「彼女は秘密が多すぎる 〜令和純愛物語〜」(中編『ドS巨乳ビッチVS肛門発情ビッチの巻)』

Hatch コメントはまだありません

皮肉なことに、翌日は俺の仕事でトラブルが発生した。

前夜、真衣とは嫌な別れ方をしてしまった。俺は謝りのLINEを入れておいた。

『さっきはごめんな。ちょっと急ぎすぎたって反省してる。でも昨日言ったことにウソはないから』

翌朝、目がさめると彼女からの返事が届いていた。

『私もごめんね。今はとにかく忙しすぎて。先輩と再会できるって思ってなかったから』

今日の昼過ぎにでも、また次に会う日を決めるやり取りでもしよう、と考えていた。

ところが、仕事で現在、抱えている案件で大きなトラブルが発生し、俺はそれどころではなくなってしまった。

クライアントとの契約を守るために俺は外出し、かなりの長時間、集中して取り組まねばならず。

私用スマホで真衣に連絡を取るなど、考えられないほど、仕事に集中していた。

俺は会社スマホで頻繁にインサイド(社内業務)で、俺の班を担当しているA子と連絡を取っていた。

状況が変化すると、俺はすぐA子に連絡を取る。A子が俺のデスクの資料を調べて答えを導き出してくれたり、

未知の状況に接しても、A子に相談すると機転をきかせて、前例を調べてくれたりネットで調べたりして、俺が取るべき道をアドバイスしてくれた。

A子は実に優秀なインサイドだった。外回りのメンバーが彼女を頼りにしていることも、わかる気がした。

俺より5歳年上、既婚で1児のママ。

旦那の稼ぎより、彼女の稼ぎの方がいいようだ。我が社は、勤務状況は限りなくブラックだが、給料だけは悪くない。彼女は出産後も子供を同居している両親に預け、仕事に勤しんでいる。

