話しを聞いていたら多分そうなんだろうなって思ってたよ。でも大丈夫。私が教えるから♡」

とリードしてくれました。

僕は脱毛が失敗に終わった時に恋愛関係は諦めており、セックスに関する知識はほぼ皆無だったので、アヤミちゃんに言われるままにアヤミちゃんの身体を舐め回しました。

首筋や乳首を舐めると

「あん♡上手だよ♡」

と声を出してくれて、僕の気分を盛り上げてくれます。

そして

「ハァハァ…ココも舐めてくれると嬉しい♡」

とクリトリスへと導いてきました。

AVではモザイクで見えなかった部分を初めて見ました。

アヤミちゃんが指さす箇所をペロペロと舐めていると

「あぁん♡トオルさん!上手だよ♡」

と気持ちよさそうにしてくれました。

するとアヤミちゃんが

「ありがと♡気持ち良かった♡」

とキスをしてくれて

「今度は私がしてあげるね♡」

と僕がアヤミちゃんにしたように首筋を舐め、毛むくじゃらの乳首も舐めてくれました。

そして僕のチンチン全体をペロペロと舐めてくれました。

そしてアヤミちゃんの唾液たっぷりのチンチンを口に含むと

「ジュポ!ジュポ!」

と音を立てながら上下に動かしてくれました。

その時にアヤミちゃんの顔が上下する度に僕の陰毛がワサワサとかかるのが印象的でした。

全てが未体験の気持ち良さでしたが、風呂で一回出してしまっていたので、なんとか我慢出来ました。

アヤミちゃんが棚にしまってあったコンドームを出し、

「元カレとの使い古しでごめんなさい…」

と少し申し訳なさそうに言うと、僕に付けてくれました。

そして

「じゃあ…ココに…ね♡」

と膣口に導いてくれました。

僕が正常位でギンギンになったチンチンをアヤミちゃんの膣口に入れると、僕のチンチンに温かくて、ヌルヌルした感触が広がりました。

僕はこの感触の気持ち良さに夢中で腰を振りました。

僕の腰の動きにアヤミちゃんも

「トオルさん!気持ちいい♡気持ちいいよ♡」

と気持ち良さそうにしてくれました。

一回出した僕でしたが、限界がきてイってしまいました。

自分でも驚くくらいの射精感で

ドビュゥゥゥゥ

というのがしばらく続いていた感じでした。

アヤミちゃんは僕に

「トオルさん♡気持ち良かったよ♡」

と言ってくれて

「これからよろしくね♡」

と言ってきました。

僕が

『え!?』

と戸惑っていると、

「私達付き合うんじゃないの?コレでおしまい?」

と言うので僕は訳が分からなくなり

『僕で良いの?こんな毛深いし。』

と聞くと

「私が好きなんだから、それじゃダメ?♡」

と言ってくれて、本日2回目の一発K.O。

『ありがとう…ありがとう…』

と言って初めて僕からキスをしたのですが、アヤミちゃんはしっかり受け入れてくれました。

先程思っていた

『今日は人生最良の日だ』

というのは本当の意味でそうなりました。

そんな奇跡のような体験の後、アヤミちゃんに

『僕なんかの何が良かったの?』

と聞いたら

「コレかな。」

と、某SNSのアヤミちゃんのマイページを見せてくれました。

アヤミちゃんのマイページには沢山の友達がいて、沢山の友達からの紹介文がありました。

「私正直に言うと、みんな可愛いってしか言わないから、贅沢なのは分かってるんだけど、少しウンザリしてたんだ…」

確かに紹介文を見ると

〈ネネちゃんは超カワイイ〉とか〈ネネちゃんはスタイルがいい〉みたいな事ばかり書いてあります。

「…でもね、」

と私が書いたアヤミちゃんの紹介文を見せると

「こんなこと書いてくれたのってトオルさんだけだったんだぁ…それからトオルさんの事が気になってて…」

僕が書いた紹介文は

『僕がカラオケのオフ会に行った時に、ネネちゃんは最後まで部屋に残ってみんなが使った皿やコップをキレイに片づけてくれて、みんなの忘れ物がないかチェックしてくれていました。とっても優しくて良い子でした。』

でした。

「見た目以外で褒めてくれて嬉しかったなぁ。○○(イケメン君)はいつも身体ばっかり求めてきて、私が何かしても〈それが当然〉って感じで〈ありがとう〉も言ってくれなかったし…あのカラオケの時もほとんど終わってたんだよね…」

と話してくれました。

そしてバーベキューの時に僕が手持無沙汰だったからよく働いていた事もアヤミちゃんには高ポイントに見えていたみたいで、

下心を見せない為にしていた当たり障りない褒め言葉も、アヤミちゃん的には

「無印さんは、内面を見てくれている。」

と良い方向に受け止められ高ポイントになっていたみたいです。

そして肝心の僕が毛深い点については、アヤミちゃんのお父さんも毛深い方だったから元々あまり抵抗が無い事と、看護師さんなので毛深い患者さんなら見慣れているとの事でした。

初めてアヤミちゃんを見た時に僕はアヤミちゃんを〈天使〉だと思いましたが、この時から〈女神様〉だと思うようになりました。

アヤミちゃんと付き合うようになり、僕はまだ半信半疑で

『どうせスグに飽きられて捨てられるだろう』

と思っていましたが、アヤミちゃんが休みの日はいつもデートに連れ出してくれました。

バレンタインの日は

「トオルさんにはやり過ぎってくらい分かり易い方がいいよね♡」

と特大のハート形の手作りチョコレートをくれました。

母以外から貰った初めてのチョコレートでした。

春はアヤミちゃんの手作りのお弁当でお花見をしました。

夏は花火大会に浴衣を着て来てくれました。

誕生日では2人で温泉旅行に行ってくれました。

クリスマスではイルミネーションを2人で見て、アヤミちゃんの部屋でアヤミちゃんの手作りディナーとケーキでパーティーをしました。

付き合い始めて1年の大晦日から元日も、アヤミちゃんの部屋で年越しを迎えました。

ここまでで何回一発K.Oをされたかは数え切れません。

この1年間は僕の今まで味わう事が出来なかった青春を一気に取り戻したような気分でした。

そしていつの間にか毎年のルーティンで通っていた漫画喫茶の会員証の有効期限が切れていました。

アヤミちゃんは本当に僕に尽くしてくれて、僕もアヤミちゃんにメロメロでした。

そして僕もアヤミちゃんの奉仕に応えたくて一生懸命勉強して資格も取って仕事も頑張りましたし、それまではあまり気にしていなかったファッションや、アヤミちゃんを気持ち良くさせるためにセックスの勉強もしました。

そして付き合い始めてから2年後、アヤミちゃんは僕のお嫁さんになってくれました。

妻は「毛虫」と呼ばれた僕を本当に愛してくれて、それまでの人生で屈折していた僕の精神も正してくれた本当に大切な女神様です。

僕達の結婚を機に少し溝があった家族とも和解し、そのきっかけをくれた妻には本当に感謝しています。

そして妻は僕の娘も産んでくれました。

翌年からは毎年行っている〈妻と初めて初詣に行った神社〉でするお願いは

『僕はどうなってもいいので妻は不幸にしないで下さい』

から

『僕はどうなってもいいので妻と娘は不幸にしないで下さい』

に変更になりました。

そして先日娘が8歳の誕生日を迎えました。

娘の全身を見ると産毛が生え始めているのに気付きました。

でもそんな時の為に、妻との結婚前から密かにお金を貯めておりまして、折を見て〈娘の永久脱毛用の資金〉としてプレゼントするつもりでいます。

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