異動前の支社にはA子ほど優秀なインサイドはいなかった、と言っていい。それほど彼女は頼りになった。

さて、集中してトラブル解決に注力しながらも、その間、真衣のことを忘れたことは一瞬もない。

彼女からLINEが数件、着いているのはわかっていたが、それを読むことはできなかった。

その後、真衣から2回、私用スマホに着電があった。

いずれもわかっていたが、取ることはできなかった。

また、掛け直すこともできなかった。

俺の仕事は集中力を要する。彼女のLINEを読んだり、電話をかけ直したりして、集中を切らすことはできない。

仕事が一段落すれば、必ず電話をかけ直すから、と心の中で真衣に謝りながら、

俺はあえて彼女からの連絡を無視し続けた。

予想以上に難航した仕事。やっと一段落ついたのはもう深夜を回った時間。

終電もなくなり、クライアント先から帰る方法に困っていた。

まず、真衣に電話しようか。

いや、もう深夜だ。常識をわきまえた社会人が電話をかけていい時間じゃない。

俺はLINEを開き、彼女からのメッセージを読んだ。最初のメッセージは、

ゆうべの俺の告白について。思ってもいなかったから驚いた、でも嬉しい、でも想定外の事態なので、考えたい。

という内容だった。そして2通目は、

既読にさえならないが、私に対して怒っているのか、それは本意ではない、最初に送ったLINEを読んでほしい、自分は嬉しく思っている、

という、1通目を読んでさえいない俺に対し、釈明するような内容だった。

彼女を不安がらせている。それは本意じゃない。

すぐにLINEを返そうとした。その時…。

会社スマホに着電があった。出ると、A子の声。今日の俺の、守護天使だ。

俺は真衣へのLINEを打つ手を止めた。

『お疲れ様です』

「お疲れ様。今日はありがとうね!!A子ちゃんのおかげて命拾いしたよ!!」

『私って、意外に使える女でしょ(笑)?』

「意外に、どころか。俺はずっとこの子は優秀だ!!って睨んでたよ(笑)」

困難な状況を乗り切った安堵感で、俺たちは饒舌になっていた。

『で?Kさん、どうやってそこからお帰りになるおつもりですか(笑)?』

「そこなんだよねえ。終電もないし。タクシー拾えるとこまで歩くしかないか」

『今、国道○号線に沿って歩いてます?会社スマホのGPSを追ってます』

「うん。トボトボ歩いてる」

『次の四つ角、見えますか?そこにいます』

「?いますって?どういう意味?」

『営業車停めて。もうそこにいますよ(笑)』

「ま、マジで?!」

『お迎えに来ましたよ(笑)Kさん、我が社のナンバーワンですもん』

俺は小走りに四つ角へ向かった。ハザードランプを光らせ停車している車は、確かにうちの営業車だ。

車内からA子が手を振っている。

「助かったぁ〜!!超・助かった!!」

俺は車の中に入った。

「お疲れ様でした!」

彼女が温かい缶コーヒーをくれた。そういえば、ずっと何も口にしていなかった。

「お見事でした。緊急事態を迅速かつ冷静に対処して沈静化させた仕事ぶり。感服しましたわ」

「A子ちゃんのおかげだよ」

コーヒーの糖分、水分、カフェインが体に染み渡った。

「お食事、まだでしょう?この近くに24時間のレストランがあります。そこ行きますか?」

「えっ、いいよ、もう遅いし、きみも帰りたいだろ?」

「私も何も食べてないの。Kさんのフォローで大変だったから」

「マジで?!メシ抜いて、俺をフォローしてくれてたの?」

「もちろん。集中を切らしちゃダメだもん、今日みたいな事態は」

「ごめんねぇ〜。感謝します!じゃあ晩メシは俺が奢るよ」

レストランで彼女はクリームパスタを注文し、

「車はKさんが運転してくださいね」

と俺にキーを投げてよこし、自分はビールを頼んでいた。

お、俺も飲みたいのに…。の言葉が喉まで出かけたが。

今日の影のMVPは彼女だ。

しかも、車で迎えにまできてくれた。彼女はしたいようにしても、バチは当たらない。

注文した食事が来るまでの間、俺は私用スマホを取り出し。

真衣へのメッセージの続きを打とうとした。

しかしA子がビールをのみながら、饒舌に今日の俺の仕事ぶりをいろいろ分析してくれて。

拝聴するため、スマホは打てなかった。

注文が来てからは、空腹の極致だったため、深夜にもかかわらず牛の肉に食らいついた。

食事が一段落したころ。

「そういえばB外線にあなた宛に電話があったわ」

B外線とはクライアント以外の人物からかかってくる外線のことだ。

「真衣、って名前の。若い女の人から」

俺はぞわっと。

全身の毛穴が開いた。

LINEも読まない、直電も取らない俺に業を煮やし、

彼女は以前、渡した名刺の電話番号に電話したんだ。

それ自体は、悪いことじゃない。

知人に全く連絡がつかないなら、その職場に電話して、とりあえずの無事を確認することは人として間違ってはいない。

しかし俺は…。

目の前のA子に真衣の存在を知られたことに、

言いようのない不安感を覚えた。

A子は俺に好意を寄せている。それはなんとなく感じていた。

俺だから、メシさえ抜いて、全力でサポートしてくれた。

俺以外のメンバーが今日の事態に遭遇しても、今日の俺と同じ熱量でサポートしてくれるとは、思えなかった。

そして、A子は鋭い。頭がいい。

そして。

狙った獲物は、賢く、貪欲に手にするタイプの人間だ。

俺は短く、真衣にLINEを送った。

『連絡をくれてたみたいですまない。今日は仕事で大変だった。明日連絡する』

ナイフとフォークを投げ出し、大慌てでスマホを打っている俺。

A子は興味深そうに、そんな俺を観察してる。

「誰?真衣って」

俺は一瞬、答えに窮した。彼女が俺の逃げ道を塞ぐ。

「彼女はいないって言ってたわよね?」

「う、うん」俺は曖昧に答えた。

でもA子は許してくれない。組んだ指に顎を乗せ、酔っ払い特有のキラキラした目で追随の手を強める。

「誰?真衣って」

「真衣は電話でなんて言ってたの?」秘技・質問返しで俺は乗り越えようとした。

「あなたに、連絡がつかないって。出勤してるかどうかの質問だったわ」

「そ、そうなんだ」

「だから、そんな社員はいませんって言ってやったわ」

彼女はちょっとやさぐれ気味に、2杯目に頼んだワインを煽るように飲んだ。

「じょ、冗談、だよね?」

彼女は立ち上がり、テーブル越しに俺に顔を近づけ、

「冗談よ」

と言った。ホッとしている俺の顎をぐっとつかんで、

「でもね」

鋭い目で俺を見る。

「私を敵に回しちゃダメ」

と言った。

彼女はそのまま、俺のネクタイの結び目を握りしめ。

自分はシートに尻をつき、グイッとネクタイごと、俺の首を自分に近づけた。

「私を敵に回したら、うちじゃ仕事できなくなるよ?」

「て、敵になんかするわけないじゃん」

彼女は急に、眼光をやわらげ。

「私ね、下戸なの。酒なんか一滴も飲めない。なのに今、ビールとワインを一緒に飲んじゃった」

エヘエヘ、と笑いながら彼女が言った。

「け、結婚、してるんだよね?そろそろ帰らないと旦那さんが…」

「徹夜って言ってるし」テーブルに広げた腕に顔を突っ伏し、彼女が言った。

「か、帰ろう、A子さん」

酔ってうまく歩けない彼女を営業車に乗せ。

俺はハンドルを握ると、彼女に聞いた。

「で。家はどこ?」

彼女は答えない。

「い、家を教えてくれないと送れないよ」

彼女は再び、俺のネクタイをむんずと掴んで、自分の方に引き寄せ。

「私を怒らせたいの?」

と言った。

「もうベロベロよ?何もしないから。ね?怖くないから。お姉さんを、あなたんちに泊めて?何もしないから」

「何もしないから泊めろ」って、それ、男が女に言うセリフじゃん…。

A子はついさっきまでの、「優しく従順な先輩社員」の仮面を脱ぎ。

「ドSでビッチな巨乳人妻」、の本性を現していた。

A子の体は正直なところ魅力的だった。胸はどう少なく見てもEカップはある。

経産婦なのに引き締まっている。そう考えただけでその肉体はエロい。

俺は真衣の顔を思い浮かべようとした。それで乗り切ろうとした。

しかし前頭葉が真衣のイメージを結び切る前に…。

A子が不意打ちで、俺の唇を奪った。

唾液をタップリと含んだ唇で、まさぐるように吸う、いやらしいキス。

唇が動くたびに、ピチャピチャと唾液が跳ねる音を聴きながら。

理性の壁が、ガラガラと崩壊していくのが見えた。

気が付いた時には…。

俺は自分の部屋の玄関先で、このエロい人妻のブラジャーを引きちぎり。

Gカップの胸にむしゃぶりついていた。

「やめて、やめて、私には主人が…」

彼女はそう言いながら、メスの笑顔を浮かべ俺のズボンを引き摺り下ろしている。

俺が彼女をベッドまで運ぼうとすると、

「ここで犯して。玄関先で」

俺はただ、おまんこが欲しかった。

きのう、真衣とカラオケボックスで射精した時はフェラだった。今まででいちばん気持ちいいフェラだったが、

だからこそ、次はメスの膣で射精したい。

彼女は俺のトランクスから、すでに剛直してるペニスを引っ張り出している。

「やっぱり。思った通り。すっごく大きい!!大きいの、大好き!!」

彼女は感極まった表情で俺のペニスをしごいている。

俺も彼女のスカートを捲り上げ、パンティを引きずろ下ろすと、

おまんこに指を入れた。

もう濡れ濡れだ。前戯なんか全く不要な濡れ具合だ。

ちくしょう、ゴム。

俺はビジネスバッグを手繰り寄せ、サイドポケットに入れたゴムを取り出した。

「生で入れて♡」

彼女が俺の耳元で囁く。

「生で♡生で♡生で♡」

まさに悪魔の囁きだ。

「ゴムなしはヤバいって」

悪魔を振り切ろうと、震える手でゴムの封を切ろうとする俺の手を、悪魔が払いのける。

ゴムが1メートル向こうに落下した。

まるで、毒を飲まされ、解毒剤が1メートル先に落下した時のインディ・ジョーンズのように…。

俺はゴムに、精一杯、手を伸ばした。

「先っぽだけでいいから♡先っぽだけ♡」

「先っぽだけいれさせろ」っていうのも、男が女に言うセリフなのに…。

彼女は股を開き、ゴム未装着の俺のペニスに、素股で生膣の感触をこすり付け。

「先っぽ♡ちょうだい。先っぽ♡」

もうダメだ。Gカップ乳に濡れ濡れおまんこ、さらにずっとエロワードをささやかれ。

俺は我慢の限界を超えた。

そのまま、彼女の中に挿入した。

同時に彼女が激しく喘ぐ。

「はああん♡」

経産婦の膣は、確かに、キツキツ、というわけにはいかなかった。

というか、どちらかといえばユルユルおまんこだった。

が、それを補って余りあるかのように、

その中は、大量のマン汁で満たされていた。

しかもその粘度がかなり強力。

ピストンの際、

「ネッチャ、ネッチャ…」

と音をさせて糸を引くほどの強力粘度のマン汁だった。

また口の中の唾液も大量で。

キスをするたび、俺の喉の奥に彼女の唾液を大量に送り込まれ。

フェラでの飲精を疑似体験させられた。

上からも、下からも。

俺は彼女のいやらしい体液で、エロい攻撃を受け続けていた。

乳輪は大きく、乳首も大きく、ピンと屹立していて。

乳房を揉めば、乳汁が絞り出せるかのように、乳房は張っている。

乳首をしごき、乳首を吸って、

巨乳に顔を埋めながら、

ペニスを抽送をくり返す。

膣はゆるいが汁はネチャネチャ。

そしてトドメが、

彼女の淫語攻撃だ。

「イカされる…。同僚にイカされる…」

「明日からどんな顔して会えばいいの?あなたと」

「主人の名前は信明、の、ぶ、あ、きよ。信明のおまんこに、Kくんが突っ込むのね」

「出してね、中で出してね」

「孕ませる気?私を孕ませるの?」

彼女はひっきりなしに俺の耳に淫語をささやきかけ。

まるでゆるい膣を補おうとしているかのようだった。

「イキそう、イキそう…。ああ、イクッ」

彼女が小さく震えた。たぶん演技ではなさそうだ。

彼女のイクポイントがわかった。俺は本能的にそこを責めた。

「イッちゃったのに、イッちゃったのに、またそこ、責めるの?意地悪、意地悪」

「イクに決まってる!!そんなとこ、イクに決まってる!!」

「生理がきちゃう!経血、漏れちゃう!」

「またイッちゃう…。イクイクッ!!」

エロワードをやめてくれ、ともいえず。

しかし耳元でずっと囁かれるエロワードは、予想以上にボディーブローが効いてきた。

俺のピストンが小刻みになってきた。

彼女がそれを見逃すはずがない。

「イキそう?イキそうなの?」

腹の下から俺を見上げる目で彼女が聞く。

「ああっ、イキそう」

俺が呟く。

「中で出してね、大丈夫だから。中で出してね?孕ませる気で出してね?」

「ば、バカ言うな」

出す直前に引き抜くつもりで俺は最後のピストンを打ち込む。

彼女は仰け反りながらも、鋭い眼光でしっかりと俺の目を見据えて、

俺が出すタイミングを見計らっている。

俺の尻に回した彼女の足首は、ぎゅっと尻を押さえつけ、

射精直前のペニスの引き抜きを妨害しようとしている。

な、何を考えてるんだ、マジで…。

「中で出して!中で出して!」

ピストンのリズムに合わせ、彼女が最後のエロワードを連呼する。

イキそう、抜かなきゃ!!

と思った瞬間、

彼女が俺の首筋を、強く強く吸引した。

まずい、キスマークが!

しかも首の真下だ、隠しようがない!

と一瞬、気が散った!!

彼女は太ももと足首を、凄まじい力で絞り上げ、

両腕で俺の胸を自分の胸と密着させ、

俺は逃れられなかった。

ドピュッ、ドピュッ、

だらしなく。ただ、だらしなく。

俺は人妻の膣の中に、白濁を垂れ流していた。

き、気持ちいい…。

ただ、人妻を寝取ってしまったと言う背徳感、

しかもゴムなしで出してしまったと言う事実は背徳感をさらに増大させ。

それ以上に…。

愛しい真衣を裏切ってしまった、と言う背徳感が…。

射精の性感が薄らぐと同時に、むくむくと俺の胸の内側に膨らんできた。

そんな俺の胸の内を、まるで見透かしたかのように、A子はニヤニヤ笑っている。

「真衣ちゃん?のこと、考えてるの?」

暗闇の玄関で、膣から俺の精液を垂れ流しながら笑うA子はまさに悪魔の表情だった。

「でも私と、ヤッちゃったもんね?真衣ちゃん、ハタチくらい?声、若くて。おぼこくて。処女なんじゃない?そんな声だったよ?」

真衣、すまない…。

A子はそのまま、体を反転させると、

射精後のペニスを口にくわえた。

お掃除、だけでなく、本格的に、強く吸い。

やや力感を失いつつあったペニスはギンギンと蘇生し。

彼女は上から挿入すると、

まるでアラビア女性のダンスのように、妖しく腰を動かし、

途中で激しく潮を放出した。

まるで妖術でもかけるかのように、

俺の頭から愛しい真衣の姿をかき消し、

耳元に囁くエロワードで俺の理性を揺さぶりつつ。

2回戦に突入して行った。

*************

つけられたキスマークは、喉の少し右寄り。

普通のワイシャツだと、ちょっとした拍子に絶対に見えてしまう。

数年前に買ったタートルネックが役に立った。俺は白のタートルネックの上からスーツを着て出勤した。

かなり濃いキスマーク。消えるまで、下手すりゃ1週間。タートルネック出勤が続きそうだ。何着か買い足さないと。

社内不倫をした女性の100パーセントがそうであるように、A子も今までと何ら変わりない、いつもの態度で俺に接してきた。

つまり、ドSの淫乱ビッチを封印し、優しく頼り甲斐のある姉さん社員、の仮面を深々とかぶり続けていた。

大きなトラブルがあったクライアント先の動向に注意していたが、どうやらその後は問題はなさそうで。

俺は胸を撫で下ろしていた。

その夜。真衣から嬉しいLINEが届いた。

『明日、晩ごはんだけならオッケーになったよ』

何でも講師がキャンセルで勉強会がお流れになり、夜のヨガ教室だけになったとのことだった。

未だに、一晩、彼女を独占したことはない。

彼女と再会して数ヶ月になるが、再会後は一度も身体を交わしていない。

高校時代の彼女は、A子に負けないくらいビッチな一面も持っていた。

彼女を抱きたい、湧き上がるようなそんな欲求も確かにあったが、

彼女を愛している。心の芯にあるその思いは、

性急な行動を控えさせていた。

俺は朝一番で、彼女が好きだと言っていたエスニックの店を予約し、ディナーのデートに備えた。

仕事のトラブルも特になく。

彼女との夕食を楽しみにしていた、午後3時。

再び、真衣からLINEが来た。

『ごめんなさい、今晩、NGになった』

俺は頭を抱えた。

もちろん、各人にスケジュールはある。急な変更だって、社会人ならありうることだ。

でも、理由ぐらい教えてよ、真衣。

俺は、理由を伝える価値さえない男なのか?

かなり、打ちひしがれた。

A子が、二の腕で巨乳を挟み込み、強調する姿勢で、俺に印鑑を求めて来た。

たぶん、A子を誘ったら、二つ返事でホテルまでついてくるだろうし、

この苦痛を忘れさせてくれる性技で、俺をエクスタシーに導いてくれるだろう。

俺は歯を食いしばり、芳醇な蜜をたたえた甘い誘惑の巨乳から目をそらした。

「何か、悪い知らせ?今のLINE」

俺にしか聞こえない小さな声でA子が呟く。

「慰めてあげるよ?慰めてあげよっか?」

俺は強く目を閉じ、立ち上がった。

理不尽かもしれないが、真衣への怒りがこみ上げて来て。

抑えられなくなった。

俺はスマホを掴むと事務所を出て、オフィスビルの1回ロビーまで降りた。

真衣のスマホに直電をかける。

7回目のコールで彼女が出た。おそらく向こうも、驚いて事務所から飛び出て電話をつないだと思われた。

『もしもし?』

「理由は言わないのか?また秘密なのか?」

理不尽だろう、おそらく真衣にも都合がある。空いたと思った予定が、その後、またふさがってしまうことだってある。

しかし俺もまた、彼女を愛していると言う思いのせいで、

巨乳ビッチからの甘い誘惑を、いつもはねのけねばならず、

また、円滑な仕事のための、彼女との距離感に悩まねばならず、

何よりも、真衣の持つ秘密の存在。それが俺に強いストレスを与えていた。

『ち、違うの、今日のは…』

「わかってるよ、忙しいんだろう。でも俺だって忙しいし、仕事上のストレスだけで相当なものだ。その上に、これだ。キミがあまりにスケジュールが取れないから、なるべく俺のスケジュールを合わせようとしている。それなのにこの仕打ちは。ひどいよ」

『ち、違う。秘密なんかじゃない』

「じゃあなんなんだ!理由を言わないじゃん」

『だから違うの、わかって…』

「わかってるさ、キミは忙しい。ものわかりのいい恋人を、ずっと演じているよ。でも俺だって辛いんだ。キミはそれを、わかってくれるのかい?」

電話の向こうで、彼女はずっと無言だった。鼻をすする音が、何度か聞こえて来た。泣いてるのかもしれない。

やがて、意を決したように彼女が言った。

『わかった。じゃあ今日の5時。〇〇駅まで来れる?』

「え?…。い、行けると思う」

『じゃあ来て。あなたに見せてあげる。私の秘密。あなたが秘密って言ってる、私の恥ずかしいトコ』

は…。

恥ずかしいトコ??

俺は意味をつかみかねたが、とりあえず電話を切った。

5時に駅に行くことは、業務上はできない。会社の拘束時間は5時までだからだ。

俺は外回りに出る要領でホワイトボードにウソの行き先を記入し、事務所を出た。

事務所の扉を閉めるとき…。

A子と目があった。

ウソをスキャンする光線を目から放っているA子と目があった。

慌てて目をそらし、事務所を出た。

指定された駅に行くと、彼女がいた。

長い足がジーンズで際立ち。

フワフワの白のダウンジャケットは首元までボタンを閉めて。

可愛い顔が、まるでホイップクリームの上に乗っかっているかのような印象だ。

その顔は、俺を睨みつけながら、

同時に、頬を赤く染め。

羞恥に小さく震えている。

彼女は挨拶も交わさず、ただ手を伸ばし。

俺の手を握ると、

「こっち」

と言って、駅前の道を進んだ。

「どこに行くの?」

俺の声は聞こえているはずなのに。

クリームに乗ったチェリーのように顔を赤らめながら、

無言で彼女は俺の手を引いた。

そして、白い建物の前で立ち止まった。

看板に、大きく、

「肛門科」

の文字。

羞恥のあまり、彼女は俺の目も見れない。

「お、お前…。まだ、治ってなかったの?」

高校時代、彼女と俺が出会ったのは、ある総合病院の中だ。俺が外科の診断を待っているとき、彼女が肛門科の診断を待っていたのだった。

16歳で肛門科の厄介にならねばならないような、何があったのか。結局、俺は最後まで彼女から本当のことを聞くことはなかったが。

その後、肛門の疾患は完治したものとばかり思っていた。

「ち、違うの。またちょっと…。切れちゃって…。あと便秘と」

「そ、そうなんだ」

「今日の朝、切れちゃって。それでドタキャンのLINE、したの」

俺は頷き、理解を示した。

「ここ、女の先生なんだけど。患者がおじさんが多いの」

「そ、そうなんだ」

「若い女性患者だと、待合室でおじさん患者から目で犯されるって。ここを教えてくれた先輩に脅されて。でも近場で女の先生、ここしかないの」

「な、なるほど」

「先輩、一緒に入ってね」

「びょ、病院に?」

彼女はこくりと頷いた。

「先輩が、患者のフリしてね。私が付き添いに来たみたいな感じに」

「な、なんで?」

「だって。おじさんたちは、私が患者だから目で犯すのよ。私がやがて、パンティー脱いで、先生の前でお尻の穴、広げて。指で犯されて。ちょっと、エッチな声出すんだって想像するから」

「でも先輩が患者で、私が付き添い、の関係性なら、私はお尻を出さないから。おじさんたち、少しはエッチな目で私を見ないと思うの」

彼女は真っ赤になって俺にそう説明した。

しかし、彼女のこの作戦は、看護師さんの、

「真衣さ〜ん?!初診ですので問診票の記入お願いします」

の一言であっけなく崩れ去った。

確かに男の目から見ても、待合室で座る彼女を見る周囲の目は、

邪悪な欲望にまみれた視線のように感じた。

彼女より先に座っていた患者は何人もいたのに、なぜか彼女は問診票を書き終えるとすぐに診察室に呼ばれた。

「予約、して来たから」彼女はそう言って、診察室に入った。

だから実質、目で犯されていたのは数分、くらいの出来事だったが。

確かにあの状態が30分、1時間続けば、女性としては辛いかもしれない。

俺は待合室で彼女が出てくるのを待った。

30分ほどの診察のあと、彼女が出て来た。

恥ずかしかったのか、真っ赤な顔をしながら。

支払いのため、さらに待合室で待つ間、彼女はずっとうつむき。

恥辱に耐えるような表情で、唇を噛んでいる。

「大丈夫だった?」

俺の質問に、ただ彼女は首を振り。

瞳は少し、潤んでいるように見えた。

支払いが済み、病院を出て、薬局に入り、処方箋を出して、薬が出てくるのを待つ。

病院のエロ親父どもから解放されたせいか、彼女がやっと口を開いた。

「…。男の先生だった…」

「えっ?女の先生って教えられたんだろ?」

「うん。でも違った。なんでだろ?」

「うーん…。先生が変わることってよくあるけどね…」

「…わかんない…」

薬が来るまで、彼女はなぜかずっと俺の手を握っていた。

「…イカされた」

彼女が小さく呟いた。

「…。えっ」

「アソコに、ガーゼを置いて、隠して処置しながら…。ガーゼの上からツンツンって触られた…」

「ま…。マジで?」

「うん。触診の時…。アナルに指、入れられて。何回も何回も、ピストンされて。奥の。奥の方まで…。下半身を固定するみたいな名目で、ガーゼの上からアソコも触られて…。」

羞恥にまみれた瞳は、なぜか、たっぷりと濡れている。

「…。イッちゃった…」

そう言って、彼女は俺の中指と人差し指の2本を強く、

強く握った。

「それだけじゃなくて」

「ま、まだあるの?」

もう俺は半勃ち以上の状態になっていた。

そんな俺の耳元で、彼女は俺にしか聞こえない声で、

診察室での恥辱の出来事を、詳細に説明して来る。

「実はその前に、便秘も診られて。摘便って言って。アナルから直接、ウンチを取られたの」

「??!!」

「アナルに指を入れて、ホジホジ、ホジホジされて。ウンチの塊をほじくり出されたの。そのあと浣腸されて。恥ずかしい浣腸ウンチを出すとこも、先生に見られてたの。排泄確認、とか言って」

彼女はまるで、手コキでもするように、

握りしめた俺の2本の指を、

シコシコ、シコシコと、

上下にシコっている。興奮しているのだ。

「そんな辱しめを受けたあとの、直腸検診だったから。もうどうにでもなれって感じだったから。ほとんどまんぐり返しの姿勢で直腸されて。アソコに乗せたガーゼの上から、何回もクリトリスをこすられた…」

「や、やめてよ真衣…」

真衣はトランス状態になって、診察室での痴態を説明している。

「それ以上、そんなエッチな話を聞かされたら、俺…」

「私、直腸検診されながら、ずっと先生の目を見てた。先生も腰を動かして、机の角でずっと股間をコスってるの。真衣のアナル、指で犯しながら、ガーゼの上からクリトリスをこすりながら」

「わ、わかったよ…」

「私、イクときもずっと先生の目、見てた。私がイクのを確認して先生も、強く机にコスってた。そのあと、ピクピクしてた」

「じょ、女性の看護師さんもいたんだろ?」

「でもちゃんとした医療行為だもん。いわば役得みたいな感じ?私、すごく濡れちゃって。先生がずっとガーゼで拭いてくれたけど。拭けば拭くほど濡れちゃって」

「…」

「すごく、なまぐさい匂いが充満してた。私の…。ラブジュースの匂いと…。先生のザーメンの匂い」

「もうやめてよ真衣、やめてって…」

「先輩?」

「な、何?」

「ホテル、行こう?」

「…えっ」

ここで真衣の名前が呼ばれた。彼女は頬を真っ赤に火照らせたまま薬を受け取り。

支払いを済ませた。

マズい…。

マズい、マズい!!

火照った頬のまま、俺の目をずっと見ながら、彼女は俺の手を強く引き、

俺を目的の場所に誘導しようとしている。

「じ、時間が。時間がないだろ?」

「大丈夫、大丈夫。病院に1時間半見てたけど、30分で終わっちゃったし。90分、時間があるの」

彼女はどこにホテルがあるかを知っているような、ためらいのない足取りで、俺を誘導している。

マズい!!マズい!!

ホテルになんか行けない!!

「きゅ、90分って言っても、電車の時間とかあるだろ?実質1時間もないんじゃ…」

「移動時間は別に見てる。ほんとは2時間あるの。だから90分。ねえ先輩、抱いて。昔みたいに私のこと、可愛がって」

目が完全にイッちゃってる。

マズいマズいマズい!!!

「違うんだ、と、トイレに行きたくて!我慢してて…」

彼女は舌打ちをしながら、周囲を見渡し。

駅前にあったスーパーに入った。

そこの内部を熟知しているようで、彼女は入り口すぐそばの、

多目的トイレに入った。

同時に俺を壁に押し付け、

欲情と唾液まみれの唇を押し付けた。

「もうここでいいかも。ここでいいかも」

彼女は自分で乳房を揉みながら、

大量の唾液を俺の口に流し込んでいる。

「肛門科でエッチなことされて。発情しちゃった。先輩、脱いで、脱いで…ここでしちゃお?」

彼女はダウンジャケットを脱ぎ、トレーナーを脱ぎ。

ジーンズさえ、おろそうとしている。

高校時代のビッチが、顔を覗かせている!!

「ダメだって!!真衣、こんなとこじゃダメだって!!」

彼女が自分のジーンズをおろそうとする手を、俺は必死に止めた。

まわしを取りに行った手を切り捨てる相撲取りのように、

彼女はジーンズを脱ぐのを妨害する俺の手を切った。

彼女はそのまま俺に抱きつき、また卑猥な唇を押し付け、

俺の股間を撫で回し。

「勃ってるよ先輩、もう勃ってるよ?ここでいいじゃん、ここでしちゃお!!」

激しい圧で俺に迫る。

もちろんヤリたい。しちゃいたい!!

しかし!!

俺は強い力で、彼女の肩を押し返した。

彼女は荒い鼻息で呼吸しながら…。

強く押し返した俺を見ている。

スーツの前をパンパンに膨らましながらも…。

発情している自分を押し返す、俺の姿を。

彼女の膣は、まだ興奮しているものの、

その頭脳は、徐々に冷静さを取り戻しつつあるようで。

俺の全身をスキャンするように眺めている。

俺は、気付くべきだった。

鋭いのは、観察力に長けているのは、決して、A子だけではない、ということを。

彼女は、いつもと違う俺を見つけ出していた。

真衣は一歩だけ、俺に近づき。

小首を傾げながら、

包茎の、皮を剥くように、

俺の首のタートルネックを、下に押し下げた。

そして。

首の下についた、キスマークを見つけた。

無表情のまま、その部分を指先で突き。

「誰?なの?」

「こ、これは…」

「彼女、いないって言ってたじゃん」

俺の言葉にかぶせるように彼女がいう。

「違うんだ、これ…」

「信じたのに」

「き、聞いてくれ」

「聞くわ」

彼女の目が据わっている。ブラジャー一枚の上半身で、彼女は俺を見つめながら、据わった目で俺の話を聞いている。

咄嗟にウソをつこうかとも思った。親戚の赤ちゃんに吸われた、という類のウソだ。

しかし彼女なら、大きさからとても赤ちゃんの口ではない、と言った推理を展開しそうで。

真実を言うしかない、と観念した。

「会社の。インサイドの女性で。インサイドっていうのは社内業務、特に俺たち営業で外出する人間のサポートをしてくれる女性で。俺のこと、好意を持ってくれた女性に、そ、その、迫られて…」

「LINEも電話も繋がらなかった日?」

「そ、そうだけど。あの日は本当に死ぬほど忙しくて…」

「迫られたら誰とでもヤっちゃうんだ?」

「違うよ」

「だってあの日って。私に秘密があるのかって、先輩が迫った日じゃない。私を責めたその日に、私以外の女と寝たんだ?」

「ち、違う」

「何が違うの?」

彼女はさらに一歩、俺に近づき。

冷静を装いながら爛々と燃えた目で俺を見つめている。

「あ、あれは、彼女とのセックスは、その、いわば…」

「いわば、何?」

「いわば、仕事なんだ」

「仕事?」

「そ、そうなんだ。理解し難いかもしれないけど、営業とインサイドって、切っても切れない関係で。その関係がスムースであればあるほど、仕事はうまくいくんだ。」

「彼女は俺に好意を持ってて、俺と寝たいって思ってた。俺がそれに応じれば、次の日の仕事もうまく流れる。逆に、まだこの地域にまだ土地勘がない俺にとって、インサイドに嫌われたら終わりだ、仕事にならないんだ」

あとで振り返ると、我ながら酷い言い訳だが。

俺はとにかく、必死に訴えた。

彼女は頷きながら最後まで聞い入れ。

「言うことはそれだけ?」

と言うと。

美しい顔を憎悪に歪めて、俺の頬に平手を叩き込んだ。

パチイン!!

乾いた音が、多目的トイレに響いた。

俺はガードする手を出さず、甘んじてそれを受けた。

パチイン!!2発目。

パチイン!!3発目。

「よくそんなことが言えましたね?私のこと、愛してるとか言いながら、影でそんなことしておいて。よくそんなことが言えましたね?」

「す、すまない…」

「心よ、私が許せないのは。その女性の心も、私の心も踏みにじる、そんなあなたの心が。私は許せない。あなたのことを好きだった2人の女性。2人ともの心を踏みにじるような言葉を平気で言う、あなたの心が許せない」

「真衣、すまない、許してくれ」

「軽蔑します」

彼女はそう言うと、トイレの床に落ちたトレーナーを拾い上げ、それに自分の体を通し。

白い、フワフワのダウンを着込むと。

足音高く、トイレを出て行った。

彼女に自分の恥部を指摘された俺は、何一つ反論できずに、

その場に立ちすくんでいた。

やがて、俺は気づくことになる。

その直後、俺は彼女からLINEもブロックされ。

他のメッセージアプリも全てブロックされ。

電話も着信拒否され。

彼女と連絡をとる手段を、すべて絶たれたのだった。

Categories
未分類
Leave a comment

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です